●『メリーに首ったけ』
 98年 製作国 アメリカ
 監督: ボビー・ファレリー&ピーター・ファレリー
 出演: キャメロン・ディアス
     ベン・スティラー
     マット・ディロン

 前回『エル・ニド』の続きで、今回は『レオン』にしようと思ったんだけど、ちょうどコレを書いている今(99年2月中旬)現在公開中と言うことで、今回はこの『メリーに首ったけ』について。

 客は入っているのかな?オレの周囲では結構観たって人が多いんだけど。
 なんだかこの映画、タクシーに乗ると必ずと言っていいほどシートの所にチラシが貼ってあって、正直予告とかを見る限りではそんなに観たいとは思わなかった。「まあ、ヒマだったら観てもいいかな」という程度。
 別に主役のキャメロン・ディアスもそんなに可愛いとは思わなかったし、「10年間で一番面白い映画」ってコピーも、過去の映画で「面白い」とか「おかしな」とか付いて、実際に面白いものはそうは無かったから、期待感を盛り下げるには充分。

 だけど、実際に観て来たという女の子の話を聞いたら、結構面白いらしい。
「でも、恋愛映画っしょぉ〜?周りアベックばっかっしょぉ〜?」
「いいじゃん。コメディなんだから」
 で、一番アベックが少ないと思われる平日昼間に観に行ったッス。

 一言で感想を言えば「かなり下品なネタが詰まったラヴ・コメディ」。
 確かに笑えるわ。うん。予告編でも使われていたキャメロン・ディアスの髪の毛が立っている理由なんて前代未聞だ。あのネタって、思いついてもフツー映像化するか?(理由はここでは書かん。観るべし)

 で、ここでただの映画紹介をしても意味がないので、キャプテン・ラヴぽく解説。
 この映画、何か「シモネタが入った、ちょっとおしゃれなラブ・コメディ」みたいな売り方をして、女性客の動員を得ようとしているみたいなんだけど、実際観てみると、「フザケンナ!こりゃ、男の映画だ!」という気がする。
 それもかなり恥ずかしい男の映画だ。
 確かに恋愛映画だよ。でも、「モテない男の恋愛願望」をそのまま映像化したような恋愛映画だ。

 主人公の男は、ルックスもファッションもしゃべりも職業もイケていない、全くモテないヤツ。取り柄は性格の良さくらい。
 卒業パーティに一緒に行ってくれるコもいない。
 コイツが、ナゼか学校一の人気者でモテモテのメリーと卒業パーティに行けることになるんだけど、「すげえアクシデント」(コレまた、映像で見せるかフツー?と思うような)が発生。行けずじまい。
 その後彼女は引っ越してしまい、13年が経過。
 どうしても彼女のことが忘れられない主人公は、友人の知人である調査員に頼んで彼女を捜し出してもらうとするんだけど、今度はこのインチキ調査員が発見した彼女にメロメロになってしまい…。んで主人公も何とか彼女と再会し…

 と、そんなこんなで話は展開していく。
 一歩間違うとストーカーが主人公みたいな映画で、女性から観て「ステキ」とはほど遠い設定だ。

 でもさあ、(モテない)男ならわかるだろ。
 なんかどーしても忘れられなくて、ある日ふと会いたくなっちゃうコっているだろ。
 んで、もしそのコを見つけたら、偶然装ってどうにか話したいとか思うだろ。
 さらにはその(作られた)「偶然」がきっかけで、付き合えちゃったりしたら?
 もう、こ〜んな風に「モテない男の、かなり一方的で都合のいい恋愛願望」がそのまま描かれているのが、この映画。
 まあ、一応、途中で主人公は数々のトラブルに巻き込まれたりもするんだけどさ。

 で、このヒロインであるメリーってのがどーゆー女のコ(コと言っても、物語では高校卒業から13年後が描かれているから、実際にはもう30前くらいってコトか)かというと…
 ナイスバディの持ち主で、パツキン。ルックスも良し。頭もそこそこいい。
 性格も、誰にでも優しく、思いやりがあって、決して気取らず、男女問わずみんなに好かれている。
 しかも男を「容姿や収入、学歴や地位」なんかでは選ばない。
 そう!多くの男の「こんなコいたらなあ」みたいな「都合のいい願望」の象徴そのもの。

 なんつーか、全くイケていない、モテないオレとしては、自分の願望を見せられたような感じで、ちょっと胸キュン。
 で、観る前は「そんなに可愛いとは思っていなかった」キャメロン・ディアス(つーかメリーにだな)にも胸キュン。

 カップルで観に行く映画じゃないだろ。コレ。
 でもま、なんか勘違いしてカップルで来ているヤツらを観ると、「ば〜か。ざまみろ」とか思うんだけどさ。



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