食玩『ワールド・タンク・ミュージアム』
2002/06/29


注! よい子のみんなへ。
ドカ買いは大人になってからにしようね。


 発売からだいぶ経っていますが。
 第1弾が相変わらず入手困難状態が続いているにもかかわらず、今月の模型誌にすでに第2弾のラインナップが載っていて愕然としている昨今です。

 が、発売日以来久々に売っているのをハッケーン!!
 10個ばかりドカ買いしてきました。

 とにかくホントーに売っていなかったんですな。コレ。
 オレも発売初日3個買って以来数ヶ月。全く見ませんでしたから。
 それが先週くらいから急にまた出回るようになってきたようです。


 その後も数個買って、今のところオレが買ったのは計19個なんですが、相変わらず一番欲しいティーガーIが出ません。
 まだ1個…(T_T)

 いや、正確には2個出ているんですが、もう1個はシークレットアイテムの「ミヒャエル・ヴィットマンの007号ティーガーI戦車」でした。

 つか、それ以上に「M4A1/76シャーマン」が1個も出てないんですけど…。
 4号戦車とT34はやけに出ますけど…
 でも迷彩違いばかりで全然ダブらないんだな、コレが…。


 どういうものか? というとこういうものです。



 第二次大戦時の名戦車をラインナップしているシリーズです。
 写真上から「エレファント」「T34」「4号J型」「マイルドセブン・ライト」。
 写真には3種類しか写っていませんが、現在出ている第1弾では

・ティーガーI後期型
・M4A1/76シャーマン
・88ミリ高射砲36型
・4号J型戦車
・T34/85戦車
・エレファント重駆逐戦車

 がラインナップ。
 それぞれに「3色迷彩」「冬季迷彩」「単色迷彩」など色違いのバージョンがあり、計18種。
 これプラス「シークレットアイテム」。
 シークレットはヴィットマンのティーガーだけなのかな? 他にもあるのかしらん?

 タバコの大きさを見て貰えばわかりますが、ものすごいちっちゃい戦車模型です。
 ちっちゃいんですが、その出来たるや壮絶な出来です。
 しかも砲塔は回転しますしね。



※4号J型 三色迷彩

 原型は海洋堂のメカ原型の天才・谷明。

 これがまあ、AFV模型ファンとかの間で爆発的にヒットしてしまって、「入荷する」→「即20個とかドカ買いするヤツ」が続出なので、全然入手できないんですな。

 今年の隠れたベストヒット商品です。



※「怪獣出現!! 迎え撃て!!」
 ネコ対戦車


 まあ、これらの戦車。その時代の各線戦でそれなりにメジャーだった物ばかりなので、映画などにもよく登場しています。
(もっとも、ハリウッドが昔よく作った戦争大作だと、ドイツ軍の戦車はアメリカとかの戦車にベニヤ板貼ってごまかした様な物が多いんですが。)

 個人的には「ティーガーI」が出たので印象深いのは『戦略大作戦』
 クリント・イーストウッド、ドナルド・サザーランド、テリー・サバラスらが演じるはみ出し者の兵隊達が、第二次大戦末期のヨーロッパ戦線で「ヒトラーの隠し金塊のありか」を知ったことから、「それをかっぱらおう!」と前線を勝手に突破していくという痛快アクション物です。(オレの中ではガキの頃からの名作。先日DVDが出たので速攻買いました。でも吹き替え音声入っていなくてガックリ…。)
 で、「なんか勝手に最前線を突破していく凄い勇敢なヤツらがいる」と軍の上層部は勘違い。彼らの後を追って行くんですが、主人公達にしてみれば上層部にバレてしまったら金塊が全部取り上げられてしまう。その前になんとしても奪わねば! と敵味方双方から逃げることに。
 元々は「痛快アクション」+「シニカルな要素」が強くなるはずだったそうですが、映画会社の意向で「戦争への皮肉っぽさ」は弱められてしまいました。(それでも充分シニカルで面白いんだが)
 オレ推測では、おそらく本当は数年前に公開されたジョージ・クルーニー主演の『スリー・キングス』みたいなシニカルさの強い作品になるはずだったんではないか? と。(これは「湾岸戦争を舞台に、フセインの隠し金塊を盗みに行く米兵」の話。物語のアウトラインは『戦略大作戦』と酷似しています。これも好きなのでDVD買った。)

 でで、ティーガーは、最後の「金塊が隠されている町の護衛」をしているんですけど、ここでサザーランド扮する戦車兵との闘いになるわけです。(まあティーガーは別にメインでも何でもないんですけどね。そもそもドイツ戦車は当時のハリウッドでは調達が難しかったからニセモノかも知れませんが。)
 確か「タイガーの装甲に正面から挑んでもダメだ! なんとか後ろに回り込むんだ!」と、狭い町の路地を戦車が駆け回り、なんとかティーガーの後ろに回り込もうとする…展開だったような記憶がある。


 「T34」は旧ソ連の映画で『鬼戦車T34』(64)という痛快作がありますな。(最近DVDが出た)
 ソ連映画っていうのは、レーニンが20世紀初頭に「映画産業国有化宣言」をしちゃってから、映画は国民教化の手段でしかなかったんですけど、それがまあ当初は「革命」という歴史を舞台にしたり、エイゼンシュタインなど天才監督の出現によってなんとかクオリティを維持し続けていたわけですが、それも50年代末期頃になると一段落しちゃう。早い話が「もう革命を題材に映画作ることにネタが尽き始めちゃったし、世代的にピンとこなくなっちゃった」。
 なので、その頃に出てきた映画は、そのために「変な娯楽性に走っている」作品が出てきちゃうんですな。
 『鬼戦車T34』もそんな1本で、「大祖国戦争」の中、ドイツ国内をT34で走り回るソ連兵捕虜を主人公にした作品です。


 また『ヨーロッパの開放』という、これまた旧ソ連が国家事業で作った超大作では「ティーガー」も「T34」も大地を埋め尽くすほどの数の「本物」をゲップが出るほど見ることが出来ます。

 「超大作」って書きましたが、実際はそんな言葉では言い表せないくらい「物量規模でコレを超えた映画は世界で他にない」と言われる程の天文学的な金がかかった映画です。
 何がスゲエって、「戦車1万台」とか出てくるわけですが、ティーガーもT34も撮影に足りない分は「戦時中に実際に作っていたメーカーに発注して、本物をまた追加で作らせた」んですよ…
(ティーガーは数百台がこの映画のために追加生産されたそうです。)

 まあ、「上映時間が8時間もある」ことを除けば楽しめるんじゃないかと。(オレは観る気ないですが。 ^^;;)



 以下余談。

 まあ、食玩に付いてくるお菓子はマズイもの…と相場は決まっているんですが、この『ワールドタンクミュージアム』(以下『WTM』)の場合、付属のチョコがけっこう美味しいのもいいポイントです。
 チョコエッグのようなチョコはわたしゃどうにも食えないんで…。だってマズイじゃん。あのチョコ。
 むやみに甘いだけで。


 この『WTM』。知っている人は知っていることですが、知らない人のために書いておくと、ちょっと曰くありげな経緯をたどってやっとこさ売り出された物でして。

 というのも、そもそも本来この商品は、戦車の原型が海洋堂。
 で、海洋堂が『チョコエッグ』の動物模型の原型を担当していた経緯で、元々はフルタ製菓から売り出されるはずだったんですね。
 ところが、フルタというのがどうやら一族企業だったようで、社内の(というか古田家の)お家騒動で、『チョコエッグ』の企画立案・開発をしていた部署の人が全員退社。別会社を設立。
 珍しく海洋堂は(というか、あの専務が)最後まで仲介をしようと試みたようですが、ついにフルタ側がまったく交渉の余地ナシ。
 しかも海洋堂以外のところに勝手に動物原型を発注していたことなども発覚してついに海洋堂もフルタと決裂してしまったわけです。
(なので、今後フルタから出るチョコエッグの原型はこれまでの海洋堂原型商品ではなくなります。)

 別に一方的に海洋堂の肩を持つつもりはありませんが、実際問題、チョコエッグの動物模型は「松村しのぶ」という海洋堂の動物模型の第一人者が手がけていた事による魅力が大きかったわけで、それが抜けてしまう。また、中国での「模型の生産ラインも全然違う会社になるであろう」ことを予想した場合、ハッキリ言ってフルタが今後出す『チョコエッグ』の動物シリーズは相当クオリティが下がるのではないかと思われます。

 で、こういう経緯があったので、冬のワンダーフェスティバルの段階ではまだ「フルタから出る」とアナウンスされていた『WTM』も宙に浮いてしまい、モデラーからの期待が大きい商品だっただけにその先行きが懸念されていたんですが、最終的に玩具メーカーの「タカラ」から発売されました。


 また、企画に当たってモデルグラフィックス誌も絡んでおり、そもそも知人が「MG編集部で原型を見た」と言っていたのが一昨年の冬でしたから、だいぶ前から企画はあった商品のようです。

 で、MG誌が絡んでいることもあって、箱の中には戦車模型&チョコの他に、「その戦車がどういう物語のある戦車か?」がモリナガ・ヨウ氏のイラストと一緒に書かれた簡単な解説書が付いていて、これがまた楽しいです。
 戦車を知らない人でも楽しめるようになっていますね。

 「第二次大戦時の戦車」が基本コンセプトのシリーズですが、個人的には現代戦車の「イスラエルのメルカバ」が出て欲しいところです。(好きなの。あのデザイン。)

 ちっちゃいジオラマ作ったり、1/6ドール用の「ラジコン」にしてしまってもいいんじゃないかと。(^^)


【了】

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