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Riddle in Riddle AST

 19世紀の欧州の島国、その首都で探偵を生業とする主人公ドールと親類の娘メアリ。今日も彼の元に調査依頼がやってくる。

 ということで調査と推理を繰り返す探偵物です。19世紀末のロンドン(風)ってことでイメージはもろにシャーロック・ホームズ。でも何故か私の頭に浮かんだのはジョジョの奇妙な冒険の第一部だったり。ちなみにriddleとは「謎」という意味。

 CGは服のしわに特に力を入れたそうです。舞台も19世紀のイギリス風ということで服のデザインもスカート丈の長いアンティークな感じ。フリルやギャザーの表現にこのしわへのこだわりは生かされているようです。CG枚数はそれほど多くはありませんが、そのほとんどはHシーンにあてがわれているため損した気分にはなりません。ただしそのHシーンの半分くらいは陵辱系なので、そういうのが嫌いな人はどうしたもんか。まぁ、そういうのが気になるほど物語性が有るわけではないんですけどね・・・・

 肝心のゲームシステムなんですが、・・・毎回、調査依頼を受けた後に助手のメアリやスラム街の娼婦、街娘、王宮の侍女などの協力者を街の十数カ所の調査ポイント(調査が進むと増える)に派遣し情報収集を行います。得られる情報は「スラム街の情報なら娼婦が得意」などそれぞれのキャラの特性やパラメーターにより変わり、また正しい情報もあればデマもあります。そしてパン屋が怪しいとなればパン屋に助手を派遣し、昔の事件が関わっていれば新聞社に調査に行く。このようにして平日は情報を集め、週末には推理を行うかヒロインと会話をします。推理は犯人や動機を選択肢から選ぶ方式ですが、証拠が少ないと正解とはなりません。また、推理は一つの事件で一度しか行えないですし、解決に時間がかかりすぎると人質の命が危うくなったり報酬がもらえなくなったりするので注意。いかに効率よく情報を集め、的確な推理をするかがゲームのポイントとなります。より大きなの事件を手早く解決し名声を上げれば、王宮の大事件も依頼されるようにもなる。・・・・・・・というものではありません。
 
雑誌の記事とか見ると、こういうゲームに見えるんだよなぁ。もしかすると制作者もこういうのが作りたかったのかもしれないけど。

 実際は違って・・・・調査依頼を受けた後、平日6日間に情報収集に向かわせる場所を週頭にまとめて決定。情報収集に向かうのは助手のメアリのみ。街の調査ポイントも6カ所だけ。情報は特定の場所に何回調査に行ったかにより決まり、特に頭を使うことはない。推理は4択式の穴埋め式で行うが、別に情報や証拠が無くても感がよければ解決は可能。時間的制約ほとんどなく解決に何週間かかっても問題なし。というか、女の子が陵辱されちゃう状況でも国家の危機でも1週間だろうが半年だろうが解決すれば同じなのはやっぱり変だよね。すぐに解決すれば女の子が助けられる(逆に遅くなるとどんどん酷いことに・・・私はそっちの方がいいけど)、すぐに解決すれば戦争を回避できるが遅れれば謎が解けても後の祭り・・・とか、普通はそういうところにゲーム性を求めると思うが。

 ところで、このゲームは9話からなり事件を推理して報告書を書くたびに1話ずつ進行します。基本的に推理が間違っていても一応話は進むんですが、正解の場合はイベントを見ることが出来ます。それはいいけど、推理の正否でシナリオが分岐して、間違えないと見られないイベントがあるってのは推理ゲームとしてはやっぱり間違ってるよなぁ。

 それから 女の子も沢山出てきますが、前述のようにゲームとして情報収集をしてくれるのはメアリだけ。週末にメアリと会話が出来ますが、その内容は「色々な場所に行こう」とかゲームのアドバイスだけ。しかもそんなアドバイスいらん。
 出てくる女の子は陵辱されたりしてHシーンを提供するために出てくるようなもの。事件以外に物語的なものはほとんど無く選択肢もないので、繋がりの見えないイベントが始まっても会話が進むのを見てるだけ。

 とうことで、推理ゲームとしてもADVとしてもかなりとほほな状態。CG集としてもかなり割高。本格的推理ゲームを期待したのが間違いだったのか。それにしてもこれほどまでに肩すかし食らったのは久しぶりだなぁ〜(01.5.3)

評価:49

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