P大学ボディービル部に所属するボディービル部のエース・葛西。
彼に憧れている後輩の亜紀が実は自分に憧れ、好意を抱いていると気づいた彼は少し悩み始めていた。
　彼は自分の部屋に戻るとドアに鍵をかけ、誰もいないことを確認すると自分の頭に手をかけ、引っ張った。するといかつい男の顔の皮ははがれ、長髪で顔面は色白、目はパッチリとした二重…そうそれはまさにかつて高校のミスコンで優勝した少女・葛西美沙のものだった。
　実は彼女や亜紀が所属していた高校ではボディービル部員となった女子、とくに美少女だった場合にはさらに男くさくなるようにいかつい男の皮をかぶせていたのだ。
　美沙は自分がボディビルダーとしてしか生きられなくなってしまったと悟り、自分の元の顔をあえて封印していた…だが、たまたま自分の好みに合いそうな亜紀が出現しており、この秘密を知ってしまわないか…いや、打ち明けるべきなのか心は揺れていた。

「皮を被せられた人」ですか。いいですよね。こっちは他人に皮を被せられた人が主人公。女子に人気のあるバスケットボール部の武田洋介は、同じクラスの女子の直子が一目ぼれをしていた。「なんとでもして、私は洋介を手に入れたい」。恐ろしい執念を燃やす直子。そんな直子が変なカメラを手に入れた。それは第二の皮膚を造るカメラであった。直子は他の学校の友人の画像をとって、できた「皮膚」を洋介に着せてみた。混乱する洋介。第二のスキンは一定の時間に脱がないと、本当の身体と同化する恐ろしいものであった。

ついつい逆のことがおきたらどうなるとか考えてしまいます。


「人の皮を剥ぐ道具」とかどうでしょう。
皮を剥ぐことによって、その者の本質や深層心理の姿が出てくる。
逞しいアスリート男の中が豊満な娼婦のような女だったり
清楚なシスターの皮を剥ぐとなんでも飲み込む貪欲な大蛇が出たり

皮を被るのかどうか…
　可逆変化にせよ非可逆変化だったにせよ、
　よきせぬ変身して元に戻れなくなった場合に、
　自分の元の姿の皮を作って
　何とか戻るという方法もありかと。