35歳児の地図
2003/04/26


 あー、フィギャーとかガチャについての更新ばかりしているので、少し今回は違う内容の更新を。
 つか、こっちのページ、1ヶ月以上更新してなかったのね。ふうん。


■バンダイ『エンタープライズ』発売

 いきなりプラモネタだけど。
 リリース発表時から注目されていたバンダイの『1/850 スタートレック エンタープライズ号』(オリジナルシリーズの無印エンタープライズです)が発売になりました。

 コレ。バンダイのプレスリリース。
http://www.bandai.co.jp/press/press_P00376.html

 いやもーなんつーか……
 とにかく「模型屋行って箱の中を見てみて!!!」って感じ。
 コトバで書いてどうこうじゃないね。
 見て驚け!! と。

 スゲエですよ。ホント。
 ワンダホーにゴイスーですよ。
 超絶にクリビツですよ。


 あまりにも知能指数低い文章な上に内容無さ過ぎですか。そうですか。んじゃもう少し詳しく書いてみますか。

 どうスゲエのか? っていうとですね、『スターウォーズ』とか思い出してもらえばわかりやすいんですが、海外のSFメカって機体表面の「細かいパネルのラインが、微妙に回りと異なる色で塗り分けられて表現されている」じゃないですか。

 んで、これまで海外SFメカのプラモを作りたい! と思ったときのモデラーの最大の関門ってこれだったんですよ。
 プロポーションとかの違いとかはまあ、斬った貼ったの世界で己の技術力に照らし合わせて頑張ってみたり諦めてみたり。
(「海外キットが多いのでパーツの合いが最悪な物が多い」って問題はこの際さておきます。)

 でも、「塗装(仕上げ)」ってのはどうやっても避けられない。

 ところがその避けられない部分がとにかくハードル高い。

 あのパネルラインを塗装処理しようとしたら、これまでは「細かくマスキングテープ貼ってエアブラシで微妙に異なる色を徐々に吹いていく…」という言葉で書くとこれだけなんだけど、実際の作業工程はソレはもう「根性と根気と技術とセンス」が求められてしまうかな〜りムズカシイ物なんですな。
(オレは出来ません。根気が続かないので。)

 ところが今回出たバンダイの『エンタープライズ』って、このパネルラインがあらかじめ全部「印刷処理」されているんです。
 もうね、買ってきて組むだけで「あれそのまんま」なのが手に入るって言う。

 上にリンク貼ったバンダイのプレスリリースに写真が載っていますけど、アレって塗装してないんですよ。
 あのままなんすわ。
 「組んだだけ」。

 つーかね、かなりの上級モデラーでない限り、アレに塗装するってのは「キットの状態よりレベルを下げる」にしかならないんですよ。
 中級レベルくらいまでのモデラーなら、素直にキットをそのまま素組んだ方が絶対に出来がいい物になります。
 ま、腕に自信があれば「デテールアップのためのレタッチ」くらいはするんでしょうが。

 あ、電飾パーツも同梱されているんでワープナセルとかも光らせることが出来ますよ。ピカピカ。

 定価6000円強、量販店でも5400円くらいなんで「安くはない」ですが、まあ「大人向け」の商品なんで致し方なしですか。


 これがこのプラモの「目で見えるスゴイところ」。
 で、このプラモの「目に見えないスゴイところってのもあるわけで、それはナニか? っていうとですね、これのスゴイところってのは実は「プラモの今後」ってのの1つの指針を提示したことだと思うんですよ。


 コレ、果てしなく完成品です。
 正確には「半完成品」って言葉が適切なキットで、純粋に「プラモデル」とは言えないのかも知れない。

 けど「そうしなければ作れる人がおそろしく限定されてしまう数」になるこの手のキットに「これなら誰でも作れる」を提示した凄さって言うか。
 これまで欲しいと思う人が100人いても95人は「作る技術がないから諦めていた」ものが、ちゃんと100人が買えるようになったわけですから。


 で、なんでこーゆーリリースをしたのか? ってのは「作りやすさ」であるとか「誰でも作れる」の他に、知っている人は知っていることですがプラモってのは今深刻な危機なんです。

 正確には「今」じゃなくて、ここ10数年間ずっと危機。
 ファミコンブーム以降、プラモを作る子供ってのが激減しちゃったんですね。そりゃもう最悪なくらい。
 そういう意味では今プラモ作っている子供って「変わり者」ですよ。

 このためプラモメーカーって経営がかなりやばくて、昨年もイマイが潰れましたし。

 で、バンダイなんかはその頃、かなり早い時期からこの問題に技術面で取り組んできていたんですよ。
 『逆襲のシャア』のプラモ展開あたりから本格的にやっていましたが、いわゆる「色プラ」とか。パーツがあらかじめ色分けされていて「色を塗らなくてもそれなりに見栄えのする物が出来てしまうようにした」ってやつですね。
 「接着剤不要で、パチパチとはめるだけで組めるようにした」とか。
 要所要所のマーキングを子供でも扱いやすいシールにしたとか。

 とーぜんこれらは「色を塗って組み立てる」という従来のモデラーには不要だったり邪魔だったりする技術なんですが、いかんせんそうでもしないと子供(新たな購買層)が食いついてこないし入ってこない。

 なんだかんだで「ガンダムだとかのキャラクターモデル」って戦車とかに比べて子供(新規モデラー予備軍)が入ってきやすい物ですから、そういう意味でもバンダイが真っ先にこの問題に取り組んだのはある種の必然だったんでしょう。

 なので、「キャラクターモデルなんかプラモじゃない!」的なストイック発言をするスケールモデラーってのはこの「プラモ危機」の問題を理解していないか、ただのバカのどっちかなんですな。
 「業界を活性化してもわなくちゃオメーの作りたいスケールモデルも出にくいんだよ、阿呆」っていうか。


 で、そういう状況の中で培ってきた技術の現在の集大成みたいのの1つがこのキットです。
 正確には「それらの状況で培った技術を使って作られた初めての大人向けキット」。
 ま、子供は『スタートレック』の宇宙船なんて興味持たないでしょ。(^^;;)


 ただ、このキットは一種の諸刃の剣で、ある意味「これまでのプラモって概念を殺しちゃう」ものでもあるんです。
 「腕を動かして(技術を使って)組み立てる物」というのがこれまでのプラモの定義の1つだとすると、このキットは明らかに定義の1つを否定することで成立させている。
 これが「これまでのプラモと同じか否か? もしかして半完成品のトイって言った方がいいんじゃないの?」なのかもしれない。
 別の言い方すると「これまでのプラモ購買層との折り合いが付いていない」部分がかなり出てしまった。

 また、別の側面ではフィギュアの『GFF(ガンダムフィックスフィギュレーション)』など「これが完成品で出てくれるならプラモは買わない!」っていう「プラモキラー」な商品が格安でリリースされるようになってきてしまった。


 組み立てる商品の購買層が減ってきたから、初心者にも作りやすい「半完成品」の製作技術を徹底的に上げて、10年前では想像も付かないくらい凄いところまで来た。
 ↓
 けど、それらの技術は当然「完成済み商品」にも反映されるわけで、その結果余計に「これが完成品で出るならプラモは買わなくていーや」「難しいキットは作りたくない」というプラモ離れを進めてしまっている。


 ある種の矛盾なんですが、こういったことから現在の模型シーンでは「プラモは死んでしまうのか? これからのプラモはどうなるのか?」ってのが水面下でゆるゆると流れている命題なんですな。
 このキットが「早すぎた意欲作」になるのか、「これからのスタンダードのスタート」なのかはまだわかりませんが、ただ、いずれにせよ「プラモ史においてエポックな1品」であることに間違いはないでしょう。


 とかまあそんな難しいこと考えなくても、『エンタープライズ』はとにかく「スゴイ!」キットです。

 え? オレですか? 買ってません。(おい)

 だってまだ『Ex−S』作ってるし。(しかもまだ下半身作っている段階だし。上半身まるまる残っているし。)

 個人的には無印より『ネクストジェネレーション』の「D型」が大好きなんで。
(とか書いているけど、これはいつ買うかわかったもんじゃねえって気分ですが。)

 とにかく「模型屋に行って見てみろ!」と。




■前期のTVとか少し。

 諸々新番組も始まっているシーズンなんですが、前期作品で少し残った物などについての感想をしてみます。


★『.hack/SIGN』

 すまん。いきなり前期でもなんでもねーや。(^^;;)
 すでに半年以上前の作品ですけど、やっと全部見たんですよ。

 ゲームとの連動企画なのにそのゲームの方はやっていないんで、それらもやったりしないと細かいところはわからない…ってことのようですけど…。
 んで、「そういう見せ方というかやり方に肯定的か否定的か」ってのは今回はさておくことにします。

 伊藤和典久々のTVシリーズだったんで見ちゃったけどね。
 困ったことに、アニメ自体がそれほど面白くなかったので、わざわざゲームもやろうとか思わないんだけど…
 でも、もしかすると、それはを全て見たりすると面白い話なのかも。

 ただ、「話があまり面白くない」ということとは別に、細かい部分では結構好きなところが多かったです。

 中でも、舞台であるゲームの中の世界(「ザ・ワールド」)とは別の、プレイヤーたちのいるこちらの現実世界の描き方とか。
 それぞれのキャラクターたちについて、ほんの一瞬。セリフがあるわけでも、顔を見せるわけでもないけど、その一瞬の描写で「そのキャラクターを演じている、リアルのプレイヤーがどんな人間なのか?」を「感じさせる(「見せる」ではなく)」のは非常に巧かったし、個人的には「こういうことやれる技量がほしい」とすら思いました。

 たとえば、ゲーム内では性格もキツいBTが、現実の方では「どうやら一人暮らしで、送られてきた高校の同窓会通知をなんの感慨もなく捨ててしまう」とか。
 なんかこれによって、どうやら家庭にも高校時代などの人間関係にも「良い思い出を何ももっていなさそう。あるいは良い人間関係を持っていない・築いてこなかった」人物であることを感じさせたり。
 敵になったり味方になったりのソラは、彼の「現実」を感じさせるセリフは物語序盤の「こんな時間まで起きていたら怒られちゃう」という一言のみ。
 だけどこの一言で「もしかして現実では子供なのかも」という含みを見せてしまうのは見事だったし、最終回で現実の彼が倒れる短い1シーンで、「部屋に貼ってあるのが4年1組時間割表」とか、ほんとに子供であったことをそれだけで見せるとか、背景に小さく描かれている(これみよがしにアップにして見せたりしない)本棚には本がいっぱいで「ネットでは最悪な人格だが、現実の彼は頭のいいクソガキなんじゃないか? と見る側に感じさせたり。

 このへんはやはり伊藤和典や監督の真下耕一の技量の高さなんだろうなあ…と。



★『.hack/ 黄昏の腕輪伝説』

 で、その『.hack/SIGN』のその後…というか同じ舞台を使った別物語が前期放送していたコレなんですけど。
 タイトルが長いんで、『うででん』と通称されています。

 まあ、なんか…別に語ることもナシ?
 あ、見ていなかった人向けに説明しておくと、この一連の『.hack』ってのは「ザ・ワールド」という巨大なワールドワイドなオンラインネットゲームの「中」が舞台になっちょるわけです。
 『ウルティマオンライン』とか、そういうものみたいな。
 で、それにアクセスするにあたってプレイヤーは自身の分身であるプレイヤーキャラクターにコスチュームなどをエディットして着せて、ザ・ワールドの中に存在させているんですね。
 (なので、「ザ・ワールドの中で女性キャラだとしても、現実でホントに女かどうかは別問題」ってのは実際のネットと同じ。)

 プレイヤーはゴーグル型のディスプレイを装着して、どうやら画面を「プレイヤーキャラ目線」で見る…というシステムになっているらしく、まあ早い話「バーチャルリアリティ」とかそんな死語ちっくな感じでザ・ワールドの中とか別キャラクターを見る…と。

 なので、主人公・シューゴにはゲーム内でのキャラクターに扮している実妹・レナが、「そのキャラクターの格好」で見えると。

 しかし、ヒロインのレナがどう見ても「兄に対して兄妹愛以上の物を感じている」ようにしか見えない「おにいちゃん、ラブ!」っぷりで。
 お兄ちゃんのシューゴも、ザ・ワールド(ゲーム)の中でレナの浴衣姿や水着や裸にドキドキしちゃったり。
 たぶん現実のシューゴはディスプレイの前で股間を熱くさせっぱなしですよ。
 まあ、現実の世界で一線を越えるのも時間の問題かなーとか思わせられたり。
 いや、理性でギリギリ現実では一線を越えなくても、ネットの中(ザ・ワールド)では一線を越えそうだ…とか。

 まあ、それがかなりヨカッタんですが。
 っていうか、それしか見るべき所がなかったんですが…。

 早い話「おにいちゃんアニメ」だったと。(あんのか?そんなジャンル。)

 そんなアニメ。



★『キディグレイド』

 なんでコレをオレは2クールちゃんと見続けたのかサッパリわからん。
 「惰性」って言葉以外に何も思いつきませんが。

 途中一度も(しかも「少したりとも」)面白いと思わなかったし。
 SF設定らしいけど、登場人物がどんな理屈や技術や能力でその超人的能力を行っているのかがサッパリわからず「何でもアリ」にしか見えなかったです。

 いや、「何でもアリ」はかまわないんだ。たぶん。

 問題はその「能力」に対して、限定条件や弱点などに関するスリリングなバトル展開とかそういう物が一切・サッパリ・微塵も無かったことで、これが「超人的な能力者のバトル」というものを全くつまらなく描ききった部分だと。
 能力に限らず物語に関わる部分でも、ほとんど全ての設定が「意味不明」か「理解不能」か「説明全くなし」。
 作り手はわかっているんだろうけど、オレは全然わかんねーす。

 ストーリーも見る側に感情移入させる部分が全くなく、どーでもいーやって気分。
 クライマックスに向けて主人公たちは大変な戦いをしていたようなんだけど、そういうことが全て欠如しているため、全然ハラハラもしないし面白くもないし。
 早い話「作り手だけが勝手に盛り上がっている(つもり)」というか。

 ヒロイン達も魅力的な造形のつもりみたいなんだけど、いかんせん物語がマトモに描けていないから全然魅力感じなかったし。

 「パンチラ画がたまにある」

 そんだけの作品。



★『魔法遣いに大切なこと』

 短かったけどそこそこ楽しめました。
 良くも悪くも「平坦な作品」。
 ホントに「良くも悪くも」って感じだけど。

 ただ、「魔法遣い」が存在している今の世界…って設定はともかく、その中で「お金を魔法で作っちゃイケナイ」とかそんなレベルの最低限の常識も主人公が持ち得ていなかったって描写は「どうよ?」って感じだったけど。

 あー、あと、オレは東京生まれの東京育ちなのでいまいちピンと来なかったんですが、今時あんななまりがある若い娘ってのはいるのだろうか?
 「ワタス、わかんねから」とか。
 いやまあ、『最終兵器彼女』読んだときに「北海道弁萌え」とか思ったんで、これも「これはこれで!!」とは思いましたけどね。うん。



★『ヒートガイ・ジェイ』

 結構気に入ったんですよ、これ。
 面白かったです。
 結城信輝の繊細な線のキャラクター画と作品が合っていたか? ってのは若干違和感残りましたが。
 いや、結城信輝の画は好きなんですけどね。ただ、この作品の雰囲気と合っていたか? というのは別なので。
 「結城信輝が杉野明夫キャラクターを描くとこうなる?」っていうか、そんな感じもしたり。(^^)

 気に入ったキャラクターも結構いたんですが、オレ的に一番好きなのは銃弾を剣ではじいてしまうボマすかね。カッコヨスギ。
 脇役だったけど。

 シナリオで『マクロス』の大野木寛などのベテランが関わっていたからだと思いますが、全話通しての物語構成というか「2クールの見せ方(シリーズ構成の見せ方)」は結構上手かったと思います。
 中盤過ぎまでにゆるゆると見せていた様々なエピソードでの敵対構造などが、クライマックスに向けてまとまっていったり、「ああ、コイツがこう関わってくるのね」とか、そういう部分は結構楽しんで見ることが出来たし。

 でも個人的には最終回を「最終回1回前」にして、最終回はもっとアクションをいっぱい見せても良かったんじゃないかと。
 ボマと量産型ジェイのバトルとか、もっと見たかったです。

 ちなみに主人公・ダイスケの声を演じていたのは松風雅也。
 『メガレンジャー』でメガブルーやっていた人。
 「上手いなあ」とか思っていたんだけど、よく考えたら戦隊物ってアフレコしてるからアフレコには慣れていたんですね。



 まあ、そんな感じで。(どんな?)
 はふう。世間はゴールデンウィークですか。
 カレンダーと関係ない生活しているからどうでもいいや。
 今年は全然忙しくないし。
 金もないし。とほほ。

【了】

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