風祭文庫・ヒーロー変身の館






「怪傑!グランズマン」
(第1話:グランズマン登場)


原作・temprere(加筆編集・風祭玲)

Vol.T-274





その1:グランズマン登場

ヒーローとはどのようなものだろうか?

ヒーローとは正義の心を持ち正しき行いと

悪をくじき善良な人々を守る。

そういうものをさす。たとえどんな姿であろうとも…



さて、ここはある街を貫く一筋の道路。

その道路を数人の女子中学生が歩いていた。

「ねえねえ、最近また女の子が行方不明になったみたい。

 しかも隣のクラスの子だってぇ…」

「え〜、マジ?

 そうなったらいろいろ厳しくなるじゃん…」

「でも、あたし達も気をつけないとやばくない?」

などと少女達は最近巷をにぎわせている謎の失踪事件について話しながら

曲がり角へと差し掛かったとき、

その中の一人、真田加奈子が、

「じゃあね」

皆に向かってそう挨拶をして別れた。

「さてと、今日は近道したい気分だわ」

別れた彼女はそう思うといつも帰る道ではなく、

一本手前の路地裏へと入って行く。

そして、路地裏を進むうちにふと、

(なんかのどかわいたわ…)

そう思った途端、

コト

まるでその時を待っていたかのように一本のジュースが置かれたのであった。

(ジュース…なんか不安ね…でも、誰も見てないし…)

ジュースの引力に惹かれるようにして彼女は周りを見渡すとそれを一気に飲み干す。

だが、そのジュースを置いた者は何者なのか、

そしてそのジュースにはある特殊な作用があることを加奈子は知らなかったのだ。

「きゃあ!」

ジュースを飲み干した加奈子は突然後から男につかまれ、

薬品のしみた布を口に当てられていた

「今日もこんな方法でかかるとは…」

彼女を襲った男はにんまりとして見せると、

そのままある場所へと加奈子を引きずり込んでいく。


 
ある廃ビルの一室に加奈子は捕らえられていた。

「…ここは…」

加奈子が目を覚ましたとき、

彼女はすでにいすにくくりつけられた状態だった。

「目が覚めたようだね…

 ここは僕の呪いの実験室さ」

加奈子を誘拐した男は不敵な笑みを浮かべながら言う。

「あなたが女の子たち誘拐したのね!

 女の子たちはどこに…」

実は元々正義感の強い女の子だった彼女は、

このような男に対してわく怒りも当然大きなものであった。

「誘拐した子達なら、ここにいるさ…」

そういって電気をつけると、

そこには誘拐されたと思われる少女達…

いや、少女というよりは、

首から上はまるで男性のペニスのようになっていた妖怪だった。

「うそっ、

 ひどい…

 女の子がこんな姿に…

 許せないわ…」

衝撃の光景に加奈子は怒りで全身が震えていたが、

同時に大量の汗を流していた。

「…そんなこともいっれられるのも今のうちだよ。

 さあ…」

そういうとペニス女達は加奈子に近寄ってきて、

彼女の体中を撫で回しはじめる。

「さあ、君もその子たちの仲間になるんだ」

(きゃああ…

 でも、なんか気持ちいい…

 あれ…なんか脈もひどくなってくるし…

 なんかからだが…でも、

 もうダメ…いきそう…)

「フフフフ…もうすぐだな」

男がにやりと笑うと、

彼女の首から上は皮がむけるようになりペニスをさらけ出していく、

だが…

「な…なんだ?

 ここまでは想定してないぞ…」

どういうわけか彼女の服は黒くなり小さく変化し、

股間を覆うものへと変化ていく。

それどころか、

青と黄色のストライプが入るとまるで男性用の競泳パンツを連想されると、

さらに彼女の体は強靭な筋肉で覆われ、

彼女の股間にももっこりと膨らんでいくと

ついにパンツの脇からついにAV男優なみに大きなペニスがはみ出してしまったのである。

そう加奈子は巨大なペニスを首と股間に持ったマッチョな変態男となったのであった。
 


…説明しよう!

実は彼女が最初に飲んだジュースは強力な性転換薬だったのだ!

そして、彼女は人一倍強い正義感があった。

それどころか女性をペニスへと変換させる魔法…

この3つが合わさったとき、正義の変態(?)ヒーローグランズマンが誕生するのだ!



グランズマンは襲い掛かってきたペニス女を振り払うと、

突然男のほうへ向かって歩き出す。

そして男を壁に押し付けたのち、

彼の首のペニスと股間のペニス、両方から大量の精液をぶっ掛けると、

その後両方を交互に男の尻の穴に指しこんだのだ。

「ひええええええ!…

 彼女達は元に戻すし、警察に行くから…たすけて…」

お尻を犯される恐怖感からか、

男は泣いて謝るとグランズマンは男に向けていた攻撃をやめた。

かくしてペニス女達はもとの少女達の体に戻り、

無事警察に保護されたのだが…

「ん…あたし…なにを…何でこんな格好をしてるの!?」

加奈子が保護されたときは全身精液まみれで男性用の競泳パンツ1枚だったという。

「一体…何が起きたの?」

彼女が自分が変身したことを自覚できるときは来るのであろうか?



その2:路地裏での出現

その町の路地裏…路地裏はひっそりとしていて目立たない存在である。

そこは表通りに比べると日当たりも悪く、また人通りも少ないため

さまざまな犯罪の温床となる地域である。

だが、この犯罪地帯をとおらなければならない人物もいるわけである。

この町の女子中学生、真田加奈子もその一人である。
 

いつ、犯罪に巻き込まれてもおかしくないこの通り。

彼女は犯罪を見て正義感が沸いたとしても

その恐怖からいつも見て見ぬふりをしていた彼女。

それでもどうにか切り抜けてきた

あの誘拐事件のあった日までは。

誘拐事件に巻き込まれた彼女はその日を境に運命が変わった。

しかもその運命が変わったこと自体、

彼女はまだ気がついていないのである。

今日も彼女は路地裏を通って帰ることとなる。

「ああ、今日も遅くなった。早く帰らなきゃ…」

彼女は急いで通ろうとしたが、

その時、一人の妖しい男が道に者を広げているのが目に止まったのである。

「ひひひひひ…今日も収穫があったぜ」

じつはその男は強盗犯であり、

近所の家で犯行を行ったばかりであった。

そして、次の獲物を求めて品定めをしていたのである。

「まったく、老婆の家に入ったら、これっぽちかよ。

 まったく…あしたは餓鬼が留守番している家でも狙うか…」

その男は弱者を狙う強盗だった。

「(…こいつ…許せないわ…)」

彼女はこの卑劣な強盗に怒りを感じていた。

しかし、いつもなら速攻逃げ出すはずであるが、

今日は違っていた。

怒りが増し、怒りが心頭に達したとき…

彼女の体は大きくなり、首から上と首から下にとんでもない変化が訪れた。

首から下は巨根のマッチョで競パン1枚…

そして首から上は巨大なペニスの先になってしまった。

これこそ謎のヒーロー・グランズマンである。

グランズマンの気配に気がついたのか、

強盗は振り返ると、

「なんじゃわれええええええええ」

と怒鳴りながら襲い掛かろうとした、

すると、グランズマンは頭の巨大なペニスで男を滅多打ちにし、

さらに股間のペニスを大きくすると

そこから大量の精液を吹きかける。

「ぐわああああああああああああああああ」

これには強盗もひとたまりはない。

強盗は路地裏から逃げ出したところで御用となった。

「ん…あたし、どうしていたのかしら?」

変身している間の記憶がない彼女はトップレス姿で倒れていた。

だが、これを境に路地裏、

いや地方、日本、世界…の治安が変化していくことに

まだ誰も気がついていなかった。



つづく