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タイトル バイオスーツ・ナイトクラブ
投稿日 : 2010/01/03(Sun) 09:03:21
投稿者 Dr.J
参照先
バイオスーツ草創期の話。

とある盛り場の一角に、バイオスーツの開発をしている企業が、いわゆる『アンテナショップ』として開店したナイトクラブが有った。

そこで働く美女たちは、実はすべて『容姿にコンプレックスを持っていること』という条件で集められた男女だったのである。

男女を問わず、容姿の芳しくない者たちに、セクシー美女のバイオスーツを与え、ホステスやバニーガール・ストリッパーとして働かせているのだ。

「彼女」たちは皆、セクシー美女になれたことが嬉しくてしようがなく、その美しさを見て欲しくてしようがないから、本当の姿ではないこととも相まって、セミヌードどころかオールヌードもさほど苦にしない。

しかも、「ようやく手に入れた美貌を取り上げられることが、恐ろしくてたまらない」ために、比較的安い給料でも働くので、その分店の料金も安くできるのだ。

店は繁盛するのだが、やがて、バイオスーツが世に出て普及し始めると、当然ながらこの店も役目を終える。

彼女たちには、装着していたバイオスーツが退職金代わりに与えられる。しかし(逆説的だが)、誰もが美男美女になれるようになったために、美貌というものに価値が無くなった社会で、彼女たちはこれからどうするのか?

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