サバゲニッポン昔話



うさぴょん「今日も元気にサバゲニッポン昔話いってみるぴょん」
ネコ田さん「このコーナーも始まってから一年以上経つんだにゃ〜」
クマノフ「クマクマ」
ネコ田さん「いつ打ち切るにゃ?」
うさぴょん「まだまだ続くぴょん」
ネコ田さん「もういいにゃ〜」
うさぴょん「どうしてぴょん?」
ネコ田さん「なんか俺って嫌われてるし、前回のお便りでも『ネコ田さんと同じMP5は、なんだかイヤだ』とか言われてたにゃ〜」
パン太「ネコ田さんだからしかたないよ〜」
エリー「慰めになってないと思うんだけど……」

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ハンドルネーム:ケン
クマノフさん........
そんな電気代をかけるほどお金に困っているのですか?
ちゃんと就職した方が..........
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クマノフ「私も働いているクマ」
パン太「ウソくさいよ〜」
うさぴょん「僕たちのお仕事も謎なままだぴょん」
エリー「あたしは売れっ子のアイドルやってるのよ」
パン太「へ〜」
ネコ田さん「妄想だにゃ〜」

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ハンドルネーム:やまだ
思ってたよりみんな成長してるんじゃないでしょうか?
(パン太を除いて・・・)うさぴょんもクマノフも
なかなか面白く強くなってたように思えます。
それと話が変わりますがクマノフの過去も見てみたいです。
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クマノフ「過ぎた過去は語らないクマ」
ネコ田さん「俺も成長してるって言われたにゃ〜。嬉しいにゃ〜」
パン太「この人嫌いだよ〜」

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ハンドルネーム:グレネーダー見習い
お久しぶりです。
近頃はクマノフさんメインでお話が進んでいますね。
友人との約束でマルゼンPPK/Sと共に100人Getを目指していますが、残り92人は長い道のりです(汗
でん●ちゃんって東京近郊でないと目にすることはないのですね。
「電気を大切にね 東●電力」が口ぐせのキャラで結構すきなのですが(笑
これからサバイバルゲーム大会の話に繋がっていくのでしょうか。皆様、頑張って下さいね。
(いつの間にかエリーがクマノフチームに編入してる…?)
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エリー「あたしは前世からクマノフ様と一緒よ!」
クマノフ「クマー……」
うさぴょん「100人ゲットがんばるぴょん」

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ハンドルネーム:Delta_Force
クマノフさ〜〜〜〜〜んっロシアから氷持ってきてソレをレーゾーコに入れたら冷える!
まぁ置いといて、AKをドラグノフにカスタムだぁ!
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パン太「僕がドラグノフ使って凄腕のスナイパーになるよ〜」
ネコ田さん「次のお便りいくにゃ〜」

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ハンドルネーム:kimm
極悪非道なりクマノフ・・・w
少しの弾代とフロ*エー1冊で滞納した電気代と利子月々3%を払わせるとはなんておいしいんだ!!

ついでに誤字発見!!「私が買ったらウラジオストクまでのシベリア鉄道に必要なお金を払ってもらうクマ。それなら勝負するクマ」
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うさぴょん「クマノフさんがワグマンを買うぴょん」
ネコ田さん「危険だにゃ〜」

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ハンドルネーム:すナイツSR
クマノフさんは洗脳も得意なんですねぇ。
心理学とかの本も読むんでしょうか。
オールマイティーでうらやましいです。
しかし、ワグマンもまた・・・
なんか既に人生の敗者になってるような
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クマノフ「ワグマンもこれから立派に生きるクマ」
エリー「さすがクマノフ様〜」
クマノフ「そうなってもらわないと私にお金払えないクマ」

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ハンドルネーム:バルパトス
はじめましてお初です
結局電気代、払わすんですね
やっぱすげぇーや!クマノフ!!
無茶苦茶強いし
月に3%ずつ利子をつけるところとか
ちゃっかりしてますし
ある意味こうありたいですね
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ネコ田さん「俺も強くなりたいにゃ〜」

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ハンドルネーム:電池1号
口をゆすいだ水を再利用・・・もう果てしないですねw
クマノフさんは貧乏のようですが、ネコ田さんとか、パン太さんとか、普段なにやってるんですか?仕事してるんですか? まさか動物園なんてことは・・・
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うさぴょん「僕たちの仕事は謎ぴょん」
ネコ田さん「単に何も設定ないだけのような気がするにゃ〜」

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ハンドルネーム:レイブン
クマノフ様は何か仕事をしておられるのかな?
ん?どうだね!?(ぁ
あと、クマノフ様は何熊だね?種類は何だね?
あぁ、ついでに私にもまっとうに生きる手助けをしてもらえませんか?宜しくお願いしますm(_ _)m

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うさぴょん「シロクマじゃないのはたしかだぴょん」
クマノフ「まっとうに生きる手助けをしてやるクマ。授業料は毎月10000円クマ」
ネコ田さん「またお金取ろうとしてるにゃ〜」

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ハンドルネーム:Vz61
ワグマン一派はどこへ就職するのか。
それは既に決まっています。
そうです。ブル公のチームです!
そしてカンガルーおばと黒い三連星、コアラ3兄弟を率いてブル公チームと共にクマノフに再挑戦するスペクタクルロマン!
これは見逃せない!ちなみにこれを実現すれば5対約50の大対決!
これでクマノフも生き延びることはできないはず・・・・・・ただしメッ○ールは不要ですゎ。
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ネコ田さん「途中までは番外編っぽいにゃ〜」

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ハンドルネーム:ケン
かっこいいですねクマノフさん、それとやっとクマノフさんが人気投票で二位、毎日投票したそのかいがあったよ、まあクマノフさんが好きな理由はAKを使っているからだけなんだけどね。
AKを悪く言うやつは許せない!
とくに白と黒のツートンカラーの「古臭い」だの「いまどき木製ストックはない」だの言っている動物は許せないですね。
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クマノフ「複数投票はいけないクマ。でも私にいれたから許すクマ」
ネコ田さん「白と黒のツートンカラー、嫌われてるにゃ」
パン太「だってAKださいよ〜」

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ハンドルネーム:とっつあん
はじめまして!毎回楽しく読んでます
で、今回読んでて思ったんですけど、
クマノフさん優しいか?
利子生活にこぎつけた感がすごくあるんですが。
ってかクマノフさんって仕事何してるんだ〜!!
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うさぴょん「またお仕事聞かれてるぴょん……」

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ハンドルネーム:トンマ
大会でのグリ夫の活躍期待してます。
私もグリ夫のようにフラッグアタッカーになりたいと思っています。ちなみにうちのチームは全員アタッカーです。  
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クマノフ「そういえばグリ夫なんて男もいたクマ」
エリー「最近、出てきてないのよね」
クマノフ「きっとキャラメル食い過ぎて死んだクマ」

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ハンドルネーム:はるくん
たのしかったよー^0^
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うさぴょん「ありがとうぴょん」

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ハンドルネーム:トム
クマノフさんあなたの戦術おしえてください
それと早く22話でないかな・・・・
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クマノフ「口で説明できるほど単純ではないクマ。人は経験を積み重ねて上達するクマ」

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ハンドルネーム:78987
つくづく関心いたしました。
がんばってください^^−
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パン太「僕、がんばるよ〜」
ネコ田さん「パン太に言ってるのかどうかは謎にゃ〜」

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ハンドルネーム:おぴょぴょ
ねこ太ああああぁぁぁぁ!がんばれえええぇぇぇぇ
パン太ああああぁぁぁぁ!おまえむかつくうううぅぅぅ
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ネコ田さん「がんばるにゃー!パン太なんて倒すにゃー!」
パン太「酷いよ〜」

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ハンドルネーム:たんぽぽ
いつも見てます!
実は、お願いがあるのですが、カッコイイだれかに、G36Cをもたせてクマノフを倒してください。
クマノフファンですが、余にも死なないので飽きてきてしまいました。
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エリー「クマノフ様を嫌うなんて、あたしが許さないわ」
クマノフ「これからもしばらく死なないクマ」

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ハンドルネーム:P90TRを愛用
追伸
私の友人が墓場でサバゲをして何度か幽霊を見たそうです。
(何度当ててもヒットコールが無いので、それと気がついたらしい)
その後、地面に穴があき、足を滑らせると

 手が…

続く…
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ネコ田さん「ホラーだにゃ〜」
うさぴょん「続きが気になるぴょん」

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ハンドルネーム:クマノフタイムズ
キュマノフ殺害はパン太だった!

先日、キュマノフが殺害された事件で、
上原パン太という人物が犯人であることがわかった
パン太の自宅からクマの血の付いたナイフが発見され、
その血をDNAを調べてみると、キュマノフのDNA
と一致した。
殺害前日パン太は、ネコ田という知人に殺害協力を依頼し、計画を立てていた。

現在犬の警視庁は、このネコ田という人物も詳しく操作している

名前は公開許可です。
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ネコ田さん「俺達殺人犯にゃ〜!?」
パン太「僕は違うよ〜。名字が違うよ〜。僕は上野だよ〜」
ネコ田さん「あ、本当だにゃ」
パン太「だからネコ田さんだけが指名手配だよ〜」
ネコ田さん「にゃに〜!?」

第22話:愛を知る所

 南側に富士山の見える森の一角。
『第4回、サバニポ最強決定戦会場。ここ』
 そうかかれた看板がありました。
 その奥にはたくさんの車。
 そしてたくさんのサバイバルゲーマーがいます。

 駐車場に赤いワンボックスカーがやってきて止まりました。

「着いたクマ」

 中からクマノフ、エリー、パン太、うさぴょん。ついでにネコ田さんが降りてきました。

「もうすぐ開会式の時間だぴょん」
「ワグマンたちのせいで無駄な時間を使ってしまったクマ。急ぐクマ」



 ぽかぽか天気の中、開会式が始まりました。
 数百というサバイバルゲーマーの前のステージで、一匹の鯖が開会式の挨拶をしています。
 鯖は2本の足がありますが、手はありません。

 参加受付手続きをおわらせたクマノフたち走ってやってきました。

「えー、わしがこのサバゲ大会の主催者、サバ・イバールなのだ」
「本日は多くのチームに参加頂き、たくさんの参加費をありがとう」
「しかーし!残念ながら全てのチームが本戦トーナメントに出場できるわけではないっ!」
「者ども、よく聞くが良い。参加チームは96チーム」
「それらを6チームずつのグループに分けてリーグ戦を行う。本戦トーナメントに出場できるのは、各グループの上位2チームだけなのだ」
「よって上位32チームだけが本戦トーナメントに出場できる。残りチームは今日で脱落。なお、脱落して今日中に帰るチームの参加費の返却要求には応じないぞ」
「各リーグ内ではスコア制となる。フラッグアタック勝利が3点、生き残り人数差勝利が1点。忘れるでないぞ」
「レギュレーションは1J以下。弾は0.2g以下。ただしボルトアクションライフルに限り0.3gの弾まで使用できる。しかし1J以下という条件は変わらん」
「弾数制限は銃の種類に関わらず、一人300発」
「それから最後に、ゴムナイフ等の接近戦用の武器も認められる。ただし、これらは安全性に問題が無いものだけだ。それはこちら、大会主催者側でチェックすることで使用の可否を決める」

「わかんないよ〜。そんなにたくさん覚えられないよ〜」

 パン太が愚痴りました。

「お、クマノフ達やないか」

 たくさんのサバイバルゲーマーの中にトラ吉がいました。
 他にもバンパク、チンドン、グリ夫、そしてドーラクがいます。

「これで優勝して大金持ちになるクマ」
「優勝商品って何にゃ〜?」
「この大会の優勝商品は最後まで公開されないんや、去年も、そのまえもそうやで」
「まるでなんかのクイズ番組みたいだぴょん」

「カニカニ、がんばるカニ」

「では、各チームのチームリーダーはステージに上がるのだ!そして組み合わせのクジを引くがよい!」

「行ってくるクマ」
「わいもや」

 クマノフとトラ吉の二人は、ステージ上に上がりクジを引きました。
 他にもたくさんのチームリーダーがクジを引いています。

 トラ吉は、クジを開いて見てみました。

「A−1や」

「一番最初クマ」

「クマノフはどこや?」

「私はO−4クマ」

 ステージ上の掲示板に、次々と各リーグの組み合わせが書き込まれていきました。



「ゲームを開始します。Aグループ第一試合、チーム『くいだおれ』対『偉大なる名古屋』の試合は第8フィールドで行います」

 ゲーム開始のアナウンスが流れました。

「第8フィールドや。準備して行くでー」



 第8フィールドの前に、トラ吉チーム『くいだおれ』と、偉大なる名古屋、そして審判が集合しました。
 トラ吉たちの相手、偉大なる食い倒れのメンバーは、金色のシャチホコ、エビフライ。白い女性型マネキン、そして緑色の植物のような謎の生き物が二人の組み合わせです。



「くいだおれと、偉大なる名古屋ですね?」
 審判が確認を取りました。
「くいだおれさんはトラ吉さん、グリ夫さん、ドーラクさん、チンドンさん、バンパクさん、間違ありませんね?」
「あらへんで」

「次は偉大なる名古屋さんのメンバー確認です、キム・シャチさん、エビフリャーさん、NA58さん……え?人間ですか?彼?それとも彼女?」

 白いマネキンが首を縦に振りました。どうやら人間だと言いたいようです。
 しかしその顔は目も口もなく、髪の毛もありません。体型から言うと女性のようで、手には体と同じように真っ白のP90を持っています。

「続けます。モリジョーさん、キッコリョさん。これで全員ですね」

 審判によるメンバー確認が終了しました。

「おじいちゃん、20世紀の遺物がいるよ!」

 緑色の生き物のうちの一人、黒いVSR10を持った小さい方がバンパクを指さして言いました。
 おじいちゃんと呼ばれたのは、もう一人の緑の生き物です。こちらのほうが体が大きく、貫禄も漂っており。バーラップロールを巻き付けたAPS2を持っています。
 二人とも体の表面がまるで葉っぱで、まるで動く植物です。

「ほう、1970年の古代遺跡じゃのう……」
 そのおじいちゃんが、バンパクをそう表現しました。

「バ、バンパクー!?」
「自分ら何者や?って言うてんな〜」
 バンパク語をチンドンが通訳しました。

「わしの名前はモリジョー、そしてこっちが孫のキッコリョじゃ。今後、人気者になるじゃろうて」

「俺達は名古屋からやってきたりゃー」

 エビフライが言いました。
 人間ほどの大きさの巨大なエビフライで、手足が生えています。

「我ら名古屋人がいかに偉大で優秀かという事を、このゲームを通してくいだおれたお前達に知らしめてやろうではないか」
 金のシャチホコがキラキラ輝きながら力強く言いました。

「な、なんやとっ!?」
「カニカニー、見下されたカニー」

「たとえばだ。我ら名古屋のテレビ塔を知っておるか?180mもあるのだ。それに対して大阪の通天閣は103m、これだけでも我ら名古屋人がいかに優秀かが分かるであろう?」

「な、なんや、コケにされてるで〜」
 しかしチンドンは普段の表情のままです。

「おぬしらは知るまい。名古屋人は日本一優秀なのだ。何をやっても才能があるでよ。たとえば日本で最初にタコを食べたのも名古屋人、日本で最初のサバゲをしたのも名古屋人であるでよ」

 金シャチは力説しました。

「フッ、いけすかん奴だな」
 グリ夫がクールに決めたつもりで言いました。こめかみには十字路のような怒りマークが現れています。



 ゲームフィールドは薄暗い森です。
 東西に長く、トラ吉たちは東側からのスタート。敵チームは西側です。
 制限時間は20分。

 東フラッグ周辺にトラ吉、バンパク、チンドン、グリ夫、ドーラクの姿がありました。
「作戦はどうするカニー?」
 ドーラクが両手のMP5Kを振りながら尋ねました。
「その前に相手の装備や。あの緑の二人が持ってたのはボルトアクションライフルやったな?」
 トラ吉が周囲に確認しました。
「そやな〜。ジジくさい方がAPS2ORやな、ちびっこい方はVSR10や」
「となるとスナイパーか……?」
 グリ夫はきざっぽく言いました。
「違うかもしれへんけど、そうやろうな」
「他の連中は全員電動やったな〜」
「あの二人が気になるんや。ボルトアクションライフルは多少の重量弾が認められているだけの優遇処置ルールや、それだけでもボルトアクションライフルを使ってるっちゅうのは、よほどスナイパーとして実力があるんか……考えすぎかもしれへんけどな」
「ジジくさい方のAPSはかなり使い込んでるみたいやったで〜」
「要注意ということか……」
 とグリ夫。
「……まあええ、仮に相手が凄腕のスナイパーだったとしても、こっちにはグリ夫がおる。グリ夫がフラッグめがけて奪取したらええんや。単発の銃で当てるのは無理なはずや」
「そうやな〜」
「作戦はほとんどいつものパターンや、グリ夫はフラッグディフェンス。攻撃はチンドンとドーラクが先頭、わいはその付近を静かに行く、バンパクがバックアップや。進行ルートは中央よりやや南側や」
「OKやで〜」
「了解だ」
「バンパク」
「カニカニー」



 ピーーーーーーーーーーーーーーー。

 いよいよゲームが開始されました。

 チンドン、ドーラク、トラ吉が勢いよく西側に向かって進行していきます。

 途中からトラ吉はブッシュ内に入り込み、低い姿勢で静かにながら機敏に素早く進んでいきました。
 低い姿勢を保つトラ吉が広い視界を保てないのを補うため、チンドン、ドーラクがやや広い範囲を見渡しながら進み、その後ろをバンパクがついて行きます。

 チンドンが正面に向けて腹につけた太鼓を連打しました。
 太鼓からはフルオートに近い連射で弾が撃ち出されていきます。

「正面、30mや」

 言ってすぐにやや右に移動し、ブッシュ太めに木の陰に隠れました。

 パララララララ。

 正面からの敵の攻撃がチンドンの隠れている木にあたります。

「バーンパクッ!」

 バララララララララララララララ。

 チンドンより後方10mの位置からバンパクが敵の射撃地点に向けて攻撃を開始しました。

「これでトラ吉も敵の場所を分かったはずやな〜」

 敵の位置への攻撃、そして敵に撃たせることにより、トラ吉に敵の居場所を知らせるのが目的なのです。

 しかし……

 バララララ。

「ヒットバンパク!」

 バンパクが撃たれました。

「ど、どこからや〜」

 バンパクを倒した射撃音は、チンドンから北側から聞こえてきました。
 チンドンは木をバリケードにするのをあきらめ、後方のブッシュの中へと移動しました。木の陰は一方向からの攻撃には有効な物の、二方向からの攻撃にはあまり役に立たないからです。
 チンドンは発砲音があった方向を見渡しますが、敵の姿は見つかりません。

 バララララ。

 再び発射音がし、チンドンの方に弾が飛んできました。
 しかしチンドンは間一髪、ブッシュ陰にしゃがみこみ回避に成功しました。

「……たしかにおったわ〜」

 チンドンは見たのです。一瞬だけ。

 森の中の風景の一部が動いていたのです。
 体の表面を周囲の風景と同様に変化させることが出来るのでしょうか。完全に周囲の風景と一体化しています。

「……卑怯やな〜」

 チンドンはゆっくりとブッシュの陰から顔だけを出し、再び敵を見つけ出そうとしました。
 しかし、まったく見えません。

 たしかにそのあたりにいるはずなのに、まったく見えないのです。

「……まったく見えへんわ〜」
 いつものように緊迫感のない口調ですが、余裕は感じられません。

 ぬぉん。

 チンドンの右前方、10mもない距離の風景が動きました。

「……あかんわ!」

 チンドンはとっさに姿勢を低くしながら左側へと飛びのきます。

 バララララララ。

 チンドンの上を敵弾が通過していきました。

 チンドンは倒れこむように地面に横になると同時に、寝そべりながら太鼓を敵に向けて連打します。

 パラララララ。

 弾は敵が攻撃して来た位置付近には飛んでいますが、手ごたえはありません。
 もうさっきの場所にはいないのでしょうか。姿が見えないことにはどこを狙っていいのかわかりません。

 チンドンはいったん射撃をやめました。

 フィールドが一気に静まります。

「ど、どこやねん〜」

 地面の上に横になったままのチンドンの額を汗がつたいました。

「もうおらんおかな〜……」

 ガサッ。

 チンドンの斜め後方で草を踏む音がしました、そして、その場所の風景が動いたのです。
 それは人間の形をしていました。

「な、なんや!」

 視界に隅にそれを確認したチンドンは、とっさに体を頃がし、太鼓銃をそちらに向けようとしました。
 しかし、すでに敵はチンドンに銃を向けています。

 バララララ。

「ヒットや〜」

 バンパクに続いて、チンドンまでもがこの見えない敵の餌食となってしまいました。



−−−もしかするとさらに続くかもしれない−−−

あまりにあきれたのでメッセージを送ってみる。

なまえ(なまえ公開の許可/不許可も書いてください。無記入だと勝手に公開されちゃいます)
※例:「クマノフ なまえ公開許可」

つくったひとへのメッセージ


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