Mi・da・ra ミンク大学生の主人公の家族は、実の母とその再婚相手、そしてその連れ子である優美(ゆうみ)。しかし、再婚から5年たった今、両親の仲は冷えきり破局まじかという状況。そんな3月初旬のある日、彼は一人の女性から一本のビデオテープを渡される。不審に思いながらもそのビデオを再生してみると、そこには見知らぬ女性の淫らな行為が移されていた。しかもその映像は夢とも現実ともつかないような奇妙な現実感を持っていた。そしてしばらくして再びビデオを再生すると、そこに映っていたのは淫らな行為にふける自分と義妹の姿だった。 1999年9月発売のFu・shi・da・raの続編にあたり、ビデオと現実が交錯するシナリオやシステムなども継承されています。冒頭に登場するビデオを主人公に渡す女性も前作のヒロインであり、最初のビデオに映るのも前作の最初のビデオと同一のものです。実はまぁ、私も前作は買っているのですが、数回プレイしたところでイマイチよくわからない話だと投げてしまっていました。しかし基本的な設定は同じにも関わらず、プレイした印象は大分違いました。その辺の話は後にするとして、まずはこのゲームの構成から。 まず、このゲームは現実世界とビデオ世界の2つからなり互いに影響しあっています。しかしゲーム的には現実世界では選択肢は無く、ビデオの中での選択が現実世界に影響を与えてシナリオが展開していきます。しかし、ビデオ内での選択は直接的に現実世界に影響を与えるのではなく、タナトスとエロスという2つのパラメータの増減を介して影響を与えるようになっています。やはりミンクの「美しき獲物たち」がSとMの2つのパラメータのバランスでシナリオの展開が変わるというものだったのですが、それに比べると本作はパラメータの扱いがいまいち不明瞭で、どのくらい増やせばいいのか減らせばいいのか判らないんですよねぇ。結論をいえばあまり極端に動かさない方がいいんですが。 さて、このゲームの最大の見所はやはりビデオになるでしょう。ビデオに登場するのは現実世界の義妹や友人たち。その彼女たちが、あるビデオでは金持ちに買われた人形、またあるビデオでは高校生、といろいろな設定で淫らな行為を演じてくれます。現実世界で普通に接している知人がビデオの中で違う人物として淫らな行為にふけるというのは、ある意味アダルトビデオに隣のお姉さんが出ている感覚か。アイドルや片思いの娘を想っての自慰ってのにも似てるな。しかもそれが作り物とは思えない現実感を持っているならば、主人公がビデオにはまってしまうのも致し方ないことでしょう。 ところで、ビデオ世界ではビデオデッキよろしくジョグダイアルにより早送りや巻き戻しが出来ます。これのおかげで選択肢を何度もやり直せるのでプレイは楽なのですが、ダイヤル自体の操作がマウスではやりにくいです。このゲームはホイールマウス対応って事だったので、ジョグダイアルをホイールで動かせるのかと思ったのですが、違ったようです。具体的にどこがホイールに対応してるのかわかんないんですけどね(^^; さて、前述のように前作のFu・shi・da・raと同じような話なのですが、私が前作と違って飽きずにプレイできたのには2つの理由があります。その一つは、お気に入りの福永ユミ嬢が原画を担当しているということ。デビュー作の微熱情熱からどんどんタッチが変わっていますが、大体今のタッチで安定してきたようですね。CGの塗りがこれまでの福永キャラとは大分違うのですが、これはこれで幻想的で良い感じ。女の子もあいかわらずかわいいしねぇ〜〜〜。 そしてもう一つはヒロインが妹だと言うこと!どんどんどんぱふぱふ〜〜。最高っすよ、妹!ビバ妹!ハラショー妹! まぁ、実際は義理なんで血縁にこだわる妹属性の人には不評かもしれませんが、この義理というのがシナリオのツボだったりします。 さらにこのビデオがとてもエロい。プレイが進むと潔癖性だった優美がどんどん性を解放していき内容も過激になっていきます。たぶん、妹格のキャラが「お兄ちゃん」と「淫らな台詞」を組み合わせてしゃべる量は、これまでのゲームにないほど多いと思います。台詞のエロさはかなり良い線いっていると思いますよ。しかもフルボイスだし。 冷静にゲーム全体を評価すれば、本編のシナリオ展開の幅が狭いとか、ビデオでの行動が現実世界でのシナリオ展開とダイレクトに影響していないとか色々と不満はありますが、とにかくエロエロで優美が可愛いのでひとつよろしくってことで。(01.1.2/01.1.13改訂) 評価:86 |