サバゲニッポン昔話


うさぴょん「春の訪れと共に今日もサバニポがやってきたぴょん」
ネコ田さん「今年の冬は長かったにゃ〜」
うさぴょん「ネコ田さんは寒いの嫌いぴょん?」
ネコ田さん「もちろんだにゃ。でも暑いのも嫌いにゃ」
エリー「あたしはオーストラリア生まれだから、暑いのは好きなのよね。寒いのはイヤだけど」
クマノフ「私は寒さは良いが暑さはダメクマ」
ネコ田さん「どうしようもないギャップが出たにゃ。これでこの二人の仲は終わりにゃ〜」
エリー「冗談よね?クマノフ様」
クマノフ「冗談じゃないクマ」
エリー「クマノフ様〜」
パン太「じゃあお便り読むよ〜」
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ハンドルネーム:きなこMIX・改
なんかまともな話にもどったぞ?
クマーニャがいれば楽勝なのに...。
まぁエリーにとっちゃつらい話ですがねぇ☆
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エリー「クマーニャよりあたしが上なことを証明してあげるわよ」
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ハンドルネーム:ENIAC
おお、チーム共産主義ピンチ!!
二人目のエスパー、アホにフラッグをとられたのかっ!?(一人目→ドナレド
はたまたエリーがフラッグを掻っ攫ったのか!?

ネコ田さんですか?
・・・喰われちゃったかな?w(ぉぃ
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ネコ田さん「エリーはもう撃たれてるにゃ」
パン太「残念だね〜」
エリー「ネコ田さんこそ、もう食われてるんでしょっ!」
パン太「どうせおいしくないよ〜」
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ハンドルネーム:仮
ヤバイ!ネコ田さんが喰われる!!
と思いましたがネコ田さんなら心配ありませんよね。逆に喰い殺しちゃってください。
っていうかネコ田さんチーム負けちゃったんですか!?いやいや残ってるのはネコ田さんだけだからフラッグを取ったのはネコ田さんに決まってる!!
信じてますよ。ネコ田さん。
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ネコ田さん「食うにゃ〜!犬ぐらい」
パン太「がんばれ〜」
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ハンドルネーム:ルーエル・∞(インフィニティ)
ネタ切れかもしれないのか〜・・・がんばってください!!
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ネコ田さん「ネタ切れでいいんだけどにゃ〜」
パン太「そうかも〜」
エリー「そこの二人、やる気だしなさいっ!」
パン太「だってもう僕たち負けてるし〜」
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ハンドルネーム:kouhei
踊るんですか・・・・・・w
え?何?踊る人の息子?孫?wいとこ?親戚?w
むちゃくちゃやん・・・・・w

共産主義は負けていない!ネコ田がフラッグを捕ったと見た!w
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クマノフ「やられたクマ……」
エリー「なんかドナレドの次ぐらいに強い相手ね」
ネコ田さん「四国恐るべしだにゃ〜」
うさぴょん「愛知より強いぴょん?」
ネコ田さん「そうじゃないかにゃ〜」
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ハンドルネーム:スーパーマリオRPG7
…フッフッフ。遂にネコ田放置プレイ。きっとお前はこのままフェードアウトして物語から消える運命なのだ。
これであの、ウサぴょん?とかいうヤツに「伝説のゴールデン・ニンジン」と引き換えで交渉した甲斐もあったというものだニャ。
…!!おっと、ついうっかり母星の訛りが出てしまった。
…まあいい。

ちなみに前回指摘されていた「チンドンは体を頃がし」と「偉大なる食い倒れ」のミスは22話でした。
…そして。それを探すためにあちこち読んでたら、結構ミスが出てきてしまいました。そこで!不肖この私が
『第一回・世界一アラ探し選手権〜1、2、3話編〜』
を、お送りさせていただきます。

まず1話。ちなみに、本文で出てきた順に書いていきます。
・フィールド外周に近い位置すると(近い場所に、ですな。)
・どうならうさぴょんに(どうやら、ね。)
・地面を塗らしました(ペンキ!?ていうか、濡。)

次に、2話。
・3人の正面から、突然、正面から(「正面から」と、2回言ってしまってます。)
・ブッシュの暗い場所に見つけると(暗い場所を、です。)

そして3話。なんと5回もありました。
・クマノフ「薬に頼るには(頼るのは、ッスよ。)
・敵を探しすタイプクマ。
・見ていたクマノフさんがは、(クマノフさんは、です。「が」でもいいけど。)
・だか私はホップを弱めに(だから私は。)
・4人がは金網の前に(がは、2回目)

…ちなみにこれは、どう考えても確実に間違いであるものだけです。他にも、「?」と思うものはあるのですが、あながち間違いではないのと、容量が凄まじくなるとの理由で省かれたらしいです(誰に!?)。
それと読んでいて思ったのですが、最初の方のネコ田さん、結構良い戦い方じゃないスか。あの頃のあなたはどこへ行ったんでしょう(遠い目)。…はっ、まさか、誰かがネコ田さんのフリを…!?
『次回〜終わらぬ、マユゲ〜』

…超長文、大変失礼しました。m(__)m
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ネコ田さん「放置されてるにゃ〜。俺」
エリー「でもこの人ってネコ田さんに近い言葉使ってるわよ。母星の訛りとかで」
ネコ田さん「本当だにゃ!何者にゃっ!」
うさぴょん「ネコ田さんの昔のお友達ぴょん?」
エリー「でもなんていうか、ずいぶん誤字脱字があるものね」
うさぴょん「間違いがなかったら面白くないぴょん」
エリー「最初の方のネコ田さんっていい戦い方してたの?あたし、いなかったから分からないけど」
ネコ田さん「今でもいい戦い方してるにゃ〜!」
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ハンドルネーム:レイヴン
クマノフ・・・・阿呆だったのか。残念だ・・・
しかし、踊らにゃクマクマ♪とはなかなか可愛い台詞じゃないか。
女の子のファンが増えるかも!?よかったね〜!!
ネコ田さんはシカトされてますね、ご臨終?
サヨナラ・・・。
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クマノフ「阿呆ではないクマ。あの踊りを見ると誰でも勝手に踊らされてしまうクマ」
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ハンドルネーム:うさだ
うさぴょんさん今度こそ送りましたよ。にんじん
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うさぴょん「楽しみに待ってるぴょん。わくわくぴょん」
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ハンドルネーム:Ωドライブ
犬も猫も食うとおいしいらしい・・・
あとパン太、パンダバーガーになってから極悪オーラが少なくなってないか?
それにあの踊る男、15話ぐらいの踊る人の家族デスカ?
これからの展開が楽しみです。
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ネコ田さん「ここでも踊る人との関係が言われてるにゃ〜」
うさぴょん「関係あるぴょん?」
ネコ田さん「俺が知るわけないにゃ〜」
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ハンドルネーム:コクリュウ
アホ強すぎ・・・
ドナレドとどっちが強いんだろうか・・・
もう死んでるけど。
またドナレドネタだけど、サンダースやポースと友達って
一体ドナレドは何歳?
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うさぴょん「夢の対決ぴょん」
ネコ田さん「ドナレドの年齢の話があるにゃ〜」
エリー「けっこう年齢いってるの?彼。そうは見えないけど」
うさぴょん「化粧が濃いからぴょん」
クマノフ「悪魔との契約の力かもしれないクマ」
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ハンドルネーム:月刊
クマノフの手のひら食いて〜
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うさぴょん「とってもおいしいらしいぴょん」
クマノフ「クマーーー!」

第49話:黄金の鯱

 フィールドの外で待機していたうさぴょん、エリー、パン太。
 3人が一斉にフィールドの方を見ます。
「勝ったぴょん?負けたぴょん?」
「クマノフ様がいるんだから負けるわけがないでしょ!」
 フィールドから出てくる人影、いえ、クマ影がありました。
 クマノフです。
「クマノフ様が撃たれた!?まさか負けた!?」
 クマノフに駆け寄るエリーとうさぴょん。
「撃たれたクマ」
 短く言いました。
「敵が攻めてきたぴょん?」
「クマ。負けたクマ」
 エリーもうさぴょんも返す言葉がありません。
 パン太だけは一人、後方で座ったままです。まるで自分には関係ないと言わんばかりに。

 フィールドからアホが出てきました。
 さきほどと変わらず、アホな表情で。

 さらに出てきたのはネコ田さん。
 その顔は……
 喜んでいます。
 とても嬉しそうでした。
 手にフラッグを持って、ネコ田さんが出てきたのです。
「ネコ田さんがフラッグを持ってるぴょん!」
 うさぴょんが驚き、叫びました。
「ネコ田さんが!?」
「クマッ!?」

 敵チームのアウトプレイヤーを見ると……
 ミカン、イヨカン、ウドン、そして……すでに土佐犬の姿もあったのです。
「じゃあもしかして!?」
「ネコ田さんが敵より早く相手のフラッグを取ったぴょん!?」

 どうやらその通りだったようです。
 敵のアホはクマノフを倒した物の、クマノフチームのフラッグにたどり着けませんでした。
 それよりも早く、ネコ田さんが相手のフラッグにタッチしたのです。

 めでたくクマノフ達の決勝進出が決まりました。


 そして、もう一つの準決勝。
 トラ吉率いる「くいだおれ」対、「偉大なる名古屋」の対決です。
 フィールドの前に集まった両チームのメンバー。
「準決勝の相手が大阪人とは、意外なものだ」
 黄金のシャチが言いました。キム・シャチです。
 エビフライは大きく息を吸い込み……
「えびふりゃあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
 大きな大きな気合いの声を上げました。
 これから始まる戦いに向けて気合いを溜めているのです。

 フィールドは東西に長い林。
 木は全体的に多めですが、フィールド南側と北側は大きく様子が違います。
 南側はブッシュが多く、見通しがあまり利かないフィールド。
 反対に北側はブッシュがほとんどなく、見通しの良いフィールドです。

 トラ吉達は西側からのスタート。名古屋チームは東側からのスタートになりました。

「あと2試合やな」
 フラッグ近くに座り込んだトラ吉は装備品をチェックしながら言いました。
 ピストルベルトの右側にはフルオートが可能なガスハンドガンのM93R。
 反対側にはM93Rのマガジンが2本入ったマガジンポーチ。
 マガジンポーチよりも前方にはSPASのシェルが並んでいます。
「相手は強いカニー」
 ドーラクが不安そうに言います。
 この相手、偉大なる名古屋とはすでに一戦していました。
 予選の一番最初の試合で。
 その時の結果はトラ吉たちの敗北。相手はモリジョーとキム・シャチの二人が生き残っています。
「二度は負けへん」
 真剣な表情のトラ吉。」
「見えない敵にスナイパーや〜。あの二人が厄介そうやな〜」
 予選での試合では、苦戦した相手が二人いました。
 一人は体の色を自在に変化させ、まるでカメレオンのように、いや、それ以上に風景にとけ込めるNA58。
 そしてもう一人は完璧なアンブッシュでフラッグを守ったスナイパーのモリジョー。
 モリジョーにはドーラク、グリ夫、トラ吉の3人が倒されています。
「相手の配置はどう思う?」
 木に寄りかかったままのグリ夫。
 その手にはパーヤネンから借りた電動アサルトライフル。
「予選通りの戦術でも勝てるはずや……ディフェンスにあのスナイパーがいるはずや」
「こっちのフィールドの南北の分け方はどうするカニー?」
「北側は見通しがええところや、チンドン、バンパクで頼むで」
「バンパク」
「了解やで〜」
「ブッシュの濃い南側はわいが行く。バックアップはグリ夫や」
「僕がディフェンスカニー?」
「そうやな」

 見通しの良い北側ルートをチンドン、バンパク。
 見通しの悪い南側ブッシュルートをトラ吉、グリ夫。
 ディフェンスはドーラクで作戦が決まりました。


 ピーーーーーーーーー☆

 ゲーム開始の笛が鳴りました。

 一斉に東に向かって走り出すトラ吉たち。


 ブッシュの中をトラ吉が高速で駆け抜けていきます。
 普段は隠密行動主体のトラ吉でも、ゲーム開始直後だけは違います。
 ゲーム中盤以降で隠密行動を行うトラ吉だからこそ、ゲーム開始直後には全力でダッシュする必要があるのです。
 戦闘が始まる前に、少しでも敵エリアにくいこんでおくために。

 フィールド中央付近までダッシュして、トラ吉は足を止めました。
 姿勢を低くし、立ち止まって前方をうかがいます。


 トラ吉たちとは反対に、北ルートに向かったチンドンとバンパク。
 北ルートは南ルートとは対称的に見通しがききます。
 何十メートルも先まで見渡せ、そこには背の高い木がいくつもあります。
 チンドンとバンパクは手近な木をバリケードに、前方をうかがいました。

 遙か遠く、40m以上先でなにかがうごめいています。

「エビフライと、もう一人は誰や〜」
「バンパクパク」(意味:キッコリョだ)
「ホンマに二人だけならええねんけどな〜」


 一方、フィールド南側。
 一旦は止まり、様子をうかがっていたトラ吉も再度前進を開始しました。
 慎重に、音を立てずにトラ吉は前進していきます。
 ふと前方に見えた金色の物体にトラ吉は気づきました。斜め右前方のブッシュに隠れるようにしていた金色の敵。
 トラ吉がSPASを構えようとしました。しかし。

 ぼぶわあああぁっ☆

 何十発というBB弾がトラ吉に襲いかかりました。

 同時にトラ吉は側面のブッシュに飛び込みます。

 がささささささ☆

 周囲の草への派手な着弾音。
 一つではなく大量の弾です。

「ショットガン!?」
 そう口にしたトラ吉も、自分の言葉を信じれてはいません。
 飛んできた弾は数発ではありません。
 数十発です。



「ふふふふ……これが安土桃山時代から続く名古屋の伝統秘伝の技、『口からモスカート』」
 トラ吉前方のブッシュから聞こえてくる声。
 キム・シャチの声。
 モスカートと呼ばれるものは一度に20発以上の弾を発射出来るグレネード弾型の装備です。
 グレネード弾の大きさですから、普通は単発使用するものですが……

「出てくるが良い大阪人よ。我が口にはまだまだモスカートが装備されておる」

 その言葉が本当かどうか、トラ吉にはわかりません。
 ブッシュに隠れているトラ吉からは相手の姿を正確に見る事など不可能なのです。

「口からなんて、んことが出来るかいっ!?」
 トラ吉はSPASを前方に向かって構えながら体を右側へとずらしていきました。
 自分がいるブッシュの切れ目から敵を狙うつもりです。

 ぼぶわっ☆

 敵の発射音でトラ吉は再び姿勢を落としました。
 トラ吉の反応が素早いとはいえ、二度目の攻撃も当たらなかったのは幸運だったとしか言いようがないでしょう。

「ホンマやな……」


「言ったであろう。名古屋人は優秀なのだ。くいだおれとる大阪人とは違う。おまえたち自慢の海上空港の関西空港ですら、我らの中部国際空港の足下にも及ぶまい。愚かなものだ」


「トラ吉!大丈夫か!?」
 前方での2回の豪快な発射音を聞き、グリ夫はトラ吉の危機を感じ取りました。
 グリ夫はパーヤネンから借りたライフルを構えながら前進しだします。

「来るんやないで!」
 前方から聞こえたトラ吉の声。

「なにっ!?」

 どおんっ☆

 前方から飛んできた大量の弾がグリ夫に降りかかります。
「ぬおっ!」
 咄嗟に姿勢を落とすグリ夫。

 バササササ☆

 グリ夫付近のブッシュで着弾音が発生します。
 大量の弾が降ってきたのです。

「な、なんだ今のは!?」

「あいつの武器は一度に大量の弾を発射できるみたいや!」


 ブッシュの中、低い姿勢を保ったまま、キム・シャチは正面を見据えていました。
 先いるのはトラ吉、そしてその奥にはグリ夫。
 今現在、相手はブッシュに潜っていますが、そこにいることは間違いありません。
 トラ吉までの距離は7m程度。
 グリ夫までは15mといったところ。
 キム・シャチの口は大きく開いたまま。
 その口の中には12個のモスカートがびっしり詰まっています。
 24発を一度に撃ち出すモスカートを12個。合計288発の計算です。
 すでに3回使っているので残りは9回。
「我ら偉大なる名古屋人は負けぬ……」
 キム・シャチは顔を……口をトラ吉がいるブッシュに向けたまま前進していきました。


「……奴は……俺が倒す」
 グリ夫はしゃがんだままの状態でポケットに手を入れ、キャラメル箱を取り出しました。
 箱から一粒のキャラメルを取りだし、口に放り込みます。
「うおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉ!!」
 叫び、グリ夫は駆け出しました。
 キム・シャチに向かって。

「来るか。大阪のランナーよ」
 駆け込んでくるグリ夫に向かって顔を向けるキム・シャチ。
 グリ夫はキム・シャチの視界を左に抜けていくように走っています。

 ドパンッ☆

 大量の弾がグリ夫に襲いかかります。

「当たってたまるかっ!」

 グリ夫は弾を回避するようにさらに加速しました。

 バララララララ☆

 走りながら、グリ夫も負けじとトリガーを引きます。

「当たるわけがあるまい!走りながら撃って当たる物か!死ねぇぇっ!」

 ドパンッ☆

 再び大量の弾がグリ夫の後ろすれすれを抜けていきます。

「くっ!」

 次の瞬間、キム・シャチの顔に笑みが浮かびました。
 グリ夫の走る先、太い木があるのです。

「立ち止まって我に撃たれるか!?それともその木に激突するか!好きな方を選ぶがよい!」
 グリ夫の目の前に太い木の幹が迫ってきます。
 しかし立ち止まればキム・シャチの撃たれてしまうでしょう。
「うおおおおおおおおおぉぉぉ!」
 キム・シャチの口のモスカートが確実にグリ夫に向けられます。
「終わりだ。大阪のランナーよ」

 グリ夫は地面を強く蹴りました。
 そのまま空中で木の幹に激突するかと思われたその時。
 再度、木の幹を強く蹴り、さらに高く跳び上がったのです。

「なんだとっ!」

 グリ夫は空中にいました。
 キム・シャチの頭上に。

「ぬおっ!?」
 キム・シャチの目が頭上を見上げます。
 しかし、顔と口は上を向けないのです。

「おまえは口から攻撃している!お前の弱点は上に向かって攻撃できない事だ!

 必死に口を上に向けようとするキム・シャチ。
 しかしそれが出来ません。
 どうあがいても、上を向いて攻撃できません。

「くらえっ!」
 バラララララララ☆

 グリ夫がトリガーを引きました。
 キム・シャチの頭上から。



 ずさっ。

 グリ夫は着地しました。

 キム・シャチを飛び越え、その背後に。

「ふっ、決まったさ……」

 立ち上がったグリ夫。その後方から……

「銃を撃つのがヘタでは話にならんな……大阪のランナーよ」


 グリ夫の背後に現れたキム・シャチの顔。
 グリ夫の攻撃はキム・シャチにヒットしていませんでした。

「あ!?当たらなかったのかっ!」

「死ねぇいっ!」

 キム・シャチの大口がグリ夫に向けられます。

 バンッ☆

「ぬっ!ヒットだ」

 ヒットコールを上げたのはキム・シャチでした。
 キム・シャチの背後に居たのは、SPASを構えたトラ吉。
 キム・シャチはグリ夫に気を取られすぎていたあまり、トラ吉に対する警戒がおろそかになっていました。


 トラ吉とグリ夫がキム・シャチと戦闘を行っている時、フィールド北側では……

 太い木の影にチンドンとバンパクが隠れています。
 40mほど先にも二人の敵の姿。
 やはりどちらも太めの木をバリケードにしています。
 一人はボルトアクションタイプのスナイパーライフルを伏せた状態で構えている若者……いえ、子供。キッコリョです。
 そしてもう一人はキッコリョより北側へエビフライ。

「膠着や……」
 チンドンが言いました。
 チンドンの左側、10mほどの距離にはバンパク。
「バンパク……」

 パラララララ☆

 バンパクがエビフライに向けて射撃をしました。
 すでにこのような射撃を何度か行っています。
 しかし戦闘は進展しません。

 そう思われた時。

「バンパク、隠れるんや〜!」
 チンドンの声に気づき、バンパクが射撃をやめて木の影に体を戻しました。

 パララララララララ☆

 一瞬遅れてバンパクのすぐ横を敵弾が過ぎ去っていきます。
 発射音はあきらかに近くから聞こえてきました。
 40m先のキッコリョ、エビフライが撃ったとは到底思えません。

「NA58やな〜……」
 NA58、敵チームの一人です。
 自在に体の色を変え、完璧なまでに風景にとけ込める恐るべき敵なのです。

「どこや〜……」
 いつも通り、間の延びた声で言うチンドン。しかしその表情は真剣そのものです。

 パララララララ☆

「エビフリャァァ〜〜〜〜〜!!」

 撃ちながら遠くから駆け込んでくる敵がいました。
 エビフライです。
 猛烈な勢いでエビフライが駆け込んできます。

「バンパクッ!」

 バラララララララ☆

「あかんで〜!バンパク!撃ちすぎたらアカンで〜!」

「ヒット!」
「ヒットバンパク!」
 エビフライがアウトになった直後、バンパクもアウトになりました。

 エビフライの攻撃がバンパクにヒットしたとは思えません。
 もしかすると遠距離からキッコリョが狙撃したのかもしれませんが、チンドンにはそう思えませんでした。
「……NA58、どこや〜……」
 チンドンは素早く移動を初めました。
 左方向へ。
 フィールドの北側サイドライン近くの木の横へと移動します。
 フィールドサイドライン近くに移動したのには理由があります。
 本来ならこのような敵を警戒する時、警戒方向は360度。
 しかしサイドライン近くにいれば警戒方向が半分の180度ですむのです。
 チンドンはフィールドを見渡します。
 しかし敵の姿が全く見えません。

−−−もしかするとさらに続くかもしれない−−−

あまりにあきれたのでメッセージを送ってみる。

なまえ(なまえ公開の許可/不許可も書いてください。無記入だと勝手に公開されちゃいます)
※例:「クマノフ なまえ公開許可」

つくったひとへのメッセージ


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