■ケン・スミス・クィン・ジュニア (Ken Smith Quinn Jr.) |
自称、炎のノンフィクション作家。 男性。二十八歳。マリン群ラークスパー出身。カリフォルニア大学を卒業後、シカゴ・ジョン・マーシャル・ロースクールJD課程修了……ということに(編集部の都合で)なっているが、実は幼卒。 幼稚園の頃、尊敬するヒーローについて担当教師と意見が割れ、これをきっかけに自主退学。以後、学校と名のつくものには通わなくなった。7歳の時、ケーブルTVで見たスモーレスラー「チヨノフジ」にぞっこんほれ込み、独学で日本語を修得する。18歳で単身日本に渡り、日本国籍を取得。現在は炎のノンフィクション作家として活躍中。将来の夢は、文学界のチヨノフジになること。 2000年、新朝社主催『第7回超熱血長篇大賞』で特別賞を受賞、デビュー。主な著書に、『銀河が俺を待っている(デビュー作)』『嵐を呼ぶスミス』『火の玉野郎!ケンちゃん』『烈火の俺』『Yの弾丸―相沢ヨッスィーの伝説―』『深い嘆きが響いてる、俺を呼びながら』『炎魂』(以上小説)のほか、エッセイ『俺の本を読め!』などがある。 自ら翻訳を担当し英語化された作品は各国で出版されているが、あまり売れていないらしい。 |
■エイサク・アシヤ (芦谷栄作) |
アシスタントA。通称「アッシー」。 男性、十八歳。高校卒業後、作家を目指すために何故かケン・スミス・クィンに弟子入りしてしまった正気を疑われるべき少年。なんでもケン・スミス・クィンの熱い人柄にぞっこん惚れたとか。現在は各文学新人賞に投稿を続けながら、クィンの元で修行の日々を送っている。 容姿にもそこそこ恵まれた実直な好青年なのだが、残念なことにケン・スミス・クィンに影響され無駄に熱くなり過ぎてしまったため、周囲からは半ば変人と認識されている。 毎日事務所に顔を出すが、自宅は実家で両親、妹と四人暮らし。ちなみに彼は妹もクィンの世界に引き摺り込もうとしているらしいが、彼女はクィンの著作をまったく理解しないらしい。将来の夢は、兄貴(ケン・スミス・クィン)のような真の男になること。やはり、彼はなにか勘違いしている。 |
■ベアトリス・ブラウン (Beatrice Brawn) |
アシスタントB。通称「ビィ」。 女性。二十歳。サンフランシスコ出身。一見ブロンドの素晴らしい美人なのだが、何を血迷ったのかケン・スミス・クィンのアシスタントになってしまった挙句、周囲の制止を振り切って日本にまでついてきたという正気を疑われるべき奇人その2。 16歳の時にケン・スミス・クィンのデビュー作品を読んでしまったのが、そもそも間違いの始まりだった。以来、不幸にもケン・スミス・クィンの大ファンになった彼女は、クィンの創作にかかわることを無上の喜びとす気の毒な人になってしまった。日本では、ファッション誌や広告のモデルと英会話教室のアルバイトで生計を立てている。稼ぎの良い仕事を効率的にこなすため、師のクィンより随分と羽振りが良い。 その容姿故に彼女を慕うボーイフレンドは多いが、彼らはみな一様に彼女が早く悪い夢から覚めてくれるよう祈り続けている。 |