<指名馬の解説>

このドラマはフィクションです。イメージは現物とことなる場合があります。

 ディープインパクト

 深い印象

ディープ・インパクト

 443mのエンパイアステートビルをも凌駕する雄大な馬格。前肢の躍動感あふれる前かきはアメリカ東海岸のダートにぴったり。とくに悪天候の馬場では大物をひと飲みする破壊力をみせるだろう。

 ボールドサイレンス

 大胆な静寂。

Mr.ボールド壁紙(1)

 頭の黒い帽子のような矯正馬具とハナ下の黒いシャドーロールがトレードマーク。一輪車をつかった独特の調教法で大舞台で場内を沸かせる。ただし、レース中にリンゴがスタンドから投げられたら一目散にキャッチしに行くため、つねに逸走の危険がともなう。

 スズカグレイス 

 冠名+優美な

 三重県産。国定公園にもしていされている自然豊かな美しい山々にはぐくまれてそだった。セット上に白線と文字が書かれた演劇の舞台のような村の牧場で生産され、村に住むいわくつきの過去をもつ女の名をあたえられた。

 

 ステレオタイプ  

 固定観念。もともとは印刷用語の一種

Machine for sterotype plates

燃料を入れるタンクがある下半身に筋肉がついており、後肢の発達がめざましい。鉛版を打ち出す首筋から前肢にかけては精密機械のように研ぎ澄まされ、馬場を器用に駆けまわることだろう。

 マヤノモティ  

 冠名+真珠(ヒンディー語)

 めずらしいインド産馬。インドでは複数の牡馬と牝馬が向かい合って育成される「マサラ放牧」が主流。この馬は小太りの古馬に目がなく、放牧明けの男馬が近くにくると目の色を変えて、馬房で踊るようなそぶりをみせるお茶目なところがある。

 メイショウモモカ 

 冠名+百華

 取材の多い牧場でそだったためにテレビカメラがちかよっても落ち着き払っており、G1の雰囲気にも呑まれない堂々としたたたづまいをしている。極端に露出の多い馬装で調教しているため、斤量を背負わない二歳戦が活躍のチャンス。

 ニューグランジ  

 アイルランドの遺跡、世界遺産。父名より連想

 5000年前に古代ケルト人が創設した伝統ある牧場で育った。当時から使用されてきた厩舎の内部はいまでも一滴の水漏れもなく、古代文明の驚くべき技術力をしのばせている。厩舎には冬至の日には太陽の光がそこから墓室にまで、一条の光として差し込み、暮れの冬至S(1600万)を勝てる馬づくりを理想とする牧場の精神をうかがわせる。

 テンザンアモーレ 

 冠名+愛人、恋人(伊)

 同じレースで走った母と父の交配で産まれた。仕上がり早でどんどん成長して入厩も他の馬より大幅に早かった。「高温期で抜群」ということで夏の暑い時期から活躍できそう。

 ショウナンバクソウ

 冠名+爆走

 二人が騎乗できるほどの広い背中が特徴。ときに暴走することがあり、制御が難しいが、この馬は群れで行動する馬の習性がとくにつよく、馬群に入れると落ち着く。放馬したときはつかまると怖いことが待っていると思い、静止をふりきって一心不乱ににげまわる。

 アドマイヤフジ 

 冠名+富士

 東京湾の埋立地につくられた牧場でそだった。バブルの頃に立てられたさまざまな開発計画が頓挫したため、広々とした敷地が確保されている。全国屈指の知名度を誇る湾岸署がそばにあるため治安がよく、都市部でも昼夜放牧が可能。空中に浮いたような円形ホールが特徴の当馬のめずらしい馬体は注目の的で、一般見学者が絶えない。

 アーリントンガール

 アメリカの都市名+冠名

 外から見ると博物館のようでいて内部は5万人を収容できるスタンドと天然芝の野球場という馬体の美しさと内臓の強さを兼ねそなえた馬。バックスタンドまで120mある調教施設で、ボールを追いかける調教により鍛えられた。外野フェンスを飛越してホームランボールをキャッチしたことがあり、障害での走りもみてみたい。

 ハイタイド    

 満潮

 若さあふれる馬体は牧場にきたカメラ小僧の絶好の被写体になった。内国産なのに帰国子女という謎の経歴も魅力的。帽子のような大きなブリンカーは父ゆずりの頭の高さを矯正するためか?

 ラコントルアタック

 逆襲(仏)

 この血統の馬にしては前から見ると人間的な表情をしているところが特徴。後肢だけで立つことができ、馬体のバランスはとてもいい。背中がごつごつしているため、騎手はバランスを保つのが大変かもしれない。関西の競馬場で大暴れしそうで、古馬になれば大阪城S(OP)が適鞍だろう。

 メジロスカイレイ 

 冠名+戦闘機名

 母馬を輸送中、西太平洋を航行する船上で産まれたという1950年代アメリカの名馬をモデルに生産された。生産者は日本トップクラスの技術力をほこるが、馬体評論家のあいだでは再現性にやや疑問が呈されている。モデルにした馬は活躍した期間が短く、短期決戦タイプ。

 アグネスカラット 

 冠名+宝石の質量を表す単位

 一見、小ぢんまりした馬体に映るが、能力はかなり充実している。雨を苦にしないのが最大の売りで、きっちりとした仕上がりも好印象。

 アドマイヤコング

 冠名+キングコング

 日本一の吉本ファームでは明日の競走馬を夢見る多くの若駒が日々トレーニングしている。この馬もそれら多くのなかの1頭。端正な容姿と小柄ながら躍動感あふれる馬体をかねそなえる。おそらく関西では安定した人気を獲得するだろうが、関東に遠征したときにこの馬の真価がためされる。

 リトルブレッシング

 「小さな祝福」の意。

 「少しづつ、少しづつ、歩いていこう」という引き運動を重視する調教法でのびやかに成長、牧場時代に品評会で入選するなどその素質は早くから評価されている。

 マーシャルアート 

 武術

 ヒシアケボノ産駒と見間違えるような雄大な馬格をもち、馬房の中でもうつぶせに寝転ぶ大胆さ。日本古来のトレーニング方式で世界の壁をぶちやぶる可能性を秘める。

 ペイデイ  

 最良の日(給料日)

 右前脚で紙をもちあげ、左前脚をまるめてポーズをとる器用さの持ち主。馬主からの預託料がきちんと振り込まれていることを確認し、よろこぶ利口さは競走馬のような肉体労働よりも頭脳労働向きかもしれない。

 クリスクリングル 

 サンタクロース

 愛するものの死を悲しむ高度な感情をもっているらしい。

 エアワイクリフ

 冠名+人名

 真っ赤なボディに発達した前肢。骨格が浮かび出るほどのスリムな体型で、尾は天に向かってまっすぐに伸びている。さすが、アメリカの馬はちがう。

 アグネスカポネ

 若山富三郎ばりの迫力、父アグネスワールド級の国際派スターになるか?

 タガノインゴッド 

 冠名+神の中

 栗毛にしては青みがかった馬体と2歳にしては老けた感じがする横顔。馬場に落ちた蹄鉄を自分で探す特技をもち、トレセンで事件がおきれば真っ先に駆けつけ、犯人を推理するのが趣味のサスペンスドラマ好き。

 サンタローズ

聖なる(西)+バラ

 この馬を頼りにすれば封印の洞窟へいけるらしい。手に入るアイテムは「うまのふん」?

 (マースエンペラー)

 火星の皇帝

 騎手が騎乗せずに無線通信だけで遠隔操作できるはじめての競走馬。耳に無線機を取り付ける実験を行っていたT元調教師の悲願がついにかなった。ただし、障害飛越できずに立往生し、競走を中止するなど未完成な部分も多い。

 パノラマビューティ

 美しい景色

 胴体の長い馬体に加えて広い視野が特徴。輸送に強く、中京や地方の笠松、名古屋が得意そう。目標は春の中京開催の名鉄杯(1000万)制覇。

 (ジュバリー)

 ウインストライダー

 冠名+韋駄天(大またで歩く人)

 収得賞金200万円では未勝利クラス。

 サンキングロウ

 冠名+輝き

 江戸時代、大名は領国と江戸を一年おきに行き来した。これを参勤交代といふ。その道中、行列の前に突如曲者が。お主、世を愚弄する気か!

 ヴァーチュ

 美徳の天使

 タテガミの手入れに気を使う競走馬は数多いが、この馬は度を越したヘアスタイルマニア。佐賀県の贔屓の美容室へ馬運車で乗り付けてしまう。お店のキャッチフレーズは「かけずにはいられない!! 小顔になる ヴァーチュのパーマ」。世界初、パーマをした競走馬の誕生か。

 サムライハート

 侍の心

 レゴブロックのお城シリーズから。馬体の大部分は鞍に隠れて見えないが、首筋から頭にかけてのラインは母の面影がどことなく感じられる。この馬装でのぞむからには騎手にもそれなりの衣装が要求される。負担重量は100kgを越えそうなので、このフル装備がみられるのは100連勝くらいしてからのハンデ戦だろう。

 ラパルースベイ  

 ハワイマウイ島のイルカ観測の名所。母名より連想。

 「イルカに乗った少年」の像があるギリシャ・エフェソス博物館にある「馬に乗った少年の像」。スケールからして少年というより幼児にちかい。馬は均整のとれた姿で、ステイヤーっぽい体格。

 ドラゴンアロー

 竜の矢

 竜と馬をあわせたような造形物は世界中に存在する。将棋の角行は成ると龍馬になるし。龍が強さの象徴なら馬は速さの象徴か。

 スパンゴールド

 金糸

 黄金でつくられた馬の像。馬が軍事力であった時代、強い馬を持つことは権力の象徴であり、すなわち冨につながる。この国の競馬もはじまりは富国強馬の手段だった。

 フーバーダム

 アメリカにある最大級のダム名

Seabiscuit vs War Admiral by Kat Shehata

 フーバーダムの完成は1936年。この年の夏、フェアグラウンド競馬場でシービスケットという名の3歳馬が走っていた。この後、ポラード騎手とのコンビで勝ち星を重ね西海岸のエースとなるが、当時のシービスケットは地元ファンの注目もそこそこの馬だった。同じ年、ウォーアドミラルは2歳。翌年三冠馬となる馬もこの年は6戦3勝の成績でしかなかった。2年後の1938年11月1日、ピムリコスペシャル。両馬のマッチレースは伝説となった。

 オリエントチャーム

 東洋的な魅力

 1974年、西安郊外で発見された大量の兵と馬の陶器のレプリカ。馬というよりは猪や豚に近い。クビが太すぎ、脚が長すぎる気がするが、当時の馬はだいたいこんな体型だったのだろう。

 ダンツキッチョウ 

 冠名+吉兆

 【グロ画像注意!】


 青森県にある吉兆さんの馬刺し。霜降り100gで1500円らしい。となりにある同会社の馬肉屋さんでは馬刺し100gで500円だそうで。これもまた馬。

 ライラプス  

 ギリシャ神話の犬

 ライラプスの飼い主オリオンの三ツ星付近にある馬頭星雲。ハナ先が太いので、シャドーロールをしているか、干草を食べているところなのでしょう。

 マイネルエザット 

 冠名+正確な、正しい(伊)

 1875年、エドアール・マネ作「At the Races」。当時、誕生したばかりの写真技術によって、マネの絵に描かれた馬の動きが運動生理学上ありえないことが発見された。この絵でも両前脚を同時に前に出しているが、そんな瞬間は連続写真には写らない。しかし、それを知ったうえでなお、この絵が迫力ある場面に見えるのは、人間の認識の不思議なところである。

 レイズユアドリーム

夢をかかげる

 フェラーリのシンボル跳ね馬。100年前までは馬が最速の陸上移動手段だったわけで、初期の車は馬のように速い乗り物を目指し、技術革新を遂げていきました。時速300kmを越える赤いボディで世界の頂点に君臨するフェラーリの原動力となったのは、馬のスピードへのあこがれでした。

 

 エアメサイア

 冠名+救世主

 馬に乗った救世主。馬というよりはロバだが。馬は聖書にも数多く登場する。旧約聖書に129回、新約聖書に17回。「馬の力はその口と尾とにある。その尾はへびに似ていて、それに頭があり、その頭で人に害を加えるのである」(黙示録第9章)

 ビッグプラネット

 冠名+惑星

 現在の馬の直近の祖先、エクウスの骨格。約100万年前に全世界にわたって生息していた。

 ミッドナイトトーク

 真夜中のおしゃべり

 ナイトメア。悪夢。mareは、古英語で本来、霊を意味するが、雌馬mareと混同され馬の姿をするようになった。

 フラッグシップ  旗艦

 16世紀、アメリカ大陸を「発見」したスペイン人はヨーロッパから馬も船に積み込んでつれてきた。当時のアメリカ大陸に馬は存在せず、西部劇で馬に乗ったイメージが定着しているネイティブアメリカンも、当初は支配者となったスペイン人に馬に乗ることを禁じられ、食用とするだけだった。