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用語

(1)本編における設定/(2)史実・モデルの解説]
AOF:
anti-Onra Forces Group
(1) 陸上自衛軍中央即応集団の隷下部隊、対温羅特殊作戦群のこと。書類上の制式略称は「aOFGp」。
 温羅による攻撃への対処に任ずる、国内唯一の対温羅特殊部隊。鎮魂帰神法に通じたエキスパート集団で、部隊規模は450人。群管理本部を頂点に、3個の普通科中隊(各50名前後)を置いている。それぞれの中隊は2個小隊より成り、さらにその小隊は甲・乙・丙からなる実働3班と、装備・通信・輸送・救護等のバックアップを行う特殊支援班の計4班により構成されている。各班員は最大6名(特殊支援班のみ6名を超え得る)の隊員から成る。

対温羅特殊作戦群
anti-Onra Forces Group
群本部 第一中隊 第二中隊 第三中隊
本部管理中隊 第一小隊第二小隊第三小隊 第四小隊第五小隊第六小隊
甲班乙班丙班 甲班乙班丙班 甲班乙班丙班 甲班乙班丙班 甲班乙班丙班 甲班乙班丙班
6名 6名 6名 6名 6名 6名 6名 6名 6名 6名 6名 6名 6名 6名 6名 6名 6名 6名
+支援班 +支援班 +支援班 +支援班 +支援班 +支援班


CH-47JAC:
キャリパーCH
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(1) ボーイングIDS社のタンデムローター式大型輸送用ヘリコプター、CH-47チヌーク(CH-47 Chinook)の改良型。そのAOF仕様。
 155mm砲の運搬・運用、および最大12.7tの貨物を機体下面に吊下して飛行することが可能。本来55名の搭載兵員数を誇るJA型をベースとした機体だが、帰神甲冑を装備したAOF隊員の収容を考慮し、座席数を30にまで削っている。
 全長約30m、胴体幅約3.9m。巡航速度は260-270Km/hで、航続距離は約1037km。大型燃料バルジ、GPS、気象レーダーを標準搭載。自機防御装置と、機体の両側面及び後部ランプに12.7mm重機関銃M2を装備している武装型。
 国内で調達される機体としては最大級の輸送能力を持つため、災害派遣にも使われることも多い。

五十狭芹香:
イサ・セリカ
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(1) 本作におけるメインヒロインのひとり。17歳、女性。
 五十狭芹の血を色濃く受け継ぐ一族の末裔。血統の保存のため、石原姓を名乗り軍部に紛れて生活していた。現在は陸上自衛軍中央即応集団AOF(対温羅特殊作戦群)第2中隊隷下の第4小隊乙班所属。同班長で、階級は准尉。
 鎮魂帰神法については国内屈指の実力者で、五十狭芹一族の歴史上においても突出した才に恵まれている。ただしその異才を <温羅> に察知されることをおそれ、彼女には(秘密裏に)特殊な帰神甲冑が支給されていた。これは通常の帰神甲冑とは真逆の特性を持ち、精神集中を著しく妨げ、鎮魂帰神の難度を意図的に高める処置が施されたものである。しかしそれでなお、彼女は帰神演習において高い成績をあげ、実力をもって分小隊を預かる位置にまでのぼりつめている。

五十狭芹彦命:
イサセリヒコノミコト
(1) 西暦400年頃、温羅に挑んで敗れた英雄。彼の敗北が結果として温羅の跳梁跋扈する時代を招いたため、海外では一種の戦犯として批難の対象とされることも多い。
 五十狭芹彦の首級は串刺しにされ、鬼城山の最深部にあるという温羅の <王> の居城前に晒されているという。一説によれば、彼は斬首されてなお死ぬことも許されず、千六百年経った今もミイラ化した首だけの姿で魂の慟哭を続けているらしい。

(2) 神道の国津神。孝霊天皇の皇子で山陽道を主に制圧した四道将軍の一人。吉備国を平定した事によって吉備津彦命(きびつひこのみこと)、吉備冠者(きびのかじゃ)とも名乗るようになった。(吉備津彦とは「吉備の勢力者」の意味)
 名前の五十(い、いと、いそ 等)の部分は皇室関係の古い名に散見されるが、意味は不詳。
 吉備津神社の縁起物語『備中一品吉備津彦明神縁起』『吉備津宮縁起』によると、百済の王子を名乗り吉備の国を荒らしまわっていた鬼、「温羅」を犬飼健(いぬかいたける)・楽々森彦(ささもりひこ)・留玉臣(とめたまおみ)という三人の家来と共に討伐した。この温羅伝説は桃太郎伝説の元になったといわれ、五十狭芹彦は桃太郎のモデルとされている。
 孝霊天皇を父に、倭国香媛(やまとのくにかひめ)を母に持つ皇子されているが、孝霊天皇は欠史八代(捏造された実在しない天皇)の一角であることから、五十狭芹彦についても存在そのものに疑わしい部分がある。

犬飼:
イヌカイ
(1) かつて温羅と戦い、敗れたとされる犬飼健命(いぬかいたけるのみこと)。また彼を遠祖とする一族。犬養とも。温羅による一族の残党狩りを恐れ、名を変え身分を伏せ野に散った。度重なる <温羅の日> を迎えながらも断絶を免れ、現在も雌伏の日々を送っている。

(2) 桃太郎伝説において、彼の配下として鬼と戦った三匹の従者の一たる犬。そのモデルとなった犬飼健命(いぬかいたけるのみこと)のこと。彼は犬飼部という部民の長であったとの説が有力で、一説には現在でいう軍用犬の飼育を行い、温羅討伐の際にも大きく貢献したという。五十狭芹が討ち取った温羅の首が唸り声をあげ人々を恐怖させたため、五十狭芹の命でその首を食ったとも伝えられている。
 伝承によれば、実在した第29代内閣総理大臣であった犬養毅は、この犬飼部の子孫であるという。

乙班:
オツハン
(1) 陸上自衛軍中央即応集団AOF(対温羅特殊作戦群)第2中隊第4小隊乙班。班長・五十狭芹香准尉を頂点とする六人編成。
 ・摂津誠(せっつたまこと)曹長
 ・門倉ゆき(かどくらゆき)曹長
 ・斉藤恵雄(さいとうよしお)曹長
 ・中村ゆかり(なかむらゆかり)曹長
 ・藤堂京子(とうどうきょうこ)曹長

温羅:
オンラ
(1) 冥幽界を住処とし、いわゆる「温羅の日」に陽界に現臨する四肢と頭部を持つ二足歩行の生物。体長は1メートル強から4メートルを超えるものまで幅広い。物理攻撃のほとんどが矢喰と呼ばれる結界に阻まれ通用せず、その姿を見た者は本能的な恐怖感を強く刺激され、恐慌・混乱・錯乱を起こすことがあり、抵抗力のない者の場合、発狂して死亡するケースも見られる。

(2) 禍又(かしゃ)温羅、吉備冠者(きびのかじゃ)、丑寅御前・御崎(うしとらみさき)とも。桃太郎伝説における鬼のモデルとされた人物。「百済の王子」を名乗り、吉備地方に根付いていた。朝鮮半島から製鉄技術を伝えたとも言われているが、歴史的には時期・時代が合わない。
 温羅伝説では、桃太郎のモデルとも言われる五十狭芹彦命と吉備の覇権をかけて戦ったが、命が二度目に放った弓で左眼を失い、雉に変身して逃走を図った。しかし鷹に変化してた命に追いつかれ、鯉になって更なる逃亡に入ったところ、最終的には鵜になった命に捕らえられている。
 敗北した温羅は晒し首にされたが、胴体を失ってなお唸り声をあげ続けた。これを抑えるため五十狭芹彦は犬に温羅の首を食わせたが、それでも唸り声は止まなかったという。その後、紆余曲折を経て、温羅の首は吉備津宮にある釜殿の釜の下に埋められた。これが、吉備津神社における釜鳴神事のおこりとなっている。

伽藍神:
ガランジン
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(1) 三國志、三国志演義に登場する英雄「関羽」が、死後神格化されて生まれた道教の神。関聖帝君(かんせいていくん)のこと。儒教や仏教上では他に関帝聖君、山西夫子、蓋天古仏、協天大帝、伏魔大帝などの別名、別称であらわされることが多い。英霊としての「武安王」「崇寧真君」、京劇における「紅生」としての概念も含むことがある。
 礼節を重んじ、義に厚かったとされる関羽は一般にも非常に人気があり、「一騎当万」「勇三軍に冠として将たり」と評された高名な武将であったことから武神として祀られることが多い。またソロバンや大福帳を開発したという逸話から、商業の神としても信仰を集め、中華街などには関帝廟と呼ばれる霊廟が必ず設けられる。
 人間が神格化された存在である(道教上でも下級神の域から出るものではない)ため、帰神法における神性としての格は低い。いわゆる入門者用。高位の巫が降ろすと、青龍偃月刀のほか愛馬 <赤兎> を同時に具現化させることが可能となる。

(2) いわゆる関帝聖君、関聖帝君。三国時代の大英雄、関雲長が神格化されたもの。身長九尺(約273cm)の巨躯に、紅顔、二尺もの豊かな髭がトレードマーク。冷豔鋸(れいえんきょ)と呼ばれる重さ82斤(49.2kg)の青龍偃月刀を持ち、名馬・赤兎に跨った姿で描かれることが多い。
 三國志で主役級の活躍をみせたこともあり日本でも人気が高く、横浜の中華街には荘厳な関帝廟が築かれ、祀られている。

帰神:
キシン
(1) 自らの肉体に神霊を降ろし、憑依させる対温羅における人類最大の決戦奥義。帰神法。神人感合。神懸り。神降ろし。神留(かんづま)等とも呼ばれる。
 神霊が人間に憑く状態は何であれ神懸りといえる(場合によっては細分して定義することもある)が、帰神法は人為的に神を選択的に降臨させ、コントロールするもの。通常、その前段階において鎮魂法による精神統一を必須とする。
 現代において帰神法はよりシステマティックに整理されており、まず正神系、妖魅系の二種に大別される。またこれらのうち第三者が視覚的にそれと判別できる帰神を「有形帰神」、判別がつかないものを「無形帰神」と分類。この無形・有形にはそれぞれに自感・他感・神感の三法が存在し、さらにその三法は上・中・下に細分される(計36系)。
 劇中においてもっぱら帰神と呼ばれるのは、正神系の有形自感系の下~中。

帰神法
正神系 妖魅系
自感法他感法神感法 自感法他感法神感法


(2) 人間に神霊を降臨させること。神界との感合、神懸り。またその術である帰神法のこと。古くは「古事記」や「日本書紀」にも描写される、アメノウズメ(天宇受賣命または天鈿女命)を始祖とした祭祀(神道系儀式)の蘊奥《うんおう》。すなわち最大奥義。
 帰神については定義が様々だが、一般的には神意を賜る際の媒介、手段としての神懸りを意味することが多い。神にしか知り得ない過去や未来についての情報提供、死後の世界や異界の描写、解読不能な神代文字の翻訳などを目的として、神主や巫女といった御言伝宣者(ミコトモチ)に神々を降臨させることを本義とする。
 多くの場合、神の言葉を取り次ぐ「神主/巫女」、音楽をもって彼らをトランス状態に導く侍座者「琴師」、憑依した神霊の正邪・尊卑を見極める監督役「審神者(サニワ)」の三者が、吉日を選び神殿などに篭って執り行う。
 場合によっては口述ではなく、神霊が憑いた神主の肉体を用い筆記を行うことがある。これを自動書記、自動筆記などといい、このうち神の世界の書物の写本とされるもの、特に霊格の高いものなどは「神典」とされる。
 帰神法そのものは長く忘れられていたが、本田親徳(ほんだちかあつ)が復興再編し、一般にも分かりやすく体系化したこともあり、帰神における現代的観念にその影響は大きい。至尊至貴にして至厳至重なる術、惟神の妙法、玄理の窮極などとされ、現在は一部の流派を除き基本的に禁法として使用を著しく制限されている。

皇典講究局:
コウテンコウキュウキョク
(1) 日本の中央政府機関のひとつ。神祇省の下部組織。帰神法による託宣および自動筆記の研究、また蓄積された過去のデータの解明と編纂、これに携わる専門研究者としての神職育成を三本柱とする。
 神懸りによる託宣は一種の未来予知・予言を可能とするため、国政国防、温羅対策などへの活用が古来より行われてきた。これを政府監修のもと合理的に行うことを目的として設立された。皇典講究局からあがる、神託・自動筆記によって得られたデータは、その性質と信頼性から国策にすら直結する極めて大きな影響力を持つ。

(2) 皇典講究所。(1)の(主にネーミングとしての)モデルとなった機関。その名の通り、皇典(神道)の研究を行った。
 設立には内務省の高官が直接的に関与し、また同省から神職の養成を委託されてはいたが、(1)とは違って民間の組織。1882年に開設、1946年にGHQの圧迫を受けて解体された。一部理念と事業は学校法人國學院大學および神社本庁に継承され、現在に至る。

コフィン島:
Coffin Island
(1) 主人公の故郷。人口450人。面積20k㎡の小さな孤島。
 人口の2割が外国人で、アメリカ系・ドイツ系・デンマーク系などの白人、ハワイ系がその大半を占める。混血も進み、ほとんどの島民が小なり外国人の血を引いている。学校はひとつしかなく、それも小中が一緒になった生徒数50人足らずの村立校。高等学校はない。

(2) 小笠原諸島母島。ただし座標的・地理的なモデルであって、文化や気候などは異なる。

処女王ジャンヌ:
janne la pucelle
(1) 神聖フランス王国の現女王。ジャンヌ・ラ・ピュセル1世。1412年、フランス東部の農村ドン・レミィ生まれ。
 13歳の時、神懸り(聖女カトリーヌ、聖女マルグリット、大天使ミカエル)となり当時、欧州を蹂躙していた <温羅> 討伐の天啓を得る。その後、時の王太子(後の勝利王シャルル7世)に謁見。将として任命されると <処女ジャンヌ> と名乗り、帰神の才能を開花させていく。
 程なく国軍の援助を受けつつ、彼女は温羅を相手に破竹の快進撃を開始。ルーアンを除く国土の大半を回復させ、救国の英雄としてその名を知られるようになった。
 19歳になると彼女は自意識を完全に維持しながらの永続常時帰神を体得。この時より肉体年齢の老化は停止したと言われ、六世紀たった今でも当時の姿を留めている。その後は地上最強の対温羅戦力として世界を転戦。1589年にヴァロア朝が断絶し、祖国の王位に祀り上げられるまで多くの戦果を挙げた。
 フランス女王となってからは、自国ルーアンの八大陰相 <封印城ブーヴルイユ> に挑み、最深部の無限階塔へ侵攻。74階までを制覇し、帰還した。この偉業は、八大陰相から生還した史上唯一の例として世界的に知られている。

真羅:
シンラ
神代からの数千年を生きるまつろわぬ神々。温羅の <王> たちの総称。

中壇元帥:
ちゅうだんげんすい
cursor
(1) 第三階梯の道教神。 <閙海> を経て能力を開放すれば、三頭八臂を最大に姿を変えることが可能。この場合、理論上は宝貝を十二個まで同時使用できる。

(2) 三太子、または太子爺、那咤太子などと呼ばれる中国道教の少年神。日本では「ナタク」という誤った呼び方が一般化している。
 主に『封神演義』『西遊記』『水滸伝』などの小説や民間説話に登場する。一度死んだ後、西遊記においては「蓮の花と根」、封神演義では「蓮の花に金丹を入れたもの」をベースとした、一種のサイボーグとして生まれ変わったとされることが多い。  また、三頭八臂(封神演義)もしくは三頭六臂(西遊記)に変身し、宝貝と呼ばれる特殊武具を数多く保有することでも知られている。
 ・金磚(きんせん/飛行するレンガ状の武器)
 ・陰陽剣(いんようけん/陽剣干將、陰剣莫邪からなる雌雄一対の剣)
 ・乾坤圏(けんこんけん/白い円環状の投擲武器)
 ・混天綾(こんてんりょう/防御・捕縛に使え、地震を起こす紅い綾布)
 ・火尖鎗(かせんそう/穂先から火を噴く槍)
 ・風火輪(ふうかりん/火と風を放つ左右一対の車輪形飛行装置)
 ・豹皮嚢(ひょうひのう/各宝貝を納める袋)
 ・九竜神火罩(きゅうりゅうしんかとう/閉じ込めた敵を九匹竜の神火で焼き尽くす釣鐘状の篭)
他に「火輪(かりん)」「斬妖剣(ざんようけん)」「砍妖刀(かんようとう)」「縛妖索(ばくようさく)」「降妖杵(こうようしょ)」「綉毬(しゅうきゅう)」など

鎮魂:
チンコン
(1) 帰神法とセットで語られることが多い精神集中技法。自身の霊性を高め充実を図ると同時に、周辺環境に宿る運魂を招いて、魂の純度と強度を高める。帰神の前段階に必要なある種のトランス状態へ自らをいざなう術。鎮魂法のこと。
 対温羅戦においては、精神崩壊・発狂・恐慌・混乱などへの対抗策として必須とされている。
 神々の末裔とされる一部の名家(五十狭芹、犬飼、御神楽等)において特に才に恵まれた者は、この鎮魂法を介さず帰神が可能。これは一般人が鎮魂法をもってはじめて神界への門を叩く資格を得るのに対し、彼らはその血をもって既に資格を得ているためである。

(2) 「おおめたまふり」「みたましずめ」の二義からなる古神道における極意のひとつ。天授の神法、霊学の大本ともされる。『令の義解』では「鎮は安なり。人の陽気を魂という。離遊の運魂を招き、身体の中府に止む。故に之を鎮魂と云う」と記述されている。すなわち、拡散して漂い出そうとする自分の魂をしっかりとまとめ上げ、世界に浮遊している御魂を呼び込みさらなる霊性の充実・拡大を目的とする術ということ。 

ボニン諸島:
Bonin Islands
(1) 主人公の故郷、コフィン島を含む海底噴出物より形成された大小30あまりの島々。
 大まかに「ピイル島」(Peel)、「コフィン島」(Coffin)、「パリー島」(Parry's Group)、「バックランド島」(Buckland)、「スティプルトン島」(Stapleton)などからなる。
 本土との連絡は、ピイル島のポート・ロイド(Port Lloyd)と東京港(竹芝桟橋)をつなぐ貨客船 <プリンセス・オヴ・カリビアン号> (Princess of the Caribbean)のみに限られ、所要時間は約25時間。空路は存在しない。

(2) 小笠原諸島。ただし座標的・地理的なモデルであって、文化や気候などは異なる。
 古代人の遺跡が残っているため先住民族がいたのは確実だが、16世紀にスペイン人によって再発見(ただし上陸には至っていない)された時点では完全な無人島だった。
 最初に上陸したのは江戸時代の日本人で、紀州の蜜柑船がベイリー島に漂着したのがきっかけだった。この発見は政府に報告され、5年後に正式調査が行われる。この際、住人がいなかったことから無人島(ぶにんとう)と呼称されるようになった。現在のボニン島の名は、「ブニン」を入植した欧米人が「ボニン」と聞き違えたことに由来する。
 1830年頃に白人五名とハワイ人25名がピール島に入植。その後もアングロサクソン系・アメリカ系・ドイツ系・デンマーク系など移民があったが、半世紀後に日本の領有が確定すると帰化。本土から移り住んだ日系との混血も徐々に進んだ。現在もハーフやクォーターは珍しくなく、ブロンドの住人も数多く見られる。また初期に入植した欧米人の苗字は、一部、漢字表記された形で今も受け継がれている。

百襲媛:
モモソヒメ
(1)(2) 倭迹迹日百襲媛命(やまとととひももそひめのみこと)。五十狭芹彦(桃太郎)の実姉。巫女としての側面を持ち、国政に関わる幾つかの重要な予言を的中させたという。
大物主神の妻となるが、大物主の本体が蛇であることを知って驚き、倒れ込んだ際に箸が陰部に刺さって死んだとされる。
 彼女を邪馬台国の卑弥呼と(比定)する説もある。

矢喰:
やぐい
(1) 温羅が生理・体質的にまとう一種の結界。陰界の理が現実世界(陽界)を侵食して生じた空間で、一般的な物理法則が通用しない。人類の熱光学・化学兵器が無効化される最大の要因。

(2) 温羅が、五十狭芹彦の射た弓矢を防ぐために用いたという伝説の岩。温羅が投げた花崗岩とも言われており、岡山県にはこの伝承にもとづく「矢喰神社」が実在する。

稚武彦命:
ワカタケヒコノミコト
(1)(2) 若日子建吉備津日子命とも。五十狭芹彦の異母弟。兄の温羅討伐に随行しており、一説によると温羅を倒したのは彼で、桃太郎のモチーフになったのもこちらとされる。母は絙某弟。


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