戻る

ドーターメーカー  ふぉ〜ちゅん♪

 30代の若さで企画部長という上司にして恋人であった女性が過労死。過労で苦しんでいる彼女を助けられなかった想いもあって、縁者からも疎まれている彼女のひとり娘「篠」を引き取ることに。未婚にして血の繋がらない娘が出来てしまった主人公は、とまどいつつも篠と親子を演じてゆく。しかし次第に篠に恋人の面影を見いだしてゆき、遂に親子関係の禁忌を破り肉体関係を持ってしまう。そしてさらに禁忌故に篠にのめり込んでしまう主人公の未来はいかに・・・・

 という、擬似近親物です。娘育成ゲームの名作プリンセスメーカーで娘に傾国のドレスを着せて禁断の関係になろうと目論んでいた私としては、ドーターメーカーというタイトルにプリンセスメーカーを重ねてしまいます。まだまだ世間は妹流行ですが、後輩でも幼なじみでも教え子でも何でも年下なら「お兄ちゃん!」が通じてしまう兄妹ものより、親子ものの方が業が深いというか、背徳感は強く感じられます。もっとも、ゲームでは当然のごとく兄妹同様に親子も義理になってしまうのですが(例外あり)、保護者ー扶養者という関係、そして一般的に兄妹よりも大きな年齢差(大人ー子供)が、例え義理でも別の意味で背徳感を増しているのかもしれません。
 近年では擬似親子というものを前面に出した作品も目立ってきましたが、娘^3動物園やFifthなどのようにほのぼのラブラブ系が多いように思います。親子鬼畜系というと私はあまり記憶にないのですが、子連れの女性と結婚して娘を隠れて手籠めにする「有閑紳士」とか、「絶望」のなかの悪霊が養父にとりつき結婚式直前の娘を襲うエピソードが思い出されます。本作の場合は、序盤はほのぼのとした雰囲気で進行しますが、肉体関係をもったところからダークな話となっていきます。ダークといっても前述の有閑紳士や絶望のような鬼畜な内容ではありませんが・・・。

 登場人物は主人公と娘の篠、そして主人公に言い寄る同僚の景子の3人だけ。しかも篠と主人公の関係がシナリオのほとんどを占めており、眼鏡っ娘・巨乳の景子はこのゲームではほとんど当て馬状態で邪魔者扱いされています。ゲーム進行は毎夜のHの内容(普通、開発、奉仕)と主人公に言い寄る同僚の女の子への対応が選択肢の全てであり、一通りHのパターンを見て、同僚の選択肢を試せばクリアできます。シナリオは大きく分けて主人公主導のHか娘主導のHか、という感じ。ただしどのルートでも結末は多少変わりますが基本的には同じような話の流れとなっております。
 シナリオのほとんどがHシーンに費やされているため物語としてはあっさりしているかも。しかし娘との関係に溺れていく義父という設定がシナリオの展開として意味を持っており、Hシーンが浮くようなこともなかったので、まぁよいのかな。しかしエンディングがどれもHappyEndと認識して良い内容なのには、若干物足りなさを感じます。途中がダーク気味だっただけに、そのまま陰惨な結末が会っても良かったのではないかと。

 さて、日常会話はもちろん、Hの最中も呼び方は「おとうさん」。残念ながら表記は「お義父さん」ですが、フルボイスなのでテキストを消せばOK。ちなみに、一部のシナリオに「お父さん」といわれる状況が発生します。これを利用すればお父さんHも可能に! でもその状況ではH無しですが・・・・残念。まぁ、前述のように「お兄さん」が必ずしも兄妹関係を示さない現状にあって、「お義父さん」は義理でも親子関係を直接的に示していますから、社会的背徳感は残ります。希望を言えば、Hでの台詞にはかならず「お義父さん」を入れて欲しかったなぁ。やはり台詞に「お義父さん」が入っている方が燃えますから!

 娘の篠は大きなリボンが特徴の省吾〜忠二くらいの幼い感じで、スレンダーな体つきと密やかな小さな胸(つるぺたではない)の女の子でなかなか個人的には良い感じ。そんなあどけない純真無垢な印象の娘が夜な夜な義父の寝室を訪れ、どちらかというと積極的に主人公と肉体関係を持っていきます。ゲーム中では「義理とはいえ親子」とか「あどけない顔をして」「こんな小さな娘が」など親子関係、無垢な娘を汚すということを主人公が過剰に意識する描写があり、なにかと制限のある中でインモラルな雰囲気を高めています。また、シナリオ展開によっては主人公が娘に主導権を握られてHされるような状況もあり、これもまた淫靡な雰囲気を出しています。
 ただ、娘とのHシーンの量は充実していたのでとりあえず満足ですが、内容については硬軟取りそろえているものの、もう少しプレイにバリエーションが欲しかったか。特にインモラルな関係におけるメインイベントである中田氏シーンがもっとあれば・・・・さらに妊娠まですれば・・・・。まぁ、中田氏はひとつのシナリオ上のターニングポイントであるので、控えているのかもしれませんけど。

 その他に気になるのが、主人公の年齢。親子関係を結ぶからにはそれなりの年齢差がないとリアリティを感じません。主人公は20代前半くらいのようですが、このくらいの娘の親となればせめて30歳は越えていないと単なる年の離れたカップルになってしまいます。実際に主人公と死んだ恋人(つまり篠の母親)の年齢差が10歳くらいですので。もちろん、逆に娘の外観年齢をU10まで下げるという選択肢もあります。それはそれでいいのですが、大人とちっちゃい娘というゲームは沢山出ていますので、U13くらいと35くらいというリアリティのある設定でやって欲しかったです。

評価:78

 戻る