サバゲニッポン昔話


うさぴょん「今回はいよいよドナレドの再登場ぴょん」
クマノフ「クマー」
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ハンドルネーム:きなこMIX
おばあちゃん怖っ!
なんか殺気出てる...。
あのポリ●キー3人組は
撃たれてもくだけないのか...?
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うさぴょん「砕けてるかもしれないぴょん」
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ハンドルネーム:努羅衛門
あれ〜グリオくんは死んだんじゃなかったのかな〜?
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エリー「あの人は薬中毒だからあのぐらい大丈夫なんじゃない?」
ネコ田さん「冗談に思えないにゃ……」
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ハンドルネーム:ジュウールさん
おいっ!クマーニャ強すぎ。
ってかクマノフ弱っ!!
もっとつよくなってくれよ・・。
でも1位の座はトラ吉でしょ、やっぱ。
がんばってドナレド倒してくれ〜〜FIGHT!!
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クマノフ「たまたまクマ。ああいう時は普通先頭が狙われるものクマ」
エリー「クマノフ様、言い訳じみてるわよ……」
ネコ田さん「今回ばっかりはトラ吉を応援したいにゃ」
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ハンドルネーム:M24
クマ―ニャが始めて言葉を口に
クマノフさんがあっけなくヒットするとは
なんとも驚きです。

待ちに待ったグリ夫が復帰うれしいです。
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クマノフ「悲しいクマ……」
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ハンドルネーム:kouhei 公開OK
・・・毎度毎度クマーニャすごいなぁ〜w
エリーが霞むよwまじでw
んにしても白いおひげの素敵な人・・サンダースか?w
そして!最後!最後!グリ男ついに復活か!?
首骨折だよ!?早くね?w 
ドーラク最後でナイス発言でしたw
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ネコ田さん「サンダースなのかにゃ〜」
うさぴょん「そうとしか思えないぴょん」
ネコ田さん「それにしてもグリ夫は謎だにゃ〜」
うさぴょん「やっぱりお薬ぴょん……」
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ハンドルネーム:レイヴン
ん〜今回のサバニポは内容が濃くて面白かった^^
挿絵(?)の配置図みたいなのも、分かりやすくていいですね。
てか、おばあちゃん腰痛が悪化して死亡ですか・・・
ポタポ○焼の次期候補イメージキャラクターは誰に?!
にしても、グリ夫さんは生きていたのか^^;;
死んだかと思いましたよ。グリ夫も復活した事だし、頑張って下さい。トラ吉さん!!

>うさぴょん「じゃあ時期主人公をみんなから公募す>るぴょん。みんなお便りに書くぴょん」
本気ですかい??もちろん、エリーちゃん。(ぇ
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うさぴょん「次期主人公はアンケートもつくったから、そっちもよろしくぴょん」
ネコ田さん「俺も自分に一票入れておこうかにゃ〜」
エリー「この人はあたしに一票入れてくれるのね。やっぱりあたしの良さが分かる人がいるのねっ」
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ハンドルネーム:クマノフの弟
ぐりおがふっかつか〜〜〜〜〜〜〜〜
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ネコ田さん「どうなのかにゃ〜」
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ハンドルネーム:Zドナレド
クマ−ニャすげぇ
あともう一つ、クマノフ最近やられてばっかですね
思い切ってハイパー化したらどうです?
トラ吉もドナレド・偉大なる名古屋と強敵が続く
のでハイパー化しちゃえ
以上
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クマノフ「ウォッカ飲んでパワーアップクマ」
うさぴょん「トラ吉は何でパワーアップするぴょん?」
クマノフ「たこ焼きかお好み焼きクマ」
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ハンドルネーム:MP5 なまえ公開の許可
ほんと凄いっすね〜クマーニャ。プロなみっすね〜プロ殺し屋の......
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ネコ田さん「きっと本当に殺し屋にゃ〜」
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ハンドルネーム:ENIAC
こんばんは。
おばあちゃん怖っ&凄っ
「どんな相手でも・・・殺す。」
怖え〜〜っっw
鉄砲持たずにサバゲしてるのにこんなに強えし。
そんなおばあちゃんより強えクマーニャさん。
ん〜・・・やっぱクマノフ氏より強えんじゃ(以下略

おお、次はトラ吉と愉快な仲間たちですか(チーム名無視
おおっ!グリ夫復活!!・・・実はサンダースじゃないですよね^^・・・ちがいますよね。

最後に一言・・・三角生き物って、とんがり●ーン?
長文ごめんなさい
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ネコ田さん「クマノフさんの立場が危ないにゃ」
クマノフ「しかし私がサバニポで一番カッコイイクマ」
エリー「その通りよ。クマノフ様」
ネコ田さん「サンダースがグリ夫のフリしても無理あると思うにゃ〜」
うさぴょん「体型が全然違うぴょん」
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ハンドルネーム:SOAR
昨日から一気に読みふけってしまいました!!w
内容も面白いし、初心者にはとてもためになることばかりですw

パン太〜〜〜〜早く復活してくれ〜〜〜〜〜ぃ(涙
というか、彼にも活躍してほしかった・・・(涙

ん?ネコ田・・・・・?
あぁ、いたっけか、そんなキャラも・・・(何
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うさぴょん「全部読んでくれてありがとうぴょん」
ネコ田さん「俺のこと酷く言ってるにゃ〜!」

第45話:ハンバーガーの森


 トラ吉たちとドナレドの試合前。
 なんと、グリ夫が走ってきたのです。
 大怪我をし、入院しているはずのグリ夫が……

 その手にはM4RISはありません。
 グリ夫が空から落ちて大けがをした時、愛銃のM4RISも大破してしまいました。
 彼のM4RISは使えるはずが無いのです。
 今、彼の手にあるのはAK47に似た銃。
 しかしAK47ではありません。AKにパイプのようなストックをつけたような、そんな銃です。

「ど、どないしたんや〜?グリ夫やないかい〜」
 チンドンも驚きの表情。もちろん、チンドン以外の3人も同様。
 あれだけの大怪我。両手両足と首を骨折したにも関わらず、今のグリ夫はそんな事など感じさせません。
 まったくの無傷のグリ夫がそこにいるのです。
 「話は後だ。もうゲームが始まるからな」

「ひさびさに全員揃ったで。勝てそうや!」

 トラ吉が強気に言い放ちました。
 見せかけだけの自信ではありません。
 トラ吉は本気でそう感じたのです。

 勝てる。と……


 ピーーーーーーーーーーーーーーーー。

 ゲーム開始のホイッスルが鳴り響きました。
 一斉に西方向にダッシュする5人。

 ゲーム開始から30秒。

「いたで〜!」
 チンドンが敵を発見しました。

 ドドドドドドド☆

 チンドンが太鼓を叩きます。
 お腹についた太鼓銃から、フルオートのような勢いで発射されるセミオートの射撃。

「ふひゃぁぁぁぁぁ!ドナドナドナドナドナドナドナレドマジックッ!」

 ボボボボボボボンッ☆

 BB弾が一斉に煙に包まれます。そしてその場に落ちる小さな小さなハンバーガー。
 人間技とは思えないほどの早口言葉で、ドナレドは飛んでくるBB弾を6mmのハンバーガーへと変化させました。
 もはや彼が何を言っているかを理解するためには、録音した音声をスローモーションで再生しなければならないでしょう。

「その程度ではダメだ!もっと大量に撃ちこむんだ!」
 横からグリ夫の声。
「一人や無理や〜」
「俺も撃つ、バンパク、ドーラクも手伝ってくれ!」
「了解カニー!」
「バンパクッ!」

 ドドドドドドドッ☆
 パララララララ☆
 バババババババババ☆
 パパパパパパパ☆

 フィールド中央にいる4人が一斉に射撃を開始しました。
 トラ吉の姿だけはそこにありません。

 どぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおお☆

 4人の発射音が合わさり、射撃の切れ目が聞き取れない程の轟音になります。

「ふひゃあああああああぁ!!ドナレドマジックッ!!」
 ドナレドは目の前のブッシュに向かって魔法を使いました。
 魔法で目の前のブッシュ全てがハンバーガーになります。

 直径数十センチのハンバーガーが並んでいます、積み重なっています。
 その様子は、まさに土嚢です。戦場に積み上げられた土嚢です。
 ドナレドはそのハンバーガーの土嚢の裏側で姿勢を低く保ちました。

「あかんで〜、これや攻撃がとおらへんで〜」
「全部防がれてしまうカニー」
「だが敵もこのバリケードの陰から出てはこれないはずだ。顔を上げた瞬間がチャンスだ」


 しかしバリケードの向こう側。
「ふひゃひゃひゃひゃひゃっ!」
 低い姿勢をたまったままのドナレドは懐から4つのハンバーガーを取り出し、地面に投げました。
 そのハンバーガーの方に左手を向け……『m』の字を書くように左手の指先を動かします。

「ドナレドマジック!!」

 4つのハンバーガーがゆっくりと地面から離陸しました。

「ふゃーーーっひゃっひゃっひゃっ!ゆけい!バーガーファンネル!!」

 宙を舞う4つのハンバーガーがバンパク、チンドン、ドーラク、グリ夫に向かって飛んできました。
 飛んできながら弾を撃ってきます。
 パララララララララララ☆

「あかんで〜、迎撃するんや〜!」
「カニー!!」


 バララララララララララララララ☆

 4人の攻撃が対空砲のように空中に向かって放たれます。

 バスッ☆どかーん☆

 弾が当たったハンバーガーはその場で爆発しました。

 バスッ☆どかーん☆

 激しい対空砲火に、2つのハンバーガーが撃破されました。
 しかし、ハンバーガーも空対地攻撃を続けます。

「ヒットバンパクッ!」

 バンパクが撃たれました。
 体の大きいバンパクはハンバーガーからも良いマトです。

「ヒットや〜!」

 さらにチンドンまでもが撃たれてしまいました。

 パパパパパパカカカカカカカカカ☆

 ドーラクの右手のMP5Kの弾が切れました。
 あまりに続けて空に向けて撃ちすぎたのです。

「弾切れカニ!?」

 ちょうどドーラクの右側からハンバーガーが飛んできていました。
 空対地の掃射が地面を叩き、その地点はじょじょにドーラクへと近づいて行きます。
 ドーラクは体をひねって左手で撃とうとしました。
 しかし間に合いそうにありません。

 バンッ☆どかーん☆

 ドーラクに襲いかかろうとしていたハンバーガーが爆発しました。
 トラ吉です。
 ドーラクの右側のブッシュからSPASで狙撃したのです。

「ふゃーーーっひゃっひゃっひゃっ!!見つけたよっ!見つけたよぉっ!逃がさないよっ!!!」

 トラ吉がドーラクを守るために放った一発で、トラ吉の位置がバレてしまいました。
 本来、北側から隠密進行し、ドナレドの側面か背後をとろうとしたトラ吉の作戦は失敗してしまったのです。

 グリ夫、ドーラクがバーガーファンネルに気を取られている隙に、ドナレドはハンバーガーのバリケードを飛び出しました。
 フィールド北側のブッシュの中へと駆け込みます。


「やばいで、見つかってもうたわ……」
 トラ吉はフィールド北側のブッシュの中です。
 さっきの一撃をを少しばかり後悔しています。
 しかしあの一撃を放たなければドーラクまでがアウトになっていたでしょう。
 トリガーを引く瞬間にも迷いがあったのです。
 しかし過ぎたことはどうしようもありません。仮にあの一撃を放たず、自分の居場所がバレ無かったとしても、かわりにドーラクがアウトです。

 トラ吉の前方の草が揺れています。
 だんだんとドナレドが近づいてきているのです。
 トラ吉はドナレドがいる方向にSPASを向けました。
 相手の顔が見えたと同時にトリガーを引くつもりです。

「一撃や……たかが10メートル。それも3発同時弾や。弾を見てから呪文の詠唱が間に合うわけがあらへん……」

 ドナレドが動きました。
 右方向に、すささささと。

 移動中のドナレドの顔が、ブッシュの上に飛び出しています。
 ドナレドの笑顔とトラ吉の真剣な顔が向かい合いました。
「ドナレドマジック!」
「もらったで!」
 ぼんっ☆
 トラ吉がトリガーを引き……引いたつもりが……
 トリガーが引けません。
 弾も出ません。
 発射音もしません。

「な、なんやっ!」

 トラ吉が持っている物。それはSPASではなく……
 大きなハンバーガーでした。
 ドナレドは魔法でトラ吉のSPASをハンバーガーにしたのです。

「ふゃーーーっひゃっひゃっひゃっ!私の勝ちさ!勝ちなんだよっ!!」
 パララララララララ☆
 イングラムのトリガーを引きながら、ドナレドがトラ吉のほうに向かってきました。
「あかん!」
 トラ吉は手に持っていた大きなハンバーガーを投げ捨てると、ブッシュに飛び込んで逃げました。

「逃がさない、逃がさないんだよっ!ふゃーーーっひゃっひゃっひゃっ!」
 ドナレドは駆け出しまそうとしました。
 しかし……

 ババババババババババ☆

 南方向から飛んでくる弾。
 ドーラクとグリ夫です。バーガーファンネルを全滅させた二人がトラ吉を助けに来たのです。

「ふひゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!うざったいんだよっ!ドナレドマジック!!」

 ぼんっ☆

 ドーラクが煙に包まれました。
 カニバーガーになってしまったのです。
 考えてみるとけっこうおいしそうです。

「ドーラクッ!」
 叫ぶグリ夫。
 グリ夫はブッシュに飛び込みました。
 自分もドナレドのマトにならないために、ドナレドの視界から逃げたのです。

 ブッシュの影、グリ夫は左手をポケットに入れ……
 箱を取り出しました。
 顔面に穴の開いたランナーが書かれている箱を。
「父さん……力を貸してくれ……父さん……」
 箱の中のキャラメルを一つ取り出し、口へと投げ込むグリ夫。

 世界が……止まって見えます。
 夢と現実が混ざり合ったような感覚。
 そこにグリ夫はいるのです。
 グリ夫の魂、心……ハートに火がつきました。

「うぉおおおおおおおおおおおおおおぉ!!!」

 叫び、立ち上がるグリ夫。
 そのグリ夫に向かって弾が飛んできます。
 ドナレドのイングラムから放たれるフルオートの射撃。
 しかし、グリ夫は駆け出しました。西に向かって。
 ドナレドの相手をせず、相手フラッグを奪取し、ゲームを終了させるつもりです。
 北側のドナレドから放たれた弾はグリ夫の後方を抜けていきます。
 駆け出したグリ夫を止められはしません。

「うぉぉぉおおおおおおおおぉ!!」
 走るグリ夫。

 ドナレドは追いかけてきません。
 もはや敗北を覚悟したのでしょうか。
 一人西に向けて駆けるグリ夫。
 森の中を、疾風の様に。

「勝った!勝ったよ父さんっ!」

 目を輝かせて喜びながら、グリ夫は走ります。
 猛烈な勢いで敵フラッグに向かっているのです。
 勝利のゴールインに向かって。

 しかしグリ夫の前方に見えてきた物は……
 フィールド西端を示すテープ。
「なっ!なにぃっ!」
 グリ夫は足を止め、体をひねるようにして急ブレーキを駆けました。

 ずざざざざざざ☆

 葉っぱと土煙が上がります。

「フ、フラッグはどこだっ!」

 振り返るグリ夫。
 しかし見えるのはただの森。
 どこにもフラッグは見あたりません。

「な……なぜだ……」

 グリ夫は森の中、ブッシュの少ないエリアの中に落ちている物体を発見しました。
 黄色のハンバーガー。
 やや薄っぺらいハンバーガーです。
 ここにあったのはたしか、黄色いフラッグだったはず……
 グリ夫は考え、そして理解しました。
 もはやフラッグはありません。
 ドナレドが、フラッグをハンバーガーに変えたのです。
 フラッグに走り込まれて負けない為に……

「くっ!卑怯な!」
 しかしゲームは続いているのです。
 こうなった以上、グリ夫たちに残された道はただ一つ。

 ドナレドにBB弾をたたき込む事です。

「やってやる!」

 グリ夫は走り出しました。
 今さっき走ったばかりの道を駆け戻り始めました。


「ふひゃーーーーーーーひゃひゃひゃっ!フラッグは取れないよっ!取れないのさぁぁぁっ!」

 イングラムM11のトリガーを引くドナレド。
 弾は20メートルほど先の太い木に着弾していきます。
 そして、その木の影にいるのはM93Rを持ったトラ吉。

「やっかいな木めええええぇっ!ドナレドマジックッ!」

 ぼんっ☆

 太い木が煙に包まれました。
 木の幹、そしてその上にある多くの枝と葉が、無数のハンバーガーになって落ちてきます。

「あかんっ!」

 急いで飛び退くトラ吉。
 一瞬遅れで降ってくる大量のハンバーガー。
 少しでも遅れていたらハンバーガーに埋もれていたことでしょう。
 転がるように地面に着地するトラ吉。

「ふひゃーーーーーーひゃひゃひゃっ!死ねええぇいっ!」

 姿勢を崩したままのトラ吉にドナレドのイングラムの銃口が向けられます。

 ババババババババ☆

 フルオートの発射音。
 それはイングラムの発射音ではありません。
 ドナレドの後方から発せられた音です。

「ふひゃっ!」

 ドナレドは姿勢を低く下げながら横に横に飛びました。
 同時に振り向き、発射音の方を確認します。

 グリ夫です。
 AKに似たアサルトライフルのトリガーを引きながら、グリ夫が猛スピードで迫ってきているのです。

「邪魔な奴めぇぇぇ!!」

 ドナレドはブッシュの濃いエリアに滑るように潜り込みました。
 前にはトラ吉、後にはグリ夫。
 囲まれた状況ではそうするのがベストと考えたのです。

「ブッシュに潜ったで」

 トラ吉は素早く移動します。
 相手がブッシュに潜ったため、相手は情報を取れていません。
 その間に自分の位置を変え、相手に自分の位置を見失わせるのが狙いです。
 手近なブッシュを盾のようにしM93Rを構えるトラ吉。
 ドナレドまでの距離は15メートルほど。
 ちょっとでも姿が見えたらいつでも撃てる状態です。

 一方、グリ夫はドナレドの横を走り去って行っていました。
 グリ夫のダッシュはスピードはあるものの、急な方向転換はできません。
 一旦走り去った後、大きくカーブを描いて戻ってくるつもりです。

「ふひゃぁぁぁ!!」

 グリ夫が走り去ったのを知ったからか、ドナレドがブッシュの中から勢いよく顔を出しました。

 ガガガン☆

 トラ吉のM93Rが3発の弾を連続して吐き出します。

「ドナドナドナレドマジック!」

 ぼぼぼん☆

 すべての弾がハンバーガーに変わりました。

「あかんっ」

 トラ吉はさらにトリガーを引きます。

 ガガガン☆ガガガン☆

「ドナドナドナドナドナドナレドマジック!」

 ぼぼぼぼぼぼんっ☆

 やはり弾はドナレドまで届きません。
 ドナレドの早口言葉の前では、トラ吉の射撃も無力なのでしょうか。

 トラ吉はセレクターを素早くフルオートに合わせました。

 ガガガガガガガガガガガガガ☆

「ふひゃーひゃひゃひゃっ!」

 ドナレドはブッシュ内に伏せます。

 弾は全弾、ドナレドの頭上を抜けていきました。

「ふひゃーーーーーひゃひゃひゃっ!」

 ドナレドは笑い。
 そして後ろを振り向きました。

「ドナレドマジック!」

 後ろからグリ夫に向かって走ってきていたのはグリ夫。
 そのグリ夫に向かって……正確にはグリ夫の前の地面に向かって魔法を使いました。

「おわっ!」

 グリ夫が叫び声を上げます。
 グリ夫の前の地面が大量のハンバーガーに変化したからです。

 ズテン☆

 ハンバーガーの地面にグリ夫の足滑り、グリ夫が転倒しました。

 ズザザザザザサ☆

 ハンバーガーの地面の上を転んだままのグリ夫が滑っていきます。

「ふひゃーーーーーーーーーーーーーひゃひゃひゃっ」

 バラララララララララ☆

 転倒した姿勢のまま地面を滑るグリ夫にドナレドの攻撃が襲いかかりました。

「うわっ!ヒットだっ!」

「ふゃひゃーーーーーーーーひゃひゃひゃっ!残りはあと一人っ!一人っ!一人なんだよっ!ふひゃーーっひゃひゃひゃっ!」

 ドナレドが笑い、フィールドを見渡しました。
 最後の一人の敵、トラ吉の姿はどこにもありません。
 弾が切れたため、どこかに隠れたのです。
 おそらくは今頃、マガジンチェンジを終え、ドナレドに必殺の一撃をたたき込むべく、静かに近寄ってきているのでしょう。

「ひゃっひゃっひゃっ……たしかにおまえは忍び寄るのはうまいっ。それは誉めてやろうっ!だが……もしこのブッシュがなければっ!なければっ!おまえは無力だっ!無力なんだよっ!ふひゃーーーーーーーひゃひゃひゃっ!」

 ドナレドは左手を高く挙げ。

「ドナレドマジックッ!!!」

 勢いよく振り下ろし、地面を指しました。


 どわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ☆

 ドナレドが煙に包まれました。
 正確に言えばドナレドの足下の地面が。
 ブッシュが。
 木々が。
 森全体が。


 ギャラリーたちの視線が一箇所に集まります。
 フィールドに現れた巨大なハンバーガーに。
 その直径は100メートルほど。とても巨大な、巨大なハンバーガーです。
 あまりに大きなハンバーガー。
 誰もがハンバーガーの上を見上げています。
 ハンバーガーの高さもとても高く、地上から何十メートルもありました。


 煙が晴れていきます。
 ドナレドとトラ吉がいました。
 ブッシュも何もない地面の上に。
 いいえ、地面ではなく、巨大なハンバーガーの上に。

「ひゃっひゃっひゃっ。見つけたよ。見つけたよっ」

 二人は向かい合っています。二人の間の距離は20メートルほど。

 二人の頭上には青い空。
 二人の足下にはブッシュ一つない地面……いえ、ハンバーガー。
 ドナレドは森と地面を、この巨大なハンバーガーに変えたのです。


−−−もしかするとさらに続くかもしれない−−−

あまりにあきれたのでメッセージを送ってみる。

なまえ(なまえ公開の許可/不許可も書いてください。無記入だと勝手に公開されちゃいます)
※例:「クマノフ なまえ公開許可」

つくったひとへのメッセージ


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