風祭文庫・人魚変身の館






「人魚の王国」


作・風祭玲

Vol.1011





「うーん。

 参ったなぁ…」

それは良く晴れ渡った夏の午後のことであった。

西日が差し込む水泳部の部室で財布の中を幾度も確かめつつ、

同部員の皆川雄介は短髪の頭を掻き唸っていると、

「なぁに不景気な顔をしているのよ?」

の声と共に水泳部の部員兼恋人未満の紺野裕子が話しかけてきた。

「げっ!」

突然響いた裕子の声に雄介は慌ててジャージのポケットへと財布を押し込むと、

「なっなんだ、ゆっ裕子か、

 ぶっ部活はどうした?」

と話しかけながら顔を繕ってみせる。

その途端、

ムッ!

裕子の表情が変わり、

「なに、言っているのよっ、

 あんたが部室に引きこもってプールに出てこないから、

 あたしがコーチから呼んでくるようにって言われたのっ

 一体、なにをしているの?」

と雄介に聞き返す。

「あっいや…」

彼女の指摘に雄介はたちまち返す言葉をなくしてしまうと、

「さっ早くプールに行く行く、

 もぅみんな待っているんだから」

と指図をしながら裕子は雄介の背中を押したとき、

ポテッ

雄介のジャージから押し込んだはずの財布が落ちる。

「?

 財布?」

それに気がついた裕子が落ちた財布を拾い上げると、

「あぁーこらっ、

 勝手に触るなっ」

慌てて雄介は取り戻そうとするが、

「あれ?

 英世が3枚しかない…」

と裕子は雄介の財布の中が薄いことを呟き、

そして、改めて雄介の顔を見直すと、

「まさか…

 いまの全財産ってこれだけ?」

と聞き返したのであった。

空しくも長い沈黙の時間が過ぎても、

雄介からの返事が返ってこないことに

「まさか…

 この間入ったって言っていたアルバイト代。

 全部使っちゃった。

 なんてことわけないよね」

そう裕子は念を押してみせる。

ギクッ!

裕子のその言葉が響き渡るのと同時に雄介の顔から表情が消えていくと、

「まさか…

 ビンゴ!

 ってわけ?」

と尋ねながら裕子の語気が急速に萎んでいく。

「いっいやぁぁ…

 先輩からのお誘いとか、

 色々なツケの支払いなんかがあってね。

 こう、右から左へと…」

そんな裕子を励ますかのように雄介は腕を右から左に動かしながら、

明るく振舞って見せてみせると、

「はぁぁぁ…

 どうしてこう締りが無いのかしら?

 どうするのよ今月…」

雄介の返事を聞いた裕子は頭を抱えて見せる。

すると、

「だから…

 その…少し貸して…」

そんな裕子に向かって雄介はそう言いかけると、

ギンッ!

「あんっ?

 いま何か言いました?」

まるで蛇女の如く髪を蠢かせながら裕子が放ったキツイ視線が雄介の胸を一気に貫く。

「…うっ動けない…」

次の一手を全て失い硬直した時間が過ぎていく中、

雄介は冷や汗を流していると、

「…あの、紺野先輩…

 …そこに居ますか?」

凍りついた空間を溶かすかのような少女の声が部室の外から響いた。

「!!っ」

雄介にとって聞き覚えの無い声が響いたおかげで、

一気に彼の体が自由になると、

「ねっねっ

 新入部員でも入ったの?」

と興味津々そうに裕子に詰め寄り問い尋ねる。

「あのねっ」

それを聞いた裕子は呆れた表情を見せると、

ガチャッ

閉じられていたドアが開き、

「あのぅ、

 こちらに紺野先輩…いらっしゃいますか?」

と真新しい水泳部のジャージを着た少女が覗き込む。

「!!!!っ」

そんな彼女の姿を見た途端、

「挨拶が遅れてしまって申し訳ない。

 皆川と申します。

 何か判らないことがありましたら、

 遠慮なく相談してくださいね」

と彼女の細い手を握り締めながら、

雄介はさりげなく挨拶をしてみせる。

「え?

 あっ

 はぁ」

突然の自己紹介に少女は困惑気味にはにかんで見せると、

「雄介ぇぇぇ!!」

その背後より裕子の怒鳴り声と共にモップの柄が降って来るのだが、

直撃を受けるまで雄介はそのことに気づかなかったのであった。



「痛てぇぇぇ!!」

痛む頭を庇いながら雄介は声を上げると、

「自業自得よ」

と裕子はバッサリと切り捨てる。

「くすっ」

そんな二人を見ながら少女・小山夏葉は小さく笑って見せると、

「こんな先輩の下では大変でしょう」

と雄介は少女に向かって話しかける。

その途端、

「それってどういう意味?」

すかさず裕子はその言葉の意味を指摘すると、

「僕は事実をそのままに言っているんだよ」

と雄介はとぼけてみせる。

「あんたねぇ」

まさに売り言葉に買い言葉状態の二人を見ながら、

「そういえばアルバイト代がどうのこうの…と聞こえましたが」

と夏葉は問い尋ねた。

「あっ

 え?

 あぁ聞こえちゃったぁ?」

夏葉の質問に雄介はごまかすように笑って見せると、

「小山さん、ほっといてあげて」

間髪居れずに裕子は言う。

「裕子ぉ、

 そんなに邪険にしなくてもいいじゃないかぁ」

それを聞いた雄介は裕子に向かって猫撫で声をあげると、

「先輩ってそんなに切羽詰っているのですか?」

真剣な表情で夏葉は問い尋ねる。

「うーん、

 切羽はでは詰まっていないけど、

 でも、結構苦しいかも」

と雄介は曖昧な返事をして見せると、

「ふむ」

夏葉は何か考える素振りを見せたあと、

「そうだ、

 あたしのアルバイト先でアルバイトしてみませんか」

と誘ってきたのであった。

「ちょちょっと小山さん」

横で会話を聞いていた裕子の声が響くのと同時に、

「え?

 本当?

 いやぁ助かる」

と感謝の言葉を述べながら雄介は夏葉の手を握って見せると、

「なっ」

あまりにもの急展開振りに裕子は唖然とするが、

スグに我を取り戻し、

「小山さん。

 気遣ってくれるのはいいけど、

 でも、そういう気遣いって皆川のためじゃないと思うの」

とさりげなく注意をする。

すると、

「じゃぁ、紺野先輩も来ていただけますか?

 実は人手不足で猫の手も借りたいくらいなんです」

と夏葉は裕子にも誘いをかけてくる。

「いや、そういわれても…

 ほら…」

夏葉の逆提案に困惑しつつ裕子は言い返すと、

「そう言っているんだからさ、

 紺野も付き合え」

すっかりその気モードになっている雄介は裕子に向かって手招きをしていたのであった。



「先輩っ

 早く早く

 こっちですよ」

「ちょっと待て」

その日の夕刻、

先を行く夏葉を追いかけるようにして、

雄介と裕子は繁華街の裏通りを歩いていた。

「ねぇ、小山さん。

 あなた一体どういうところでアルバイトしているの?」

怪しく光るネオンの光を怪訝そうに見送りながら、

裕子は前を歩く夏葉に向かって尋ねると、

「えーっ、

 別にいかがわしいものではありませんよぉ」

と夏葉はしらばっくれるようにして返事をする。

「ねぇ、どう思う?」

それを聞いた裕子は横を歩く雄介に小声で尋ねるが、

「まぁ、いいんじゃないか?

 たまたまここを通るだけなんだろうし」

と聞く耳を持っては居なかった。

「もぅっ!」

雄介の返事に裕子を膨れて見せると、

「先輩っ、

 こっちでーす」

一軒の雑居ビルの入り口から夏葉は顔を出して手を振って見せる。

だが、その雑居ビルを裕子は見上げているうちに

「!!っ」

本能的に彼女は違和感を感じ取ると、

「はいはーぃ」

その声に誘われるようにして雑居ビルへと向かいだした雄介に向かって、

「待って!」

と声を上げながら彼のシャツを引っ張って見せた。

「なっなんだよぉ」

裕子の行為に雄介は怒ると、

「コレっておかしいわ、

 雄介っ
 
 ここで引き返しましょ」

と裕子は言う。

「はぁ?

 何で引き返すんだよ」

彼女の台詞を聞いた雄介は呆れた表情を見せる。

すると、

「どうしたんです?

 先輩達…」

と夏葉が話しかけてきた。

「小山さん。

 悪いけどこの話は無かったことにして」

夏葉に向かって裕子はそう告げ、

そして、

「さっ、

 あんたもさっさと来る」

と雄介の腕を引っ張って見せた。

だが、

「おいっ裕子ぉ

 勝手に話を進めるなよ」

裕子の行為に怒った雄介が彼女の腕を振り払い、

「とにかく行きもせずに

 判断するのはよくないぞ」

と言うとさっさと歩き出してしまったのであった。

「ちょっと、

 止めなさいって」

それを見た裕子は雄介を引きとめようとするが、

「そもそもこれは俺のバイトの話だろ?

 良いか悪いかは俺が判断するよ」

引き止める裕子に向かって雄介はそう言うと、

「さすが先輩っ

 話が判りますね」

と嬉しそうにする夏葉を伴ってビルの中へと姿を消して行く。

そして、

「もぅ、

 知らないから!!」

二人が消えたビルに向かってアッカンベーをして見せた後、

裕子は足音荒く立ち去っていくが、

翌日。

「あれ?

 雄介は?」

その雄介が部活に出ていないことに裕子は気がつくと、

「そういえば今日、学校を休んでいたね」

と彼と同じクラスの部員から返事が返ってきた。

だが、

翌日も…

また翌日も…

雄介は学校には登校してこなかった。

そしてさらに、

雄介と共にビルに入っていった小山夏葉もまた登校してこなかったのである。

「やっぱり…なにかあった…」

二人の欠席とその前日のことが頭をよぎった裕子は早々と部活を切り上げると

あの雑居ビルへと向かい、

「雄介と小山さんはこのビルに入ったまま帰ってこなかった…」

そう呟きながら裕子はビルを仰ぎ見るが、

しかし、どこを見てもごく普通のビルであり、

それどころかあの日、裕子が感じた違和感すら感じなかったのである。

「おかしいわね…」

違和感までも感じないことに裕子は首を捻りながらビルに近づき、

明かりのともっているエレベータに足を踏み入れた。

そして、そのとき、

「あれ?

 雄介達って何階に向かったのかな…」

エレベータの階数ボタンに指をさし伸ばした状態で、

裕子は雄介達がビルの何階に向かったのかについて何も知らないことに気がつくと、

「えぇいっ、

 片っ端から覗いてやれ」

と叫びながら片っ端からボタンを押してみた途端、

パタンッ!

いきなりドアが閉まると、

なんとエレベータは降下を始めたのであった。

「えぇ?

 何で下に下がるの?」

地下階は無いはずのエレベータが降下したことに裕子は驚いていると、

ガクンっ

と大きく揺れて今度はエレベータが停止する。

そして、停止するのと同時に、

ジワ…

なんとその足元から水が染み出し、

チャプチャプ

とその水位をあげ始めてくる。

「ひっ!!

 ちょっとどういうこと、これ!」

まるで水没していくかのようにあがってくる水位に裕子は驚き、

そして、

カチカチカチ!

非常用の呼び出しボタンを押しながら、

「誰か!

 誰か!

 助けて!!」

と声を張り上げるものの、

だが、返事は一切なく、

ガボガボガボ!!

上がる水位は容赦なく裕子を飲み込んでいく。



「うっ」

どれくらい気を失っていただろうか、

裕子が目を覚ますと周囲は薄暗く、

目を凝らしてみても周囲の状況はよく判らない状態の中にあった。

「どこ?

 あたし……」

寝ぼけ眼のまま裕子は記憶をたどっていくと、

「あっ!」

エレベータの水没までの記憶が呼び出されたのか思わず声を上げ、

バッ

バッバッ

と自分の体を触って見る。

そして、

「うんっ、

 生きている…」

と頷きながら改めて周囲を見ると、

「一体…

 なにがどうなって…」

と呟きながら手を伸ばしてみた。

すると、

グニッ

その指先に何か柔らかいものを感じた途端、

バッ!

裕子は慌てて手を引っ込める。

すると、

『ぽーにょぽにょ…』

とちょっと前に流行した映画の主題歌の歌声が響いてくると、

『先輩、

 こんにちわ』

と言う声と共に

フッ

裕子の目の前に夏葉の顔が浮かび上がった。

「おっ小山さんっ」

夏葉の顔を指差しながら裕子は声を上げると、

『やっぱり先輩も来てくれたんですね』

と夏葉は嬉しそうな表情を見せる。

「小山さんっ、

 ここってなに?

 雄介…皆川は無事なの?」

夏葉に向かって裕子は尋ねると、

『皆川先輩は元気ですよぉ』

と夏葉は答える。

「そう…」

彼女のその言葉を聞いて裕子は一安心して見せるが、

スグに、

「じゃぁ、さっさと会わせて、

 それにここはどこなの?」

とキツイ視線を投げかけながら問い尋ねる。

しかし、

『うふっ』

夏葉は意味深な笑みを見せると、

『じゃぁ、みせてあげる』

と言うなり

パン!

彼女の手の音だろうか、

静かに鳴り響く音がこだました。

その途端、

フワッ

薄暗かった周囲を光が照らし出されるが、

「なにっ」

それを見た裕子は思わず絶句した。

『どうしました?

 先輩?

 あっひょっとして声が出ないのかな?』

そんな裕子に向かって夏葉は優しく話しかけると、

「なっなっなにこれ?」

と裕子は小さく声を上げる。



そう、裕子の目の前に広がっている景色は色とりどりのサンゴ礁に、

そのサンゴ礁の間から立ち上がりゆらゆらと揺らめく海藻類、

そして、それらの間をすり抜け泳いでいく魚達とまるで海底を思わせる光景であり、

裕子自身は透明な膜を持つ袋の中に居たのであった。

「ちょっと、

 なにこれ?

 ここって海の底?」

理解を超える景色に裕子は唖然としていると、

『そう、

 ここはあたしだけの秘密の海でーす』

と言いながら夏葉はその姿を晒してみせる。

「!!っ、

 あっあなた…人魚…なの」

水泳部の水着姿とは違い、

恥ずかしげに膨らむバストを貝のブラで留め、

そして腰から下を朱色の鱗が覆う魚の尾びれとなっているその姿を見て、

裕子は驚きの声を上げる。

『ぴんぽーん!

 そう、あたしは人魚なのです。

 うふっ、

 どうかしら先輩っ、

 どこから見ても人魚でしょう?』

それを聞いた夏葉は嬉しそうに言いながらクルリと回って見せる。

「どこから見ても…

 って、まさかあなた、

 人魚に変身したってこと?」

その言葉を聞いて裕子は聞き返すと、

『ふふっ、

 あたしね、

 人魚になるのが夢だったの…

 無論、それは実現することは出来ない夢だった事は判っていたわ、

 でも…そんな夢を実現してくれる事になったのよ、

 このお薬でね』

と言いながら夏葉は胸の間から一本の薬瓶を取り出して見せる。

「なにそれ…」

夏葉が見せる薬瓶を見ながら裕子は尋ねると、

『これがあれば、

 みんなあたしの思い通り…

 だって、ほら、

 あたしだって立派な人魚になれたんですもの』

と夏葉は言う。

「立派な人魚って

 まさか、

 雄介は

 雄介に会わせて」

それを聞いた裕子は声を荒げると、

『いいわ、

 さぁ、先輩ーぃ、

 何時までも隠れていないでこっちに来てくださいよぉ』

と夏葉は横を向き声を上げる。

だが、その呼び出しを受けて現れる者が出てこないと、

『もぅ』

夏葉は膨れっ面をしながら大き目のサンゴ礁の後ろに向かうと、

『隠れてないで、

 見せてあげてくださいよ』

と言いながら何かを引っ張ってみせる。

すると、

『やめろっ

 こらっ!』

そう声がサンゴ礁の後ろから響くと、

「雄介?

 そっそこにいるの?」

と裕子は恐る恐る声をかける。

その途端、

『あっ』

夏葉に引っ張られるようにして人影がサンゴ礁の裏から引き出されてしまうと、

裕子の前に連れて来られた。

「まっまさか…

 あなたが雄介…なの」

自分の目の前に引き出された人魚を指差して裕子は尋ねると、

コクリ…

Dカップはあろうか思われるバストを小さな貝ブラで押さえ、

ムッチリと膨らむ腰から下を朱色の鱗が覆う尾びれが続く人魚は素直に頷いて見せた。

「そんな…

 なんてことを…」

まるでディズニー映画の人魚の如く艶かしい曲線美を描く人魚の姿に、

裕子は絶句してしまうと、

『先輩ったら凄いんですよ、

 ちょっとあたしとエッチなことをして卵を産んでみたんですけど、

 モリモリといっぱい産んじゃうんですよぉ、

 あたしでも驚きでした』

と屈託の無い顔で夏葉は言う。

その途端、

『ひっ!』

人魚は両手で顔を覆うと、

『やっやめて、

 それは言わないで』

と懇願したのであった。

その途端、

「なんて事をしてくれたのっ、

 この悪魔っ!

 雄介をさっさともとの人間に戻しなさいよ」

話を聞いた裕子は夏葉に向かって声を荒げるが、

『ふふっ、

 大丈夫。

 お薬はまだ一杯あるし、

 それに男の子が居ない世界っておかしいと思うの』

と夏葉が言った途端、

ビクンッ!

大声を上げている裕子の体が小さく跳ねると、

ジワリ…

裕子の腕や顔に鱗が生え始めた。

「え?

 え?

 なっなにこれ?

 ちょっと、あたしに何をしたの!?」

体中に生えていく鱗を見ながら裕子は声を上げるが、

メリメリメリメリ…

鱗に覆われた身体から異音が響くと、

ググググッ

華奢な裕子の身体が盛り上っていく。

『あっあっあっ』

変身していくその姿を見ながら人魚になった雄介が裕子を指差すと、

『うふっ紺野先輩っ、

 あなたは男の人魚・マーマンになるのよ。

 そして、人魚になった雄介さんが産む卵に精子をかけてあげて…』

と囁きながら夏葉は筋骨逞しいマーマンへと変身してゆく裕子を見ていたのであった。



はぁ、やっと第一歩だな…

人魚族の末裔と言う事を知らないで彼女にした女に無理やり犯され人魚にされ、

さらに人魚族の復興のため乙姫となってがんばってください。

なんていわれてこの場所を押し付けて以来、

あたし…ううん、俺は仲間を探していた。

そして、そんな俺に近づいてきた春子と言う女から、

【あなたをお手伝いします。

 人間を人魚へ変身させる薬を作りました。

 差し上げますので、お役に立ててください】

と言うメッセージと共に同時にこの薬が送られきたんだ。

春子って奴はとんだマッドサイエンティスト並の科学オタクのようだった。

そして、その薬を持って俺はこうして足がかりをなる仲間を得た。

ふふっ作るぞぉ

人魚の王国を…



おわり