エアガン取り扱いの注意点


 エアガンというと、何かと危険なイメージがつきまといます。
 そのほとんどが誇張された危険性というのは確かでしょう。ですが、実際に危険性が全くないものでもありません。
 ここでは、そんなエアガンを安全に使うことについて書いています。

エアガンの事件、事故

 悲しいながらエアガンによる事件や事故があるのは確かなことです。

エアガンによる事件

 事件といえば、エアガンで通行人など無関係な人間を撃つ通り魔的犯行。
 相手に怪我をさせればもちろんのこと、怪我をさせなくても犯罪です。
 実際に私が見たニュースでは、「ミニ電動ガンで通行人を撃って捕まった」というのがありました。
 ミニ電動ガンはエアガンの中でパワーが最弱に位置し、目に当たらない限り、人に怪我させることはできないでしょう。ですがそれでも立派な犯罪です。
 一般の銃でも、よほどの近距離でなければ人に怪我をさせることは難しいと言えます。そうでなければサバイバルゲームは怪我覚悟でなければできない遊びになるでしょうから。
 ですが通行人を撃てば犯罪です。怪我をさせるさせないの問題では無いのです。
 もちろんハイパワーに改造したエアガンで通行人を撃ち怪我をさせたなら、それはさらに重い犯罪となるでしょう。
 このような人は昔から絶えません。絶えないゆえにエアガン自体が危険な道具と思われてもしかたないこととも言えます。
 つまり、もしエアガンを一般の人たちに認めてもらうとすれば、このような事件はあってはならず、同時に無くしていくように努力していくことが必要なのです。

エアガンによる事故

 エアガンの事件とは別に事故があります。
 エアガンの暴発などにより怪我をしてしまった。またゴーグルをかけずにサバイバルゲームをしての失明。
 その他、おもしろ半分に知人を撃って怪我させてしまったというのも事故の一つとしましょう。

 怪我をするかどうかの要素は銃のパワー、距離、それから当たり所です。
 たとえノーマル電動銃でも、近距離で目に当たれば失明します。
 メガネなんかも簡単に割れます。たとえば近眼用メガネは凹レンズで、中央部分は非常に薄くなっています。一見分厚そうなメガネでも、中央付近に当たれば砕け散り、そのガラスの破片は眼球めがけて飛び散ります。
 目についで危険なのは歯でしょう。ノーマル電動ガンでも、近距離で歯に当たってしまえば欠けてしまうことがあります。前歯は高価で、差し歯にするにも数万円がかかります。
 その上、歯医者に行くのが好きな人はあまりいませんよね?もし趣味が「歯医者に行くこと」という方がおりましたら教えてください。きっと貴重な存在です。

 なぜ事故が起こるのか、まずは銃の暴発を考えましょう。
 エアガンの構造を知っていれば分かりますが、ピストンやハンマーがコックされた状態というのは、いつ弾がでてもおかしくはありません。
 ピストンやハンマーを支えているシアがはずれてしまえば、即暴発です。
 また、謝ってトリガーを引いてしまうという例もあります。これは「撃つ瞬間までトリガーに指をかけない」で解消できます。事実、警察官、軍隊、特殊部隊のような実銃を扱う人たちは撃つまではトリガーに指をかけません。
 常にトリガーに指をかけているのは映画の見過ぎです。せっかく銃の模型を扱うのですから、安全面も実銃同様に気を使うことも楽しむのも悪くはないと思いますよ。
 また弾やガスが入っていなくても、入っているものとして扱うべきです。トリガーを引けば必ず弾がでる、そう考えるのが安全面では大事でしょう。
 ですから弾が入っていない銃でも、絶対人に向けてはいけません。もちろん弾が入っていればなおさらです。いつ暴発しても不思議ではないのですから。
 銃を持った時点から、銃口がどこを向いているかを常に注意する必要があります。間違えても人に向いてはいけません。大げさかと思われる方もいるかもしれませんが、ここも実銃の扱いを模してみましょう。

 他に多いのはゴーグル無しでのサバイバルゲームです。
 これは特に小中高校生など、若年層に多いのですが。いつか必ず怪我をします。
 いかに目に当たる確率が低いといえど、当たる時は当たります。そして視力低下、また、最悪の場合は失明という事故になるのです。
 失明した時点で全く見えなくなるわけではないでしょう。もう片目がありますから。
 とはいえ、一生片目で暮らしていくのは大変でしょう。
 ゴーグルの値段は安いもので1000円程度。それさえしていればサバイバルゲーム中の失明率は0%になるのです。
 たとえ小中学生でお金が無かったとしても、必ずゴーグルは購入してください。銃より先にゴーグルを購入してください。それは決して高い物でなくても良いのです。

 ただし、フルフェイスのゴーグルをしない限り、歯は守れません。
 ノーマル電動ガンでも歯は折れる場合があるのですから、本当はフルフェイスゴーグルをすることが望ましいです。
 ましてや、パワーを上げた銃で、フルフェイスではないゴーグルでサバイバルゲームというのは、あまり好ましくはありませんね。

 また、他の事故として、おもしろ半分に知人を撃ってしまう。また銃を向けてしまうということがあります。
 あるとは思いたくないのですが、実際にあるのです。
 弾の入っている銃でゴーグル無しの人を撃ってしまうのはもっての他、例え弾が入っていないとしても人に向けてトリガーを引く行為、それ以前に人に向けるだけでも、十分にやってはいけない行為なのです。それは暴発のところでも書きましたが。
 もし弾の入っていない銃を人に向け、カラ撃ちし、他人を驚かすような人がいるのであれば、危険性への認識が甘いと言えるでしょう。
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 ふざけてでも人を撃つ行為は論外。

事故を防ぐためには

 エアガンによる事故の多くは、エアガンの持つ危険性を軽視しすぎることです。
 たとえばもしエアガンではなく実銃なら、十分に安全面に配慮するでしょう。中にはそうでない方もいるかもしれませんが。
 先にも書きましたが、エアガンを安全に使うためには、安全面に置いて実銃同様に扱うことです。
 つまりは銃口の先を常に確認し、いつ暴発しても良いようにしておく。そして常に弾は入っていると考える。
 トリガーには普段は指をかけない。
 そこまで徹底し、それをまた「実銃同様に扱っている」と楽しむことで、多くの事故が回避できるのではないでしょうか。

エアガンのパワーアップ

 エアガンの魅力の一つにパワーと飛距離があるのでしょう。
 飛距離はパワーとは切っても切り離せないところにあります。パワーがあればそれだけ飛距離も増すからです。
 特にサバイバルゲームをしない方と、エアガン初心者には、高いパワーの銃を求める傾向があります。
 しかしメーカーはパワーについて、ユーザーの要望を完全には受け入れません。
 というのも、もしメーカーがハイパワー銃を次々と発売していけば、メーカーのハイパワー競争につながり、それで通行人を撃つなど通り魔事件などが発生すれば大事だからです。
 マスコミはこぞってエアガンバッシングに走るでしょう。

 多くのメーカーは、エアガンのパワーを低く押さえています。そして高いパワーに改造された場合、破損するように作っているのです。
 しかし、パーツメーカーからは、数多くパワーアップ用のパーツ、主にスプリングが発売されています。
 また、カスタムショップなどからも、そういったパーツを組み込んだりし、高いパワーの銃が発売されているのが実状です。
 といっても、そういったハイパワーされた銃は、ノーマル銃に比べれば非常に耐久性が低いものです。
 もともと高いパワーを加えれば壊れるものです、いくら耐久性アップパーツを組み込んだところで寿命は縮みます。
 さらに言えば、高いパワーを扱えばどうしても寿命は縮むのです。実銃の寿命なんかも数千発だと記憶しています(間違っていたら教えてください)
 とくにショップカスタムは売るために耐久性よりパワーとコストを取ります。
 広告にいかに性能が良いように書かれていても、いかに高いお金を払っていても、あっさり壊れるものが多いという話はよく耳にします。
 残念ながら、これは私自身の経験ではありません。私自身経験してみるのが一番良いのですが、あいにくそれほどの金銭的余裕はありません。

 それから、パワーアップすることは、銃の耐久性や寿命を縮めたりするだけではありません。危険性も増します。
 ハイパワー銃だって暴発します。というよりもハイパワー銃のほうが暴発率は高いはずです。
 そして、もし暴発した時の危険性はノーマルの比ではないでしょう。その弾がどこに飛ぶかは分からないのです。

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 ハイパワー化した銃は、遠距離で誰かに当たるかもしれません。

 ハイパワー銃でサバイバルゲームをするにも、怪我には十分気をつけてください。
 まさかゴーグルは撃ち抜かないとは思いますが、出血の可能性は高いでしょう。さらにフルフェイスゴーグルを使用しなければ歯を折る率は高いと思いますから。

 私個人は、ハイパワー化をしないでくださいとは言いません。ただそのリスクを知ってほしいのです。
 そして、ハイパワー化をした銃は、ノーマル銃以上に危険性を認識した上で使ってほしいのです。それができないようであればエアガンをパワーアップする資格はありません。

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一人で遊んでいても兆弾(跳ね返り弾)に注意!

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