02年第2半期のTV表・3
2002/05/16


 さて、続きです。
 どの番組もとっくに後半戦に入ってますから、ブリブリ行きますよ。


■水曜日

★『ウエディングプランナー』

脚本:福田靖
出演:ユースケ・サンタマリア、飯島直子、木村佳乃、阿部寛、伊藤歩、妻夫木聡 ほか

 結婚式当日、映画『卒業』のように「花嫁を別の男に連れ去られた」幸薄い男が結婚式を仕切る関連会社の社長に異動させられてしまう…という設定です。(肩書きは「社長」なんですが、実質的には子会社への左遷で、「業績を上げなければリストラ」というわけです。)
 第1話の段階で「ちょっと見せ過ぎじゃないか?」と思うくらい、他のキャラクターについても見せてしまっていたのが気になりましたが。
(部下になる飯島は「バツイチ・子持ち」とか、木村は「ものすごく冴えない和菓子屋のオヤジと不倫している」とか)

 でも、オレ的にはこのキャスティングの面白さはかなり興味をそそられました。
 うーん、第2話で飯島直子が息子(神木隆之介)とお風呂に入っているシーンはちょっと股間がグッと来ました。(←ヴァカ)

 脚本は『救命病棟24時』なども担当していた福田靖氏。
 テンポも良く、肩の力を抜いて見るにはちょうどいい感じのドラマです。
 さらに面白くなる要素も多分にあると思ったので、しばらくチェックしてみようと思います。



★『ごくせん』

原作:森本梢子
脚本:江頭美智留
出演:仲間由紀恵、宇津井健、松本潤、生瀬勝久、伊藤美咲、中澤裕子 ほか

 まあ、一言で語ってしまうなら『GTO』の女教師版でしょうか。
 両親が死んだ後、唯一の血縁者だった任侠組織のドンである祖父に育てられた主人公が教師に。
 ただ、学校では「実家」のことは秘密にしつつも、スジの通っていない教師や生徒達とぶつかり合っていく…という内容で、コメディ色が強くテンポも良いので肩の力を抜いて見ることが出来る1本です。
(『GTO』と『さよなら、小津先生』を合わせて2で割ったような感じか?)

 第1話を見ていて、映像的には異なるものの、そのキャスティングからてっきり「堤幸彦」が関係している作品だとばかり思っていましたが、それは偶然だったようです。(堤作品でよく見る俳優が多く出ているので。)



★『First Love』

脚本:大石静
出演:渡部篤郎、深田恭子、和久井映見、池内博之、小野武彦 ほか

 うーん…なんかなあ…。どうなんだろう。
 面白いのかなあ…。
 個人的には渡部篤郎がこれまで演じてきたのとはまたちょっと違う雰囲気の主人公を演じていて、そこに惹かれて見たんですが…。
 うーん…。

 シナリオは『ハンドク!!!』が記憶に新しい大石静さん。
 だけど、個人的には『ハンドク!!!』が大石作品としては「異色」だと思っていたので、むしろこの作品の方がこの人らしいと言えばらしいんですが。

 うーん…と思っていたら2回目から見るの止めてしまった。(^^;;)



★『.hack』

 ここ数年は『ガメラ』やら『アヴァロン』やら『ピストルオペラ』やら実写ずいていた伊藤和典が久々に連続TVアニメのシナリオを担当。
 さらに「キャラクターデザインは貞本義行」というあたりがウリなんですが、ビデオためちゃっていてまだ見てません。(-_-;;)
 近々まとめて見ます。



★『藍より青し』

 まあ悪い出来とは思いませんが、気になる部分も多々。
 シリーズ構成がアカホリと仲良し&同レベルの「あみやまさはる」先生(久々のような気がするな)なので、不安要素が巨大です。(オレ的には)
 作画とかは良かったですが。
 恋愛物としてはなあ…。
 「ああいう始まり方の恋愛物語」そのものにすでに飽き始めているので…。
 オレの中では最近のアニメの恋愛描写では『おねティ』第6話の「イタしてしまいました」を超えた物はないな。(^^)

 内容的には「冴えない主人公男子の前に、ある日突然、彼のことを一方的に好いてくれる美少女が現れる」という、いわゆる「落ちモノ」と呼ばれるジャンルの作品です。

 この「落ちモノ」自体は、どの次元・どの時代でも常に需要と供給があり、特にマンガ界ではここ20年ほどは確たるジャンルとして、常に必ず何かしらのヒット作があります。

 まあ、古くから書けば『月とスッポン』『THE かぼちゃワイン』『うる星やつら』『ああっ女神さまっ』『ラブひな』『シスタープリンセス』……等々等々…。

 冴えない主人公の前に現れるのは、スッカリ存在を忘れていた幼なじみだったり義理の妹だったり女神だったり宇宙人だったりしますが、内容はまあおおむね同じです。

 なんかこの『藍より青し』の出現によって「ああ、『ラブひな』もすでに過去のものか…」と感慨にふけったりしているんですが。
 というか、コレくらいのお色気サービスカットは欲しかったところですな。>アニメ『ラブひな』

 で、『藍より青し』ですが、第3話までの雰囲気はしっとりした感じでしたが、第4話、「2人が一緒に暮らすことが認められる」あたりから一転。
 ギャグ要素が強くなり、他にもいろんな女の子が次々と現れたり、勝手に一緒に暮らすことになる他女子が現れたり…。
 なんか全然雰囲気が変わってしまいました。
 この4話からの雰囲気とOPを見ている限りでは『ラブひな』と何が違うのかがイマイチよくわかりません。

 というか、『ラブひな』だったら第1話でやってしまったことに行き着くまでに「3話もかけてしまった」と解釈できないこともないんですが。
 ま、いいけどね。



■木曜日

★『眠れぬ夜を抱いて』

原作・脚本:野沢尚
出演:財前直見、仲村トオル、大杉漣、古田新太、田辺誠一、筧利夫、秋本奈緒美、りょう、大平奈津美 ほか

 野沢先生によるミステリーです。
 ええ、だからもちろん今の所面白いですよ。

 舞台は都会から離れた自然の中にある「新住宅地」で、10家族ほどが暮らしています。
 しかし、そこに暮らしているのは様々な心の問題・秘密を抱えている登場人物達。
 そして突然起きる、ある家族の蒸発事件。
 それはまるで、マリーセレスト号事件のように、朝食なども食べかけのまま、ふと用を足しに出たような感じで、ある一家3人全員が消えてしまいます。
 そして数日が経ち、今度はまた別の一家が突然蒸発…。

 一体ナゼ?
 そしてその中に見えてくる「複雑な人間関係」と「10数年前のバブル期にオーストラリアで起きた邦人女性殺人事件」が絡んできている…
 しかも、自分の夫すらも疑惑の対象に…。

 さすが野沢先生です。

 「引き」も相変わらずバッチグー!
 「ナゾ」の設定もバッチグー!!
 「基本設定の着眼点の面白さ」もバッチグー!


 そして、このミステリーを通して「バブル景気とは何だったのか?」を描こうとしているようです。面白い着想です。

 たぶんこのまま毎週、「バッチグーな引き」「ナゾがナゾを呼ぶ展開」になり、そして!! 野沢ミステリーとしては毎度のことながら「え?! こんな犯人とオチなの?!」と一気に視聴者をガックリさせてくれる最終回になるんではないかと。
(爆 だけど毎回そうなんだもの…。『眠れる森』とか『氷の世界』とか…)

 うーん…昨年秋の「野沢先生なんだけどミステリーではなかった」スペシャルドラマ『反乱のボヤージュ』はかなり面白く、オレの中でも評価が高い…というかかなり感動したドラマだったので、オレ的には野沢先生にはミステリーではなくて、ああいう路線の作品の連ドラもやってほしいんですが…。


 個人的なポイントですと、主人公の娘(10歳)役で、大平奈津美ちゃん(ハァハァ)が出ていることでしょうか。
 いや、別にロリってワケじゃないんだけど、この娘は可愛いと思います。



■金曜日

★『あたしンち』

 監督が『こどものおもちゃ』『十兵衛ちゃん』『おじゃるまる』などの大地丙太郎氏です。

 個人的にはとにかく「みかんタン、ハァハァ…」って感じなんですが、とにもかくにも「安心して見られる楽しいアニメ」ですね。
 面白いですよ。

 これとか、土曜の朝に放送している『ののちゃん』とか見ると、ホントーに強烈に思ってしまうんですが、数年前の「あのアニメ映画」は本当に23億円もかける必要があったのか? と。
 23億も使って最新技術と不必要な技術を使うだけ使いまくり「笑えるマンガ」を「説教臭いアニメ」にする必要性はどこにあったのか? と。
 「無駄に金をドブに捨てた」という印象を改めて思った次第です。



★『夢のカリフォルニア』

脚本:岡田惠和
出演:堂本剛、国仲涼子、柴咲コウ、余貴美子、岸辺一徳、宮藤官九郎、田辺誠一 ほか

 オレの大好きな岡田シナリオドラマです。
 なんかもー、第1話でノックアウトされました。

 突然開かれた中学の同級会のために、かつて住んでいた栃木に行く主人公。
 主人公は別になんら特徴のない少年です。親から見ても周囲から見ても、そして自分自身でも「何にも面白味のない極々フツーの…むしろ影の薄い存在」。
 高校までの通信簿も常に「オール3」。
 つまりまったく突出した物も劣っている物もない「普通」。
 そんな普通の主人公。
 そしてかつてはクラスのアイドル的存在で誰からも好かれていたにもかかわらず、今では東京で冴えないアルバイトOLをしているヒロイン(国仲)。
 反対に、中学時代は「ブス!」とイジメられつづけていたのに、今ではモデルをやっている…けど、その仕事そのものに情熱をもつことが出来ないでいるもう一人のヒロイン(柴咲)。

 それぞれの「理由」を胸に、現在東京で暮らしている彼らは、本来あまり乗り気でなかった同級会に顔を出します。
 しかしここで不思議なことが。同級会はこれまでにも何度か開かれていたようで、でも、彼らに招待状が来たのは今回が初めて。
 どうやら今回は、いつもの同級会とは違う元クラスメイトが幹事をしていました。
 二次会に向かうクラスメイトらとはぐれて、彼ら4人だけが懐かしい中学校に忍び込みます。
 自分たちがいた教室で、その時の自分。現在の自分。そしてなぜ今日「来たのか」の理由を告白するヒロイン達。
 正直、あまり「楽しい現在」を過ごしているわけではない彼女たちに対し、主人公はそれでも羨ましく感じます。(なぜなら彼は普通すぎる余り、そんな「楽しくないと思えるほどの出来事も起きない平凡な日々しか送っていない」からなんですが。)

 ここで、かつてイジメられていた柴咲はあることにきづきます。
 「ここにいる3人だけは、私のことを1度もバカにしなかった人たちだ…」

 偶然だったのかなぜなのかはわかりませんが、そんな4人が集まった夜の最後。
 幹事であった少年は突然、他の3人に「この先、生きていて何かいいことがあるのか?」と問いかけます。
 その問いに誰も答えが出ません。
 「本当は1人で終わるつもりだったけど、付き合わせることになっちゃった。ゴメン。」と言い残し、彼は屋上から飛び降りて死んでしまいます。


 ここまでが第1話。
 いやー、いろんな意味で見事に視聴者を引き込ませる第1話だったと思います。

 この後は、結局彼の残した「この先、生きていて何かいいことがあるのか?」という問いが3人それぞれに焼き付き、それを考えていく…というストーリーです。

 非常に青臭いと言ってしまえばそれまで。
 だけど、ちょうど「それくらいの年齢の頃」に、誰もが一度は考えたであろう「問い」。
 今回、岡田シナリオが「キャラクターに厳しいなあ」と思わされたのが、これを「青臭い問い」であることを彼らに思い知らせてしまうところでしょうか。

 こういう「若者向け」だと共感を得られるようにするとかあるともうんですが、主人公の1世代上の田辺演じるバイト先の同僚。(大手企業をリストラされた妻子持ち)の意見としては…

「青臭い。だけど、それが考えられるのは君の年齢が最後だ。オレはもう出来ない。」

 …というもの。それは家族がいる責任であるとかそういう物をすでに背負ってしまっている以上、「自殺なんてしたら残された妻子はどうすればいいのか?を考えてしまう」からです。

 そしてさらには自分が就職面接を受けた先の人事の2世代上の大人から完全否定されてします。
 コレはもう見事なまでに完全否定でした。

「お前は結局何もしていない。まだその死んだヤツの方がマシだとすら思う。少なくともそいつは「自分で死ぬ」ということを自分で選んだ。だけど君は何も選ぶことすらしていない。」

 表面的な部分だけだと結構「暗い話」になりがちなテーマ(実際、ストーリーだけ読むとかなり暗い話だと思う)を、岡田氏はあいまあいまにわざと間を外す笑いを入れたりすることによって、軽いタッチに仕上げ、その「青臭さ」ゆえの部分。そしてそれを模索していく彼らの姿を丁寧に描いています。
 これからを岡田氏独特の優しい目線でどう描かれていくのかが楽しみです。

 雰囲気としてはやはり氏のシナリオだった『彼女たちの時代』の「一世代下版」といった感じでしょうか。

 ちなみにタイトルの『夢のカリフォルニア』は、パパス&ママスの同名の名曲。
 第1話で説明がありましたが、北の寒い町にすんでいる主人公が、「カリフォルニアはもっと暖かくていい街なんだろうなあ。いつかオレも行きたいなあ」と思いつつも、彼は自分が一生その町から出ることはないというのをわかっている…という歌詞内容だそうです。


 国仲涼子は『ちゅらさん』に続いて岡田作品登場ですが、『ちゅらさん』とはうって変わって「暗さ」のあるヒロインを演じており、新たな魅力を見せてくれそうです。
 余談ですが『ちゅらさん』の時も思いましたが、あんまり目立つ衣装でのシーンがないので気づきにくいんですが、この娘、胸がかなり大きいと思います。(←ヴァカ)

 他のキャスティングのポイントとしては、主人公とは逆の「成績表に1が多いんだけど5もあった、誰にでも印象に残る面白い兄」を前期、同枠で『木更津キャッツアイ』のシナリオを書いていた宮藤官九郎が演じています。(^^)


 てなところで。


【了】

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