NHKの新大河ドラマの感想。
題名は葵三代と言います。だから1600年から1650年頃までの
徳川家の歴史に、まあ密着する訳ですね。
ところで、初回が関が原。多分、司馬遼太郎の「関が原」をもとにしています。
ドラマの逸話は大抵「関が原」の中に書かれているものです。
で、司馬遼太郎という人は関西の人なので秀吉贔屓です。当然、家康は狸に
なります。この狸は相当残酷な狸です。
書いた様に司馬さんは秀吉贔屓ですから、石田三成は忠臣という事になります。
それも知的な、闘争的な無私の忠臣という事で、まあストイックな人物ですね。
で、この役を江守徹が演じています。
江守徹です。彼のエッセイが夕刊に連載されていて、三成を演じた感想を
書いてます。
思うのですが、関が原の頃は英雄豪傑の時代です。
英雄豪傑を、我々から遠い存在ではなく、生身の隣人の様に扱ったのが
司馬作品の特徴で、だから隣人を見るように家康とか三成、その他の
武将を見てしまいます。英雄豪傑の頃の人は、今の人とは違ってとても
感情的で、理性的ではありません。(何を根拠にそう思うかを書きませんが、)
感情的というで、戦場にいられるのです。
考えても御覧なさい。人の首を切るのが日常で、首を切断される自分を
自分の運命だと認識してしまう精神は、どう考えても異常です。
英雄豪傑は、我々から見れば異常です。感情の容量ががとても大きいと
書いた方が正解かも知れませんね。英雄豪傑のことですけど。
だから、叫ぶのです。
家康にしろ、三成にしろ、その他の大勢は叫ぶのですよ。
[2000年1月18日 18時40分23秒]