カスタムによる破損


 マルイの電動銃は、今現在、もっともサバイバルゲーム向きの銃であり、ノーマルのままでも非常によく出来た銃です。
 それでもチューニング、カスタムといったパーツ交換などは可能ですが、それが全て良いこととは限りません。
 むしろ、ノーマルのバランスを壊し、銃自体を壊してしまうことに繋がることもあります。

 銃を買ってすぐに「連射速度を速くしたい」「パワーや飛距離を伸ばしたい」と考える方も少なくないかと思いますが、その前にデメリットもよく考えてみてください。

パワーと破損率

 また、パワーは、「どこまで上げるなら安全か」という線引きはできません。
 少しでもパワーアップすれば、そのぶん確実に壊れやすくなります。
 「耐久性も考えて少しだけパワーアップ」という言葉は矛盾しています。
 もともとエアガンはパワーアップしづらいような構造になっていますから、強化スプリングを組み込んで壊れるのは当然のことです。

 さらに今のサバイバルゲームでは、パワーレギュレーションがあるのが当たり前と言えますし、モラル的にもパワーアップはお薦めできません。

連射速度と破損率

 連射速度についても同様に「連射速度を速くすればしただけ壊れやすい」と言えますが、それに加えて「ある一定の連射速度」を越えると、とたんに壊れてしまいます。
 これは、ピストンが前進しきるまえにセクターギアが一回転してしまいタイミングがズレてしまうためで、「ある一定の連射速度」は、シリンダー容量、弾の重さ、スプリングの強さなどに左右されます。つまりいちがいには言えません。
 ものによっては秒間18発程度の連射でも破損してしまいますから注意が必要です。

 連射速度を求め、ノーマル電動銃に9.6Vバッテリーをつないだだけで壊れることもあります。
 

ギアがナメてしまったピストン

broken_piston.jpg
 マルイの電動銃は、弾詰まりが起きるとギアのタイミングがずれ、メカに大きなダメージがいきます。
 最悪は一瞬でギア破損につながり、そのまま撃てなくなってしまいます。
 ギアが破損しなかった場合でも、ギアが変形し、作動音がうるさくなるといった症状もあります。
 また、弾詰まりによるパーツへのダメージは、連射速度やスプリングが弱いほどダメージが低く、逆に高電圧バッテリーでの連射速度アップ、また、強化スプリングによるパワーアップを行っている銃ではダメージも大きくなります。
 つまり耐久性を考えれば、高電圧バッテリーよりも低電圧バッテリー。
 スプリングもハイパワーの強いスプリングよりもノーマルスプリングが良いわけです。
 ただしスプリングがノーマルよりもさらに弱い場合、また別の作動問題が出てきますので、ノーマルスプリングがベストです。

 わかりにくいかとも思いますが、写真のピストンはギアが削れ、浅くなってしまっています。
 これは何度か弾詰まりを繰り返したもので、そのたびに削れ、このような状態です。

 極端なハイスピード化やハイパワースプリングでは、弾詰まりを起こさなくてもピストン、またギアへの負担は大きくなり、早期に破損してしまいます。


破損したスプリングガイド

broken_sp_guide.jpg
 これはバージョン3メカボックス(初心者には分からないかと思いますが、AK47などに使われているタイプのメカボックスです)のスプリングガイドです。
 本来、スプリングガイド後端(写真では手前)には、左右に2本の突起がありますが、片方が折れています。
 これは、ハイパワースプリング(といっても1J程度のものです)を組み込んだ状態からメカボックスをバラすのに失敗し、スプリングの力で飛び出していった時に壁にぶつかり破損したものです。
 分解ミスといってはそれまでですが、スプリング交換により、このような破損も招くことがあります。


割れたメカボックス

broken_mecabox.jpg
 このメカボックスは先端部分が無くなっています。
 ノーマル電動でも、カラ撃ちを繰り返すことでメカボックスに負担がかかり、このような事になる場合があります。
 ハイパワースプリングを組み込んだ場合、メカにかかるダメージはノーマルよりもあがりますから、当然壊れやすくなります。


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