若いしスタイルも良いが顔は十人並み。これといって華やかな思い出も無い、しょぼくれた人生を送ってきた女たち。
　そういう、何か人生に「華」が欲しいと思っている女たちが数人集まり、メイド喫茶ならぬゼンタイ喫茶を開くというのはどうでしょう。
　全裸で「全身タイツの中に入って」ウェイトレスやレジをやるというのは。
　風俗ではないから見るだけで触るのは厳禁。それでも繁盛する。客の大半はオタクだが、オタクにも人間模様があるし、そればかりでなく、ゼンタイ姿にあこがれる少女、ここで働きたいという女性も現れる。彼女たちの中からも、ゼンタイにはまってゼンタイ姿で生活する者も現れる。
　そうした人間模様を描くというのは。

別パターンとして、やはり人生の「華」を求め、のっぺらぼうのゼンタイ姿で踊る女たちというのはどうでしょう。
踊りの「技術」が必要だから、喫茶店と違って簡単にはいきませんが……。

バリエーションとして、「踊りの技術は衰えていない。踊りで鍛えたプロポーションも。しかし年齢的にややトウが立ってきた」ダンサーが、というパターンも。

　ゼンタイ姿でのパフォーマンスは現実でもすでに行われているようですし、ゼンタイ姿で踊るダンシングチームも、すでに実在するかも。

　また、「レッスンでは素晴らしいのに、気弱な性格のせいで、本番では実力を出し切れないダンサーが」というパターンも考えられますね。

　最近仕事が無く、干上がる寸前の女性ダンシングチーム。とは言っても踊りのテクニックは本物。踊りで鍛えたプロポーションも。
　キャバレーや高級バーなどで、裸同然の衣装で踊ればさぞや人気が出ることだろう。しかしプロとしての誇りが、それを許さない。
　ぎりぎりの妥協点が、ホテルのショーで、のっぺらぼうのゼンタイ姿で踊ることだった。

　ゼンタイ化と言うのはかなりすごい転換かもです。
　自分の外見の全てを封じる事で自分自身を解放する…明暗含めて何か味です。
　特にダンスは容姿に囚われず純粋にダンスを見ると言う点ではこれはこれでありと言えますね。

　こちら流で行くなら下手な女性よりもセンスはあるけど…な男性が見た目女性化するゼンタイで新体操やバレーを踊ったり、逆に女子がバレリーノやマサイステップを踊ったりとかもできそうな？

> 　自分の外見の全てを封じる事で自分自身を解放する…明暗含めて何か味です。

　自己の解放も、確かに求めています。しかしそれよりも求めているのは、人生の華───スポットライトなんです。

> 　特にダンスは容姿に囚われず純粋にダンスを見ると言う点ではこれはこれでありと言えますね。

　彼女たちがゼンタイを着るのは、むしろ容姿の欠点をカバーし、長所を強調するためなんです。

> 　こちら流で行くなら下手な女性よりもセンスはあるけど…

　才能も技倆もあるのに外見が───これほど悔しい話も、ちょっと無いですよね。