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HUSHABY BABY  アリスソフト

 大学生の卓也が1年ほどつきあっていた彼女「日羽」が夏休み前に突然事故死、そして9月になり日羽の49日を目前にして日羽が幽霊として戻ってきた。この作品はそんな日羽との成仏するまでの5日間を描いたちょっとだけ不思議な物語です。

 ユーザークラブ会員限定ソフトで、シナリオ分岐のない一本道のいわゆる紙芝居ソフトというかノベルソフトでシナリオはふみゃさんが担当されています。選択肢はありますが、基本的にはコマンド総当たり形式で、基本的システムは一般的なADV形式です。プレイ時間は1時間弱でCG枚数もそこそこ、しかもほとんどHシーンばっかり(^^; ちなみに言語は関西弁と標準語が選べます。私は関西弁しかまだ見ていませんが、やはりノリとしてはこっちの方が合っているような気がします。

 唯二人の登場人物(本当はもう一人いるけど(^^;)日羽と卓也は本当に普通のどこにでもいるような仲の良い大学生カップルで、ごく普通の関西人で、ごく普通に恋愛し、ごく普通にHしました、ただ違っていたのは日羽は幽霊だったのです。いや、本当にそんな感じ。つきあい始めた頃のひたすらHしまくっている日々、そんな誰でも経験するような若い二人のお話です。
 だから5日間ひたすらHシーンばっかり。台所で風呂場で玄関先で教室で遊園地でひたすらH。そのHシーンもべたべたとしたいやらしいという感じではなく、明るい関西漫才ノリのライトなものです。それでは単なるおかずゲーなのかというと・・・・・ネタバレになるので詳しくは書けませんが「いい話」ですよ、ラストは。別に泣きが入るようなドラマチックなシナリオ展開は「まったく」ありません。でも誰もが一度は経験するであろう何とも言えないキモチにしてくれる物語です。さっきも書いたけど登場人物が日羽と卓也の二人だけってのがいいんだろうなぁ。二人だけの世界、でも日羽は幽霊なので端から見たら卓也一人だけってのが、切なくて。
 ふみゃさんってラブラブだけどちょっと切ない恋人同士を書くのがうまいっていうか好きなのかな?ボーイズラブな世界(ってわけではないが)のAlice Blueではどうなるんでしょう?

 関係ないけど、関西人描写は当然のごとくうまいですね。「いけないかつみ先生」とかも大阪が舞台だったけど、会話は標準語(っていうかかつみ語)でしたが、このつぎは大阪が舞台で登場人物が全員関西人、主人公は転校してきた埼玉人っていう学園恋愛ものでも出してくれないかなぁ。ヒロイン達は最初はさぶいぼ状態で誰も相手にしてくれないとか・・・・(^^;

 ってことで、今までほめといて何ですが、一本道1時間プレイのゲームで2800円ってのも王道勇者や戦巫女が2940円で買えてしまうことを考えるとやっぱり値段が高い気がします。少なくとも今まではおまけのアリスCDにこれくらいのボリュームのものは入れられていたのですから会員限定で金をとるというのも納得がいかない点があります。個人的に話自体は悪くないとは思うんですけど、悪く言えばひたすらだらだらとHシーン、特に盛り上がりのない展開、あっけないエンディングというものですのであまり人には薦められませんな(^^;

 それにしても戦巫女2940円・・・・そんなに売れなかったのか?ちとせがかわいいのに(T_T)

 ところでタイトルの「HUSHABY」、この言葉の意味は久々復活のスタッフの部屋でふみゃさんが解説されてます。なんかかっこいい言葉ですよね(^^)

 ではHUSHABY!! (99.10.7)

評価:59

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