風祭文庫・ヒーロー変身の館






「超ムキムキマッチョマン」
(第16話:筋肉奴隷)



原作・@wolks(加筆編集・風祭玲)

Vol.T-356





前回の相撲ライダーと超ムキムキマッチョマンとの対決は、

結果的にはドローとなったものの、

相撲ライダーの脂肪が筋肉へと置換される形で、

マッチョマンの勝利となった。

100キロ近く存在した体脂肪が筋肉にすべて置き換わった元・相撲ライダー、

さらにその前はマワシファイターであったが、

その姿はまさに気持ち悪い筋肉の塊といっても過言ではなかった。



相撲ライダーが筋肉の塊と変身したと同時に、

労力を使い果たしたのかマッチョマンは元の少女の姿に変わっていた。

「ちょっと何?

 これ?」

元・相撲ライダーはいきなり力士の姿から筋肉の塊へと変身していた。

そして、その目の前にはマッチョマンの姿から戻った友紀の姿があった

「あら?

 あなたのその醜い脂肪、全部筋肉に変えてあげたのよ?…

 でも、なんか筋肉付きすぎて気持ち悪いみたい」

友紀は元・相撲ライダーを見下すような眼でこう言う。

「なんで?

 もう、おわったはずなのに?」

相撲ライダーはさらに戸惑っていた。

「あんた、昔女の子だったんだ?

 ふーん…脂肪の塊よりは筋肉の塊のほうがいいでしょ?

 その筋肉の良さ、

 判らしてあげてもいいわ?」

「な、何?

 あんた、あたしをどうしようっていうの?」

元相撲ライダーは友紀を問い詰めた。

「…そうね。

 あんたは筋肉奴隷として、

 あたしがいろいろこき使ってあげてもいいわ。

 その筋肉のよさが分かってきたら、

 元に戻してあげてもいいけど?」

「な…何よ?」

「断るっていうの?

 じゃあ、あなたはずっとそのままの姿よ?」

友紀はさらに強気になっていた。

こうして、元相撲ライダーは筋肉奴隷として、

友紀にさらに赤っ恥指令を受けることとなった。

むろん、筋肉男はとても力士の姿とはかけ離れているため

相撲の神様も専門外ということでとぼとぼと帰って行く。



ある夜のこと…

都会の繁華街に一人たたずむ筋肉奴隷。

全身筋肉がまるで瘤のように隆起し、

穿いている黒いビキニパンツは猛々しく盛り上がっていた。

そして、その肉体とは裏腹に長いつややかな髪、

顔の脂肪さえも筋肉となりまるで鬼のような形相をしていた。

「(こんなところで、どうしろって言うのよ…)」

筋肉奴隷にはとても入る服などはなく、

常にビキニパンツ1枚であった。

とその時、筋肉奴隷の携帯電話にメロディーが入った

「うふふふ、来たようね」

電話の声は間いなく友紀だ。

「じゃあ、まず道の中をどうどうと歩きなさい」

仕方なく言われるまま筋肉奴隷は道の真ん中を堂々と歩いてみせる。

道の真ん中をビキニパンツ1枚で歩く筋肉お化けはまさに注目の的である。

「あそこの脇にいる、

 女子高生の集団の前に立ちなさい」

友紀の指令はさらにエスカレートする。

仕方なく女子高生のまん前来る筋肉奴隷であった。

「そして、ポージングをしなさい」

友紀が指令を出すが、

筋肉奴隷はその生徒の顔に見覚えがあった

「(げ…この子たち…)」

この女子生徒達はかつて神条初音(―筋肉奴隷)のが

学園を支配するためにマワシファイターにした女生徒であった。

「なに、もたついてるの?

 早くポーズをとりなさい」

せかす友紀に逆らえずポージングを適当に取る筋肉奴隷だった。

女子高生たちはその姿を見て、

唖然と言うか、何とも言えない顔をしていた

「(うわ、こんな白い目で見られている…)」

かつて自分が支配しようとした女子高生たち、

その前に、数か月前であれば醜い脂肪の塊、

今度は醜い筋肉の塊として前に立っているのだ。

「今度は、筋肉を自慢しなさい。

 そして、いろいろ触らせなさい」

そのような指令をうけて、

「オレの筋肉を触ってみろ」

誇らしく体を盛り上げながら女子高生に接近する筋肉奴隷に、

恐々と引く者、

逆に汚物でも触るかのように触れて見せる者のほかに

さらにキモイといわんばかりの見下した眼で見る者も居た。

「(…本当に恥ずかしい…

  これならまだ力士のほうがよかった…)」

女子高生たちが触り終わった後、

繁華街を徘徊する筋肉奴隷であったが、

周りの人間の注目は増すばかりであった。



数時間後、

筋肉奴隷はある場所に来ていた。

「ソープ?」

そこはソープランドといわれるところで、

風俗店の一種である。

「ここに入りなさい」

友紀はさらに指令を続ける。

「いらっしゃいませ」

店員が筋肉奴隷に声をかける。

「ほら、最長のコースで最大の時間、

 あと最大のテクニック…とかいっちゃいなさい!」

友紀はさらに筋肉奴隷をあおった

その通りに指定し、

店の中の一室に案内される筋肉奴隷であったが…

「あら、筋肉の逞しいお兄さん。

 こんにちわ。私はここのNo1よ、

 あなたもいかせてあ・げ・る…」

妖艶な目でほほ笑むソープ嬢の前に、

筋肉奴隷はさらに顔を赤らめるばかりだった。

「そんなかわいい表情しちゃって!」

そういいながら、

ソープ嬢は筋肉奴隷のイチモツをつかむ。

アルミ缶ほどの大きさはあろうかというほどだ

「きゃっ!」

容赦なくイチモツをしごき続けるソープ嬢であった。

そして、

「ああ…気持ちいい…

 ああん…ああん…ああん…」

筋肉奴隷は大量の精液を放出するもののすぐに復活し、

2時間ほどの時間の中で10回以上、

勃たせるという最高記録を樹立したのであった。

「おめでとうございます!

 あなたには記念品を贈呈します!」

筋肉奴隷はソープランドの名前が入った恥ずかしいタオルを受け取ると、

さらに顔を赤らめて見せる。

「ああ、恥ずかしい…でも気持ちよかった…」

そういうと筋肉奴隷は街の中を歩き始めた。

相変わらず一通りのおいこの通りでは、道行く人がさらに注目しだした。

「ああ…恥ずかしい…でも…」

筋肉奴隷には少しづつ変化が訪れていた。

恥ずかしさの中に快感を少しづつおぼえたのか、

パンツの中で常にイチモツを立てていた。

そして、イチモツと薄い布との触感も気持ちよさを増大させていた。

これからも友紀による赤っ恥指令は多数出されたが、

筋肉奴隷のマゾヒスティックな快感…

相撲ライダーのときとは比べ物にならないようなもの

はさらに目覚めていった



そのころ…あるホテルのプール。

U部長に休暇をもらっていた友紀はビキニの水着を着てベンチで休んでいた。

「ああ、この子も快感を覚えたみたい。

 そろそろ元に戻してあげないと…」

そういうと眼の前にいた、赤い髪の美少年に声をかける。

「で、どんな感じで戻せばいいんだい?」

美少年は友紀に尋ねると、

「そうね、

 また悪いことをしたら筋肉奴隷の姿になっちゃうとかで。」

「そんなもんか…

 しっかし、奴の体見るとやりがいがありそうだな。

 こっちのチンポももうビンビンだぜ」

美少年は着用していた黒い競泳パンツをもっこりとふくらましていた。

「それにしても、

 あんたにしては珍しいな」

「まあね、ちょっと依頼があったから…」

実はU部長を通じて、

マワシファイターにされた何人かの生徒が超ムキムキマッチョマンに

事の黒幕である神条初音の成敗を依頼していたのだ。

そして、その中には初音が

相撲の神様と手を組んでいることを知っている者もいた。

「まさか初音自身もマワシファイター、

 それも数取団の相撲ライダーになっていたなんてね。

 あの子を懲らしめるためには

 まず相撲の神様と乖離させておく必要があったのよね。」

友紀はそう微笑んでいた。

「そういうことか…

 今回は正義の味方じゃなくって、

 悪の女王様かと思っちまったぜ。」

美少年は感心したようにそう言う。

「だって今日は正義の味方をお休みしてるのよ?

 それに、依頼がなかったらここまではやらないわよ」

友紀は美少年に言うと、

「それじゃあ、残りの休暇を楽しんでくれよな!」

その言葉を残して赤い髪の美少年は去って行った。



おわり