サバゲニッポン昔話
うさぴょん「みんな元気してるぴょん?サバイバルゲームニッポン昔話のお時間だぴょん」
ネコ田さん「寒くて元気でないにゃ〜」
エリー「オーストラリア育ちのあたしにも寒くて寒くて」
クマノフ「暑いクマ。日本は暑くてたまらないクマ」
エリー「もう、クマノフ様、嘘つきなんだから」
クマノフ「クマ……クマクマ……」
ネコ田さん「ところでパン太が見あたらないけど、どこいったにゃ?」
うさぴょん「フィンランドに行ったぴょん」
ネコ田さん「フィンランドにゃ?」
うさぴょん「サンタネンを連行してフィンランド行きだぴょん。サンタネンを人質にサンタ協会からプレゼント巻き上げるつもりらしいぴょん」
ネコ田さん「極悪だにゃ〜」
うさぴょん「じゃあ今日も、お便りのお時間だぴょん」
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ハンドルネーム:虚空
神同然の閣下に誤字ツッコんどいて自分がミスってましたね(泣
「始めての」もとい「初めての」。全く・・。こういうの馬鹿っていうんだよ。
ワタクシこの度スナイパーデビューいたしました。
マルイのVSR-10で。プロスコープのショート装着です。
デビューって言っても購入以前からここ1ヶ月半程全くサバゲしてませんが(号泣
周辺友人のゲーマー熱が冷め始めまして・・。所詮はエセか。
やっぱりサンダースさん強いですねェ。経験豊富だし。
ってかサンタ服の下のタキシードっていくら冬でも暑くないんでしょうか(汗
捨て駒パン太は今回は凶悪でしたナ。
いつもはいてもいなくても意味無い感じで
儲けもないけど害もない存在でしたが。今回は害になりまくり。
次回も楽しみにしてます閣下!新キャラ登場の際にはできれば
UZI使っててほしいです!購入予定なので!では!
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ネコ田さん「スナイパーデビューだにゃ。いいにゃ〜」
クマノフ「ボルトアクションライフルは、なにげに難しいから頑張るクマ」
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ハンドルネーム:北方
ヤティマティックは勘弁して下さい(^0^)
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うさぴょん「分かる人にしか分からない名前だぴょん」
クマノフ「フィンランドの名銃クマ」
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ハンドルネーム:でゅらはん
報告
エアコキは楽しい
最近インドアが多いのでエアコキを多用してます。
まだ修行が足りないので、ハンドガンを素早くコッキングできず、
メインはイサカソウドオフですが。
現在の武装は、メイン-イサカ、サブ-BOYs、
サイドアーム1-電動ブローバック・デルタ、サイドアーム2-エアコキcz
かなり明後日の方向に邁進している気がしますが、たぶん気のせいでしょう。
ヒットされる事は増えましたが、以前より楽しいのは何故でしょう?
やはり、勝ち負けより楽しいのが一番という事でしょうか。
パン太……凶悪過ぎ。
最近加速度的に凶悪さを増している気がします。
とっとと絶滅させてしまった方が地球の為かもしれません。
軍曹殿、さすがです!
ご自分の季節を心得ていらっしゃる。
でも、もうじきバレンタイン(笑
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うさぴょん「僕たちでエアコッキング使ってる人っていないぴょん?」
クマノフ「いないクマ」
ネコ田さん「トラ吉が使ってたにゃ〜。そんなことよりパン太を始末したほうが地球のためにゃ」
クマノフ「あいつは大切な仲間クマ」
ネコ田さん「はぁ〜、友情だにゃ〜」
うさぴょん「もうじきバレンタインだぴょん」
エリー「クマノフ様。あたしのチョコレートを貰ってくださいませっ」
クマノフ「イヤだクマ。絶対なんか入ってるクマ」
ネコ田さん「惚れ薬とかにゃ」
うさぴょん「きっと砒素入りだぴょん」
クマノフ「テロだクマ〜」
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ハンドルネーム:グレネーダー見習い
うさぴょん師匠、お久しぶりです。
夜戦お疲れ様でした。
以前2度ほど経験があるのですが、自分はコケたりぶつけたりで戦闘不能になってました(汗
デリンジャーと新たな相棒ポケットガンを手に再び戦場に赴いています。
リボルバーランチャーが発売された今、M79はもはや旧式。
旧式で戦うには旧式に慣れる他ありません!
いざ出陣なり!!!!
…………ビシッ…。
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うさぴょん「夜間戦は転んだりする危険性や、装備品落とすことが怖いぴょん。充分に気を付けないといけないぴょん」
ネコ田さん「グレネードランチャーでゲームだにゃ〜。一回かぎりだの大技だにゃ〜」
うさぴょん「ロボットアニメにありがちな必殺技だぴょん」
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ハンドルネーム:烏龍茶
「ドイツ最高裁が決めた世界の定説じゃ」
素敵すぎます・・・
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エリー「クマノフ様のほうが素敵〜」
ネコ田さん「この定説ネタって……危険だにゃ〜」
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ハンドルネーム:ウルノフ
よおクマノフ、サンダースにやられたか。腕が落ちたな。
・・・・・サンダース・・・・・やつとはアフガニスタンで激しい戦闘をくりひろげた・・・。
やつはアフガンでは英雄サンダースと呼ばれて、小隊で一個中隊を全滅させた男だ、注意しろ、クマノフ。
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うさぴょん「なんかメタ*ギアのスネ*クとボスの無線会話っぽいぴょん」
ネコ田さん「ウルノフって人はクマノフさんのボスなのかにゃ〜」
エリー「クマノフさんを操れるのはあたしだけよっ」
クマノフ「操られてるクマ……」
うさぴょん「クマノフ、ゴーだぴょん!」(リモコン持って)
ネコ田さん「鉄人クマノフだにゃ〜」
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ハンドルネーム:さとにゃん
パン太のやろ〜め〜!なぜ手が届く距離で40発もうつねん!酷すぎやろ!この極悪パンダめ!とうとう本性見せたな!
サンタ…じゃなくてサンダースに変わってこの俺が成敗したる!いてまうで!あと貰ったプレゼントわいによこさんかい!(パン太以外の方、失礼しました〜)
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ネコ田さん「この人も、結局プレゼント横取りしようとしてるにゃ」
うさぴょん「ハイエナだぴょん」
クマノフ「私もプレゼント横取りしたいクマ」
ネコ田さん「クマノフさん、貧しいからにゃ〜」
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ハンドルネーム:みゃーーーみゃーーーみゃーーー
あーあ、クマノフさんついに打たれちゃったねぇ。
しかも一番最初に。
何故最初に撃たれたのか、今日はその検証をしてみましょう。
可能性1、体がでかい。
可能性2、顔がでかい。
可能性3、頭がでかい。
可能性4、頭が痛い。
可能性5、頭が悪い。
可能性6、頭がごつい。
可能性7、頭がない。
可能性8、頭が取れた。
可能性9、うさ耳じゃない。
可能性10、季節はずれのクリスマスだったから。
可能性11、エリーに気に入られたから。
ところでサンダースって誰?
そしてパン太って誰?
そう言えば今回は半分がメッセージだったような気がするのは気のせいでせうか?
っつかスナイパーはいないですねぇ、あいっ変わらず。
こうなったら・・・・。
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ネコ田さん「1、2、3、5、6、9は当てはまってるにゃ。きっと11の原因がでかいにゃ〜」
エリー「あたしが近くにいたから冷静でいられなかったのね。クマノフ様」
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ハンドルネーム:baneri
久々の更新楽しみに読ませていただきましたが、ついにクマノフがヒットされましたね!
さすがはサンダースといいたいところですが、何故トンプソンではなかったのでしょう……。
……ばれるから?
せっかくの夜戦ですから、シュアファイアやビームフォードなどもっと登場すると面白かったです。
今度はスナイパー合戦とでも称して、クマノフはドラグノフ、エリーはAUG、その他各地から優秀なキャラを集めて
スナイパーだけのストーリーを作っていただけるとうれしいです。
エリーとクマノフが一緒のチームだとなお面白いです。
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うさぴょん「サンタはフィンランドだぴょん。銃もフィンランドにしたかったらしいぴょん」
ネコ田さん「わかりにくいにゃ〜……」
うさぴょん「優秀なキャラのところに、ネコ田さん入ってないぴょん」
ネコ田さん「本当だにゃ〜。あ、でもうさぴょんも入ってないぴょん」
うさぴょん「僕たち出来損ないだぴょん」
ネコ田さん「ガーン!だにゃ〜」
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ハンドルネーム:リリー
エリー、君はステキだ〜!
特にその『えり』が魅力的だね・・・
そこらのえりの無い、た だ の ト カ ゲなんかと違い、オーストラリアから来た君はまさにアイドル・・・・!!
トカゲはキモイが、エリマキトカゲの君はとてもステキだよ!!
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エリー「そ、そ、そうよっ!あ、あたしはみんなのアイドルよっ!」
ネコ田さん「自称だにゃ」
エリー「何よっ、本当に人気あったんだからっ!」
うさぴょん「時代遅れだぴょん」
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ハンドルネーム:やまだ
もしやエリーはクマノフに恋してる?
だったら結構いいカップルじゃない?
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クマノフ「良くないクマ」
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ハンドルネーム:ΔΘΩΛΣ
初めまして。面白かったですよ。
パン太の腹黒いあたりが。きっと彼はおなかが黒い模様になってるんでしょうね。(笑
あと、サンタさんのお前が勝ったらが買ったらになってました。
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ネコ田さん「誤字多いにゃ〜」
うさぴょん「確認してないからぴょん」
ネコ田さん「それって良くないことのような気がするにゃ〜」
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ハンドルネーム:忠犬ハチ公
エリーが夜中にランニングだとっ!!くそっ・・・
なぜこの俺が気が付かなかったんだ・・・
これからはこんなミスが無いようにエリーを常に尾行しなければならないな・・・
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クマノフ「どうぞどうぞクマ、是非エリーを貰っていってほしいクマ」
ネコ田さん「クマノフさんって、やけにエリーを避けてるにゃ〜」
エリー「自分の気持ちに素直になれないのね」
クマノフ「そんなことないクマ〜」
ネコ田さん「ま、まさかクマノフさんは……ホ*とか……そんな疑惑をもってしまうにゃ〜」
うさぴょん「真実は謎だぴょん」
第15話:ご利用は計画的に
そこは安いアパートでした。
四畳半風呂無し、築35年、家賃28000円、駅まで徒歩9分。
グリ夫のアパートです。
ガンガンガン。
誰かが玄関の扉を叩いていました。
ガンガンガン。
「グリ夫はんよ。おるんやろ〜!?」
ガンガンガン。
ガンガンガン。
ガンガンガン。バキッ☆。
ドアが壊れました。
そこから室内に入ってきたのは、一匹のチワワでした。
チワワは室内で脅えているグリ夫に目をやると、
「今日という今日は貸した金返してもらうで!グリ夫はんよぉ!」
「す、すまん。今は金が無くて。き、きっと来月には用意する!」
「はぁ?何度同じ事言うてるんや!?この前も同じ事言うてたの忘れたんかボケェ!」
チワワはグリ夫の胸ぐらを強く掴みました。
「いや、今は本当に金がないんだ。ほ、本当だ!」
「それやったら内蔵でも売らんかいボケ!目玉あるやろ!目玉売れ目玉!」
その時、チワワは部屋の片隅にある大きなトロフィーを見つけました。
チワワはグリ夫を突き放すと、トロフィーのほうに歩み寄り、その豪華なトロフィーを手に取りました。
「ほお、こんなものあるないけ。貰っていくで」
「ま、待て!それは父さんがパリ・ダカール耐久マラソンで貰った大事なものだ!それだけは渡すわけには!」
「グリ夫はん。それやったら、わいと勝負や」
「勝負!?」
「そや、サバイバルゲームで勝負や」
「この超かわいいアイドルのぐぅーちゃん様に勝ったら、このトロフィーを返してやる。ほんで借金もチャラにしたる」
「ほ、本当かっ!?」
「せやけどな、俺が勝ったらおまえの内臓一つ残らず売ったるで。ええな?」
「く、くそっ」
「どないすんねん?とっとと答えださんか?そうやないと、おまえさんの大切なこのトロフィー貰うで」
「く、くそうぅぅぅっ!望むところだっ!受けて立つ!」
「きまりや、勝負は明日やで!」
「なんちゅーか、なあ……」
「す、すまんっ。本当にすまんっ」
街の公園に4人の姿がありました。
トラ吉、グリ夫、チンドン、バンパクの4人です。
「負けられへんわけやなぁ。せやけど4対4やな?」
ベンチに腰掛けたまま、トラ吉が言いました。
「そ、そうだ。しかし……」
トラ吉の正面に立っているグリ夫は、少しばかり言いづらそうな感じです。
「なんや、言うてみい」
「こちらはハンドガンだけでやれと。人数は4対4」
「はぁ、ハンデってわけやな〜」
チンドンは、ややあきらめの表情です。
「ハンドガン対電動ってもんやな。ま、わいはええが……」
トラ吉はバンパクの方を見ました。
「バン、パク……」
「バクパクは銃の持ち替えできないからな〜」
チンドンはバンパクに代わって言いました。
「相手は4人らしいのに、こっちは3人か……」
がっくし、とグリ夫は下を向きました。
「頼みたくないんやけどな〜、ほんまは……」
トラ吉はトラ模様の携帯電話を取り出し、ボタンを押しました。
「クマノフに頼むとするわ。あいつやったらハンドガンでも強いで」
受話器から聞こえてきた声は……
「……この電話はお客様の都合により通話が出来なくなっています……」
トラ吉は電話を切りました。
「あかん、貧乏クマノフは、電話代すら払えへんのか」
「く、くそっ……」
がくっと、グリ夫は地面に膝をつきました。
「ほんならサンダースはどうなんや?」
トラ吉の問いに、グリ夫は首を横に振りました。
「サンダースはパン太にフィンランドに連れて行かれたらしい」
「フィンランド?なんでや?」
「わからん。プレゼントがどうとか言っていた」
「まあ、誰か他を当たってみるしかないやろなあ……」
次の日。
指定されたフィールドにグリ夫たちの姿がありました。
いるのは、グリ夫、トラ吉、チンドン、そして最後の一人は、うさぴょんです。
「まだ相手は来てへんみたいやな、先に用意や」
トラ吉はブルーシートを広げて、荷物を置きました。他のみんなも用意を始めます。
うさぴょんが取り出したグロック26には、やはり前回の夜間戦の時と同じく、マガジンからホースが伸びています。
ホースは1mほどで、その先にはやはり小型タンクがついています。
まだ寒い季節のため、前回と同じく寒さ対策です。
「この時期にフロンガスでガスハンドガンはきっついな」
トラ吉は1リットルほどの小型エアタンクと空気入れをバッグから取り出しました。
「トラ吉、なんだそれは?」
グリ夫は不思議そうでした。
「こりゃエアタンクや、圧縮空気をフロンガスの代わりにつかうんや、これ一本で50発ぐらいは撃てるで」
「空気を圧縮するからタダか。便利だな」
「どうやろな、空気入れで空気いれなアカンで。そんでフロンガスをマガジンに注入するのと違ってホース使うで。ちと邪魔や」
「そうか……」
トラ吉はエア充填、弾装填を終えると、試射方向を確認し、M93Rを構えました。
カカカン、カカカン、カカカン。
弾は3発ずつ撃ち出されていきます。三点バーストという三発連続発射の機能です。
チンドンがバッグから取り出したのは、エアコッキングガンでした。
アウターバレル剥き出し、グリップも細身、ついでにマガジンも細身のスマートな銃です。
「ヘンなデザインだな……」
グリ夫の感想に、
「この個性的なデザインがええんやで〜。南部14年式っちゅうんや〜」
チンドンはにこやかに答えました。
チンドンはコッキングをし、試射方向に向かって撃ちました。
パンッ☆
弾は緩やかな放物線を描いて飛んでいきました。
「自作ホップいれてるんや〜。それなりには飛ぶで〜」
グリ夫はポケットから銃を取り出しました。
小型のハンドガン、コルトポケット.25です。
「俺のは、これか……」
弾を込めてこめて試射をすると、10メートルほどは飛びました。
「まあいいか……」
「来たみたいだぴょん」
うさぴょんがフィールドとは反対方向を見て言いました。
こちらに向かって4人が歩いてきています。
「なんやなんやー。グリ夫の知り合い、ヘンな連中ばっかやな」
ぐぅーちゃんは、蔑んだ目でグリ夫たちを見渡しながら言いました。
ぐぅーちゃんのチームも4人。チワワのぐぅーちゃん、お地蔵さん、レオタードの女性、OL風制服の女性といった組み合わせです。
「俺はみんなのアイドル、ぐぅーちゃんや。そしてこっちが地蔵のジゾー。さらにこの二人が」
「私、踊る人!」
「私、配る人!」
と、二人の女性が元気よく言いました。
すぐに、配る人と名乗ったOL風の女性はポケットテッシュを4つ取り出し。
「どうぞどうぞ!」と笑顔でトラ吉たち4人に配りました。
「ど、どうも……」
ちょっとたじろぎながらグリ夫はポケットにティッシュを入れました。
「ゲームは2ゲームマッチや」
ぐぅーちゃんがルールを説明していきます。
「フラッグを取った場合は2ポイント。時間切れの時点で生存人数差での勝利は1ポイントや」
「2ゲーム終了した時点でのポイント数で勝敗決定や。ただ、その時点でポイントが同じやったら第3ゲームや。わかったろうな?」
−− レギュレーション −−
ゲーム時間20分。
レギュレーション
1j、0.25g、パワーアップ系改造禁止
弾数規制無し
フィールド東側に高台がある地形。
北側は木が多く、やや暗い林。下草もあり、見通しはよくありません。
南西方向には深いブッシュが茂っています。
フィールド北側から西側にかけては細い川が流れており、それがフィールド北西側の限界ラインでもあります。
フラッグはフィールド北東と南西に設置してあります。
グリ夫たちは、まず北東フラッグからスタートになりました。
「相手の装備は全員電動やったな」
トラ吉は相手の装備を観察していたようです。
「配る人だったか?一人、やたら長いのを持っていたな?」
「PSG1やな。レギュレーションの都合上、パワーアップがきかん、僅かといっても射程の長いPSG1をどう使ってくるか楽しみや」
「フィールド東側の高台とったら有利やな〜」
チンドンが言いました。
「3メートルぐらいの高さがあったぴょん」
「俺がダッシュで取りに行くか?」
グリ夫が自らの脚力を活かした提案をしました。
トラ吉は首を横に振り、
「いや、あかん」
「どうしてだ?」
「高台の上はブッシュが薄かったで。相手から見え見えや、射程の劣るうちらでは不利な場所や」
「そ、そうか……」
「わいは西側限界ルートを静かにいくとするわ」
トラ吉が自分の行動を決めました。
「ほんならわいがディフェンスついとくで〜」
チンドンはディフェンスです。
「僕は森の中央やや西の森の中で待ち伏せするぴょん」
「よし、俺もうさぴょんの近くで待ち伏せだ。まずは敵の人数を減らして反撃するとしよう」
「守りきりで人数差で勝利しても1点取れるんや。それでいくで!」
トラ吉が力強く言い放ちました。
ピピーーーーーーーーーーーーーーーーー。
ゲームが開始しました。
トラ吉はすぐに西側へと素早く、そして静かに移動していきます。
うさぴょんとグリ夫も、そのやや内側あたりを西に移動。
チンドンはフラッグ東側の深いブッシュに伏せました。
ササ……サササ……
トラ吉はフィールド北西の小川の近く、小川より数メートル内側を、小川と平行に移動していきます。
小川沿い限界まで出るのが一番移動は楽ですが、そこには行きません。遠くまで見渡せる反面、相手からも見えてしまい、遠距離から容易に発見されてしまうからです。
トラ吉は頭を低く保ち、しゃがんでいるのかと伏せている中間のような姿勢で移動していきます。
視点が低いため、自分の視界も遠くまで保てません。しかし、それでも頭を上げないのは、相手に発見されないためです。
自分から相手が見えれば相手からも自分が見えるわけで、それが近距離でなければ不利となることを、トラ吉はよく分かっているのです。
ゲーム開始から5分。
フィールドには未だに一発の発射音もありません。
「……静かやな……」
トラ吉は、フィールド中央を越え、森を出ました。
そしてブッシュフィールドに入ったところで、
パパパン☆
「ヒットやっ!?」
待ち伏せしていたジゾーに、あっけなく撃たれてしまいました。
地蔵は、微動だにせずにブッシュの中で待ちかまえていました。
さすがのトラ吉は、これには気づくことができなかったのです。
セフティゾーンに向かうトラ吉をしり目に、ジゾーは
「トラを倒した……」
と、短く呟きました。
小型無線に向かって。
−−−もしかするとさらに続くかもしれない−−−
あまりにあきれたのでメッセージを送ってみる。