02年第2半期のTV表・2
2002/05/15


 さて、続きです。
 あ、前回のリスト。金曜日の『あたしンち』を書き忘れていたので追加しました。

 あと、『あずまんが大王』ですが大事なことを書き忘れていました。
 アニメは、原作マンガ以上にカオリンの「榊さんラブ(はぁと)」度が高いと思います。(ここ重要なポイント。)
 もはやただのレズっ娘にしか見えず、夜な夜な榊さんを想ってなんかしてそうな感じです。



■火曜日

★『十二国記』

 ある意味、オレの中では「今期のアニメ作品の注目作No2」なんですが。でもまあ、それは本当に「別の意味で面白いから」というイヤな理由なんですがね…。
 むう…。
 どうにも判断に困りまして…。
 これまでにもさんざん書いてきているように「原作と映像化された作品を比べることに意味はない」というのがオレのスタンスです。
 しかも比べようにも、そもそもワタシ、小野不由美の原作小説読んでいないし。
(つか、ここ数年「小説」そのものをほとんど読んでいないがな。ノンフィクションとかそういうのばかりだ。)

 なのでまず、「アニメしか見ていないオレの感想」を書いておきます。

 どーにもこーにも見ているのがツライです。

 異世界に飛ばされてしまった高校生3人。
 どうやら本当に飛ばされるべき人物は「主人公である少女」だったようで、他の2人は何か知らないけど(勝手に)一緒についてきてしまいました。

 で、本来は言葉すら通じないその異世界で、主人公だけは姿すらも変わってしまい、ナゼか異世界の言葉がわかってしまうし喋れてしまう。

 まあこのへんはいいです。

 なにがツライのか? というと、このメインの3人のキャラクターが誰1人として感情移入も共感もできないんですよ。
 3人が3人とも見ていて「不快」というか「勝手にしろ!」と言って、ほっぽりだしてやりたくなる感じです。
 ナンデカ? というと…

●主人公(女子)
 とにかく起きること全てに対して受け身。
 優等生の仮面を被っていたらしいが、とにかく主体性が全くないし、状況判断がいまだに出来ていません。

 しかも自分から何かをしようとか、状況を打破しようとか、そういう思考や発想が全くなく、泣いているだけ。

 そのくせして第5話あたりからイキナリ性格がヒン曲がってきて「もう誰も信じないわ!」とか言い出してきています。
 勝手にしてください。


●勝手についてきたデンパ娘
 クラスの中で嫌われ者だった少女です。

 「ファンタジー好き」という設定らしいですが、「ファンタジー好き」が行き過ぎていて「虚構と現実の心の境界線」が引けていません。(いや、引けているのかも知れませんが、明らかに「アッチ側」の人にしか見えません。)

 いかにも『ムー』の読者交流ページに「当方、アトランティスの戦士。前世の記憶が戻られた方、早く連絡を!」とか投稿していそうな感じです。


 なので、勝手に「私がこの世界に呼ばれたんだわ! ココこそワタシの世界! みんな、ワタシのことに巻き込んでしまってごめんなさいね!」と大喜び。
 一言で言えば「ヴァカ」です。二言で言えば「ちょーヴァカ」です。

 オマケにコイツ、とにもかくにも性格が元から悪く、口を開けば人を罵るかバカにするかひねくれたことを言うか犯罪を助長するようなことを言うだけ。
 そりゃ「クラスの嫌われ者」にもなろうってものです。オレだって話しかけたくないわい。
 
「性格が暗くてファンタジー好き」とかいう部分が嫌われているわけではないのでしょう。

 しかも本人。自分のその性格に「嫌われていた根本的問題」があることにはサッパリ気づいておらず、周りを見下すだけ見下しています。
 「勝手に不幸になってください」と言ってやりたい感じ。


●勝手についてきたクラスの少年
 なんかしんないけど上記のデンパ娘と付き合っているようです。

 何が良くてそんなデンパと付き合っているのか不明です。
 普段どんな会話してるんでしょう。
 つか、ストレートに考えりゃ「身体目当てのみの付き合い」としか思えません。

 こいつの凄いところは「全く役に立たない」というところです。
 何か事件が起きたり怪物に襲われても、ただオロオロしているだけか、怯えているだけか、他の所で関係ないことしているか、「デンパが本当にデンパになってしまってどこかに行ってしまったから、主人公に乗り換えちゃおうかなあ…」とか、「異世界に放り出された」という状況とは全く無関係なことばかり考えている優柔不断さです。

 こういう冒険物の場合、普通「こういう一見役にたたなそうなヤツにも何か役に立つ部分があって…」というのがセオリーです。
 『ワンピース』ならウソツキであるウソップだってやるときゃやります。
 だいぶ前にサンデーに載っていた『スピンナウト』という、やはり主人公少年と、彼を襲ってきた不良グループの下っ端が異世界に飛ばされてしまう…というマンガでも、この「全く役に立たない下っ端」もやるときゃやりました。

 が、コイツは本当に全く何も役に立ちませんし、なにもやりゃしません。
 「お腹が減った。この木の実食べられないかなあ?」とか言うことは言いますが、木に登ろうとはしません

 「勝手に逝ってください」と言ってやりたくなる感じです。


 と、こんなヴァカ3名による数年前の『進め!電波少年』みたいな異世界珍道中がくりひろげられます。

 どうやら大変な事態に巻き込まれているらしいんですが、上記のような3人なので「勝手に困ってください」と突き放してやりたくなるんだよね。見ていて。

 で、この作品がオレの中で「ある意味今期のNo2」になっている理由は、とにもかくにも上記のデンパ娘です。
 コイツは今期のアニメキャラのダークホースですね。要チェックです。

 彼女は子供の頃に「知らない人についていっちゃ行けない!」とか教えて貰わなかったのか、知らない人にヒョコヒョコついていってしまい、あげくに「あなたが選ばれた戦士です」とか、ほとんど

「おめでとうございます! 厳正な抽選の結果、あなた様に今回、特別商品の優待販売権が当たりました!」

 とか、アレじゃねぇのか? と中学生でも怪しむようなマルチ商法まがいの口車に乗せられて、アッサリそれを信じてしまいます。
 で、信じるだけなら「ヴァ〜カ」で済むんですが、信じたとたんに「私はあなたが嫌い!」とか言って、剣を持って主人公を殺しにかかってきます。

 殺るときゃ殺るヤツでした。>デンパ娘
 まさに「ナントカに刃物」です。

 さらに、付き合っていた彼は「身体目当て」なのか何なのかわかりませんが、少なくともコイツの方はそれほど彼に執着はないようで、まあその性格なども考えるにこんなヤツなんではないかと推測。

「周りは本当の私をわかってくれない。本当の私はこんなのじゃないわ! 孤独…」とか勝手に思いつつ、ファンタジー小説を読んでいるだけなら良かったんですが、行き過ぎてしまってつい『ムー』とかにも手を出してしまい、どんどん周囲と共通言語を失っていく一方。
 だけどそんな自分を「さみしいよー。誰か私の孤独を慰めて!」とか辻仁成の書くシナリオに出てくる娘のようなコトを思い、ちょうどその頃「身体目当て」で接近してきたバカ男子に「キミの孤独はオレもわかるよ。オレがキミの心を癒してあげる」とかなんとか「ヤリたいだけの上辺だけの言葉」にコロッと騙されて、そこに居場所を感じつつも「孤独だ」とかまだヌカしている……

 …というような、典型的な幼稚で浅はかな思考な上に、「そんな自分に酔っている」、まあ最近よくいがちなヤツではないかと。(んでたぶん、それほど外れてないんじゃないかと。『愛をください』の主人公のもうちょっと重症で、なおかつ「何の取柄もないヤツ」と言ったところでしょうか。)

 なんか気のせいでしょうか。コイツを主人公にして『進め!デンパ娘』とかにしてしまった方が、ある意味面白い作品になったのではないかと思えます。(まあ、その場合、NHKでの放送はムリだったでしょうが…。)


 主人公が疑心暗鬼になっていったり、周りを信用しなくなっていくとか、状況判断が出来ない…とかはいいですよ。別に。そこから描ける物語はいくらでもありますから。

 ただ、ずっとそういう主人公だけでシリーズを見せられるのは「小説ではアリ」だと思うのですが、アニメとかマンガだと(見てる方が)キツイので、その場合「他のメンバーの中に常識人」もしくは「冷静な状況判断が出来るヤツ」とか、まあいわゆる「普通の人」がいることが大事になったりします。
 もしくは「何も知らない主人公に対する解説役」とかね。
 サンデーに連載されている『天使な小生意気』だと、「バカ」「クールな二枚目で常識人そうだけど武士」「普通」「変態」という役わけをすることによって、それぞれの役所に意味を持たせています。(例えば、ある行動をとるときに「それは常識の範囲内の行動か?」を探るには「普通のヤツ」に意見を聞くとか。)

 んで、さらに問題が、第5話まで見たけど「この話、何がやりたいんだか全然ワカラナイ」ってところです。
 オレの理解力がないですか?

 あとまあ「善人が1人も出てこねえ」ってのも凄い。
 全員エゴイストか悪人です。
 しかも、正論らしい正論を言うヤツも出てきません。
 さらに前述の「誰にも感情移入できない、みなを突き放したような描き方」というのを考えると、シニカルなブラックコメディならアリでしょうが、そういう作品でもないようですし…。

 なんというかなあ…。毎回見終わった後に「物語のカタルシス」とか「次回への期待」とか「主人公達の考え方や行動への共感」とか、そういう物が全くないんですよ。


 で、こんなことを考えながら見ていまして、ふと「原作読んでいる人はどうよ?」と思い、読んでいる友人に聞いたところマッハ即答でボロカスでした。

 「そもそもすでにアレは別物だ!」
 「それは『ヘルシング』のマンガとアニメくらい違うの? アニメでセラスが血をガブガブ飲んじゃったくらい変えちゃっているの?」
 「もっとヒドイ」
 「もっとヒドイのか…。そりゃ確かに別物だな…。」

 わかりやすい基準です。
 そもそも小説では、異世界に飛ばされちゃうのは主人公だけで、他の役立たずとデンパは物語冒頭の、こちらの世界でのチョイ役だそうですな…。
 なんでそんな設定に変えちゃったんでしょう?>アニメ
 しかも上記のように「まるで意味がない」し。

 まあ、なんか不思議なアニメですよ。
 オレは読んでいないけど、あそこまで熱狂的なファンが多数いる小説を、よくまあそんな風にやってしまう「度胸(無謀ともいう)」があったと思います。>製作サイド



★『盤嶽の一生』

脚本:山中貞夫(!)
出演:役所行司

 原作小説はあるんですが、このドラマはなんでも「山中貞夫シナリオ集」に納められていたもののTVシリーズ化だそうです。
(山中貞夫ってのは、昔の名監督です。)

 第1話・2話などは市川昆が監督やっていましたが、どうやら市川監督はこの『盤嶽の一生』にそうとうな思い入れを持ち続けていたようで、確かかどうかはわかりませんがこの番組の企画自体にも一枚加わっているようです。
(その後も斎藤光正とか、けっこうベテラン監督が演出担当している回があったりして豪華ですが、ゲスト出演者やチョイ役に時々やけに豪華な人が出てくるのは何なのだろうな。)

 役所&市川コンビと言えば、昨年(だったっけ?)の映画『どら平太』がありましたが、盤嶽もあの平太に近い感じの主人公ですね。
 ものすごい「古き良き時代劇ヒーロー」と言う感じです。
 剣の腕はめっぽう強く、腰に下げた名刀だけを相棒に旅をする浪人。
 とにかく「曲がった事が大嫌い。スジの通ってないことも納得行かない。ウソを付くこともつかれることも許せない。」という融通のきかなさと一本気の浪人者。
 なんつーか、ストレートに「痛快」な時代劇です。

 ただ、野球シーズンになってしまったので、なかなか放送されなくなってしまったのだよな。くそー。



★『ラーゼフォン』

 後半戦に入っておりますが…。(2クールだよね?)
 まあ、結構楽しんで見てます。
 最終回が「パイプ椅子」だとか「シナリオが映る」とかでなければOKじゃないでしょうか。

 最近出てきた金髪姉ちゃんが『ドラゴンボール』の人造人間18号みたいでワリと好みだったり。(^^)

 友人と話していたんですが、ラーゼフォンの(「物語」ではなく「ロボット」の)「ライディーン化」がどんどん高くなっているような気が…。
 友人曰く、「歌うときの声が「ラーィッ!!」と聞こえる」そうです。
 ついには腕から弓矢が生えたし…。
 いつゴッドバードに変形するのか? という気が…。(^^;;)

 まあ、真面目なことも書いておくと、おそらく遙(『エヴァ』で言えばミサトに相当する人物)が「昔、心を寄せていた男性」というのは主人公のことなんでしょう。
 彼を見るときの目つきが違うし。
 だけど彼女はもう30歳前。外界とは時間の流れが違う「東京ジュピター」の中にいた彼はまだほとんど当時のままの姿…。
 …というあたりに、なんか切なさを感じてしまい、個人的にはツボ・好きな「設定」になってます。



★『ちょびっツ』

 まあ、マターリと…と言った感じで…。
 アニメは『CCさくら』の浅香監督&マッドハウス製作なので、クオリティは良く、作り手も「CLAMP作品がどういうものか」をわかった上で取り組んでいるのが「良い方向に働いている」と思います。
(とか遠回しな書き方してますが、ストレートに言えば「あのつまらねえ原作マンガよりは面白い物に仕上がっていると思う」ということです。)

 画面全体の「淡い色使い」は個人的には好みですね。いい雰囲気出ているんじゃないかと。
 「ちぃ」は、マンガ読んだときには「けっ!」とか思っていたんですが、動いた物見たらちょっとズキュンと…。(嗚呼…ロボッ娘…)



 てなところで。
 くそ。『十二国記』が長すぎたな…。


【了】

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