華代ちゃんシリーズ
「退院、そして…」
作・風祭玲 −KAZE−
(原案者・真城 悠)
*
「華代ちゃん」シリーズの詳細については、以下の公式ページを参照して下さい。
http://www.geocities.co.jp/Playtown/7073/kayo_chan00.html
始めに…
このお話は「少年少女文庫」に掲載されいる拙作『初登校の朝』の続編です。
ですので『初登校の朝』をお読みになってから、読まれることをお勧めします。
では、始まり始まりぃ…
こんにちは。初めまして。私は真城華代と申します。
最近は本当に心の寂しい人ばかり。
そんな皆さんの為に、私は活動しています。
まだまだ未熟ですけれども、たまたまた私が通りかかりましたとき、
お悩みなどございましたら是非ともお申し付け下さい。
私に出来る範囲で依頼人の方のお悩みを露散させてご覧に入れましょう。
どうぞお気軽にお申し付け下さいませ。
報酬ですか?いえ、お金は頂いておりません。お客様が満足頂ければ、それが何よりの報酬でございます。
さて、今回のお客様は――
――朝の通りを学生服姿の一人の少年が歩いていく、
「ふぅ…やっぱ、男の身体の方がいいねぇ」
「女の身体は重かったし何かと不自由だったから…なんだか、こぅ解放されたような気分だ」
と言いつつ、ふと視線を足下に落とす。
そこには昨日まで来ていたプリーツのスカートではなく、学生ズボンが2本の足を 包んでいた。
「……………あの、スカートのヒラヒラした感覚も…良かったな…」
っと思うと、祐介は大きく首を振り、
「何を考えているっ、これでは親父の策略に乗ってしまうぞ」
と強く否定したものの、体育の時に履いたブルマや、水泳の水着など 男のモノにはない、包み込まれるような感触を思い出すと、女の子の生活も良かったかなぁ…などと、ついつい思っていた。
「えぇぇぃ、あんなモノに惑わされるな」と心の中の憧れを強く否定すると、
「とにかく早く学校に行ってクラスの連中に、俺が復活したことを見せつけてやるぞ」
と決意を新たにしているとき、
「おにぃちゃんっ」
突然祐介を呼び止める声がした。
彼が振り向くと、そこに一人の少女が立ていた。
「ん?僕に何か用?」
祐介が尋ねると、
「あのね、お父様から頼まれたんだけどね…」と少女が言う
親父から…
イヤな予感が祐介の頭をよぎる。
「頼まれたのってなにかな?」
祐介は本能的に少女から少しずつ離れなから聞く
「あのね」
と少女がにっこりと微笑むと、「そぉれっ」とかけ声を発した。
「うわっ」風が吹き抜ける。
「…………」
瞑った目を開けると、そこには少女は居なかった。
「なっなんだ?」
何が起きたのか飲み込めなかった祐介だが、
急に胸がくすぐったくなると、彼の胸がムクムクと膨らみだした。
「わわわ〜」
それだけではなかった、腕が白く細くなっていくと、肩が小さくなで肩へと変わり。
さらに、ウエストが細く括れ、ヒップが張り出してくると、彼の体型はみるみる女性のものへと変わっていった。
伸びてきた髪が肩に掛かるようになると、学生服も詰め入りからセーラー服へと変化して、 プリーツのスカートが足を飾った。
そして、全てが終わったとき、そこにはセーラー服姿の少女が立っていた。
「嘘だろう…おい…」
ついさっきまで少年だった少女が自分の身体を見て驚く…
「おはよう、鳥羽くん。」
後からやってきたクラスメイトの少女が挨拶をする。
「あれ?、昨日退院したんじゃなかったの?」
「じゃぁ、今日の体育は女子の方だね、先生のそう伝えておくね。」
と言うと、彼女は走り去っていった。
「…おそらく…もぅ…ずっと、女子の方かも知れないよ…」
少女の口からため息まじりの台詞が漏れる。
おはようございます。真城華代です。
お父様より頼まれた依頼、無事完了しました。
すでに一ヶ月間女の子として生活してきただけに、
彼いや、彼女が生活になじむのも早いコトだと思います。
さて、何か困ったことがありましたら何なりとお申しつけ下さい。
今度はあなたの街にお邪魔するかも知れません。
それではまた。
あとがき
ども、KAZEです。
華代ちゃんシリーズ第5弾をお送りします。
前置きにも書きましたが、このストーリーは「少年少女文庫」に掲載されいる、拙作『初登校の朝』の続編です。如何でしたでしょうか?
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