著者あとがき
 Y'sromancersシリーズは、2001年の7月12日にウェブサイト「d.remix」で発表された1st SEASON(*1)『Dの微熱』の第1話を以ってその幕を開けました。それから第5シーズン『君、微笑んだ夜』までが出揃ってシリーズ完結となったのが2003年の3月6日。連載開始当初からの読者とは、約1年半の付き合いということになります。
 5シーズンを通すと、原稿用紙で約2900枚。テキスト容量で1.8メガバイト。文庫本にすると恐らく2000ページを超える厚さになるという、KANON二次創作界でも(長さだけなら)屈指の大作になってしまいました。改めて考えると、なんとも馬鹿げた数字です。
 連載開始当初は、本当にKANONのライトノヴェル風ノヴェライズを書くつもりで臨んだシリーズだったのですが、予想以上に読者がつき、その声援に引っ張られるようにして作品自体も成長し、いつしかシリーズに通じるテーマ性なんかも付与されて、知らず知らずのうちにここまでのものになりました。私自身、改めて振りかえって大いに驚いています。
 抱えていた他の連載の息抜きに……と始めたものの、このシリーズを通して著者の方も物書きとして様々なことを学び、自分のものにできたような気がします(おかげで、1stと3rd後半の文章力の差は明確です)。そういう意味では、単なる余興や遊びの域を越えて、私にとっても大きな意味を持つ作品になったと言えるでしょう。作品を読者と著者が育み、またその作品を通して読者と著者自身も変わっていく。Y'sがそんなものであったなら、幸いです。





謝辞

 Y'sromancersが作品として、また私が著者として、このKANON二次創作界である種の成功を収めることができたのは多くの人々の助力があったからに他なりません。まず、シリーズをデビューさせるチャンスを投稿という形で実現させてくださった、d.remix r.t.z.(旧d.remix)のdumiwo氏に感謝します。無名の私の作品を彼が快く受け入れてくれなければ、今のY'sはなかったことでしょう。
 そして計り知れない恩恵を受けた、いたちん氏運営のウェブサイト「かのんSS-Links」の存在にも感謝します。Y'sが驚くほどの数の読者を獲得できたのは、このサイトがあったからに他なりません。考えられ得る限り最高の援軍でした。心から感謝しています。
 また、シリーズ通して絶えずE-Mailで叱咤激励して下さった田中、燐杢、いしす、katan、Minato、凪鳴、ジニア、サイオー、田村各氏にも感謝しています。それから誤字脱字、ときに内容に関する鋭い指摘を忙しい中寄せてくださった『ティレンディレミリスの森』のあしゅ氏、最新話が掲載される度、ほぼ毎回に渡って感想のメールを送ってくださった『Northern Lights』のとりす氏には格別の謝意を。彼らは良きアドバイザーであり、批評家であり、理解者であってくれたと思います。両氏とも、本当にありがとう。
 もちろんのこと、当方OIB(*3)の掲示板に常連として名を連ねている人々も忘れるわけにはいきません。淳之介氏、メラニン氏、ぶっとび少年氏、燈絽氏らは連載が更新されるたびに激励と感想など、執筆の励みになる言葉を多々寄せてくれました。
 ここには書ききれませんでしたが、実に二百人を超える方々にメール、掲示板、各サイトなどでご意見、感想、推薦、紹介文などをいただきました。思い出せる限り、また調べられる限りcreditに皆さんの名前を挙げてみましたが、特にメールでは匿名を希望される読者や本名を名乗られる読者も多いので、あれでも一部という形です。ともあれ、彼らの力なくしてこのシリーズがここまで続けられることはなかったでしょう。ありがとうございました。
 最後に、そもそも著者が自前のウェブサイトを構えるようになる切っ掛けとなってくれた、古い友人であるセリカ氏に感謝します。


2003年3月
広木 真紀



*1:「1st SEASON」
この〜SEASONという表現は、海外(USA)のTVドラマなどで有名。放送期間の半年間(秋から翌春にかけて)が1SEASONに相当し、これが終了して次のSEASONが始まるとドラマの中でも1年が経過したという設定(キャラクターが1つ歳をとったり、学年が上がったりする)になる。Y'sの場合は、SEASONごとに1年が経過するということはない。




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