前期のTVはどーだったのよ?・2
2002/04/13


 前回の続きです。ちゃっちゃと行きます。



★『Kanon』

 実は恥ずかしながら、エロゲーマーでありながらワタシ、まだこれの原作ゲームをプレイしたこと無いんですよ。(きゃっ! は…恥ずかしい!!)

 なので完全にアニメのみの評価ですが、実はスタート時点では「マッタク期待していなかった」んですね。
 まあ、「出来が良くても『センチメンタル・グラフィティ』くらいじゃないかなー」と。(アレはゲームはゴミでしたが、アニメはそこそこ出来が良かったんで。)

 でもねえ、うん。
 良くできていたと思いますわ。
 「泣く」ってほどにはいかなかったんですが、「じ〜ん…」とはキました。
 ちょっとね、見終わってから「あ、全話ビデオ録画しとけばよかったなあ」とか後悔しましたもの。



★『おねがい☆ティーチャー』

 最後が「ああである」必要があったのかどうかは難しいですね。
 他にあったんじゃないかって気がしてしまって仕方ないんですが。
 だけど反面「あれでいいんじゃないか」って気もしてしまったり。

 ただねえ……これはホントーに「オレ主観」の話になっちゃうんだけど、オレね、あの「森野苺」ってキャラクターがいなかったらもっと文句言ってると思うんですよ。たぶん。

 他の多くの人が言っている不満やガッカリもわかるの。

 だけど、劇中での主人公・桂のセリフじゃないけど、「森野が”停滞”の持ち主だと知ってしまった」ことで、オレはもう完全に感情移入しちゃったんです。

 それは、理由としては本当に簡単なことで、何度かサイトで書いてきた、オレ自身が「パニック・ディスオーダー(パニック障害)」というものを抱えているからなのだと思いますけど。

 今更「見ていなかった人向け」に補足事項を書くことに意味があるかどうかわかりませんが、「停滞」というのはこの作品に登場する謎の病気です。
 主人公はこれを抱えていて、気分がダウンしたときに、身体が最低限の新陳代謝をもったままでほぼ仮死状態となってしまいます。
 「停滞」で仮死している間、肉体も成長が止まります。

 作劇としての意味あいとしては「現実逃避」「進むことへの不安」とか他にも様々なニュアンスが含まれていた設定で、個人的には上手い「記号」を考えた物だと高く評価しています。

 で、この病気で主人公は過去に「3年間」眠っていたことがあったため、高校2年生でありながら、実は戸籍上は18歳です。
 でで、森野苺という一見ロリキャラである同級生が、主人公と同じ停滞の持ち主であることが後半明らかになるんですが、森野の場合はもっとひどく「6年間」眠っていたことがあるわけです。なので彼女は見た目はロリくさいんですが、戸籍上は21歳であることが語られます。

 桂も森野も、この病気のことについては友人らにも隠しています。(桂が森野が停滞の持ち主であることを知ってしまうのも偶然です。)

 「なんで言えないのか」は、高校とかで同じクラスに留年生がいた人・自分が留年もしくは何らかの理由で下の学年に在籍した事がある人なら、なんとなくわかるでしょう。(大学での留年生は今時珍しくもないんでちょっと違いますが。)
 「普通に付き合っているつもりでも、どこかで線引きをされてしまう」のを2人とも恐れているわけです。
 極端な話、森野が「自分は実は21歳なんだよ」と告白してしまったら、それまで「いちご」と呼んでくれていたクラスメイトらが「森野さん」と言うようになってしまうかも知れないわけだし。

 「ある朝、いつもと同じように起きたら回りの”世界”が全部変わっていて、自分だけが取り残されていた。年下だった妹はもうすぐお母さんになる。」

 もうね、この森野のセリフ聞いたときに、オレの中で「何か」が完全に入っちゃいました。
 自分の意志ではなく「停滞」のせいで失われた6年間。
 何もできなかった6年。
 だけど周囲だけは変わっていき、自分は浦島太郎のように取り残され、変わっていく物を見ることしかできない。
 そして、いつまた自分が「皆と同じ時間を生きられなくなるかも知れない」から、恋をすることにも踏み切れない。

 いやもー、号泣。(T_T)

 さらに8話で「私は恋をしない」と言っていた森野の「理由」が、けっきょく”停滞”という病気から来ているのだろうな…というのがね、うん、なんつーか、ちょっとオレはダメでした。泣きましたね。
 ええ、いろいろキすぎちゃって…。

 第三者とかがそういうこと(奇妙な、生きることに制限が生じる病気であるとか、社会的状況であるとかが「恋愛の壁」として存在すること)に対して「でもそれを乗り越えてこそ恋愛じゃないか」とか「そういうのを受け入れられてこそ…」とか言うのも考えるのも簡単。
 だけど、当事者達にとってはそれでは済まない…というか、第三者が考え、想像する以上に大きな問題なわけです。


 だから最終回も、オレは本来なら女教師の「みずほ先生属性」であるにもかかわらず、森野の「自分と同じ時間を生きてくれる人に出会いたい」という前向きな決意と微笑みが、オレには一番キてしまったというか、「あの物語におけるオレ的救いだった部分」でした。

 これがなければねえ、たぶんもっと文句言っていたと思うんだけどさ。

 最近、雑誌で黒田洋介さんらのインタビューを読んでいたら、実際「森野苺」のキャラクターはちょっと試行錯誤したようです。
 「完全にロリキャラで、ちっこいのがクラスに一人いて、なのにクラス委員とかやっていて「もうみんな、手伝ってよう!」みたいなノリの方向にするのかどうするか?」みたいな。
 デザイン画も「明るい感じのちっちゃい娘」ってのと「シニカルな感じの娘」とか数パターン描かれたそうで、結果的にああなったそうですが。
 でも「シニカルなロリ」って記号だけなら、過去作品だと『ナデシコ』のルリであるとかもあったわけですが、そこにあれだけの「人物の物語」を持たせられるのが「やっぱ黒田は上手いよなあ…」と思わされてしまった部分でもありました。

(ちなみに彼女だけ制服が違うのは、「ああしないと、制服姿でみんなが並んでいる画の時にカラーバランスがあまりにも画一化されちゃって見栄えが良くなかったから」という演出的な理由だったそうです。なるほど。)


 恋愛物としてはね、オレとしては珍しいけど、いろんな不満点も含めて好きでしたよ。

 ヌルくなかった。
 ヌルい結論を出すキャラクター達にも「そこに行き着くまでのヌルくない葛藤」がキチンと描かれていたし。だから、それで出された「ヌルい結論」はヌルいようでいて実はヌルくないんです。

 ものすごく変な例えかも知れないけど、オープニングに一瞬、0.5秒も映っていない「誰もいない教室の黒板に大きく書かれた「好きだ!」という文字」。

 これがこの作品の雰囲気を全て代弁していたよなあとか思います。
 好きなんだよ。そういう直球。(^^)

 見終わって「ああ、10代後半のようなモジモジそわそわ、なかなか「好きだ!」って言えなかったり、ついついあの娘を目で追ってしまったり。好きなのかなー、どうなのかなー? というようなビミョーな恋がしてぇッ!!!!」とか思ったもん。(^^)

 オレにこう思わせた時点で黒田洋介の勝ち。(笑)



★『TRICK2』

 最後まで悪ノリ部分ばかりが目に付いてしまったなあ。
 いや、その部分が笑えるんだけどさ。だけど話に全然関係ないしねえ。
 相変わらずだった(というかむしろパワーアップしていた)生瀬演じる矢部刑事のヅラネタは好きなんだけどさ。
 相変わらず「いや、これは頭から直に生えている物ですからね。そんなズレたりなんかしませんよ」だし。(^^;;)
 同じく、どう見ても明らかにヅラを付けている容疑者には「仲間意識」を感じたり。

 まあオレも「頭頂部が涼しい人種」なので、よく周囲から「オカノちゃん、ヅラにしないの?」とか言われますけどね。

 でもそのたびに思うのが、ヅラにしたら心と裏腹にこういう「ネタに使ってしまう自分」が見えるんで。(^^;;)

 あとねえ、よく言って反感買いまくっているのが

「だって、オレがヅラ付けたら、かなりカッコヨクなっちゃうんだよ。
 頭頂部がスイウー(薄い)なことでカッコ悪くなり、バランスがとれてるんだよ。」

 いやもーこの発言はどこで言っても反感買う買う。(^^;;)


 相棒の金髪・広島弁刑事が「髪の黒い部分が増えるとまともな刑事になる」ってのも笑いましたが。

 で、調子に乗って映画化だそうです。(爆)



★『ギャラクシーエンジェル』

 最後まで展開もストーリーも徹頭徹尾何から何まで全てが理解不可能でした。
 もうジジィですな。オレも。よれよれ…
 萌えもしませんでした。

 つか、いちおー1クール、毎週見ていたんだけどさ…
 最後まで主人公達が何の仕事しているチームなのかがわかりませんでしたよ。オレ。

 これで萌えられる人はある意味うらやましいと思います。
 安い「萌え」ですね。


 と、書いてきたところで今回ココまで。
 『3年B組金八先生』については長くなったので、また次回。


【了】

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