風祭文庫・華代ちゃんの館






「幸太郎の稽古」



作・風祭玲


Vol.1111





こんにちは、初めまして、

私、真城華代と申します。

最近は本当に心の寂しい人ばかりですね。

そんな人々に心を痛めているお客様の為になればと、

日夜勤しんでおります。

まだまだ未熟な私ではありますが、

もし、お傍を通りかかりましたらお気軽にお声をかけてください。

お客様が抱えている悩みを見事雲散霧消させてご覧に入れます。

え?、報酬ですか?

お金は頂いておりません。

お客様の願いを叶え、

お客様に満足していただける。

それがプリンセスである私にとって何よりの報酬です。

さて、今回のお客様はどこのどなたでしょうか――



ここはとある地方にある港町。

潮風が吹き抜けていく港町の街中を流れ、

海へと流れ込んでいく川の河口の先に

島全体が全寮制の学園の敷地となっている島がある。

だが、今回の舞台はその島ではない。

島のある港町に戻っていただき、

その街の一角に門をを構える剣道場が舞台である。

さて、剣道場には日々剣士達が通い、

己を鍛錬し、

剣の技を切磋琢磨していた。

その剣士の中に三沢幸太郎の姿があった。


ドンッ!

掛かり稽古の開始を告げる音が道場に響き渡ると、

「うえぇぇぇんっ!」

の掛け声勇ましく、

紺染めの剣道着に防具を着装した剣士達が一斉に声を張り上げ、

己が竹刀を以て相手へと掛かっていく。

ドッド、ド、ド、ドド

バッバババババ

剣道場に踏み込む足の音と

竹刀があげる音を響かせながら、

幸太郎も面防具の金具を冷たく光らせる相手に向かって

必死に竹刀を延ばそうとするが

しかし、幸太郎の竹刀は相手に届く前に軽々と弾かれてしまうと

逆に相手から降り注いでくる竹刀の雨をまともに受けてしまう。

お腹の中から声を張り上げ、

竹刀の雨を押し返してせめて一太刀でもと前に向かおうとするが、

相手が放つ気迫に押されてしまうと、

次第に幸太郎の足は重くなり、

竹刀を構える腕も下がってくる。

「はぁはぁ

 はぁはぁ」

面防具の中の口が半開きになってしまうと、

幸太郎の動きは緩慢なものになってしまい、

相手からすれば竹刀を構えているだけの練習人形となっていた。

ドンッ!

稽古終了を告げる音がこだまし、

竹刀の音が鳴り止むと、

防具の着装姿こそは若干の乱れているものの、

しかし満身創痍と言える状態で幸太郎は立っていた。



「ぷはぁ」

正座した幸太郎は面防具を外し大きく深呼吸をすると、

「バテるのが早すぎるぞ、

 それに踏み込みが甘い。

 もっと気迫を込めて打て」

と相手をしていた有段者が注意をする。

「すみません」

息も絶え絶えの状態で幸太郎は声をだすと、

「まったく。

 まぁ、いい、

 今日、特別特訓だ。

 いいなっ」

と有段者は告げると、

外した防具を手に去っていく。

「はぁ、

 居残りかぁ」

天井を見上げながらそう呟く幸太郎は

いじめられっ子だった気弱な自分に打ち勝とうと

かつて父親が腕を磨いたという

この道場の門を叩いたのであった。



「はぁ〜っ」

もぅ一度幸太郎はため息をはくと、

「おいっ、

 気を抜いた息を吐くな」

そう声が飛んでくると、

「はいっ」

その返事をして立ち上がると稽古後の道場を清め始める。

そして、

「じゃぁな」

「また明日」

その声を残して皆が去っていくと、

幸太郎一人が道場に残っていた。



だが、

これからが彼の次の稽古が始まりなのである。

ガラッ

道場とは戸を隔てられている物置部屋へと入ると、

そこの奥に置かれている面と小手を取り出す。

取り出された面は稽古に使う面とは少し形が変わっていて、

面の前面に取り付けられている面金が額から鼻下までしかなく、

口の周りが開放されている特異な面であった。

また小手も5本の指が独立して自在に動かすことが出来るもので、

無論、稽古で使うものとは大きく違っている。

光太郎は自分の名が入る垂れと胴を着装した後、

改めてこれらの防具を着装すると、

見姿を整え

竹刀を持たずに師範室と札が下がる部屋へと赴いていく。

そして、

「失礼します」

声を張り上げて部屋の戸を開いた。

すると、

ツーン

とくる饐えたにおいとともに、

防具を着装した剣士が立っているのが幸太郎の目に入る。

「お願いしますっ」

その声とともに幸太郎は中へと入ると、

パタン

戸が閉められる。

そして、剣士の前で正座すると、

幸太郎は五本の指が動く小手をはめた両手を器用に使い、

前に立つ剣士の垂を取り、袴を紐を解いていく。

程なくして剣士の硬く伸びきったイチモツが飛び出してくると、

幸太郎はそれに手を沿え、

スッ

と息を吸い込んだ。

「構えっ」

という声が響き、

「はじめっ!」

と言う合図で幸太郎は面をかぶった顔のあごを上げて口を開くと、

イチモツは面金がきられている開口部に押し込まれ、

「うごっ」

幸太郎は口いっぱいにそれを含んむ。

「ちゃんと、舌先を当てろ」

「そうだ」

「もっと舌を動かす」

矢継ぎ早に注意の声が飛び、

幸太郎は言われるままそれに従う。

師範室に静かに音が響いていくが、

しかし、それは長続きせず。

ガシッ

小手を嵌めた手が幸太郎の頭を抑えると、

「めぇぇぇーんっ!」

と声が響くのと同時に、

ズッ!

イチモツが喉の置くへと押し込まれ、

それを合図に、

「めんっ!」

「めんっ!」

「めんっ!」

と激しく突かれる。

そして最後に

「めぇぇぇーんっ!」

気合の入った声が響き渡ると、

幸太郎の喉を生暖かいものが流れ下って行った。

「(ごほっ)…

 稽古…

 ありがとうございました」

礼をして幸太郎は剣士から離れると、

控えていた別の剣士が幸太郎の前に立つ。

こうして、師範室の中にいた剣士全員との稽古が終わると、

ドッ

幸太郎は床の上に突っ伏してしまっていた。

「後の掃き清め、

 頼んだぞ」

その言葉を残して剣士たちが出て行くと、

幸太郎一人が取り残されていた。



ジャァァァ!!!

水道の流れる音が辺りに響き渡り、

流れる水の中に頭を突っ込んでいた幸太郎があげると、

「はぁ…

 こんなことして強くなれるのかな」

と空を見上げながら呟く。

と、そのとき、

『お兄ちゃんっ』

不意に声を掛けられると、

幸太郎は声が響いた方向を見た。

すると、

ニコッ

白いワンピースにつば広の帽子をかぶった少女が微笑みをかけていた。

「君は?」

『はい、これ』

問いかける幸太郎に少女は1枚の紙を差し出すと、

「…吼える野獣、アクダマ・ジェット・シン。

 イノキン、怒りの復習宣言…

 これってプロレスの試合?

 面白そうだね」

と聞き返した。

『え?

 あっ

 ごめん、間違えた』

それを聞いた少女は慌てて渡した紙を差し替えると、

「あなたの悩み解決いたします。

 真城華代…」

そう読み上げた。

「君が…カウンセラー?」

怪訝そうな目で幸太郎は華代を見ると、

『あっ、その目、

 信じていない目だね』

とジト目で華代は幸太郎を見る。

「いや、だって、

 君みたいな女の子が悩み解決といわれても」

『ふっ、

 華代ちゃんを甘く見ると痛い目に遭いますわよ。

 まっお兄ちゃんの悩みは大体解ります。

 こう見えても華代ちゃんはレディですから、

 ユリの花が咲き乱れるあっちの方面や、

 バラの花が咲き誇るこっちの方面も、

 華代ちゃんには死角はありませんっ。

 ですから、

 大船に乗ったつもりで、

 どーんと任せちゃってください』

そう言って華代は膨らみの無い胸を叩いてみせると、

『では、 

 行きますよ

 そうれっ!』

のかけ声と共に風が巻き起こると、

「うわぁぁぁぁ〜」

たちまち幸太郎はそれに飲まれ、

そしてその旋風の中で、

左右の乳首が敏感になっていくと、

プクッ

と膨れあがり。

それに応じて、

ムリムリムリ…

平たい男の胸に少女を思わせる膨らみが形作られていく。

さらに、

肩幅は狭く、

日々の鍛錬でやっと太くなっていた腕は逆に細くなってしまう。

さらに、腰も細くなってしまうと、

締めていた紐が緩み、

袴がずり落ち始めた。

そして、

股間から幸太郎のイチモツが萎縮しながら身体の中へと収まっていくと、

クチャッ

その下に一筋の溝が盛り上がり、

溝の中では男のイチモツを受け入れる口が作られていく。

全身の感度が上がり、

「あっ

 あんあんあん」

稽古では気合いの声を上げていた幸太郎の声が、

少女のそれへと変わっていくと、

「はぁはぁはぁ」

水が流れる音の下では、

剣道着を大きく乱して座り込んでいる少女の姿があった。



翌日

「めぇぇぇーんっ!」

「めんっ!」

「めんっ!」

「めんっ!」

師範室にその声が響き渡ると、

「あっ

 あんっ

 あんっ

 あんっ

 あんっ」

剣道着に防具姿の幸太郎…

幸子がお尻を露わにしてあえぎ声を上げている。

「うん、

 やっぱり男の口よりも、

 女の下の口の方が締まりが良いの」

腰を振りながら師範はその感覚をじっくりと味わうと、

「師範っ

 後が支えていますので、

 早く。

 お願いします」

と股間を大きくしながら行列を作る男達は声を上げていた。



今回のお仕事も実に簡単でした。

幸太郎さんのみなさん、

女子となられからが本番です。

頑張ってくださいね

さて、次はあなたの街にお邪魔するかもしれません。

華代はいついかなる時でも悩めるあなたの元に参上します。

それではまた会う日まで…