タイトル | : 香織の過去 |
投稿日 | : 2008/05/25(Sun) 17:49:53 |
投稿者 | : ともこ |
参照先 | : |
好意を抱いた初めての女性によって、女性の身体にされてしまった裕太は、「香織」と名前を変え、転校をして女性として女子水泳部に入部した。香織は自分の身体が女性にされてしまった時の事を夢に見て、うなされていた。そんな香織がはまってしまったのが、TSの世界であった。男の子が女の子にされてしまうストーリーを好み、チャットや掲示板にのめりこんでいった。
ある時、春子と名乗る相手から、「性転換の薬、入手できます」というメッセージが届いた。相手はどうやらマッドサイエンティスト並の科学オタクのようだった。薬を入手する香織。
当時、香織は付き合っていた男子がいた。名前は雄介といった。彼は男子水泳部の期待の星といわれていた、スイマーであった。雄介は香織に好意を寄せていて、話相手にもなってくれていた。そんな雄介に香織も好意を寄せていた。
でも、どうしても香織はかつて自分が経験した悪夢から逃れることができずにいた。香織の頭の中で、何かが囁いていた。「復讐をしなきゃ。私の苦痛を、誰かに味わさなくちゃ。雄介を女の子にしちゃえば」香織の頭の身体は誰かに操作されているようだった。自分の気持はそんなことはしたくないのに‥。香織の意識はとんだ。
香織が意識を取り戻したのは、もう辺りが暗くなった時間の、水泳部の更衣室だった。目の前には、白アシと呼ばれる女性用の競泳水着を着たまま失神している女の子がいた。最初、香織は相手が誰だか分からなかった。そばには、男子の制服や鞄が置かれていた。ポケットに入っていた生徒手帳から、雄介であることが分かった。
驚き、現場から逃げる香織。雄介はその日から行方不明になった。そして、100キロ離れた町の海岸に、自殺者と思われる水着姿の女子高校生の遺体が発見されたのは、その二日後のことであった。
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