風祭文庫・ヒーロー変身の館






「鮮血のアーシラ」
(第3話:アーシラ出撃!)

作・あむぁい

Vol.T-123





ジーナスは保険医の土方先生として僕のガッコに通う事にしたみたいだ。

ネオ新撰組と言ってもって案外暇なんだな。

「何か?」

「いえ、別に…」

そんなコトを思いながらボケッとしていた僕の姿にジーナスは気づくと、

僕はあわてて目をした。

「むっ

 さっき思っていた事を言いなさい。

 命令」

「あうう。

 ネオ新撰組って、案外暇…、あわわ」

ハイヒールで思い切り踏んづけられた。

痛い。

僕は呼び出されて、保健室で作戦会議だ。

「あんたがガッコ通いたいなんて馬鹿言うから、

 優しい同僚のあたしが付き合ってあげてんでしょうが。

 文句言わずにきりきり働きな」

優しいって…

未だ、授業中なんだけどな。

「むかつくから、あたしのあそこに舌でご奉仕しなさい。

 1時間。

 これ命令」

「はい…」

僕はジーナスのあそこにご奉仕を始めた。

舌の感覚が無い…疲れた。

僕のおちんちんは爆発寸前で…

でも、イかせてもらえなくて…

ああ、授業中なのに…

それにしても…

ジーナスと僕ってパートナーの関係のハズなのに…

なんか、上下関係があるような…

そんな気がする…のはなぜ?

「ったく、

 あんたのせいで無駄に時間かかったわ」

そんな…気持ちよさそうにしてたのに、、

「そんじゃあ、反省も終わったところで、

 今日のあたし達の指令だけど、

 C地点の厚生労働省の施設に潜入、

 人口推移データを回収の後、

 帰還せよ」

「人口推移データ?

 こないだ新聞に出てたんじゃ?」

「そんな事はあんたに言われるまでも無いっ!

 あきらの癖に生意気だぞ!」

僕はほっぺたをつねられる。

なんで…

「移動は電車。

 勿論、自腹」

「はい…」

僕は力無く頷く。

「そして、これを持っていきなさい」

そう言いながら彼女は僕にメカを渡す。

え?

USBコネクタ?

「内部のサーバーに繋がっているパソコンにこれを突っ込みなさい。

 後はそっちはあたしがやるから。

 後は適当に職員をTソルジャーに変えて、尋問しなさい」

なんだかアバウトな作戦だが、

大体いっつもそうだし、

僕も変心してからはあんまり複雑な作戦が取れないし。

「尋問って、何を尋問するんですか」

「フューラー様は彼らの発表した出生率の数値が怪しいと思ってんのよね。

 合計特殊出生率が3.7って、

 女の人が生涯にそんなに子供を産んでるってのが、実感として無い訳よ。

 現に、このガッコだって、一人っ子や二人兄弟多いし…」

「で、でも。それはたまたまこの地方が少ないだけかもしれないし。

 まさか厚生労働省がそんな嘘のデータを流すなんて…」

「あきら、あんた厚生労働省いえ、長州の味方する気?」

「い、いえ、決して…」

「わたしも丸っきりの嘘とまでは思わないけど、

 何らかの秘密があると思うわけよ」

疑り深いなあ。

ま、無駄だと思うけど、

どうせ僕に選択の余地は無いしね。

はあ…



C地区の厚生労働省の施設までは電車で4駅だ。

さっさと仕事を終えて早く勉強でもしたい僕は、

いつものようにサングラスで変装して施設に向かう。

取り合えず、施設の周りをぐるりと一周するが、

厚生労働省の施設だから当たり前だが警備は厳重で、特にスキは無い。

僕が各地のグリンピアを次々と破壊したから、

彼らもピリピリしてるんだろう。

まあ、いつものように変心した後は正面から乗り込んで、

破壊の限りを尽くすだけ…

おっと、今回は情報収集が目的だっけ。

大丈夫かな。

罪の無い公務員さんを巻き添えにするのははばかられたけど、

僕もいい加減なれて来て、なんかどうでも良くなって来た。



問題はどこで変心すべきかだ。

さっき、公衆トイレを見つけたけど、

変心後、あのカッコで男子便所から出てくると言うのは抵抗がある。

あるんだが…まあ、しょうがない。

今回は他に適当な場所が無い。

そう思いながら僕は、公衆トイレに引き返した。



取り合えず周りに人はいないし、

中にも人がいないのを確認すると、

僕は急いで個室の中へと入る。

服とズボンを脱ぐと、中からレオタード風の衣装が出てくる。

さあ、変心だ。

その途端、見計らったかのようにジーナスの声が聞こえてくる。

「さっさとオナニーしなさい、のろま。

 昼間の事を思い出してね」

彼女の許可が出たので、

僕はレオタードの繰りぬかれた部分からはみ出しているおちんちんを勢い良く掴み。

こすり始める。

はぁジーナスに言われるままに

こんなカッコで、

こんな場所で、

喜んでオナニーしている自分の境遇を思うとそれだけで僕はたまらなくなってくる。

僕に奉仕だけ強要して、僕にはオナニーすら禁じて。

ああ、でも、そんなジーナスが僕はほんとは…わりと…

すごく…

好き…

ああっ。

あああっ。

「時間がかかりすぎ。

 今度から1分以内にイくように」

ジーナスが残酷な命令を下す。

あぁん…ひどい…

僕のおちんちんがぷるぷる震えると、ぱくんと二つに割れる。

そして、そのままくるくるくるっとカールすると、

膣口を形成して行く。

ジン…と衝撃が走り、

下腹部を中心に全身に変化が走っていく。

膨らむお尻。

弾ける胸。

伸びる髪。

ああっ。

快感…、

’あたし’は頭を振ると、作戦を復習する。

まず、脱いだ服は、圧縮し押し固めてトイレに流してしまう。

ジーナスのメカは今回の作戦のメインで大切なものだし…

大切なところにしまおう。

あはん。

これで良し。

胸と腰のガードを作動させ、準備OK。

侵攻、制圧、ハッキング、強制変身。

今回の任務も単純だ。

’あたし’はトイレのドアを勢い良く開け…って…

げっ見知らぬ男だ。

「あ…」

声を上げかけた男の口を押さえ、

鳩尾に左を叩き込む。

すぐに男は動かなくなる。

とんだところを見られたわね。

’あたし’は男のベルトを外すし両手を後ろ手に縛る。

男を引きずって男子便所から出ると、

隣の女子便所へと放り込む。

ま、これで良いでしょ。

さあ、いよいよ戦闘開始。

’あたし’は興奮に胸を高鳴らす。



電信柱が手ごろだ。

’あたし’は電信柱をぽっきりと根元から折り、電線を振り払う。

電信柱を腰溜めに抱えて、

’あたし’はゆっくりした助走から次第にスピードを上げる。

施設が見えてくる。

’あたし’に気付いた長州配下の警備兵がぱらぱらと散発的に発砲する。

無駄な事を。

近づくに連れ、警備兵に動揺が走るのがはっきりとわかる。

そしてそのまま’あたし’は至近距離に近づくと、

急ブレーキを掛け、

電信柱を思い切り回転させると、

水平に投げつけた。

「げっ」

「たっ退避〜!」

警備兵は総崩れとなる。

ががががががっ。

詰め所だったものを直撃した電信柱はそのまま人やものを巻き込み、

入り口に突き刺さると止まった。

そして、土煙と怒号の中へと’あたし’は突っ込む。

正面の扉さえ突破すれば、中の扉などは物の数では無い。

電子認証やら、指紋チェックやら、虹彩チェックやら…

蹴り一つで吹っ飛ぶものにそんなものを付けてどうする?

程なく、’あたし’はお目当てと思われる部屋に出た。

職員がすでにパニクっている。

「手を上げて。

 この部屋はネオ新撰組がたった今、占拠した」

と叫びながらドンっと壁を叩くと、

壁が崩れ、

職員たちの動きも止まる。

情報制御室かしら。

パソコンがたくさんある。

どれでも良いのかな。

’あたし’はメインガードを外し、

ジーナスの端末を取り出すとパソコンに接続する。

「えーっと。

 あーOKOK正解。
 
 大丈夫。

 後はこっちでやるわ」

ここでウンチク大王の渾名を持つジーナスが

そのレパートリーの一つでも披露するかと思ったけど、

しかし、いまは仕事優先らしい。

まっそーしてもらわなくては困るんだけど…

で、作戦の第一段階OK。

後は…

「あっ、

 じろじろ見るんじゃねえ!」

’あたし’の秘所にいやらしい視線を走らせた職員を見つけたとたん、

’あたし’の足が高く上げられ首を直撃する。

ふっとぶ男。

「そこの男っ!」

’あたし’は好みの男を見つけびしっと、指差す。

「あたしにクンニしたいでしょ?」

「え?

 い、いえ…」

ばきっつ。

崩れる男。

「じゃあ、君っ!」

「あわわわ」

口をぱくぱくさせる男。

返事が遅い!

ばきっ!

作戦中だっつーの。

てきぱきしろ。

「そんじゃ、お前!」

「は、はいーっ!」

’あたし’が机に腰かけると、

男は跪いてクンニを始める。

あん、なかなか上手いじゃない…

’あたし’の子宮の中からTシードが繊毛を使って前進を始める。

ぬるん。

男は慌てて口を離すと、

そのまま口を押さえて転がり回る。

あはは。

ジリリリリン!

今頃になってようやく警報が鳴る。

誰かが押したみたいだけど命知らずというか、

仕事が遅いというか…

警報音をバックにみんなの視線を追うと、

押した奴がいた。

’あたし’がぶん殴ると動かなくなる。

「はあ、はあ、」

Tシードを飲み込んだ男の変身が始まる。

Tシードを飲み込んだものは我々ネオ新撰組の尖兵、

Tソルジャーへと生まれ変わるのだ。

「Tソルジャー、マリリン。

 誕生致しました」

妖精か。

あんまし使えそうにない。

Tソルジャーはそいつの潜在意識や願望を反映した姿で誕生する。

妖精タイプは大きな羽が綺麗ではあるが、

物理常識の限界で飛ぶ事はできない。

良い特殊能力が備わっていれば良いのだが。

まあ、今回は情報収集だから問題無い。

「マリリン、出生率のデータについて知ってる事を全てしゃべって」

「あ…出生率…のデーターは…最高機密…、あああっ」

おかしい。

’あたし’の命令に逆らえる筈無いのに…

「おやおや、可愛そうな事をするな。

 ここの職員には全てチップが埋め込まれ、
 
 秘密を漏らす事はできなくなっているんだよ」

と言う声と共に一人の男が入り口から入ってきた。

部下を何人か引き連れている。

「はじめまして、ネオ新撰組の女隊士さん」

「あら、

 ずいぶんと丁寧なことで、

 でも、語るに落ちたわね。
 
 知られちゃ不味い事があるんだ」

「勿論。

 我々が出生率の数字に細工している事を知られては、世間が大混乱になる」

「あらあら。

 いーの、しゃべっちゃって」

「君を生かして返す気は無いんでね」

おーぃ、この会話、相棒のジーナスに筒抜けなんだけどな。

「一応、死ぬ前に名を聞いておこうかしら」

「厚生労働省社会保険庁、

 運営部企画課数理調査室長、
 
 伊藤刺激!

 多くの人の幸せの為、年金制度を壊させる訳にはいかん!
 
 ネオ新撰組・アーシラ!
 
 年金保護法第17条4項の2違反で、処刑するっ!」

「はん、大きくでたわね。

 長州の手下がっ

 30年、40年働いて、自分の食い扶持一つ貯められないような人間は屑!
 
 屑は我らの支配する世界には不要!
 
 そして、もっと不要なのがっ!
 
 お前ら厚生労働省…いや、長州疫人だっ!」

数理調査室長伊藤と何人かの体は触手や触手を生やしたり、

器官が大きくなったり小さくなったり変形を始める。

面白い。

相手にとって不足は無い。

「マリリン!

 雑魚は任せるわよ」

「は、はいっ」

ずっと苦しんでいたマリリンが正気に返る。

彼女の羽から毒燐粉とおぼしきものがあたりに散乱し、

一般職員が苦しみだす。

あちこちの顔に浮かぶ黄色い斑点。

げっ。

あたしは大丈夫…だよね。

あんましマリリンのそばにいたくないので’あたし’は伊藤目掛けて突撃すると、

伊藤を守ろうと何人かの疫人が前に出る。

ばきっ。

どかっ。

「ぐええええ」

はん。

見掛け倒し。

伊藤は適わないと見たか、

反転し一目散に逃げる。

あ、待て。

後ろから’あたし’を追う疫人どもを牽制しつつ伊藤を追う。

階段を上り、逃げる伊藤。

そして、ついに袋小路の部屋に追い詰める。

「さあて、覚悟してもらおうかしら」

’あたし’はゆっくりと彼を追い詰める。

その時。

ガタンと床一面が消失した。

「な?」

どっぽーん。

下には透明の液体が腰までつかるプール。

罠?

「食らえっ!」

ばしゃばしゃと伊藤は液体を’あたし’の顔目掛けて掛ける。

粘りのある液体…糊?

「く…」

’あたし’は奴に近づこうとするが、粘液に足を取れれて思うように動けない。

バランスを崩した所を、逆に伊藤に押し倒される。

ごぼごぼごぼ。

口に不快な液が入ってくる。

このっ。

’あたし’は無謀な接近戦を仕掛けた伊藤を締めにかかる。

「ぐ、ぐばあ」

伊藤の骨がきしみ、めきめきと折れ始める。

「お、俺を倒しても、

 年金は不滅だっ!
 
 厚生大臣さま〜!」

その声を残して伊藤は倒れた。

うざい奴。

’あたし’は抵抗をやめた伊藤を放り投げると、

立ち上がり周りを見渡す。

部屋の屋根は再び閉まろうとしている。

そして四方からは粘液が音を立てて流れ込んできた。

まさか、このあたしが…ピンチ?

既に水位は胸に届こうとしている。

なんとか床を踏み抜こうとするが、

粘液に衝撃を緩和されて、

まともにダメージが入らない。

「ちくしょう…」

「あー、アーシラ。

 こっちは上手くいったわ。
 
 ハッキング成功。
 
 本当の合計特殊出生率はねえ…」

「そんな事よりっ!

 ちょっとマズったんだけど」

「ああ。

 その事なら、フューラー様から直接指示があるから」

「何をうろたえているの?

 アーシラ」

「ああっ。

 フューラー様。
 
 申し訳ありません。
 
 ちょっとマズったかも」

「良い。

 目的は達した。
 
 マリリンは既に撤収命令を出した」

そっか、逃げたのか、あいつ。

ま、多勢に無勢だしね。

「あの、あたしは…」

「落ち着け。

 先ずは深呼吸だ」

「はい」

すーはー。

落ち着いてきた。

「そして、オナニー」

「はい」

そう言えば、又、アーマー付け無いで大立ち回りしてしまった。

’あたし’は指を秘所に向かわせると粘着液の中でオナニーを始める。

ああっ。

フューラー様。

「フューラー様。

 ああっ。
 
 フューラー様。
 
 そ、それから、あたしは…」

「オナニーに集中しろ。

 そして、イけ」

「は、はいっ。

 ああん。
 
 フューラー様」

ついに、粘着液は口にまで届こうとしている。

それなのに、オナニーを続けるあたし。

ああっ。

変になりそう。

液がどんどん溢れ出す。

あ、ああっ。

イくっ。

イくっ。

はあ。

はあっ。

はああっ。

ごぼっ。

ごぼぼっ。

「あ、あの、今のオナニーには、どんな意味が…ごほごほっ」

「ああ。

 それ、糊じゃなくて、硬化性の樹脂みたいだから。
 
 変心の途中で止めたら面白いかなって、フューラー様が」

がーん。

「あ、今の表情良い。

 そのまま、固まりなさい。
 
 命令」

そんな。

そんな。

そんな。

筋肉が落ちていき、僕はオナニーの体制から身動きが全く取れない。

「もうちょっと使えるかと思ったがな」

「あん、フューラー様。

 次はもっと良いの作ります」

「期待しているぞ、ジーナス」

音声はそこで途絶えた。

僕は見捨てられてしまった…



「ほお。

 これは…TS…ですかな」

「ええ。

 大臣。
 
 彼らのテクノロジーはTソルジャーを始め我らの未知のものです。
 
 彼らの技術を取り入れれば、我々、長州の戦力も倍増すると言うもの」

「鮮血のアーシラと恐れられた女もこうなっては只のエロフィギュア。

 ははは。
 
 うちのインテリアにでもするか」

「ええ。

 10m四方の超高アクリルでできていますので、
 
 象が暴れても壊せません。
 
 彼女はこの中で我らの視線に犯されながら、
 
 永遠に生きるのです」

ぐすん…ぐすん…

何故だか生きている。

ネオ新撰組の技術なのか、長州の技術なのかはわからない。

見捨てられた。

見捨てられちゃった。

フューラー様にも、ジーナスにも。

僕は中途半端にTSしたままで透明の樹脂で固められて、

切り出されてしまった。

何人もの厚生省のお役人が僕を見ていったし、

写真もあらゆる角度から何枚も取られた。

何で、何でこうなっちゃんだろう。

僕は、年金をぶっつぶすとか、

そんな大それた気持ちはちっともなくて…

でも、ネオ新撰組の一員で…

そんな中途半端な気持ちだから…

油断して…こんな目に…

うわーん。

助けて。

助けてよ。

只でさんざんこきつかって、

捕まったら放置ってひどすぎるよ!

助けてよ…また、命令してよ…

ジーナス…

「あー、馬鹿がひっかかったねえ。

 厚生大臣の板口じゃん」

「くくく。

 あ奴の趣味はリサーチ済みよ」

ああっ。

ジーナス。

フューラー様っ。見ていてくれてたんだ。

僕は見捨てられてなかったんだ。

良かった。

ほっとして涙が…ああっ、固められていて出ないっ!

「さっさと変心して、板口を倒しなさい。

 命令」

ああっ。

簡単に言うけどっ。

今、僕のおちんちんはアーシラから戻る途中で、

ほんのチコっとしか無くって。

そんで透明樹脂で固められていて。

そんで、こんな状況でどうやってオナ…

「あきらぁ、あんた正真正銘のマゾでしょ。

 見られて感じちゃってんでしょ。
 
 がんばって、イきなさい」

ち、ちがうっ。

僕は…ひょっとしたらぐらいで…

正真正銘じゃ…

決して…

僕はだんだん興奮してくるが、

それでも固められている僕のおちんちんはどうにもならない。

「ジーナス。

 いくらあきらでも、そりゃあ無理だろ。
 
 さっさとスイッチを入れろ」

「はい。

 フューラー様」

ス、スイッチって…、

ああっ。

ああああっ。

い、痛い。僕のおちんちんが小さいままにどんどん出そうになって、

ああ、無理無理無理無理…あはあ。

僕のおちんちんと透明樹脂のかすかな隙間に僕の精液は爆発し、僕はイッた。

変心が始まる。

お尻が、胸が、筋肉が、透明樹脂にどんどん圧力を掛ける。

ぴきっ、ぴしっ。

ぴききききき…、

「うりゃああああああああああああ」

’あたし’は両手に力をこめると、クリスタルを粉砕した。

「うわああああ。

 な、どうなっておるんだ君?」

「こ、こんな馬鹿な…」

「畸兵隊!

 集合!!!」

砕け散ったクリスタルの破片が上から落ちて、きらきら光る。

’あたし’はびしりっと、板口を指差すと宣告する。

「厚生労働大臣、板口っ!

 いえっ
 
 長州疫人・板口っ

 まんまと罠にかかったわねっ!」

「し、しまった!」

動揺する板口は腰を抜かしたのかあたふたしている。

ふと、近くを見ると、クリスタルの破片がごろごろ転がっている。

えいっ。

「うぎゃぁぁぁ!!」

よしっしとめた。

板口の体から血が滝の様に流れていく…

でも、長州の奴って血の気が多いって言うし、

それにスグ回復するって言うから、

取りあえず厳重に縛っておきましょ。

さぁて…じゃぁ…

「あは。

 あははは。
 
 あはははは」

手近なクリスタルの破片を投げつけると、一面は地獄図絵となった。

あはは。

あたし、なんかすっごくむしゃくしゃしてんのよね。

あは。

あははは。

あはははは。



「見事だ。アーシラ。

 出生率のデータを得ただけでなく、
 
 板口大臣まで倒すとは、さすがは我がネオ新撰組の隊士だ」

「はっ」

’あたし’は跪いて応える。

「いえ、全ては偉大なるフューラー様の指揮あっての事。

 まさか、愛液により透明樹脂との間に隙間を形成し、
 
 逆転の機会を伺うとは…素晴らしい機転でございます」

今まで、フューラー様の事は純粋に男として好きだったけど、

将としても素晴らしいお方だと言う事がわかった。

ああん。

フューラー様。

あたし、フューラー様におつかえ出来て幸せです…



「じゃ、捕まってた時、考えた事、全部話して。命令」

「あうう。

 僕は見捨てられちゃったのかなって思って、
 
 そんでとっても悲しくなって、
 
 ジーナスの馬鹿って思って…見られてとっても恥ずかしくって。
 
 もうネオ新撰組は辞めようと思って。
 
 でも、辞めれるはず無くって。
 
 なんでジーナスに見捨てられたのかなって思って。
 
 僕はやっぱりジーナスの事が好き…ああっ」

そうして、にこにこ笑うジーナスの前で、

僕は何時間も話をさせられたのだった。



つづく



この作品はあむぁいさんより寄せられた変身譚を元に
私・風祭玲が加筆・再編集いたしました。