「ちょっと待った!隅田川の花火大会は、毎年、七月のはず???」 ご安心ください。この「すみだの花火」は、アジサイの種類の名前です。 戦前から下町にあった種類だそうですが、隅田川花火が中断したこともあったのか、関東ではほとんど忘れられていたようです。しかし、花火の再開とともに、ここ数年人気も急上昇してきました。 特色は、『花火』の名前のとおり、真ん中にかわいらしい小さな花がたくさん集まり、そのまわりを2センチほどの八重の花が十二〜十六個、花火のように取り囲んでいます。 なぜ『すみだ』といわれたか誰が名付けたのかは不明です。 きっと隅田川の花火に感激した人が名付けたにちがいありません。 さて『すみだの花火』は山アジサイの一種ですが、丸く小さな花が集まっているアジサイとは違い、花の日持ちがよい品種です。形はガクアジサイという種類に似ますが、真ん中の小さな花から出る花粉が普通のガクアジサイに比べて落ちにくく、汚れが少ないという利点があります。弱点は、花芽が育つ秋口から冬にかけて寒さや霜に弱く育てにくいといわれていましたが、東京の気候では大丈夫ということです(十年ほど前から栽培方法を研究してきた茨城県「いちむら花き園」さん談)。 区内では、区の緑の学習園や百花園で見ることができます。 近年は、花屋さんなどでもよく販売されているそうです。 私たちのまち角でも、本物の花火とともにアジサイの『すみだの花火』にたくさん出会えるといいですね。 (一寺言問を防災のまちにする会瓦版44号より) |