中国の古い妖異譚として、「一頭の猛虎がのっそりと庭に入って来て、バリバリとその皮を脱ぐと、中から全裸の美女が現れる」という話があるそうです。
　これを現代の日本に持って来て、「押しかけ女房もの」の話にするのはいかがでしょう。もちろん虎は無理で、せいぜい大型犬でしょうが……。
　しかし彼女は、普段ほとんど何もしゃべらず、ただ、ある時は全裸で、ある時は犬の姿で、主人公である青年に甘えるばかり。犬として扱われても、何一つ文句は言わない。
　当然どこの誰なのかも、何を考えているのかも、それどころか本当は人間なのか犬なのかさえ、さっぱりわからない。
　主人公の青年としては、美女とＳＥＸできることは喜んでも、それ以外のことではとまどうばかり……。

　結局今までと同じようなネタになってしまいましたが、いかがでしょう。
　ラストは結局、彼女は、家も家族も、帰るべきいかなる場所も失い、人として生きることに疲れた身の上だった……というのが無難でしょうか。