2001年第1半期のTV表・2
2001/01/27


 前回の続きです。
 あ、リストの中にようやく地上波放送が始まった洋アニメ『パワーパフ・ガールズ』が抜けていたので書き加えました。
 あ、あと「『カバチタレ!』で深津絵里の職業は弁護士ではなく行政書士だ」という御指摘がありました。よく見てたら確かにそうでした。
 そいや劇中で自分のことを「代書屋」って言ってるもんね。

 では、金曜日から。

金曜日

★『ストロベリー・オン・ザ・ショートケーキ』
 TBS
 脚本:野島伸司
 出演:滝沢秀明、深田恭子、内山理名、永島敏行、岡田奈々、石田ゆり子、窪塚洋介 ほか

 相変わらずの「伊藤一尋プロデューサー&野島伸司」コンビ節が炸裂。
 第1話がはじまって5分で「あ〜あ」という気分がピークに達しそうになりました。
 第1話の、タッキーがナイフでいじめっ子達に迫るシーンで、おそらく伊藤Pの毎度の狙い通り抗議電話が多数かかってきたんじゃないかな?
 「やった!」ってなところでしょうか。(毎度毎度…狙いでしょ?アレで「なんでオレのドラマばっかりこんなに抗議されるんだよ!」ってなように意図していないんだとしたらソレはソレで相当スゴイがな)
 その時、伊藤Pはまたしても『人間・失格』の時の「いじめで子供を殺された父親が、その復讐をするのは人間として失格なのかどうか?を問いかけていきたい。それがテーマなのです」みたいな強引なイイノガレをするんでしょうか?(当時、本当にこう言っていたけど、ソレって「テーマ」じゃなくて「あらすじ」じゃんかよ)

 たぶん今後も、例によっていつものように「思いつきのショッキング性」がちりばめられた(だけの)展開・ネタがふんだんに見れるんでしょう。

 「思いつきのショッキング」例
 ・仲良くなった誰かが少年犯罪に関わることになる。
 ・仲良くなった誰かが突然殺されたり自殺したりする。
 ・内山理名が強姦されたりする。
 ・何らかの理由で主人公が警察に追われるようになるハメに。

 上記プラス「汚れイメージのないタレントに、ムリヤリ汚れたイメージをのある役をやらせる」ってのもあるけど、第1話で早くもタッキーに夢精させてパンツ洗わせて、下着ドロまでさせているんで、次なる標的は内山理名でしょうか。
 まあ、全く期待もせずにダラダラとそれらの展開を見ていこうかと。
 んなモンで喜べるほど純粋でもないし、性格良くないので。(^^;;)

 そいやこのコンビの作品で、オレん中でいまだに解せないのが『聖者の行進』。
 内容的には上記の「思いつきショッキングシークエンスのカーニバル状態」なだけで全く中身の無い、これ以下はないのではないか?と思えるほど面白くないドラマでしたが、この作品では広末涼子に不良少女役をやらせてたんですね。
 まあ、それはいいんですけど、すごい気になったのが、このヒロスエのやっていた少女は物語中盤に行き着く前に突然死んじゃうんですよ。
 でまあ、コレもまだいい。この2人のドラマではよくあることだから。
 ところが最終回で主人公の脳裏にいろんな人々との出会いや想い出が回想され、彼を見つめている…というようなニュアンスのシーンがあったんですが、ここで他の人たち(役者達)は新たにイメージシーンでの笑顔(顔のアップ)を別個に撮影しているんですよ。
 ところがヒロスエ「だけ」、以前の劇中映像の使い回しなんです。
 この「だけ」ってのがいまだにスッゴイ引っかかっててねえ…。
 だって途中で死んじゃうけど、前半部のメインヒロインなわけですよ。主人公である知的障害を持つ青年にとっても、自分に優しく接してくれた初めての人として大きな存在として描かれていたわけです。
 なのにヒロスエ「だけ」ありもの映像。
 なんかねー…うがった考え方だけど、あのドラマのあまりにもヒドイ内容に事務所側が降板させたんじゃないか?って気がしちゃうんですよね。
 一体真実はどこに…。

 ところでこのドラマの公式サイトには「野島伸司詩集」なるコーナーが!!


土曜日

★『向井荒太の動物日記 愛犬ロシナンテの受難』
 日本テレビ
 脚本:吉田智子、福田卓郎、福田千津子ほか
 出演:堂本 剛、水野真紀、秋山純、安倍なつみ、北村総一朗、根津甚八ほか

 日テレでロシナンテなのにロバじゃなくて犬なんですね。(^^)
 福田卓郎は前田愛ちゃんが出演した松岡錠司監督の『トイレの花子さん』の脚本も担当されていた方です。
 あの映画のシナリオはかなり好きだったので、そういう意味では期待してます。
 でもまあ、まだ「面白いのかどうかよくわからない」って感じですね。
 放送開始前に宣伝番組に出ていた可愛い子犬(レトリバー)が出るものだとばかり思っていたのに、実際に見てみたら主役は成犬だったのでちょっとショック…。

 予告ナレーションが友人の太田真一郎なのがオレ的ポイントかなあ。(すげえ個人的なポイントだなあ。 ^^;;)


日曜日

★『白い影』
 TBS
 脚本:龍居由佳里
 出演:中居正広、竹内結子、上川隆也、原沙知絵、いかりや長介、市毛良枝、津川雅彦 ほか

 昔、田宮二郎が出た作品の再ドラマ化…だそうだけど、昔のやつ知らないや。
 中居って意外とこういう「イヤな感じのするクールなキャラクター」が似合うね。
 でも、実際の主役は中居じゃなくて竹内結子って感じが…。
 これもまだ評価不能です。


その他

 見たかったんだけど見逃してしまっているのが、アニメの『アルジェントソーマ』と『サイファイ・ハリー』。
 そのうちに友人から借りようかと思ってます。
 あと前回書き忘れたんですが、アニメでは火曜日に放送している『地球防衛家族』がもしかしたら今期の“当たり”かも知れません。

★『地球防衛家族』

 突如、(必然性も脈絡もなく)銀河連盟から送られてきた1枚のファックスによって「やって来る宇宙怪獣たちから地球の危機を救わなければならない」という大役を引き受けるハメになった(1回の戦闘で日本円にして980万円の報酬が支払われる)4人家族のドタバタ物ですが、絵柄などから受ける“見た感じ脳天気っぽい印象”とは裏腹に見せるところはかなり見せてくれています。
 正直、これの面白さをテキストで伝えるのは難しいんだけど、まあ、人によっては「今更感」を大きく受ける作品かも知れないなあとも思うんですが。

 「家族」といっても両親の仲は離婚寸前。
 夫との結婚を後悔し、仕事に生き、家庭内を見ていない母。
 妻がなぜ家を出ていこうとしているのか理解できない、全くさえない父。
 仕事を中心に生きる母のため家事全般を全てやるはめになり、「自分だけが損をしている」と考えているお姉ちゃん。
 凄いバカでワンパク、すぐに突っ走ってしまうけど、実は物事を冷静に(子供なりに)理解はしている弟。
 どちらかというと地球よりもこの家族の方が危機に瀕しています。
 こんなバカげた要求に対し彼らが闘う理由も、母は「お金のため」。(1回980万円ですから。数回闘ったら家のローンを払い終え、残りは慰謝料で貰おうと思っている)
 弟は「カッチョいいから」。(ただ彼は「兵器は人殺しの道具」であることは冷静に理解している一面もある)
 父は比較的まともで「子供のため」。
 お姉ちゃんはいまだ目的はなく、なし崩し的に(かなりイヤイヤ)巻き込まれています。(あえて言えば、この終わりに近づいている家庭に見切りを付けたいんだけど、それを断ち切るコトが出来ない…ってなところ)
 なんかドラマ部分だけだとかなり暗い設定なんですが、これを明るく見せちゃっているのがすごいです。
 銀河連盟からは通信機能などを備えた変身アイテムであるカードが渡されていて、緊急時にこのカードを身近なカードスロット(電話でもゲームでもキャッシュディスペンサーでも何でもいい)に突っ込むと「地球大変身!」(^^)が出来、数々のスーパーアイテムも使用出来るようになります。
 放送時間的にはテレビ東京の『地球少女アルジュナ』のあとの時間からWOWOWで放送しているんですが、この2作とも企画・原作が『マクロス』の河森正治。製作時期はズレていたのかなあ。それとも意図的に同時期・続き時間帯にぶつけたのか?(『アルジュナ』は監督も河森氏。両作とも「地球の危機に対して、主人公がワケわかんないうちにそれに対抗する手段にされてしまう」っていう構図は同じっすな。)
 『アルジュナ』も悪くないと思いますが、まだ見えない部分が多すぎて評価はできないっす。


まとめ

 今期の各局のドラマ本数で考えるとフジテレビが圧倒的に多いようですが、その中で今のところ個人的に「ハズレ」と思っているのは『2001年のおとこ運』だけですから、今期はかなり豊作と言えるんじゃないでしょうか?
 中でも『カバチタレ!』は全話録画をすりゃヨカッタと後悔。
 法律で困っている人の役に立ちたいけど、法は必ずしも弱者を救うわけではないと言う現実と、その中で悪魔にも救世主にもなりきれない自分の信念へのジレンマに揺れ動く主人公を深津絵里が好演しています。
 こういう設定なので、同じ「法」を扱っている場が舞台であっても『HERO』のように毎回カタルシスがあるわけではないし、やりきれない感じが残るストーリーではあるんだけど、見た後の印象は良いですね。
 個人的に今期1番面白いと思っているのは、この『カバチタレ!』と『地球防衛家族』かなあ。
 次点が『HERO』『地球少女アルジュナ』『女子アナ。』『パワーパフ・ガールズ』。


 ここでちょっと、この時期に終わった2作品について書いておきます。


★『未来戦隊タイムレンジャー』

 まだ終わっていないのですが、「オレ的に満足のいく最終回であろう」ことを確信した上で書いちゃいます。
 オイラがこの数年で最も刺激を受けたシナリオライターの1人、小林靖子さんをメインライターに据えたこの作品もついに終了。
 ほんとにまあ、実は複雑な設定とかをかなり持ち込んでいるにもかかわらずシンプルなストーリーラインの中で話の核が明確にちゃんと描かれていたり、ライトなタッチのエピソードからハードなエピソードまで自在に繰り出すその手腕には毎回感心しました。(「タイムパラドックス」や「三つどもえの勢力抗争」とか割と複雑な設定や展開を見せているんだよね、実は)
 最後に敵のボス・ドルネロを「このテの番組にありがちだと思われる“ただの悪党”」で終わらせなかったのも良かったっす。
 かつて瀕死の自分を助けてくれた。だけど頭が狂って世界を滅ぼそうとしはじめた部下・ギエンを自分の手で殺してやろうとするけれど結局殺せない…ってのはね、なんか泣けましたね。(だけどヘタに改心したりせず、ちゃんと悪党のまま死んだりね。このへんが上手いなあ、と)

 担当本数が増えた分、『ゴーゴー5』の時に比べると抜きんでたストーリーの確率は減っていたとはいえ、アベレージでも他の作家さんよりも上手いエピソードが多かったと思います。
 悲しいかな腕が良すぎるため、小林脚本の時と別の人が書いた時のギャップ(クオリティ)の激しさが目立ってしまっていましたが。
 小林さんは3年連続で戦隊物をやってこられたので、しばらく休養のため新番組には不参加だとか。残念です。(なので、次の戦隊物はオイラは見ない可能性大。元々たまたま小林脚本による『ゴーゴー5』を見るまでしばらく見ていなかったし)
 ちなみに小林さんは最近、サンライズのアニメなどのシナリオも担当されているようです。


★『仮面ライダークウガ』

 普通、この手の作品は最終回でラスボスとのビッグバトルを描く物なんですが、最終回の1話前で(しかもただの殴り合いで ^^)それを終わらせてしまい、最終回は全ての闘いを終え旅に出た五代雄介を皆が想っている…という話をただひたすら淡々と描いたことに驚かされました。
 劇中で語られていたように、未確認生命体との闘いを介さない五代と一条の姿を見てみたかったって言うのはあるし、メインターゲットである子供にあの最終回の持っていた余韻ってのが理解できるかどうかも不明。
 そういう意味でも、また、前述のように派手なバトルを期待した人達にとっても、あの最終回は様々なBBSなどで賛否を巻き起こしていますねえ…。
 あれが良いのか悪いのかは、正直まだ判断が付きかねています。良かったとも思うし悪かったとも思う。
 ただ、あの最終回を見て、「子供向けヒーロー物の体裁を取っているものの、あくまで“人間”であるヒーローと、彼を取り巻く人達のドラマを描きたかったのだろうなあ」と感じました。そういう意味では、これまでの『仮面ライダー』を含むヒーロー物の“文脈”から外れていた作品でしたが評価していますし面白かったと思っています。
 なので、あくまで「『仮面ライダー』っていうのはこういうものだ!」とかいう過去のパターンにこだわり続ける人や、ヒーロー物としてのカタルシスを求めた場合は「あの最終回はイヤだ!」「こんなの『仮面ライダー』じゃない!」になるだろうな、とも思いましたが(でも、そんなこと言い出したら、作り手は何も新しい物作れないんだよね。別の言い方すれば「そういう人はDVDやCSで昔の作品だけ見てればいいじゃん」って思う。)
 実は当初、オイラは「この番組はいくら何でも子供にゃウケないだろう」と思ってたんです。やっぱ難しすぎると思って。
 だけど、よく見ていると実際のストーリー展開そのものは実は『タイムレンジャー』の方が複雑なんすな。
 結局、『クウガ』はメイン脚本の荒川稔久氏が『TR』の小林靖子さんのシナリオほど「複雑な物をシンプルにわかりやすく見せる」ことができなかったんですね、たぶん。
 このへんは手腕や方法論の問題になっちゃうけど、だから余計に難しく感じてしまう。
 なので本当は、よく言われているような「『クウガ』は難しい」んじゃなくて「『クウガ』は視聴者に対して不親切」ってのが正解なんじゃないか?と。
 敵が仲間内で会話しているときの“グロンギ語”は聞いていて理解不能だし、意図的に字幕すら入れていないし。まあ、これは“狙い”だったんだろうけど。
 敵の「殺人ゲーム」の“ルール”とかさ。人がバシバシ死んでいくけど“動機”“最終的な目的”がわかりづらいとかね。
 だけど、子供がいる人達に聞いていると「子供は子供なりに理解しているようだ」ってんで、「今のガキって頭いいんじゃねえの?」とか思ったり。(^^)
 オモチャは大ヒットだったそうで、次の新ライダーの放送もあるわけですが。(『ブラック』の後の『RX』みたいにヘタれなきゃいいけどね。あ、次のはハイビジョン撮影を止めるらしいです)
 しかし「アクション物」としてのクオリティはかなり高い作品でした。
 中でも興奮させられたのは、第何話か忘れちゃったけど、海岸の岩場で行われたクウガと敵とのバイクバトルのエピソード。
 杉田刑事役で出演していた松山鷹志さん(『メカラッパ』でザッパの声を担当している)に聞いたら、プロのスタントマンでも出来ないアクションだったため、トライアルバイクのチャンピオンの人がやられたそうです。
 いやあ、凄かった。ウン。
 オイラ的には、ちょうどその頃に劇場で観た『M:I−2』クライマックスのバイクアクション並にスゲー!と思わされました。
 冗談でも過大評価でもなく、マジで、あのカースタントは日本の映画・TVに登場したアクションでも歴代ベスト10には入る物ではないかと。(あまりにも人間離れしたスタントだったんで、はじめ「何か仕掛けがあるんだ」と思いながら見てた。 ^^;;)
 余談ですけど、最終回1話前の最終決戦に向かう五代と一条の別れのシーンは、昨年のオタク合コンによるアビリティアップで「ああ、ついにチューをしてしまうのかも知れない」とか一瞬でも思ってしまった自分にガクゼンです。(爆)
 あ、あとあの最終回に一つだけ不満があるとすると、「0号との闘いが終わったらそのまま冒険に行く」と言っていた五代君はキューバの陽気なサンシャインが降り注ぐ青い海で、地元のガキ共と遊んでましたが…それって冒険じゃないじゃん。旅行じゃん。(-_-;;)


 ちょっと話はズレて行きますが(^^;;)、この『タイムレンジャー』『クウガ』や「平成ウルトラマンシリーズ」がそうであったように、多くの大人を自称している人達が「子供向け」というジャンルの作品だと言うことだけで、こういう作品を「ハナから拒絶している」ってのは、ある意味残念なことだとオイラは思っています。
 「大人向けに作っているドラマは大人が見るに耐えうるけど、子供向けとして作られている物は見るに耐えられない」なんてえのは、それこそ「見ていない人の思い込み」以外何物でもないんじゃないかと。
 実際問題、シナリオレベルの“作劇”として考えた場合、オイラは「平成ウルトラマンシリーズ」や『仮面ライダークウガ』『タイムレンジャー』よりも優れているものが、21時台以降の「大人向け」として放送されているドラマの中で何本あるか?つったら、「かなり少ない」と思っていますから。
 こういうもの見てて最近強く思い始めていることなんだけど、いわゆる大人向けドラマって「幼稚」な物が多いよね。
 「恋愛要素入れときゃ大人は喜ぶ」って浅ハカな考えが見えるって言うか。
 あの『踊る大捜査線』だって、本放送時は視聴率が「悪くはないけど良くもない」数字だったから、幸いにして作り手の作りたい物で完遂できたそうですが、あるインタビューでプロデューサーの亀山氏が言っていましたが「視聴率が番組の成功を示す数字になっていたら、途中から青島と雪乃の恋愛ストーリーにせざるをえなかった」そうです。
 なんかねー…これはキャプテンモードで書くのでも何でもなく(^^)、昔から思っていることなんですが、そういう「ありとあらゆる物語」というものを作っている“要素”として恋愛ってのが普遍的に用いられてきたことは認めますけど、だからといって送り手も受け手も「恋愛要素にしか興味がない」ってのはいかがなモノかなあ…と。
 ホントに冷めた言い方だけど「それしか興味がないの?」って気がします。
 そんなことを考えていくと、「恋愛ドラマ」ってのはどんなバカな大人にも理解できるわかりやすいドラマであって、そういう意味ではどんなバカな子供にも理解できる『アンパンマン』や『ドラえもん』や『サザエさん』と同じなんだよね。恋愛物って「大人向けの『ドラえもん』」なんだ。4次元ポケットから出てくるいろんなアイテムが「恋の魔法」とか言うインチキくさい物に置き換わっているだけで。


 『プロジェクトX』とか、まだ書きたいことはいっぱいありますが、長くなるのでそのうちに。


【了】

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