サバゲニッポン昔話
うさぴょん「今回は最終回ぴょん」
パン太「よかったねぇ〜」
クマノフ「長かったサバニポもついに終わりクマ」
ネコ田さん「せっかく最後のほうになって俺の活躍が増えてきたのににゃ〜」
エリー「いいじゃない、また活躍が減るまえに終わって」
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ハンドルネーム:レイヴン
恋愛ドラマみたいになってきた!!
しかし、今回は話が短いなぁ。
と、言う事は
うさぴょん本当に100話書いてくれる気なのかな?
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うさぴょん「ご期待には添えそうにないぴょん」
ネコ田さん「薄情にゃ……」
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ハンドルネーム:レイヴン
ついにクマさんが悪一色に染まった・・・
国家権力に手を出してしまってはマズイでっせ!!
そんな事して、人生棒に振るのは勿体無いですよ。
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クマノフ「先人からの忠告、心に留めておくクマ」
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ハンドルネーム:スーパーマリオRPG7
> そのすぐ左、通路側にはトラ吉。
> その向かい側にはトラ吉。
そして流石トラキーチ。ここで分裂するとは。
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ハンドルネーム:Vz61
>そのすぐ左、通路側にはトラ吉。
>その向かい側にはトラ吉。
なんか沢山居ますが…誤記?
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ネコ田さん「二人とも同じ事言ってるにゃ」
うさぴょん「片方はグリ夫ぴょん」
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ハンドルネーム:野良猫
ひどいよ・・・ピーボ君 OTL
自転車に向けてM60はないだろしかも実弾・・・・・・
このキャラもっかい出てくるのかな?
しかしクマノフさん強すぎ 特殊部隊ですかあんたはOTL
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エリー「あたしのクマノフ様に銃を向けるなんて!」
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ハンドルネーム:ルーエル・インフィニティ
何故スピードが上がる!?!?実はピーポ君が押しているとか!?待て!次回!!
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ネコ田さん「ピーボ君は死んだんじゃないかにゃ」
第59話:新たな旅へ
成田へと向かうため、ママチャリに二人乗りしているグリ夫とクマノフ。
キャラメルの効果を全て使い切ったグリ夫。
そして一旦は減速してしまった自転車ですが、その自転車がなぜか再び加速しだしました。
ペダルをこぐグリ夫の足は動いていないにも関わらず。
「スピードが……上がってる……?」
グリ夫も驚いています。
「言っただろう。私はいつでもおまえを見守っていると……地獄からな」
突然、後方から聞こえてきたその声に、二人は振り向きました。
ランナー。
顔に穴の開いたランナーが、両手で自転車を押していました。
その足はとても高速で動いていました。
生きている物とは思えないほどに。
「ク、クマッ!?誰クマッ!?」
「と、父さんっ!」
地獄から現れたグリ夫の父。グリ郎。
「忘れたか?私は42.195kmでさえも全力で駆け抜けることが出来る。ここから成田ぐらい、この自転車を押してでも楽勝」
「な、なんて偉大なんだ……父さん」
グリ夫の目は目をキラキラさせながら空を見上げ、その目から涙があふれました。
一方のクマノフは……喜んでいいのか笑っていいのか複雑な表情。
成田空港第二ターミナル。
キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィイ☆
急ブレーキをかけて停止する自転車がありました。
乗っているのはグリ夫とクマノフ。
そしてそれを押しているのは顔に穴の開いたランナー。グリ郎。
その異常な光景に、周囲にいた人々の視線が釘付けになります。
「ありがとうクマ」
「礼はいい、さっさと行け!」
時間がないことを知っているグリ夫。
クマノフはその声も聞かずに空港ビル内に駆けだしていました。
クマノフは一人、空港ビル内を走っていました。
出発ロビーに向かって。
……あの日。
あの雪の夜。
本当の気持ちを言えず。
長く悲しませた愛しき人。
あの時はそれでいいと思った。
しかし、
自分のしたことは間違っていた。
そして今日この日も。
間違った選択をしようとした。
失った時間は取り戻せはしない。
けれど。
大事なのは過ぎ去った過去を嘆くことではなく。
今、この時。
そしてこの先。
自分に何ができるか。
そして何をすべきか。
ビーーーーーーーーーーーーー。
ボディチェックの金属探知器がなりました。
「ちょっと通るクマ」
クマノフは平然と通り過ぎます。
「き、君!待ちなさい!」
空港職員が追いかけてきます。
出国審査。
「パスポート提示してください」
「無いクマ」
クマノフは平然と通り過ぎます。
追いかけてくる空港職員が増えます。
目的の搭乗ゲートへと歩くクマノフ。
それを止めようとクマノフにしがみつく空港職員達。
「こら、止まらんか!このクマが!」
クマノフはそれでも負けません。
「邪魔をするなクマ。私にはすべきことがあるクマ」
10人ほどの空港職員につかまれながらも、一歩一歩進んでいきます。
目的の搭乗ゲートに向かって……
「トラ吉!」
成田空港第二ターミナル駅の改札を出たトラ吉を呼ぶ声がありました。
グリ夫です。
京成線の改札出口でトラ吉を待っていました。
「どうやったんや!?まにあったんか!?」
「それが……スカイライナーよりは先に着いたが……」
「あかんかったんか?」
「到着したのは12時頃だった……クマノフは空港内に行ったが、その後どうなったのかはわからない」
「空港内で時間を無駄にしてへんかったら……もしかするかもしれへん……」
トラ吉は僅かな期待をかけていました。
……しかし……
青く澄み渡った空に向かって、また一機のジャンボジェットが飛び立っていきました。
それを眺める目。
性格の悪そうなその目つき。
残念そうに、悲しそうに、あきらめの目つきで空を見ています。
空港ターミナルビルの展望デッキ。
そこにクマノフがいました。
クマノフの左手の時計は、すでに午後の一時を越えていました。
クマーニャの乗る飛行機は、すでに飛び立っていたのです。
空港職員の邪魔もあり、間に合わなかったクマノフは、ただ何をするでもなく、この展望デッキにやってきていたのでした。
「結局……間に合わなかったクマ」
全力を尽くして、ここまで来たものの……やはり無理だった事。
全ての手段を使ったつもり……そして全ての決断をしたつもり……
それでもそれらの全ては無駄になったようです。
風が吹きました。
一枚の紙切れが、その風に流され、クマノフの足下にと飛んできます。
「クマ……」
何気なくその紙切れを手に取るクマノフ。
それは航空券でした。
「……これは……」
航空券に書かれた名前。
それは紛れもなくクマーニャの物。
「……クマ……どうしてこれがここにあるクマ……」
ふと周囲を見渡すクマノフ。
展望デッキにいる人はまばら……そして……
見覚えのある後ろ姿。
「クマーニャ……!」
クマノフはベンチから立ち上がり、クマーニャに駆け寄りました。
振り返ったその姿は見間違いでも何でもなく……
たしかにクマーニャでした。
「ここで何をしてるクマ……?もう飛行機は行ってしまったクマ」
驚きと嬉しさを隠しきれないクマノフに対し、クマーニャはいつも通りの冷たい表情。
「はい、飛行機には乗りませんでした」
淡々と語るクマーニャ。
「どうしてクマ……」
「申し訳ありません。帰る事は出来ませんでした」
「どうしてクマ?」
「私にはすべきことがあるからです。この国で」
「すべき事……クマ?」
「はい、良く分かりませんが……私にはこの国で会わなければならない人がいると。そう感じているのです」
「……クマ……?それは……誰クマ?」
クマノフは期待と共に尋ねました。
「はい、誰というのかは明確には思い出せません。ですが私の頭の奥底で、どうしても忘れられない人がいます」
「一人は私がどうしても会いたい人です。その人が誰か思い出し、そして会うまでは、この国から離れるべきではないと、そう感じています」
「『一人は』……それなら他にもいるクマ?」
「はい、もう一人います。それは私の憎むべき人です。何があったのかは思い出せませんが……私はその人を殺すまでは、この国にいるつもりです」
「……クマ……」
「モスクワに帰れとの命令を無視した事、お許しください」
「クマ……もういいクマ。これで良かったクマ」
「ありがとうございます」
「クマーニャ……私も手伝うクマ。クマーニャが会いたいその二人を見つけるために」
「よろしいのですか?私はこの国の北の端から南の端まで、その人を捜すために青春18キップで旅をするつもりです」
「クマ……それでいいクマ。私も一緒に行くクマ……」
「分かりました。ですが会えるという保証はありません。無駄に終わるかもしれないのです」
「……大丈夫クマ……きっと見つかるクマ……」
数日後。
クマノフのアパートの前。
「クマノフ様?いないの?クマノフ様〜」
玄関の前に4人の姿がありました。
エリー、うさぴょん、パン太。そしてネコ田さん。
「死んでるかもしれないにゃ〜」
「不吉なこと言わないの!」
「だってクマノフさん、食べる物にも困るほどの貧乏にゃ。餓死したかもしれないにゃ」
「大丈夫だよ〜、クマノフさんならそこらへんのニワトリとか捕まえてきて食べるから〜」
「二人とも危険ぴょん。エリーちゃんの頭が噴火しそうぴょん」
「もう、扉が開かないなら壊すしかないわね」
うぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん。
エリーが手に持っているチェーンソーを作動させました。
「そ、それはマズイぴょん。修理費が高くつくぴょん」
ぎゃららららららららららららららら。
ばたん☆
チェーンソーで破壊されたドアが倒れました。
「やっちったにゃ〜」
「いいのよ。これもクマノフさんの身を想っての行動よ」
4人は部屋の中に上がり込みました。
部屋の中は閑散としてました。
大事そうな荷物はいっさいなく。
まるで夜逃げでもしたように。
「な、なにこれ?引っ越したの?」
「かもしれないぴょん」
「何か落ちてるにゃ」
ネコ田さんが部屋の中に置かれている紙切れに気づきました。
「なになに?」
そこには……
『家賃が払えなったから夜逃げするクマ。探さないでほしいクマ』
そう書かれていました。
やはり人は誰しも偽りの一つや二つ、抱えて生きていくようです。
−−−こうして、みんなは幸せに暮らしたとさ。めでたしめでたし−−−
あまりにあきれたのでメッセージを送ってみる。