風祭文庫・人魚変身の館






「ハンター」


作・風祭玲

Vol.305





ドバァァァァン!!

「くぅぅぅぅぅ!!!」

うち寄せる波を背景にあたしは大きく背伸びをすると、

肺一杯にフロリダの空気を吸い込んだ。

「はぁ…

 やっぱフロリダに来た甲斐があったわ、

 でも、いいわねぇ…

 窓の外に海が広がっているなんてさ」

とリラックスした表情で、

この部屋の持ち主である友人の友沢和美に話しかけると、

「まったく…

 いきなり日本から押し掛けてくるんだもの、

 驚いたわよ」

とコーヒーカップを片手にやや皮肉にも取れる台詞をあたしに言った。

「まぁまぁ…そんなに邪険にしないでよ、

 アメリカにいる知り合いって和美だけなんだだしぃ」

「あのね…あたしの部屋、

 あんたのプライベート・海の家とでも思っているの?

 もぅこっちは暇じゃないんだからね」

あたしの台詞に口を尖らせながら和美が反論すると、

「はいはい、感謝してます。

 和美さまっ」

とあたしは和美に手を合わせた。

「はぁ…まったくもぅ」

悪びれないあたしの様子に和美は”呆れたポーズ”をした後、

「じゃっ、あたしはこれから仕事があるから事務所に行くけど、

 真佐子はどうする?」

と壁の時計を見ながら和美がこれからの予定をあたしに尋ねた。

すると、

「ふっ、野暮なコトは聞かないでよ、

 あたしがやることと言ったら………泳ぐコトよ!!」

そう言いながらあたしは着ていたパーカーをバッと脱ぎ去ると、

ブルン!!

と男性の目を一撃で釘付けにするであろうDカップの胸と、

モデル張りのセクシーなプロポーションに身につけた、

日本の海岸ではとても着られないような”きわどい”ビキニ姿を和美に披露した。

「あんたって女は…」

あたしのその姿に和美は目を片手を覆いながら呟くと、

「ははははは!!!

 このマリンブルーの海を泳がないでどーするってぇーのよ!!」

とあたしは両手を腰に当て勝ち誇ったように声を張り上げる。

「勝手にして…

 あっ言って置くけど、

 ここって州立公園の近くでそんなに人が来ないからね、

 だから、もし、あんたが溺れても誰も助けには来ないから。

 そ・れ・と、日が高くなったら日陰に行くことと、

 夕方になったらサッサと帰ってくること、

 何度も言うけど、ここは日本ではないってコト肝に銘じなさい。」

和美はそうあたしに告げると、

颯爽とガレージに止めてある車に乗り込むなり走り去っていった。

「判ってますよ…」

和美の車を見送りながらあたしは手を振りながら、

「さてと…」

と言う台詞を残して部屋を出ていった。



カッ!!

砂浜に降りたあたしを真上から照りつける太陽光線は邪魔されることなく照らし、

そして、熱せられた白い砂浜はあたしを足を容赦なく焼く。

「ひゃぁぁぁ!!

 あっちっち!!」

あたしは飛び跳ねながらさっそく白い波が優しく折り返す海へと入っていった。

「ひゃぁぁぁ…気持ち良い!!

 芋洗いの江ノ島とは違って誰も居ないから気楽で良いわ」

そう言いながらあたしはノンビリしながら海水とじゃれ合っていた。

しかし…

コポッ…

そんなあたしを海の底からジッと見つめているモノの姿がいたことには

まだ気が付いてはいなかった。



ひゅぉぉぉぉ…

次第に風が強くなり、波が荒くなってきたのを感じ取ると、

「あら…風が」

あたしは早々に浜へと引き上げた。

そして、

ザザァァァァン

海水浴よりサーフィンに絶好のコンディションになってしまった海を見ながら、

「仕方がないわね…」

と残念そうにため息をつくと、

「こうなったら日光浴、日光浴!!」

素早く考え方を切り替えると早速チェアを広げ、

そして、サン・ローションをたっぷりと身体に塗りはじめた。

と、その時、

「そうだ、回りには誰も居ないんだよね…」

周囲を確認しながらそう呟くと、

「へへへ…」

あたしは笑みを浮かべゴソゴソと水着のブラを取ると

そのまま仰向けになると日光浴を始め出した。

ジリジリジリ…

フロリダの太陽がオーブンで焼かれるチキンのように

あたしの身体をじっくりを焼いていく。

ザァァァァン…

潮風に乗って流れてくる波の音を聞きながらうつらうつらし始めたとき、

ざばぁ…

目の前の砂浜に海の中より何か生き物がはい上がってきたが、

しかし、その音は潮騒の音に隠れあたしの耳には入ってこなかった。

サク…サク…

はい上がってきたそれはゆっくりゆっくりとあたしに近づいてくる。

ジリ…ジリ…

「うぅん…暑い…」

体の表面をまんべんなく太陽に焦がされ、

あたしは暑さを感じると寝返りを打ち俯せになった。

とその時、

ヒヤッ

言いようもない冷気が漂ってくるとあたしは自分の背中の上で

じっとあたしを見下ろしている何者かの存在に気づいた。

その瞬間。

「ひぃ!!」

あたしは閉じていた目を見開くと慌てて飛び起きようとした。

すると、

ガッ!!

あたしの頭は何者かに押さえつけられると、

そのままチェアから落とされてしまった。

しかも、彼女の頭を押さえつける手は

あたしがチェアから落ちても一向に離されることはなく、

そのまま砂浜に彼女の顔を押しつけた。

「助けてぇぇ!!」

あたしは必死になって抵抗しながら力一杯叫んだが、

しかし、あたしの声を聞きつけて駆けつけてくる者は誰も居なかった。

『ゴボゴボゴボ…しゅるるるる』

不気味な息づかいがあたしの耳に飛び込んでくる。

「なっなによぉ、コイツ!!」

あたしは自分を襲っている相手が人間ではないことに気づくと、

言いようもない不安感がこみ上げてきた。

「なっなんなの?」

得体の知れない相手に、恐怖心は徐々に高まってくる。

とその時、

『お前は…選ばれた…』

と言う声があたしの頭に響き渡った。

「え?、選ばれた?どういうこと?」

その途端、あたしは相手の虚をついて振り返えると、

サッ、

あたしを押さえつけていた相手はあたしの視線から隠れるように上半身を逸らせた。

しかし、

上半身は隠せても、動くことの出来ない下半身はあたしの視界に飛び込んできた。

「うそっ」

そう、あたしの視界に飛び込んできた相手の下半身は、

深い緑色の鱗に肌が覆われた人の物とは思えない二本の足と

それらを保護するかのような多量の粘液が妖しく光っていた。

「あっあんた、何者!?」

あたしは自分を襲っている相手の素性が掴めずにそう言うと、

『…わたしか?』

と再び声が響いた。

そして、

『…ふっ、陸の女よ…

 お前達は沢山の毒を海に流し、

 我々の多くの仲間の命を奪っていった。

 その為に海は荒れ、我々も残り僅かになってしまった。

 だから、お前には減ってしまった仲間を再び増やすために我々の子を産んで貰う』

と告げると、

バッ!!

あたしのビキニがはぎ取ってしまった。

「ひぃぃぃぃ!!(犯される!!)」

相手の突然の行為にあたしは心底震え上がった。

すると、

ビチャッ

ビチャッ

相手は有無も言わさずあたしの身体の上にのしかかると、

深緑色の鱗と水掻きが這った手をあたしの両手に乗せるとそれを握りしめた。

「いやぁいやいや!」

あたしは頭を横に振って抵抗するが、

しかし、

ニュクッ

相手の冷たいペニスがあたしの秘所にあてがわれると、

ズンッ!!

ペニスがあたしの膣に侵入してきた。

「痛い!!

 痛い!!
 
 痛い!!」

下半身を引き裂くような激痛にあたしは声を張り上げるが、

しかし、相手は容赦なく腰を激しく打ち付けはじめた。

ピチャピチャピチャ

腰を打ち付けるたびに相手の粘液が妖しい音を立てる。

「くはぁ…

 くはぁ

 あぁぁぁっ
 
 いぃっいい!!」

犯されているあたしは次第にこのことが快感に感じ始めた。

と、その時、

グリン!!

ペニスを支点にあたしが体を回ってしまうと、

相手の顔があたしの正面に来た。

そして

「うそ?」

あたしを犯す相手の素顔を見てあたしは思わず声を上げた。

『ふしゅるぅ…』

不気味な呼吸をする相手は

一見、顔は人には似ているものの、

しかし、下半身同様上半身も魚の鱗に覆われた身体に、

人間とは明らかに違う肉付きをした筋肉、

そして、全身を覆う粘液…

まさしくそれマーマン(半魚人)と言っていいものだった。

「いっいやぁぁぁぁ!!」

それを見たあたしは悲鳴を上げると、

自分の体内に挿入された相手のペニスから逃れようとしたが、

しかし、マーマンは逃げようとするあたしを力づくで押さえつけると、

激しく腰を打ち付け始めた。

そして、間もなく、

シュシュシュッ!!!

体液をあたしの体内奥深くに放出をしてしまった。

「ぐわぁぁぁぁ!!」

マーマンが放った冷たい体液が体内に広がっていくのを感じながら

あたしは言いようもない絶望感に捕らわれると、

砂の上にグッタリと倒れると泣き始めてしまった。

しかし、あたしを襲ったこの出来事はほんの序章にしか過ぎなかった。



ザッザッザッ

あたしを犯したマーマンは体液を放出すると、

泣き続けるあたしをそのままにして海の中へと消えていった。

その一方で、あたしは体内奥深くに放出されたマーマンの体液が

ゆっくりと染みこんでくるのを感じていた。

「うっうっうっ」

泣きながらあたしがゆっくりと身体を起こして、

マーマンに引き裂かれたビキニに手を伸ばそうとしたとき、

ジワジワジワ…

あたしは身体の奥深くから言いようもない熱が沸き出してきていることに気がついた。

熱は次第に痛みとなってあたしの身体を覆ってくる。

「くはぁ(はぁはぁ)

 ううっ」

こみ上げてくる痛みにあたしは頭を砂に打ち付けると、

肩で息をして必死に耐え始めた。

メリッ

メリッ

痛みはまるで波のように身体の奥深くから、皮膚へと伝わってくる。

「ぐわぁぁぁ!!」

痛みに耐えかねあたしは痛みから逃れるように無人の砂浜を転げ回り始めるが、

しかし、幾ら暴れてもあたしを襲う激痛からは逃れることは出来なかった。

すると、

ミシミシ…

メリメリメリ…

自分の肛門と秘所が身体の正面に浮き出てくるのを感じ取りながらあたしは

「くはぁ、あたし…

 あぁ何が起きているの?」

と歯を噛みしめながら必死になって起きあがると、

変化が著しい自分の下半身を眺めた。

すると、

「そっそんな…」

驚いたあたしが見たのは秘部と肛門が正面に突き出し、

そして

大腿部が一つに癒着しようとしている自分の脚だった。

「なっなんで…こんな…

 あぁ…」

あたしは自分の身に起きていることを理解しようとしたが、

しかし、人ではない別の生き物へと変化していく自分の身体を見るうちに、

「そんな…

 なんで…
 
 あたしが何をしたのと言うの?」

と苦痛に耐えながらむせび泣きはじめた。


メリメリメリ

グググググ…

約30分程が過ぎ、あたしの2本の脚は癒着が進み1本の肉棒を化していた。

「ぐぅぅぅぅ…

 くはぁ!!」

深緑色の鱗が1枚、また1枚と

染み出すように生え始めた腕をしきりに砂浜に打ち付けながら、

あたしは変身の激痛に翻弄されていた。

メキメキメキ!!

肉棒と化した脚の中で、

これまであたしの身体を支えてきた脚の骨が次第に形を変えていく、

「くはぁ(はぁはぁ)

 うぐぅぅぅぅ」

ビシッビシッ

あたしは砂浜に脚を幾度も叩きつけると、

叫び声をあげながら身体を弓のようにそらせた。

そして、クルリと俯せになると、

ミシミシミシ…

骨盤が次第に小さくなっていることと、

脚の骨格が消え代わりに回転するように柔軟に動く骨格が

成長しているコトを感じ取った。

その一方で、

ジワジワジワ…

腕に姿を現していた鱗が脚にも生え始め、

ゆっくりと深緑色に脚を染めるかのように肉棒となった脚を覆い尽くしていった。

「はぁはぁ…」

鱗に覆われた震える足の先が次第に先細くなっていくと、

その両側から一本また一本と硬い筋が伸び始め、

さらに、その間に後から追いかけていくように膜が張ると、

次第に魚の尾鰭が姿を見せてきた。

「そんな…」

ピタンピタン!!

あたしは徐々に大きくなっていく尾鰭を眺めながら、

「まさか、あの怪物に…そんな…」

そう、その時になって、

自分のこの変身はあのマーマンに犯されたコトが元凶であるコトに気づいた。

しかし、

メリメリメリメリ!!

最後の仕上げをするかのようにあたしの身体は一気に変化を始めた。

「ぐわぁぁぁぁぁ!!」

津波のような激痛にあたしは断末魔のような悲鳴をあげるが、

しかし、その声も潮騒にかき消されていった。



「うぐぅぅぅぅ」

次第に引いていく痛みに悶えながら、

砂浜で仰向けに倒れているあたしは太陽に向けて自分の右手を掲げた。

すると、掲げたあたしの手は日の光を受ける手の皮膚は鱗に覆われ、

その一方で、間には水掻きが張る細くそして長く伸びた指と

首には出来た幾重もの切り込みには

海水から酸素を取り入れる器官が使われる時を待っていた。

「はぁはぁ…」

肺の機能が次第に失っていくのを感じながら、

あたしは首をあげると細長く伸びた自分の身体を見る。

身長は2mを越えているだろうか?

まるで、魚のような自分のその姿にあたしは泣いてしまったが、

しかし、その目からはもはや涙がこぼれ落ちることはなかった。



「苦しい…

 あぁ身体が乾く…」

変身によって保水能力を失ったあたしは照りつける日差しから逃れるように、

ズルズルと砂浜を張っていくと波が打ち寄せる波打ち際まで進んでいった。

しかし、

「あぁダメ…

 水の中に入っては…」

あたしは水に入ったら二度と陸には戻れない恐怖を感じると、

そのまま波打ち際でジッと身体を濡らしていた。

けど、

呼吸する力を失いつつある身体には

波打ち際に居ることすらも次第に出来なくなっていった。

「身体が隠れる程度の浅いところなら」

そう思ったあたしは

パシャッ

っと尾鰭を叩くと、向かってきた波の中に頭を突っ込んだ。

スワァァァァ

喉の中に冷たい海水が流れ込むと、

首に出来たエラから外へと流れていく、

「あぁ…気持ち良い…」

海に抱かれた気持ちよさを感じつつあたしはしばらくの間海の中を漂っていた。

その途端、

『さぁ、行こうか…』

あたしを犯したあのマーマンの声が響くと、

すぅぅぅぅ…

っと伸びてきた腕があたしの腕を掴むなり

グッ!!

っと海の底へと引き吊り込んだ。

「いやぁぁぁぁ!」

突然のことにあたしは慌てて腕を放そうとしたが、

しかし、あたしの腕はガッシリと握りしめられ、

そして、そのまま海の底へと連れ去られていった。



どれくらい潜っただろうか?

やがてあたしの手を引くマーマンの行く手に巨大な巻き貝が姿を見せると、

マーマンとあたしは貝の中へと入っていった。

そして、

『おいっ、新しいのを連れてきたぞ』

とマーマンが声をあげると、

『そうかい?』

と言う返事と共に、

ぬぉっ

っと緑の髪を棚引かせながら大柄の人魚が姿を見せると、

マーマンが連れてきたあたしをジッと見つめる。

『おやっ、今回は少し毛色が違うね』

あたしを見ながら人魚は首を傾げると、

『そんなことまで見ていられるかよ』

とマーマンを不機嫌そうに返事をした。

「ひぃぃぃ」

あたしはゆっくりとその場から離れると、

いまだ泳ぐことに不慣れな身体を使って逃げようとした。

しかし、

『おっと、逃がさないよ』

あたしが移動したことに気がついたマーマンがすかさず抱きつくと、

『お前は俺のガキを生むんだからな』

っとあたしに告げた。

「え?」

マーマンのその言葉にあたしはハッとマーマンを見ると、

ニヤッ

一瞬マーマンの顔が笑う。

あたしの身柄はマーマンから人魚に渡されると、

『さぁ、こっちに来るんだよ』

っとあたしは奥へと連れて行かれた。

そして、連れられながら、

あたしを連行してきたマーマンはいま滅亡の縁にいること、

その元凶を作ったのは陸の人間達であること、

その償いにマーマンは人間の女を人魚に変身させて

自分たちの子孫を増やし始めたコトなどをあたしに説明した。

「そっそんな…コト言われても…」

人魚からの説明にあたしは鱗に覆われた自分の下半身を見る。

やがて連れて行かれた先には、

上からまんべんなく降り注ぐ日の光と、

それを受けて様々な色に染まる珊瑚の群落だった。

『さぁ、ここでお前はマーマンの子供を産むんだよ』

と人魚はあたしに告げた。

「え?」

その言葉にあたしは人魚を見ると、

『お前は既にマーマンの精を受けて居るんだから、

 丈夫な子供を産むんだね

 ほらっ、アレみたいに』

と指をさした。

すると、人魚が指さした先では、

大きなお腹をした人魚が気張りながら、

プリプリプリ

っと秘所を珊瑚にくっつけながら

次々と体内からゼリー状の粘液に包まれて出てくる卵を

産み付けている様子が目に入ってきた。

そして、産み付けた卵をマーマン達が回収すると、

どこかへと持ち去っていく。

「うそぉ…

 赤ちゃんじゃなくて、卵を産むのあたし?」

それを見たあたしが驚くと、

『なにを言っているんだい?

 サカナが卵を産むのは当たり前のことだろう?』

と人魚はあたしに言った。

やがて、人魚が卵を産み終えると、

素早くマーマンが人魚に抱きつくとセックスを始めだした。

『いいかい、お前は卵を産むだけの存在だよ

 あぁして、マーマンの卵を産み。

 そして、卵を産み終わると、

 次の準備をする。

 もし、卵を産めなくなったら…

 そしたらお前はマーマン達の胃袋のなかさ。』

と人魚はあたしに告げた。

「そんなぁ…」

『じゃぁね、ちゃんと卵を産むんだよ』

そう言い残して人魚はあたしの前から去っていった。



「くはぁ…」

それから、数ヶ月後…

大きく膨れたお腹をしたあたしは、

プリュッ

プリュッ

っと珊瑚に卵を産み付けていた。

粘液に包まれた薄いピンク色の卵の中には

小さな胎児が綺麗に収まりそして激しく中で活動をしている。

『あぁ…あたしの赤ちゃん…』

そう思いながらあたしは歯磨き粉を搾り出すように珊瑚に卵を産み付けていく、

そしてすべてを産み終わったとき、

サッ

待ちかまえていたマーマンがあたしが産み付けた卵を回収し始める。

『あぁ…待って…』

それを見たあたしが思わず声を上げるが、

しかし、

『ふふふ…さぁ今度は一つ俺のガキを頼むわ』

と言いながらいつの間にか、

彼女の後ろには別のマーマンが勃起したペニスをシゴキながら浮かんでいた。

『あっあっあ…』

あたしの目には迫ってくるマーマンの姿が映っていた。

『和美ぃ…助けてぇ…』

あたしの叫びが深海に響いていった。



おわり