前期のTVとか・2
2003/07/19


 なんかいろいろ事件が起こっていますな。


 前回の続きです。
 今期番組も始まっているのでパッパと行きます。



★『ラストエグザイル』

 深夜アニメです。
 映像はイイですけどね。
 イイっていうか「スゴイ」です。
 CGとアニメーションの融合ってのはここ数年のスタンダードな技術となりつつありますけど、さすがにこれを初期から『青の6号』(OVA)などで使っていたGONZO製作だけのことはあります。
 他作品と比べても抜きんでて上手く融合させているかと。
 ついでに、村田蓮爾のキャラ画がちゃんと動いているってのも感動です。

 世界観設定もきらいじゃないです。むしろ好きかな。



 ………………なんですが……
 ドラマ部分は「疑問を禁じ得ない」っていうか…(-_-;;
 もう1クール終わったんだけど、いまだに「誰が」「なんで」「何と」闘っているのかわからんってのはどうか? と思いますよ。
 しかも「なんで主人公がそれに荷担したのか?(闘うことにしたのか?)」の動機があまりにも描き方薄すぎて同意できなかったり。
 つくづく「GONZOは映像はスゲエんだけどストーリーを全然作れんなあ…」と。



★『テクノライズ』

 深夜アニメです。

 どうなんだろ。これ、もしかしてオサレ系アニメなんすかね。
 オサレって言うか(オレの嫌いな)サブカル系というか。
 どうなの? (誰に聞いてんだよ。)

 あー、でもOPのカッコヨサは近年でもベストかなあ。
 個人的には『ビバップ』以来、久々に好きなOPですが。

 内容は……………………評価不能。(-_-;;
 ミもフタもないけど。



★『宇宙のステルヴィア』

 これまた深夜アニメ。
 『ナデシコ』などの佐藤竜雄監督の新作です。
 SF監修にも同作品の堺三保氏が入っているため、細かい部分で相変わらずSFです。
 約180年前に地球を襲った20光年彼方の星の超新星爆発による衝撃波で、太陽系の宇宙は緑色のガス雲に覆われているとか。
 んで、もうすぐ第二波が来るんで地球を120層のバリアーで覆う計画(グレートミッション)があるとか。
 宇宙船もロケット噴射じゃなくて、なんだかフィールド発生だか相転移だかで動いていたり。


 で、こういう世界の中でグレートミッション実行の中核をなす宇宙ステーションがあり、そこにある養成学校生となった主人公の成長物語…なのかなあ?

 「なのかなあ?」というのも、すでに放送では中盤最大の山場(だったのだろう、たぶん)グレートミッションも終わり、1クールを越えたにもかかわらず「いまだどういう話なのか(というか「何をしたい作品なのか」が)見えない」んですよ。

 なんかグレートミッションが終わって今度は「謎の敵」からの攻撃を受けていますが。

 『トップをねらえ!』なのか、はたまた『バトルアスリーテス大運動会』なのか。
 あるいは同じ佐藤監督の『ナデシコ』なのか『ムリョウ』なのか。

 …という比喩をしてみましたが、悪い言い方しちゃうと「これらの作品の焼き直し」みたいな物しか感じられなかったり。
 いや、「焼き直し」ならまだいいんだけど、今のところ「それらを足して5で割ってみました」みたいな印象で。
 「それらとはチガウ、これが『ステルヴィア』という作品なんだ!」みたいな部分が感じられ無いって言うか。

 そのせいで、見続けることがつらくなってきているんですけど。

 なんかね、この2週間くらいで「専守防衛を求められる軍隊」とか「仲間の死を見ることしかできない、成り行きで戦闘に放り込まれた(おそらくはターゲット視聴者と同年齢の)主人公」とかさ。
 うーん、「そういうことやりたいのかなあ…」とか少し思うんだけど、それを描くには表現希薄だよなあ…とか思ってしまったり。


 余談ですけど、うのまことによって描かれたキャラクターに「萌え〜」とか言っていた人たちが、第12話で主人公のしーぽんが仲の良くなった男の子とキスをしたとたんに大暴れになったのは面白かったですな。
 2ちゃんねるとか、ネットの『ステルヴィア』関連のBBSとかでは首つりモナーが乱立しているし。



★『マーメイドメロディ ぴちぴちピッチ』

 土曜の朝に放送しているアニメです。
 『東京ミュウミュウ』の後番組なんですが…
 まあ、どうでもいいですよね。

 人魚の女の子が地上にやってきて、そこで好きな男の子(人間)が出来て毎回発情しまくりという、…まあ、この手の作品でよくある内容で。

 あ、オレこういう作品に最近「発情系作品」ってカテゴライズを勝手に作ってんだけど、どう?
 『あずきちゃん』とかメーター振り切った発情系だったと思いますけど。


 でまあ、そういう発情系の作品ですよ。
 出てくるエピソードやセリフも「●●君が好き」だの「●●君が好き」だの「●●君が好き」だの「●●君が好き」だの「●●君が好き」だの「●●君が好き」だの、そんなのばかりです。


 んで、彼女たち(他にも人魚がいる)海からやってくる悪者たちと戦うんですけど、ナゼか人魚なのに「海の中でわざわざ人間形態に変身して戦う」というあたりが…
 なんで? 人魚なんでしょ?
 このへん、疑問を持っちゃいけないんですかね。
 何も考えずに見なくちゃダメ?

 さらに、ナゼかスポンサーの商品「イーカラ」を取り出して、それを使って「ピチピチボイス」で歌を歌うと敵がやられてしまうという、なんと説明していいのかムズカシイんですけど、まあそういう説明不可能な展開をするわけです。(毎回)
 もしかして難解な作品なんすかね。

 唯一説得力なのが、歌を歌っている主人公役の声優さんが「ものすごく歌がヘタ」なんですよ。
 それがですね

「ピチピチボイスでライブスタート!

 なないろのぉ〜〜♪」

 とか歌うんですよ。すごくヘタクソに。

 すると原理はわからないんですけど敵が「うぎゃー!」と頭抱えてやられちゃうんですよ。
 そんなにヘタなんですかね。耐えられないほど。
 ほとんどジャイアンの「ホゲ〜♪」みたいなものですか。
 ピチピチライブはジャイアンリサイタルですよ。


 他に注目すべき点は主人公たち人魚ヒロインの「」ですかね。
 設定年齢は中学校に通っている13歳くらいらしいんですけど、そりゃもう土曜の朝から目ン玉ひんむくほど「乳、デカー!!!」なんですよ。
 今の中学生ってのはあんなに発育いいんですかね。

 毎週毎週、見るたびに知能指数が15くらい下がっていくのが実感できるアニメです。
 1クール以上見ちゃっているので、すでにオレの頭はカブトムシ並みですよ。

 ちなみにオレがコレを見ているのは“たまたま”といいますか。
 お目当てはこの後に放送している『ミルモでポン!』なんですが。(こっちは面白いです。)



★『キノの旅』

 WOWOWで放送していたアニメです。
 まあ、見始めた最大の動機は前にも書いたように「主人公の声が前田愛」だからなんですけど。

 一人の旅人の少女が、相棒のしゃべるバイク・エルメスと様々な国を旅し、そこで様々な習慣や考え方や人を見ていく…というオムニバスの物語です。
 (少女って書きましたけど、劇中では「少女感」のようなものがいっさい廃されているので「少女であることに意味はない」んですが。
 ニュアンス的には「男の子であり女の子である」また「男の子でも女の子でもない」ってところかな。)

 雰囲気的にはおとぎ話的な感じで、出てくる「国」というのも規模的には「ちょっと大きな村か、小さな町くらい」の大きさです。
 それらが各単位で「国」として存在しており、そこにはそれぞれの習慣や考え方があるわけです。

 んで、こういう物語。なおかつ「主人公たちはそれらを見ていくだけ」というひじょうに淡々とした作品で。

 基本的にキノもエルメスも、どこに行っても「傍観者」なんですな。
 その国がどんな国であろうともそこに深くは関わらない。
 それは彼女たちの「旅人としての自らへのルール」でもあるわけですが。

 各国の習慣やシステムは、様々なことの比喩や皮肉として描かれているんですけど、そういう「主人公を傍観者」にすることによって「その比喩されている現実にあるモノ」を客観的に見せる(見る側、あるいは原作を読んだ側に“考えさせる”)ものとしているわけです。
 ある意味、キルケゴール的って言いますか。

 すいません。ちょっとよくわかりもしないのにムズカシイ例えをしてみようと思いました。

 1クール通して、全体的に優れていましたし好きな作品でしたが、中でもたぶんオレ評価が高いのは『本の国』と『平和の国』『優しい国』ですかね。
 ただ、『本の国』はあまりにも原作小説における原作者・時雨沢恵一氏の「本を巡る皮肉」が露骨に出ているので「映像作品としては好きだけど、もし読んだら小説としては好きじゃないカモ」です。
 ちゅーのも、わたしゃ前にも書いたかも知れませんが「小説や作家を題材にして描いた小説」「映画やその製作者を描いた映画」「TVを描いたTV」というものが基本的には(それがよほどの物でない限り)好きになれないので。
 なのでフェリーニの『8 1/2』も、タヴィアーニ兄弟の『グッドモーニング・バビロン!』も「映画としては優れている」と思いますけど好きになれません。
(「●●をあくまで舞台設定などの題材として描いた作品」は好きですけどね。)

 そう考えると純粋に高い評価をしたのは『平和の国』と『優しい国』ですかね。
 まあ、『優しい国』は最後でボロ泣きしちゃったってことなんですけど。

 『平和の国』はなあ…
 アレやったことだけでも評価。
 先日、同じく前田愛が出ている『バトルロワイアル2』を観てきたんですけど、まあ「ちょっとテーマや描きたいことはわかるけど詰め込みすぎ」とか「作り手の中でイデオロギーが突き詰められていない」とか「似ているし近いし、リンクしている問題ではあるけど、ソレとコレはコンフリクトしているだけでそもそも別問題で語るべきコトじゃん?」と感じられる部分も結構ありまして。
 で、それらの中の一つである「戦争と平和と、その代償を誰がどういう風に支払うか?」というえらくシンプルな部分だけをやったのがこのエピソードですかね。
 これからビデオなどで見る人のために詳しくは書きませんけど、『リヴァイアス』とかの暴力描写を「グロいし不快だからイヤ」で「その意味を考えずに切り捨てる人」には向かないですかね。
 (何度も書くけど、そういうのってオレん中では思考停止しちゃっているのと同じなんですけど。)
 なんでそれが描かれているのか? なにを描こうとしているのか?
 明らかに不快なんだけど、何でソレは不快なのか?
 さらに、不快なんだけど「んじゃそのシステムを生み出した考え(想い)」は全否定できるか?

 だけど主人公たちが「傍観者」であるゆえに、「作品における答え」はないんですよ。
 見た側が考えろと。


 オレとしては珍しく「小説も読んでみよう」と思わされた作品でした。

 かなり作品カラーが特殊な感じで明確なんで、地上波だったら深夜でも売りにくいというか、ある意味「WOWOWという放送の場と上手くマッチした作品だった」と思います。

 終わった次の週になって「ああ、もう今週は『キノの旅』ねえんだ」とか思っちゃったから、けっこう気に入ってたんでしょうね。>オレ



★『デ・ジ・キャラットにょ』

 旧シリーズ同様、監督は桜井弘明氏です。
 なんすかね。
 がんばっているのはわかるんですよ。
 ブロッコリーが日曜の朝という「ポピュラーな枠の作品にシフトさせた」ことによって、とーぜん「もっと多くの(子供とかまで含めた)層にウケるものにしなくちゃいけない」っていう数々の制約が生じたであろう中で、それでも深夜などにやっていたときにウケた最大の要素である「かわいい絵柄に反する毒気」をなんとか入れようとしているって言うか。

 でもなあ…やっぱ

「でじこの魂を(ブロッコリー自身が)売りやがった」

 という印象が強いかなあ。

 松山鷹志さんが演じていた「パヤオ」も出てこないですな。
 正式名は「ミヤザキパヤオ」だそうですし、やっぱこの時間では問題ありますか。
 成金オヤジというキャラが代わりに出てきてますが。

 ぴよこも出てこないね。



 とまあ、こんな感じっすか。
 さ、Ex−Sガンダムでも作るか。
 ほとんどただの素組なのに、いつになったら出来るんだよ…



【了】

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