ブルースハープは、片手にスッポリ入る、とても小さな楽器です。でも他の楽器に負けじと劣らず、とてもユニークなサウンドを、プレイヤーの感性とアイデアで自由に作ることができます。本ホームページでは、この愛くるしいブルースハープについて、ご紹介させて頂きます。
●楽器界の異端児
世の中の一般的な管楽器は、大抵、”吹く”ことで音が鳴りますが、ブルースハープには、”吸う”動作があります。そして音を鳴らすリードまでの距離が口から極端に短いことによりプレイヤーの息づかいがリードに対してダイレクトに伝わります。さらに音符の移動は、指を使わず、ブルースハープを左右にスライドさせて穴の位置を移動させることでメロディーを作ります。このようにブルースハープは、他の楽器たちとは、一線を画する楽器です。本当に楽器界の異端児のような気がしてなりません。
●たった10個の穴
”テン・ホールズ(10Holes)”とも呼ばれるブルースハープは、たった10個の穴(音)しかありません。その為、10穴(じゅっけつ)ハープとも呼ばれます。なんと!10個しか音を鳴らせません、とゆうわけでは、ありませんが、実際は、1つの穴で2つの音(吹く場合と吸う場合)を持ってるので合計20の音数が用意されてます。それでも合計20個の音しか鳴らないはずですが、これまた、ブルースハープの特徴を極めつける、重音奏法やオクターブ奏法、タングブロッキング奏法、そしてハンドビブラートなどの様々な演奏方法を取り入れることで、無限とはいきませんが、多くの音色(ネイロ)を表現できます。
●ベンディング
ブルースを演奏したいならば、必須のテクニックとして「ベンディング(Bending)」があります。これは、実際の穴の実音(ナチュラル音)に対して音をフラット(下げる)させるものです。例えば、3番の吸いでは、1つの穴でナチュラル音、半音下の音、1音下の音、さらには、1音半下の音を表現できます。実際は、ベンディングによって作られる音と音の間は、無段階なのでテクニックにより、非常に滑らかな、ポルタメント(Port)なプレイができます。ベンディングは、ブルースのフィーリング(ブルーノート)の要となりますし、かつフレーズの的所にセンス良く盛り込むことで、よりブルージーなプレイを実現できます。
●プレイヤーの意気込みでどうにでもなる
プロ・アマ問わずハーピストが使用する、ブルースハープは、単純な構造であることと差別化するための機能を持たないので、その楽器自体に差は、ほとんどありません。せいぜいマウスピースが、木製ボディーであるか、あるいは、プラスチックの樹脂ボディであるかの違いしかありません。大抵は、マリンバンド(木製ボディ)やリーオスカーモデル(樹脂ボディ)を使用し、価格も2,3千円程度です。しかし、優れたハーピストは、この平等な土台の上でプレイしますが、出てくるサウンドは、十人十色で多様性に富んでいます。ここがブルースハープをプレイする上で魅力でもあり、難しい部分になると思います。そしてプレイヤーの感性やアイデアが試される部分だと思います。プレイヤーの演奏表現がストレートの伝わるため、プレイヤーの意気込みでどうにでもなってしまいます。ブルースハープの魅力は、この自由度の高い演奏を可能とさせてくれるところが、最大のポイントでもあり醍醐味と思います。最終的には、プレイヤーのイメージから生成される音色(ネイロ)一発が勝負だと思います。
●フィーリング抜群で、目立つ!カッチョイイ!
ソロでもイントロでも、美味しい所を持ってけます!
●指を使わないので、不器用な人もOK!
前述しましたが、ブルースハープは、指をタララと使いません。こうゆう意味では、「指が動かない!」とか「指が早く動かない!」と嘆くことは、皆無です。
●楽器がメチャ安い!
ブルースハープ1本、2,3千円!(安い!)。でも基本的に、経年劣化は、多少なりともありますし、考えて見るとやはり消耗品です。結構、演奏の仕方では、リードが良く壊れます。(”アタリ”の良いハープに出会ったならば、大事にしましょう!)
●ポジションなんて必要無い!
Key別にハープが用意されてるので、演奏は、Keyが変わっても基本的には、なんと全て同じ!でも実際は、全Key分のハープを準備しなければなりません。でもでも、大丈夫です。大抵、ジャンルやバンドで必要なkeyは、オーソドックスに決まってますので、まずは、数本で間に合うはずです。