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Everything

2009.05.19 (火)

ファイル 10-1.png史上最速(たぶん)デスクトップ検索ソフト
「Everything」ver. 1.2.1.371
■フリーソフト
■動作環境: Win2000/XP/Vista/7
■公式サイト: voidtool
■レジストリ: 設定次第
■対象: 初心者~
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 一週間前にデジカメの写真をパソコンに保存した。しかし、どこにやったか忘れた。
 ファイル名は覚えているが、探しても見つからない。ブリーフケース(注:鞄)の中も、デスク(注:机)トップの中も探したけれど見つからないのに、まだまだ探す気でいる。踊るつもりはまったくない。ウフフ。
 ――というような片付けのできない愚か者(注:筆者)のために今回メモしておくのは「Everything」。
 パソコンの内部にあるファイルを検索して探し出す、いわゆるデスクトップ検索ソフトである。
続き

 パソコンにあるファイルを名前などから探し出してくれるソフトは数多く存在するし、ファイル検索はウィンドウズにも標準装備されている(F3キーを押せば起動する)機能だ。
 これらにはふたつのパターンがあり、そのひとつはあらかじめパソコン内に何があるか調べ、インデックス(検索用の見出し)を作っておくタイプである。
 このインデックス作成型はファイルを探す時、作っておいた自前の目録を参照するので検索速度が速いという利点がある。
 ここまで説明すればふたつ目は自明だろうが、これは検索の時間を多少多めに要求する一方、インデックスを作る手間を省こうというタイプである。

「Everything」は前者、インデックス作成型の検索ソフトだ。
 そしてその最大の特徴は、郡を抜いたインデックスの作成速度にある。
 最近はハードディスク容量が大きくなっているので、インデックスを作るのにも検索ソフトは苦労する。パソコンの中にどんなファイルがあるのか一個ずつ調べていくので非常に時間がかかるのだ。
 五分、十分はあたりまえ。場合によっては小一時間かかることも珍しくない。
 だが、この「Everything」はインデックスの作成が異様に早い。業界の相場を知っていれば、「本当に今のでちゃんとしたインデックスを作れたのか」「お前、見てないからって適当に済ませてないか?」という疑惑を覚えるほどに、その速度は常軌を逸している。
 今回、この記事を製作するために500ギガの容量を使い切ったハードディスクで実験してみたが、ソフト起動からインデックス作成完了までに要した時間は一分四十秒ジャスト。
 これは驚異的という表現を用いるになんら躊躇を必要としない数字である。

導入・インストール

 導入は簡単である。無料公開なのでそこも心配することはない。
 まず、公式サイトのダウンロードページから最新版をダウンロードする。
 サイトは英語ベースだが、初心者は一番上の拡張子が「.exe」となっているファイルを、中級者以上はその下のZIPファイル版をダウンロードするだけなので難しく考えることはない。
 ZIP版はポータブル仕様になっているようで、関連付けやシェル拡張を使わなければレジストリはほとんど、あるいはまったく使用せずに済むようだ。工夫すればUSBメモリなどで持ち運ぶこともできる。
 あとはダウンロードしてきたファイルからセットアップするだけ。.exeの場合はダブルクリックして、表示にしたがっていけば良い。ZIP版は適当なディレクトリに解凍するのみで完了である。

 英語圏のソフトだが、ソフト自体は多言語に対応しているのでその点も安心だ。
 日本語で使いたい場合は、ダウンロードページにある「Language Pack」を一緒にダウンロードし、インストールしておこう。
 やはり初心者は.exe形式で、ポータブルで使用したい場合やレジストリを気にする中級者はzip版をダウンロードすれば良い。
 あとはソフトを起動して、ツールバーの右から二番目(Helpの左隣)からオプションを選択。意味が分からない場合は、キィボードの「Ctrl」と「p」を同時に押す。
ファイル 10-2.png
 一番上に言語選択の項目から日本語を選択しよう。これですべての表示が日本語に変わる。

使用法・その他

「Everything」は、起動すれば即座にデータベースの作成が自動ではじまる。
 その間、検索その他の操作は受け付けられない。
 したがってハードディスクの容量を多めに使っている場合は、1~2分待たされることになるだろう。
 これが嫌な場合は、オプションの全般に関する設定で「スタートメニューに登録する」にチェックを入れておくと良い。パソコンが起動する時、同時に「Everything」が起動するようになるため、いざ使おうとなった時にすぐさま実作業に移れるようになる。
 肝心の検索方法だが、これは検索ボックスにキィワードを入力するだけ。スペースで区切ればand検索になり、or検索したい場合はパイプ(|)で区切れば良い。
 使いやすさを最優先したソフトなので、使い方に迷うようなほどの機能はない。基本を抑えれば初心者でも扱いに困ることはないだろう。

 しかし、「Everything」はあくまでファイルやフォルダを検索するソフトなので、たとえば文書の中身などは調べられない。
 タイトルから本のある場所を探すことはできても、覚えている本文の中の一節から、それが含まれた本を探すことはできない、ということだ。中身まで検索したい場合は別ソフトを使おう。
 その他、NTFSのシステムにしか対応していないなど、細かい制限があるので気をつけたい。
 個人的に一番の不満は、インデックスの作成を自分でコントロールできないこと。起動時はアイドル、ボタンひとつでインデックス作成の開始、といった手順を踏めれば更に使い勝手も増すと思われる。
 これは今後、オプションで対応して欲しいところ。