John Lynch
- Biography
- ジョン・リンチ。1961年12月26日、北アイルランドのNewry生まれ。1984年、北アイルランドを舞台にしたドラマ『キャル』の主役に大抜擢、ヘレン・ミレン演じる未亡人に恋いこがれる青年キャルの役で鮮烈なデビューを飾る。以後、数々の著名な監督のオファーをうけ、着実に役をこなす。北アイルランド出身、豊かな黒髪の持ち主ということもあって、アイルランド系の役柄が多いが、繊細な演技と優雅な身のこなしに定評があり、請われて貴族的な役柄を演じることも多い。一市民を演じていても、上品な持ち味はそのままなのがうれしい。新作 "This Is the Sea"の監督Mary
McGuckianと1997年結婚したばかり。女優のスーザン・リンチは妹。
Filmography
- Best (1999)
日本未公開。Mary McGuckian監督。60〜70年代マンチェスター・ユナイテッドの名プレイヤー、ジョージ・ベストの伝記映画。タイトル・ロールを演じる。妻役にパッツィ・ケンジット。ライナス・ローチ、イアン・ハートはスター・プレイヤーか? ほそっこい彼らが当時のだぼシャツをきてサッカーをするのはかわいいかも。なんとスティーブン・フライ、ロジャー・ダルトリーも出演。
- This Is the Sea (1998)
日本未公開。北アイルランドを舞台にしたロマンス物。プロテスタント系住民の女性に恋をする青年の、兄貴役。この映画でメガフォンをにぎった監督のMary
McGuckianと昨年結婚。共演リチャード・ハリス、ガブリエル・バーン。
- The Quarry(1998)
日本未公開。Marion Hansel監督。モントリオールの映画祭で上映。やや抽象的な犯罪ものか。
- Sliding Doors (1998) 『スライディング・ドア』
Peter Howitt監督のラブ・コメディ。いまをときめくグウィネス・パルトロウを相手に、二股をかける(キレイな表現じゃないっす)女ったらしの色男ジェリー役。すわ初の悪役か? と心配されたが、存外、というかやっぱりどことなくイイヤツ。浮気露見をふせごうと四苦八苦してたちまわる姿がキュート。
- Moll Flanders (1996) 『モル・フランダース』
Pen Densham監督作品。ダニエル・デフォーの原作で、数奇な運命にもてあそばれる女の一代記。モルに恋をする絵描きフィールディング役。
- Some Mother's Son (1996)
日本未公開。Terry George監督、ジム・シェリダンが脚本で参加。北アイルランドで実際におこった、刑務所内でのハンガー・ストライキ事件を映画化。ヘレン・ミレンが国(イングランド)に交渉を嘆願する母親役で好演。しかしときのサッチャー政権は訴えを黙殺。結果多くの青年が餓死し、いっそうテロが悪化した。
リーダー、Bobby Sands役。
- Angel Baby (1995)『エンジェル・ベイビー』
マイケル・ライマー監督、オーストラリア映画。人との距離がうまくはかれない二人が恋におち、常備薬をたって子どもを望んだことから、宿命の恋は悲劇的様相をおびる。演技力をかわれ、オーストラリア映画に出演。精神がこわれてゆく痛々しい恋人たちの物語だけに、周囲が善人ばかりなのがせめてものすくい。オーストラリア・アカデミー賞受賞。
- Nothing Personal (1995) 『ナッシング・パーソナル 報復の無差別爆破』
ビデオ化にあたって、ひどいサブタイトルがオマケでついてしまった。パッケージもSASものみたいだが、公開時は美少女ジェニ・コートニーちゃんをフィーチャー。サディアス・オサリバン監督。カトリックとプロテスタント系住人の対立で緊迫した北アイルランドのある街の一夜を描く。ふとしたことで、プロテスタント側の未亡人にかくまわれる
ことになったカトリック系住人Liam役。無頼化したプロテスタント側のちんぴら実行部員にイアン・ハート、それをたばねる若い衆にジェイムス・フレイン。各人熱演。
- Princess Caraboo (1994) 『プリンセス・カラブー』
マイケル・オースチン監督、フィービー・ケイツ(え?)主演の19世紀コメディ。「カラブー」と名乗る異国の美女の正体は・・・。Amon
McCarthy役。スティーブン・レイも出演。
- The Secret of Roan Inish (1994) 『フィオナの海』
ジョン・セイルズ監督作品。ロザリー・K・フライの児童文学をもとに映画化。美少女ジェニ・コートニー主演のケルティック・ファンタジー。フィオナ(ジェニ)の従兄弟で、一風変わっているがほかの人にはない能力をもっているという噂のある青年役。妹スーザンも人と結婚するアザラシの民話で出演。
- Words Upon the Window Pane (1994)
日本未公開。スウィフトの伝記。John Corbet役。イアン・リチャードソンやジェラルディン・チャップリン出演。
- In the Name of the Father (1993) 『父の祈りを』
ジム・シェリダン監督作品。(ダニエル・デイ・ルイスの項を参照のこと)ダニエル・デイ・ルイスの獄中での友人(ブランケット・マン仲間)、
Paul Hill役。
- The Secret Garden (1993) 『秘密の花園』
バーネットの名作をアニエスカ・ホランドが映画化。ヒロインのインド時代の勝ち気な様子もえがかれており、甘すぎない演出がうれしい。ヒロインの叔父で、病弱な息子に屈折した愛情しか示せない館の当主をエレガントに好演。(出演は監督たっての希望)。マギー・スミスも出てます。
- The Railway Station Man (1992) (TV)
アイルランドの小さな村を舞台にしたドナルド・サザーランドとジュリー・クリスティ共演のドラマ。脇役で
Damian Sweeney役。これはかなりよさそう。
- Chimera (1991) (TV)
お猿と人間のキメラの男の子がでてくる話らしい。キワモノ? ドラマの評価は最悪。端役
Peter Carson役。別題"Monkey Boy"。
- Edward II (1991) 『エドワードII』
デレク・ジャーマン監督の傑作。マーロウのエリザベス朝残酷戯曲をみごとに映像化。政治的無知とホモ・セクシュアルゆえに王位から蹴落とされ悲惨な末路をたどるエドワード二世の物語を、舞台を思わせる簡素でスタイリッシュな構成でみせる。寵臣Spencer役(そう、ダイアナさんの実家のご先祖役です)。ベルリン映画祭国際批評家賞ほか受賞。
- Out of the Blue (1991)
詳細不明。 Rudy役。コリン・ファースとキャサリン・ゼッタ・ジョーンズが出演とか。
- Hardware (1990)
近未来SFで、主人公の友人、Shades役だそう。映画そのものの評判はさんざん。
- 1871 (1990)
Ken McMullen監督。詳細不明。
- The Modern World: Ten Great Writers (1988)
(mini TV-Series)
現代作家をあつかったドキュメンタリー番組。役柄詳細不明。
- Cal (1984) 『キャル』
バーナード・マクラバティの哀切な原作を、これで監督デビューを飾ったパット・オコナーが撮った秀作。北アイルランドを舞台に、良心の呵責からプロテスタント系住人の未亡人(ヘレン・ミレン)に接近し、
恋いこがれるIRAの青年、Calの物語。タイトル・ロールを、まだ少年っぽさののこる面差しで好演。ヘレン・ミレンは本作でカンヌ最優秀女優賞を獲得。北アイルランド農村部の生活が丹念に描かれているのも魅力。
TV Guest
- The Visitor (1997) "Going Home" (episode # 1.10)
Joe York役。
- Life's Work (1996) "Boss" (episode # 1.11)
Crazy Larry役。
*あと、北アイルランドを自転車で旅する映画が撮影中だったような。とにかく、活躍してます!
[1999年07月27日更新]
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