ファイブ・スター物語と

永野護という人

PROFILEの欄にもありますが、私は永野護さんの「ファイブ・スター物語」が大好きです。

これはとんでもない本で、単行本が1年から1年半に1冊しか発刊されません。今は9巻が発売中で

すから、第1巻発売から11,2年経つのでは?気が遠くなります。おまけに、設定資料集を

含む関連本が、私が知っているだけでも40冊前後でてます。中には絶版になって手に入らないか、

プレミアがついて当時の定価の10倍くらいの値段で流通してます。何でこんな難儀な

ものに惹かれるのかなあ。自分でも不思議!?皆さんも好きな作品の1つや2つあると思います

が、どこに惹かれます?私はこの作品が「媚びてない」っていうところに惹かれます

ねえ。今時の作品は「売れ線狙い」が感じられるものが多く、作者が「自分が好きで描いてるんだ、

わからんヤツは見なくて良し」っていうのが少ない気がするんですよねえ。「ファイブ・

スター」という作品はそういった数少ない気概のあるものだからかなあ。

最近では、永野護っていうクリエイターは海外でも注目を浴びていて、特にアジア圏では

高い評価と爆発的な人気だそうです。韓国の伝統的なデザイン雑誌に

「マンスリー・デザイン」(創刊23年)というのがあるそうで、その雑誌のインタビューで、「あなたは

アニメーションキャラクターデザインの分野に関わっています。この分野でベストな

達成を成し遂げるには、どのようなリサーチや開発をすべきですか?」という質問があったそう

です。この質問に答えて、永野氏曰く、「リサーチやユーザーの潜在的要求の情報が

必要になるのは、後追いの企画や隙間商売的なオリジナリティの無い人間が必要とするものであって、

それは自分たちが何を作って送り出せばよいかわからないから必要なのだ。」

心から尊敬!!

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