Crenicichla属
クレニシクラ属


Group lugubris(ルグブリスグループ)


クレニシクラ・レンティクラータ
(Crenicichla lenticulata)
分布:ネグロ川、オリノコ川
全長30〜40センチ
最大級のパイクシクリッドの一種。ルグブリスグループに属し、 性格もきつい部類に入るといわれているが、幼魚の段階ではさほどきついという感じは しない。この種に限ったことではないが、成魚になれば、模様色彩共に大変身を遂げる。 成魚の見た目は同グループのマルモラータ種に似る。本種も十分迫力があって見ごたえのする魚 である。



クレニシクラ・マルモラータ
(Crenicichla marmorata)
分布:タパジョス川、ブラジル北東部
全長30〜40センチ
最大級のパイクシクリッドの一種。ルグブリスグループに属し、 性格もきつい部類に入るといわれている。極悪パイクと呼ばれるくらいに かなりアグレッシブだが、成魚の美しさは名前ほど有名ではない。 白い縁取りの橙色の楕円斑が等間隔に数個並び、灯火を連ねたような風貌になる。 以前は見る機会もあったが、最近は殆ど見られなくなった。(Photograph is female,reft semi adult,right young)



クレニシクラ・ゼブリナ
(Crenicichla zebrina)
分布:ネグロ川、オリノコ川
全長25〜35センチ
この種をこのグループに入れてよいのか悩ましいが、性格はおとなしい。 同サイズでのパイクシクリッド同士の混泳では序列は下になってしまうだろう。 ゼブリナが最も強い立場でやや小さいサイズの混泳水槽の喧嘩防止役には十分役立ってくれるが、 あまり同居魚が小さいと捕食されてしまうので注意が必要。 何といってもこの派手な風貌は単独飼育でも十分な価値はあるが 餌の食べさせ過ぎないように気は遣いたい。






Group acutirostris(アクチロストリスグループ)

クレニシクラ・アクチロストリス
(Crenicichla acutirostris)
分布:タパジョス川、ブラジル北東部
全長25〜30センチ
以前はルグブリスグループに含められていたが、 そのサブグループ(アクチロストリスグループ)とされている。 性格はパイクシクリッドにしてはおとなしいほうであるが、 アグレッシブな性格の個体もいる。背中の模様が特急電車の ハイデッカ−車の窓のようでユニークである。腹ビレの赤が 非常に鮮やかで美しい。



クレニシクラ・ペルクナ
(Crenicichla percna)
分布:シングー川、ブラジル北東部
全長27〜33センチ
クィーンギャラクシーパイクの名で知られている。 大型になるが、性格は比較的おとなしい。 生餌しか食べないといわれる本種でも幼魚のうちから 慣らせば、粒上の人工飼料でさえも食べるようになる。 入荷は以前よりも更に減ってきている。






Group reticulata(レティクラータグループ)

クレニシクラ・キクロストマ
(Crenicichla cyclostoma)
分布:トカンチンス川、ブラジル北東部
全長13〜16センチ
口の形に特徴のある中型パイクシクリッド。底水棲で物陰に隠れていることが多く、 性格も比較的おとなしい。大型で気性の荒い種類が目立つこの仲間もこういった種類がいることを 再認識すれば、パイクシクリッドの概念も変わるのだが、そうさせるためにはもっと多くの可愛い 中型小型種を見る機会を増やすべきだが、難しいだろう。



クレニシクラ・ジェグィ
(Crenicichla jegui)
分布:トカンチンス川、ブラジル北部
全長15〜20センチ
過去はジェグィグループとされていたようだが、最近は レティクラータグループに含められている。 ギャラクシーパイクの通称があり、メスの方がこの通称に恥じない美しさを誇る。 底水棲タイプでおとなしそうだが、協調性がもう一つといったところだが、 中型でお手頃なサイズの美種で根強い人気がある。(Photograph is female)



クレニシクラ・レティクラータ
(Crenicichla reticulata)
分布:ブラジルマナウス周辺
全長15〜20センチ
名前でレンティクラータと混同されがちな種で全くタイプが違う。 このように太くて短いタイプのパイクは愛嬌のある顔つきで可愛らしい。 この種も、狙って採取されることは無く、混じりで入荷してくるに過ぎない。



クレニシクラ・セミファスキアータ
(Crenicichla semifasuciata)
分布:パラグアイ
全長15〜20センチ
色彩的にはメスのほうが赤みを帯びて美しい。 全体的な雰囲気はレティクラータに酷似する。






Group saxatilis(ザクサティリスグループ)


クレニシクラ・アンスルス?
(Crenicichla cf.anthurus)
分布:ペルー、エクアドル、コロンビア西部
全長15〜20センチ
ザクサティルスグループ、すなわちダイヤモンドパイクの一種。 非常に似た種類が多く、種同定には困難を極めるグループといえる。 代表種として、レピドータ種やザクサティルス種などが知られる。 ダイヤモンドパイクspとして入荷した個体で、 洋書や海外サイトの画像のみを参考にして同定したので、信憑性は低い。 産地すら不明なため、カルディオスティグマ種の可能性もある。このグループの 雄は全身にシルバーメタリックのラメが入る。雌はラメが殆ど入らないか、 全く入らない。被写体は雌である。(Photograph is female)



クレニシクラ・レピドータ
(Crenicichla lepidota)
分布:パラグアイ、ブラジル 
全長15〜20センチ
ザクサティルスグループ、ダイヤモンドパイクとしては代表的な種である。 性格は他のダイヤモンドパイクよりもややおとなしい。



クレニシクラ・ルシウス
(Crenicichla lucius)
分布:アマゾン川上流域、ペルー
全長15〜20cm
ダイヤモンドパイクとしてはラメの入らない珍しい種。 入荷は滅多にない。




Group lacustris(ラクストリスグループ)

クレニシクラ・ヴィッタータ
(Crenicichla vittata)
分布:パラグアイ
全長25〜30センチ
ラクストリスグループに属し、 性格はさほどきつくない。同グループには通称マラリアパイクで知られるsp種やプンクタータ種も属する。 パラグアイ川やパラナ川にも生息する。雌はパイク独特の腹側が赤色を呈するが雄は腹側が濃い黄色で 彩られる。状態が良いとメタリックなダークグリーンとイエローとオレンジのグラデーションがかかり、 別名レインボーパイクとも呼ばれ、美しさと協調性の良さの両方を兼ね備えた最高峰のパイク といっても過言ではない。



クレニシクラ・sp
(Crenicichla sp)
分布:南米
全長25〜30センチ
ラクストリスグループに属し、 性格はやや荒いといわれている。名前の由来はボディに散りばめた赤い斑点が マラリアという病気の症状のようであることからである。 観賞価値は高いといえ、単独飼育でも十分に魅力を引き出してくれる。 これだけ有名なパイクシクリッドでありながら、種小名が決定していない。






Group wallacii(ワラシィグループ)

クレニシクラ・コンプレシケプス
(Crenicichla compressiceps)
分布:トカンチンス川、ブラジル北部
全長5〜8センチ
ドワーフパイクの一種で、パイクの中では最小種と思われる。 ワラシィグループとされているが、体形の違いなどから異端児扱いされるかもしれない。 気が強いもののあまりストレスになるような魚は入れないほうがよい。 後方三鰭の黄色地に黒い縞模様は芸術品である。






Other groups(その他のグループ)

クレニシクラ・マクロフタルマ
(Crenicichla macrophthalma)
分布:ネグロ川、ブラジル北部
全長20〜25センチ
目が大きいという名前のパイクシクリッド。その名の通り、他のパイクシクリッドには見られない 程目が大きく独特の風貌である。性格はおとなしい。



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