01年第4半期のTV表・4
2001/11/14


 長くなってきましたが、今回でおしまい。


■金曜日

★『ヴァンドレッド 2nd』

 以前放送していたものの、尻切れトンボで終わった作品の第2部です。
 呼びもしねえのに帰ってきやがったって感じなんですが。
 GONZOによるアニメなので、相変わらず例によってまたもや「映像クオリティは最高!ストーリーはまるで無し!」。
 ただ、これまでのGONZO作品の中ではストーリーは一番マトモかもしれません。

 いちおー、前シリーズで全ッ然わからないまま終わった「敵」。そして「地球」については2話目で全部説明してくれたので、やっとノドから骨がとれた気分。
 第1部では、「男と女がすでに別々に、それぞれに文明を持って散らばっている未来の宇宙。しかも両者は闘いを続けている」という、20年くらい前に別のアニメで見たような設定が出てきて、まあちょっとした事故で主人公を含む男3人が女達の戦艦に乗る羽目になって行動をともにすることになるものの、お互いが全く未知の理解し合えない存在だってんでテンヤワンヤが起こったりする…というしょーもないものだったんですが…。
(んで、「ナゾの敵」とそれぞれの兵器で闘うんだけど、男女の兵器がナゼか合体できてしまう…というナゾとかがあったりして。)
 んで今回の2ndでは、ナゾであった「敵」・地球人についてが明らかになったんですが。(主人公達男女は、かつて息詰まった地球から脱出した人類の末裔。で、現在地球は機械に閉じこめられた状態でかろうじて存在し続けているのだけど、そこにいる現地球人達は肉体的な限界に達しているため、かつて外に放り出した人間を「収穫」して自分たちの肉体に使っている…と。まあ、そんな設定でした。)

 今回はナゼか出産とかその辺がやたらと出てきます。
 「男と女でどうやったら子供が出来るの?」「恋ってなあに?」とかメルモちゃんみたいな展開になってます。(別々の文明だったのでそういう情報は彼らには残っていない…ってことなので。このへんも20年前のアニメと同じですな。)

 でも、相変わらず「主人公達の目的」がよくわかりません。最終的にどうしたいんでしょ?
 地球を倒したいのか、自分たちだけが安住できる星を探したいのか。ただ単に逃げ切りたいのか。

 本編の出来とは全く関係ないんですが、OPだけはカッコイイと思いますが。
 主題歌は宇多田ヒカルのパチもんみたいですけど。


★『バビル2世』

 そーです。昔やってた『バビル2世』のリメイクです。
 オレら世代では見たこと無いヤツいるんかい?! ってなくらいのメジャー作品であることもあって、放送前から期待と不安が大きかったわけですが…。
 蓋を開けてみれば、「今期、脱力度マキシマム!!」なアニメでした。
 いやもー、大変です。
 特に旧作世代ファンであった「30代中盤以上」のお姉さん達が。
 あまりの酷さにショック受けまくって全国で寝込んでる人が続出してます。
 一番売りたかった層に、一斉にソッポ向かれましたな。

 「どこがどうヒドイの?」と聞かれると困りますね。
 「どこかどうマシだったか?」を答える方が楽です。そんくらいヒドイ。
 例えるなら全身が患部みたいなモンです。
 作画・映像・演出ともヘロヘロ。
 いくつかの「旧作から大きく設定を変えた部分」に至っては、どういう意図でそれをやったのか理解できません。

 もしかしらたら旧作を見ていない世代には「ただのつまらないアニメ」かもしれませんが、旧作世代にはそれ以上の破壊力がありますな。

 こんなんワザワザ新作でやるくらいなら旧作の再放送して貰いたいです。(たぶんコレを見てしまった旧作ファンのほとんどが思うことでしょうけど。)


 どーやら、この放送枠、前作の『コスモウォリアー零』と同じ円谷映像が持っているらしく、この『バビル』も製作は同じ所のようです。
 つまりこの製作してるところがセンス最悪だと思うんですが、恐ろしいことに『バビル』が1クールで終わった後番組は石ノ森の『スカルマン』か望月三起也の『ワイルド7』という噂が聞こえてきていますな。
 どっちにしろこの製作ではやってほしくないものです。


 どーでもいいけど、ポセイドンのデザインが「ミカヅキ」のパチモンに見えるんですが…。

■土曜日

★『RAVE』

 『少年マガジン』に載っているファンタジーマンガらしいですが。
 なんとなく見てます。それ以上でも以下もないって感じ。
 でも11月10日放送回の「鍛冶」シーンはいくらなんでもヒドイ。
 折れた剣を「1時間」(釜に火を入れる時間もコミ)で直すって…
 アレは確か火をくべるだけで数日かかったような気がするんですが…。
 その後の剣の修復シーンでも「前より強い剣にするために、中にとっても硬い芯を入れるんだ!」と中に硬度高い金属板を入れちゃってるんですが…。フツー逆だろ? 中に入れるアンコの鋼材って、硬度は低いはずだぞ? (それはあくまで”日本刀”の話なのか?)


★『ウルトラマンコスモス』

 平成ウルトラマン前3作に比べ、メインスタッフ入れ替えを行い、しかし出来た物があまりにもナニでアレだったんで、ちょっと「見続けたものかどうか?」と悩んでいたんですが、最近は本格的にテコ入れはじめたようで、長谷川圭一や太田愛など、前シリーズを支えていたシナリオライターを復活させていますね。
 んで、やっぱ彼らのエピソードの方が面白いんですが。
 少し前に放送された太田愛シナリオによる『時の娘』前後編は良作でした。
 とりあえず今後に期待です。
 3クール目で某有名監督が登板ちゅー噂もありますし。


■日曜日


★『仮面ライダーアギト』

 2クールまでの停滞感はどこ吹く風。
 3クール目に入ってから急激にストーリーが動き出してますね。
 「あかつき号」事件も徐々にわかってきており、また敵の目的もようやくわかってきました。
 で、動き始めたとたんに面白くなってきましたな。

 アギトは落ち込んだり、美少女(真魚ちゃんかわいいッスよ。特に制服姿)の作った手作り弁当を食べてパワーアップしたり。
 ギルスは相変わらず何度も死にかけたり、ホントに死んだり美少女の手かざしで生き返ったり。
 さらに第3のライダーとして(G3入れれば4人目ですが)出てきた「アナザーアギト」が、石ノ森章太郎の描く「仮面ライダー」のシルエットを継承しつつ(顔の中での「目の大きさ」とかのバランスもまさに!!)、フィギュアの「SICシリーズ」のような生物っぽさを取り入れ、すげーカッコイイ!!!(変身前はブラックジャックだけど)

 生え際がヤバイ男・北條君の推理も冴え渡っており、ちょっと今、目が離せねえって感じです。
 北條を「ただのイヤミな憎まれ役」にしていないのは上手いと思いますよ。
 確かに性格は悪いんだけど(^^;;)、時折見せる「口だけ達者な無能ではなく、実は刑事としては優秀な側面がある」ことを見せているのは良いです。
 事件の全貌にたどり着くのは他のキャラクター達ではなく、意外と彼なのかも知れないですな。

 とりあえず、来年の新『仮面ライダー』はメインシナリオが『タイムレンジャー』の小林靖子さんだそうです。
 自作『TR』を「二度とやってはいけない戦隊物」と自評した小林さんですが、『ライダー』で何を見せてくれるのか超期待!!
(少し前に『アギト』でも、ギルスの番外編的なエピソード書いてましたが、これまたヨカッタです。)


★『サイボーグ009』

 『サザエさん』の真裏という、ハナから視聴率勝負は眼中にない姿勢が潔いです。
 まあ、見る層が被るとも思えないし、見るヤツは見るだろう! と。
 よっぽどの反主流派真性妹属性バカでない限り「ワカメ萌え〜」とかいうのがいるとも思えないし、ふつーワカメよりも003でしょ。やっぱ。

 わたしゃ旧作はさすがに年齢的に「カラー版」からの世代です。(そうですよ。時々オレの見た目から勝手に推測して当然のように「モノクロ版」の話してくる人がいますが、そんな年齢じゃないです。)
 モノクロ版は再々々放送くらいで見たんじゃないかなあ。ほとんど憶えてないです。(オレより1・2歳上の人は結構憶えているみたいだけど)
 ええ、もちろん『超銀河伝説』は劇場で観て怒った世代ですよ。
 (んで、TV放送時に「あのラスト」がばっさりとカットされていたんで驚きましたが。つまりTV放送版しか見てない人にとっては「004は死んだまま」なんですな。)

 同じリメイク作品で『バビル2世』がアレでナニだったので、期待一転ほとんどの人(主に旧作世代)が放送直前になって不安におののいていたんですが…

 こちらは対極でした。
 今んところ、とにかく出来は合格点以上。
 今期のアニメ群の中では明らかに上位の作品でしょう。
 冒頭からグイグイと引き込む圧倒的なテンポの良さ!
 過去のアニメ化の中でもっとも原作に忠実でありながら、大胆な省略、なおかつ必要な旨味は全部残してある作りはひたすら関心。
 とにかく作り手の「『サイボーグ009』が好きなんだよ!」という愛情が溢れてます。(『バビル2世』には全く溢れていません。「仕事だからやりました」的な雰囲気は溢れてこぼれてダダ漏れてますが。)

 ちなみに音楽は小室哲也。
 これも不安要素でしたが(この人の劇伴音楽って聞いたこと無いので)、なかなかどうして雰囲気盛り上げていて○でしたね。

 余談ですがギルモア博士の声は麦人。
 この人、『バビル2世』ではヨミの声をやってます。(^^;;)


★『もーっと! おジャ魔女どれみ#』

 別に今期の新番組とかではないですが…。最近ついに「不登校かよこちゃん編」の2回目が放送になりました。

 夜中にビデオで見ていて、思わず泣いちまいましたよ、オレ。(T_T)

 「その1」が放送されたのはすでにだいぶ前なんですが、だいたいこんな話。

 教室の中に1つだけ空いてる席があって、その席の主である長門かよこちゃんという女の子は学校に来ていない。
 以前同じクラスだった子によるとだいぶ前から来なくなってしまったらしい。(なので、新クラスであるどれみちゃんは彼女を見たことがない)
 ある日、どれみちゃんは学校に向かう道ばたでウロウロしている女の子に会う。
 その子がかよこちゃんだったと知ったどれみちゃんは「かよこちゃんは、本当は学校に来たいのではないか?」と思い、彼女に会いに行く。
 かよこちゃんは学校に来ないで、毎日図書館で1人で本を読んだり勉強をしたり。
 はじめはどれみのお節介を疎ましく思っていたかよこちゃんだけど、次第に打ち解け、「学校に行く」ということに。
 翌日、どれみはMAHO堂のみんなとかよこちゃんを迎えに行き、一緒に登校するのだけど、ところが、かよこちゃんは学校が見えたとたんに立ち止まってしまう。
 その脳裏によぎるのは、以前クラスの子が何げに言った「長門さんはちょっとトロい」などの一言。
 とたんにかよこちゃんは「ごめんなさい」と再び家に戻ってしまう。
 で、落ち込んでいるどれみちゃんのところにかよこちゃんのお母さんが手紙を持ってきて、そこには「いつか学校に行きたい」というようなことが書かれている…

 …というようなものだったんですが、オレは号泣だったんですよ、これ。
 秀逸なのがクライマックスのかよこちゃんの脳裏の思い出されるクラスメートの言葉。それが彼女が「学校に行きたくない理由(キッカケ)」だったことがわかるショッキングなシーンなんですが、これを「わずか2カット」で見せたことも参りましたが、その「無自覚な言葉で傷ついてしまった」という理由の「やるせなさ」とかね、「結局、魔法を使っても解決できない」という見せ方がね、もうダメ。ボロ泣き。
 オレの稚拙な感想とかあらすじなんかじゃ全然伝わっていないくらい良くできていました。
 で、今回放送された「その2」では、その「理由」を巡る話になっていて、これがまた…。
 「そんなことで責められても困る」というクラスメートとかね。彼らは悪意があって言ったわけじゃないから、そのことに無自覚なんですね。
「それがイヤなら言ってくれればいいじゃないか」
「それが言えない人だっているじゃない!」
「口で言ってくれなくちゃ僕はわからない」
 結局それは理解してもらえないままなんだけど。
 かよこちゃんが、人以上に「感受性が強すぎる」ことも原因だということがわかるんですが。
 で、なんとか「かよこちゃんが保健室登校をするようになる」ところで終わるんですが、いやもー…(泣)
 できればちゃんと「その3」をやって欲しいです。
 いや、たぶんやるでしょう。
 かよこちゃんがちゃんと教室に帰れるエピソードを期待しています。


★まとめ

 うーん、とにかくドラマが豊作で。(^^)
 豊作というか、こんだけ「オレが好きなシナリオライター」作品がズラッと並んでいるシーズンってのも珍しいでしょう。
 なんつたって、君塚良一、岡田恵和、小山内美江子、伴一彦、黒田洋介…
 これで小林靖子と宮藤官九郎と寺田敏雄が入ってりゃパーフェクツ!! ですが。(^^)

 ジャンル的にも豊富ですね。
 アニメは『萌え』でシュガーたんがあって、ハードなのは前期から『スクライド』があるし。バカ話のネタとしては『バビル二世』があるし。
 ドラマはある意味、「ドラマの面白さ」を堪能できるシーズンではないかと。
 今期は「愛だラブだ」というくだらない恋愛ものが少ないので嬉しいです。(『水曜日の情事』『恋を何年休んでますか』は流し見で見てるんですが、「似非ラブ、極まれり」みてーなドラマで、微塵たりとも感情移入もできず、したくもありません。一言で評しますが「全否定」です。)
 『傷だらけのラブソング』は、主人公にあまりにも感情移入できない…どころか、嫌悪感すら感じたので、2回目で見るのやめました。

 とにかくドラマもアニメも「気になったのがあったら見ろ!!」ってシーズンではないかと。

 仕事でドタバタしていたから書き始めが遅れたというのもあるけど、「今期のTV表」、長かったわりには書き足りて無いなあ。
 NHKが土曜の夕方にやっている『料理少年Kタロー』も要チェキ。(初期の『ミスター味っ子』みたいな内容です)
 水木一郎が歌う主題歌「熱くるしいぜ」がたまりません。(^^)
 今期ドラマ主題歌ではベスト1。(そーかぁ?!)
 アニメ主題歌はただいま『シュガー』と『コメットさん』がお気に入りっす。

 しかし何だねー…。前田愛ちゃんが出なくなったとたんに、『はみ刑事』見てない…っていうか、放送していたことすら知らないオレって…わかりやすすぎ。(^^;;)
 来期はすでにわかっているだけでNHKの土曜夕方枠が『エスパー魔美』。シナリオは寺田敏雄!!(ヌードモデルのシーンは多分ない。アニメの再放送も希望。)
 あとロビーにも書いた通り、フジが内容を大幅に改編した『漂流教室』。(なんであのマンガが窪塚洋介と常盤貴子の恋愛物になるんだか、その企画意図とかセンスがまったく理解できないんですが…。オタやマンガファン以外にも潜在的熱狂ファンが多数いる作品だけに、ヘタをすると抗議電話の嵐ではないかと。)


 最後に、完全に時機を逸してしまったんですが、期首特番で放送された『反乱のボヤージュ』と『恋人はスナイパー』について。

★『反乱のボヤージュ』

原作・脚本:野沢尚
 『眠れる森』とか『氷の世界』とか、最後の最後で脱力度マキシマムなドラマを連発してきた野沢脚本だったんですが、なんか、オレごときがこんなこと書くのもエラソーでイヤなんですが(^^;;)、氏のドラマで初めて「面白い!!」と思いました。
 今までの脱力物みたいなサスペンスじゃなかったんですよ。
 変化球なんだけど、ストレートなドラマでした。
 元ネタはたぶん(つか、間違いなく)現在も係争中の「東大駒場寮問題」なんですが、大学構内にある学生寮が廃寮されることになるんだけど、それに反対する学生たち。そしてそこに大学側から派遣されてくる主監(量の管理者)である初老の男のドラマでした。
 少年たちのやっていることを「反骨を気取った遊びだ」と否定する男。その中で「自分たちが何をするのか?」を考え、次第に本当は自分たちの敵であったはずの男の中に「自分たちが望んでいた父性」を見ていく…。彼らがぶつかり、共鳴しあっていくという内容で、様々なことが描かれていました。
 男を演じていた渡哲也が寡黙なんですが存在感がものすごかったです。
 オマケ情報としてはチョイ役で舘ひろしがノンクレジットで出ていました。(^^)
 いずれ再放送かビデオ化があると思うので、未見の方はどうぞ。


★『恋人はスナイパー』

脚本:君塚良一
出演:内村光良・水野美紀・いかりや長介・竹中直人・八千草薫

 君塚脚本のアクション物でした。
 アクションがとにかくすごかったですね。ビックリしました。
 TVであそこまでのアクションをやるとは…。
 全編を通して、テンポも良く、おおむね面白いんですが、ラストが個人的には気に入らなかったです。
 もう少しどうにかならなかったかな…。
 ハッピーエンドでないことは全然かまわないんだけど、切ない感じでもやりきれない感じでもなくて、なんちゅーか、中途半端な気分で終わらされちゃったんですよ。
 それが残念でしたが。


 んでわ。


【了】

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