前期のTVはどーだったのよ?・1
2002/04/11


 皆様いかがお過ごしでしょうか。
 スッカリ春ですね。
 道を歩いていても、独り言を言っていたり、電波を受信していたりする人が多数目撃できて楽しい季節です。

 負けていられません。

 思わず対抗して電車の中で「クヘェッ!!!」とか奇声を発して周囲を驚かせたい衝動に駆られることもしばしばです。でも出来ていない時点でオレの負けでしょう。

 つか、そんなことするようになったら、医者に別のクスリも貰うようにならなくちゃなりませんが。

 仕事の打ち合わせ中に、オレが不可思議な言動を繰り返しているのは「そういうことが社会的に許されないジレンマの現れ」だと温かい目で見守ってあげましょう。

 さて、毎度お馴染みの「前期の番組を振り返る」。
 とっとと進めていきましゅ。


 ……と、言っても今回振り返りをする番組的には実はそんなに数が無いんですよ。
 なんでか? ちゅーとですね、理由が至極明快で、オレん中では前期のドラマは『金八先生』一人勝ち。後は全部「合格点スレスレか、問題外」だったからに他なりません。

 まあ、そのへんもふくめてダラダラ書いていきますか。


★『ラーゼフォン』

 まだ終わってませんが。
 早くも放送時間が移動です。
 まあ、あんな月曜の午後4時半とかに放送するよりは、4月からの放送枠である深夜でも同じか、むしろ作品ターゲット的には正解だと思われますが。

 気になるのは東京圏では『ラーゼフォン』の前4時から再放送していた『学校の怪談』の行方ですね。無くなっちゃうんでしょうか。
 さつきちゃんのパンチラの行方やいかに…。

 ヒトコトで言ってしまえば『エヴァ物』です。
 フタコトで言えば『ちょーエヴァ物』ですが。((c)「あずまんが大王」)

 「何も今更エヴァでなくても…」とかいろいろ意見も聞きますが、この作品の注目すべきは、シナリオをその『エヴァ』を書いていた榎戸洋司氏自身が書いているところでしょう。
 ただ「雰囲気」とか「ナゾにひっぱらている展開」とかが「エヴァっぽい」だけであって、「作品そのものがやろうとしていること」はかなり違う方向に行くのではないかと思われます。

 個人的には今のところ、わりと正統な「SFっぽさ」とかもあったりして気に入っていますね。
 基本設定部分にかなり小松左京からの引用というかオマージュが感じられるのも、個人的には気に入っている部分だったり。(^^)
 中でも、インベーダーによって閉じこめられてしまった「東京ジュピター」の設定はけっこう気に入ってるんですけど。

 映像・作画クオリティは高い物を維持し続けていますね。

 問題は、4月から火曜深夜枠に移ってしまうんですが、この時間帯。日本テレビが『天地無用!』。TBSが『ちょびっツ』という、なんでかアニメ激戦区になってんだよねえ。



★『人にやさしく』

 無かったことにして欲しいドラマ。
 始まったときに書いた不満が最後まで続きました。
 オレはコレを「全否定」してやりたいくらいです。
 思い出したくもないです。
 あえて何か言うなら「物語を作り、それを伝えると言うことをナメるんじゃねえよ。ヌルい話し作ンな!!」って感じ。

 作り手側の「こうすれば受けるだろう」「視聴率がとれるだろう」的な「計算」だけはものすごく感じられましたが、キャラクターやストーリーへの愛や思い入れを、ブラウン管から感じられませんでした。
 例えるなら、CLAMPのマンガを読んでいるような気分。(「売れる」コトへの狙いはものすごいけど、作り手の作品への愛着をまったく感じられない…という意味で。)

 まあ、別の受け取り方をすれば「バラエティ番組としては良かったんじゃないですか?」ってかんじですか。

 でも「ドラマとして」評するなら「逝ってヨシ」。
 これにつきます。

 若い視聴者には、こんな物を「ドラマ」だと思って欲しくないです。



★『旋風(かぜ)の用心棒』

 まだ放送していたことに驚きました。(爆)
 なんというか…「黒澤明の『用心棒』に基づく」ってする意味あったんですか? コレ。
 全然感じられなかったんですが…。>意味

 『用心棒』というより、むしろ日活の『渡り鳥シリーズ』に近かったと思うのは気のせいでしょうか?

 余計なエピソードが多かったのも気になりますが、基本的な核になっていた部分のストーリーに関して言えば、「アニメじゃなくて実写でもいいじゃん」って感じがしてしまったのも事実。

 最終回はちょっとカッコ良かったですけどね。



★『フルメタル・パニック!』

 これもまだ続きます。
 全24話だそうです。
 つか、WOWOWがノンスクランブル放送枠のアニメを無くしてしまったんで、同枠で放送しているアニメは現在、アメリカのテロ事件関連の自粛でスタートが遅れたこれだけです。

 今のところかなり楽しんで見ているんですが。
 細かい部分の描写が結構ナットクできる物だったりして、上手いなあとか思わされたり。

 例えば第11話。お台場近辺でテロ組織の操る巨大ロボット兵器が暴れる…というエピソードがあったんですが、この時も、彼らを追う主人公達は警視庁のオービスシステムにハッキングをして車両追跡をしているんですけど、そのことがきちんと「警察側にばれて検問を引かれる」ことになったり、お台場近辺に陸上自衛隊のロボット兵器を空輸するために「羽田管制空域内の飛行機が全て空域内からの退去を求められる」という描写があったり。
 映像ではなく「通信による音声」とかの描写だけだったりするんですが、それでもこういう部分がさりげな「リアル感」を上手く出していると感心しました。

 物語の設定を含めた全貌についてはまだナゾが多すぎです。
 ミスリルという「対テロの傭兵組織」が何で存在しているのか? もわからないし。
 そもそもどうやら「この世界で当たり前のように使われているロボット兵器自体が、何者かによってもたらされたオーバーテクノロジーなんじゃないか?」などという気になるセリフもありましたし。

 残りの1クールがどうなるのやら。
 最近「番外エピソード」が続いてるんだよなあ…。



★『ちっちゃな雪使いシュガー』

 終わってしまいました……。(涙)
 前期のオレアニメではNo1でした。

 もうこれで、オレの1週間のココロの疲れを癒してくれる作品はなくなってしまいました…。
 さらば安らぎの日々…。(T_T)

 予想はしていていましたが、最後はやはりシュガーが妖精の国に帰っていくという、シュガーとサガの別れの話で…これはまあ、番組が始まったときからいつかその時が来るのはわかっていたことですが、やはり見ていて泣いてしまいました。

 シュガーだってサガと別れたいわけじゃありません。
 サガだってシュガーと別れたくない。
 だけど、お互いが成長していく…夢に近づいて行くには、これは通過儀礼として必要な最後の課題だったわけです。

 「人間の世界で”きらめき”を見つけて魔法の花を咲かせ、一人前の季節使い(妖精)にならなければならない」シュガーでしたが、最後に「花が咲いてしまったらサガと別れなければならないこと」に気づいて必至に蕾が開かないようにする姿や、最後まで笑顔でシュガーを送り出し、その姿が見えなくなってから堪えていた涙を一気に流すサガの姿には、もうオレは号泣でした。(T_T)

 良いなあと思ったのは、彼女たちが探し続け、そして見つけた「きらめき」が何だったのか? を直接的なセリフでは説明しなかったこと。

 「きらめき」はお互いへのキモチであるとか思いやりであるとかそういうことも含めた「様々な想い」や「夢」など心の中にある多くの…具体的な何かでもなく、直接的な言葉で例えることができる「なにか」でもありません。
 これをセリフで言ってしまわなかったところが心地よかったです。

 「きらめき」はこの作品のテーマでもありましたが、そんなのは言葉で説明することではなく、見る側が「感じればいい」だけのことであり、そしてそれをキチンと感じさせてくれましたし。

 何というか、本当に良質な作品だったと思います。
 あんな時間帯の放送じゃなくて、もっと子供に見れる時間帯に放送して欲しかった。
 最後までそうおもわさせてくれる作品でした。



★『ロングラブレター・漂流教室』

 これも始まったときの感想で書いたとおりのまんま終わってしまいました。
 で、その時に書いた「『無限のリヴァイアス』を超えられるかどうか? で評価したい」で書けば、足元にも及んでいませんでしたね。
 1クールの1時間ドラマってコトは、作品正味の時間は30分2クールだった『リヴァ』とほぼ同じハズですよ。
 なのにあの内容の薄さ。

 もっと描くことあるじゃん。
 やれることあるじゃん。
 描かなくちゃならないことあるじゃん。

 変な例えですが、凝縮すると1クール全話通しても1時間半ドラマ程度の濃度なんですよ。
 タルすぎ。
 「月曜ドラマランド」(古!)なら構わなかったと思いますが、1時間枠1クールでやる内容じゃなかったでしょ。


 さらに書けば、『シュガー』で「テーマを直接的なセリフで説明しなかったことを評価した」と書きましたが、これはその対極でした。

 説明しすぎ。

 あんなにセリフでストレートに言わなきゃ視聴者がわからないと思ってるのか? そんなに見る側をバカだと思ってるのか?

 そして、そのテーマを描くに当たってのハードルが低すぎ。
 だからテーマと、それを語るセリフにオレは全然「説得力」を感じられませんでした。

 以前にも書いたことですが、こういうの見ると、ホントーに今、実写ドラマの若手シナリオライターのレベルは、アニメ・特撮系を書いている若手ライターに比べて劣っていると思わざるを得ません。

 「『漂流教室』としてダメだった」というコト以前に、「ドラマとしてダメだった」と思います。



 てなところで、続きは次回。

【了】

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