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バイオスーツと風俗講座
1817
: 2009/07/14(Tue) 21:17:33
Dr.J

人間の容姿を変えられるバイオスーツが普及し、誰でも美男美女になれるようになった近未来。

避妊機能と性感染防止機能を備えたそれも発売されたせいで、日本を初めとする先進諸国は、ことごとくフリーセックス社会になってしまった。

「どんな男でも、その気になればいつでも美女を抱くことができる」世の中になった結果、エロ本やエロビデオはさっぱり売れなくなり、風俗産業も次々に倒産。

 追いつめられたストリップ劇場の経営者とソープランドの経営者(元売れっ子ストリッパーと元売れっ子ソープ嬢、ということにしても良い)が、起死回生のために始めたこと───それは、女性たちに、ストリッパーの踊りのテクニックや、ソープ嬢の男を喜ばせるテクニックを、授業料を取って教えることであった。

 狙いはおおむね当たった。妻や恋人からそういうサービスをされて、喜ばない男などまずいない。夫や恋人に愛されたい女性、恋人や夫が欲しい女性が、少なからず集まって来た。

 四十代・五十代の元ストリッパー、元ソープ嬢が、若い女性のバイオスーツを装着し、現役時代のテクニックを披露する。真剣なまなざしでそれを学ぼうとする女性たち。(バイオスーツを装着した男も混じっているようだが)

 教えるテクニックは無論、おざなりなそれや素人に毛の生えたそれではなく、本格的なものであり、当然習得までそれなりに時間がかかる。一回の授業料はそう高くはないのだが、本格的に学ぼうとすると、教える側にとっては結構いい商売になる。

 この「風俗講座」は評判を呼ぶのだが、当然、倒産した風俗産業の関係者や元風俗嬢たちがその真似をし始め───さほど時を経ずして、この商売も競争の時代に突入してしまうのだった。

追伸
 ソープテクニック講座の「実習」では、夫や恋人を同伴する女性が多い。フリーセックス社会でもさすがに不義や不倫は非難されるし、まともな男なら、「妻や恋人が、自分以外の男とソーププレイをすること」など、許す筈がないのだから。

 また、これらの講座を「卒業」した女性は、併設されている(格安)ストリップ劇場やソープランドで一定の回数働けば、「授業料」を返還してもらえることになっている。さすがに、夫や恋人のいる女性がこの制度を利用することはまず無いが。

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