風祭文庫・モノノケ変身の館






「くだん」


作・風祭玲

Vol.404





ズダン!

「メーン!」

踏み込みの音とも共に技の決め声が剣道場に響き渡る。

しかし、

パンパン!

赤城光江が放った竹刀の切っ先が獅子堂武に軽くかわされると、

「ドゥ!!」

バシッ

がら空きになっていた光江の脇を武の竹刀が命中した。



「礼!」

「ありがとうございます」

試合後、面を取った光江に、

「ダメだダメだ

 お前、全然俺の剣筋を読んでないだろう。

 いいか、

 自分の剣筋は読まれる前に相手の剣筋を読む、

 これが基本だぞ」

と武は光江にそうアドバイスをする。

けど、光江は

「はぁ」

と気が抜けたような返事をすると、

「剣道はなぁ、

 ほかの武道とは違って

 頭を使う武道だ。

 柔道や合気道みたいに体の反射に頼ってはダメだ、

 その事をよく頭に叩きこんでおけよ」

武はキツイ口調で光江にそう告げると、

掛かり稽古真最中の男子剣道部の方へと向かっていった。

「ありがとうございました」

去っていく獅子堂に光江は頭を下げると、

「相変わらずキツイこと言うわね、獅子堂先輩」

「ホントホント」

「女の子なんだから少しは手加減をして欲しいわよね」

といいながら女子部員達が寄ってきた。

すると、

「仕方が無いわよ、

 あたし達って男子と違って部員少ないんだから、
 
 とにかくみんなっ
 
 予選でまず一勝あげるように頑張ろう!」

と言いいながら笑顔を見えた。



タン!

シュッ

タン!

シュッ

時計の針が8時を指し、

部員達が皆帰宅しても光江は一人居残って

防具姿のまま素振りを続けていた。

こうしていると自分に集中でき、

じっくり物事を考える事が出来るからだ。

10分…

20分…

光江は素振りを続けていた。

「どうすれば相手の剣筋を先読み出来るようになるのか、

 どうすれば獅子神先輩に認めてもらうことが出来るのか」

そんなことを素振りを続けながら光江は考る。

そして、40分が経過したとき、

バンッ!!

突然光江は竹刀を放り出してしまうと

「はぁ、ヤメタヤメタ」

そう言いながら、

道場の床に大の字になって寝転んでしまった。

ヒヤッ

床の冷たさが素振りで火照った光江の身体を冷やしていく、

「はぁ、

 いくらやっても無理よ無理!!

 あたしに剣筋を読めだなんて出来ない相談よ

 あーぁ、いっそ

 未来の事が予知出来る能力があたしにあれば良いのに」

防具の中から見える道場の天井を眺めて光江がそう呟くと、

『けっけっけっ

 聞いたぞ聞いたぞ!!』

突如、不気味な笑い声が響き渡った。

「だっ誰?」

響き渡った声に光江は慌てて飛び起きると、

放り投げていた竹刀を手に取りそして構えた。

ムワッ

生臭いような…

生暖かい風が開け放たれたままのドアより流れ込んでくる。

「誰よっ

 姿を見せなさい」

恐怖感に押しつぶされかけた気持ちを奮い立たせるように

光江が声を張り上げると。

ヒュン!!

突然、黒い塊がそのドアより剣道場に飛び込んでくるなり、

タンッ!!

光江の目の前に落ちるように降りてきた。

「なっ」

スッ

光江は少し慌てて竹刀を構えなおすと、

『けっけっけっ

 安心しなよ、
 
 俺はお前に危害を加えるつもりは無いよ』

光江に向かって影はそう告げると、

ムクリと起き上がった。

「うそっ!」

起き上がった影を見て光江はわが目を疑った。

そう、影の正体は

身長は光江の半分程度、

全身を赤黒い肌に覆われ、

頭の両脇に生えた2本の角、

とがった耳、

耳元まで裂けた口、

関節が異様に盛り上がった手足…

まさしく、御伽噺の絵本で見てきた鬼そのものだった。

「鬼?

 ほっ本当に鬼なの?」

呆気に取られながら光江はそう呟くと

『なんだよっ

 文句があるのか』

鬼は光江に向かって悪態をつき、

『けっけっ、

 まぁいいやっ
 
 そうさ、俺は鬼さ、
 
 普段は人間に見られないように気を配っているんだけど、
 
 年に2度の大払いの日にはこうして人間の前に姿を見せるのさ』

鬼は経緯を説明すると、

ギロッ

その大きく見開いた目で光江を見据え、

『おいっお前っ

 そんなに先のことが知りたいのか?』

と尋ねながら光江に近づいてくる。

「あっ当たり前でしょう?」

竹刀の切っ先を鬼に向けながら光江はそう答えると、

『けっけっけっ

 なぁるほど、

 それでは、この俺様がお前にその能力を与える。といったらどうする?』

光江の返事に鬼はニヤケながら提案をしてきた。

「え?

 何を言っているのよ、
 
 そんなこと簡単に出来るワケが…」
 
『けっけっ

 それが出来るんだよっ

 忘れたか、
 
 俺様は鬼なんだぜっ
 
 人間に新しい能力を授けることなんて、
 
 けっけっ

 朝飯前なんだよ』

否定しようとする光江の言葉をさえぎるようにして鬼はそう言うと、

とがった爪が生える指を光江に向けた。

「うっ」

鬼の説得力のある説明に光江は返答に窮した。

そして、

…本当にこの鬼にはそんなことが出来るの?

…でも…ひょっとして…

光江の脳裏にさまざまな考えが浮かぶと消えていく。

『おいっ

 どうするんだよっ
 
 こう見えても俺は気が短いんだぜ』

なかなか返答しない光江に鬼は苛立ちを見せて来たとき、

…もしも、この鬼が言ったことが本当だったとしたら、あたし、勝てるようになるかも…

光江はそう思うと、

「ふんっ

 いいわっ
 
 あなたが未来を予知できる力をあたしに授けてくれるというのなら、
 
 その話に乗ってもいいわ」

決断をした光江は竹刀を向けたまま返事をした。

『おぉっと、

 そう来なくっちゃなっ
 
 それじゃぁ、その前にその物騒なモノを下げてくれよ』

光江からのオッケーの返事に鬼はニヤケた顔をすると、

自分に向けられている竹刀を下げるように光江に指示をした。

「襲ったり…しない?」

鬼の言葉に光江は思わず身の安全を確かめると、

『誰がだ!!』

剣道場に鬼の怒鳴り声が響き渡った。



『けっけっけっ

 じゃぁ準備はいいか?』

竹刀を床の置き、面を取った光江が正座をしている前で、

鬼は光江に覚悟を尋ねる。

「さっさとやって」

鬼の問いに光江の口が小さく動くと、

『よしっ

 じゃぁおっぱじめるか、
 
 それにしても、お前意外とかわいいヤツじゃねぇかよ、
 
 まったく、人間というのは良くわからないぜ、
 
 何でこんな可愛くないものを好き好んで被んだろうかなぁ?』

「余計なおしゃべりはいいから、さっさとしてよ」

面を見下ろしながら首をひねる鬼に向かって光江は急かすと、

『判った判った。

 って何で俺がお前の言う事を聞かなければいけないんだ?』
 
鬼はぶつぶつ文句を言いながら大きく両手を上げ、

『じゃぁ行くぜ、

 それぇぇぇぇ!!』

と声を張り上げ、腕を思いっきり振り下ろすと、

ブワッ!!

一陣の突風が剣道場の中を吹き抜けて行く。

「うわっ

いきなり吹き付けてきた突風に光江は驚くと、

『けっけっけっ

 これでお前は未来を自由に知ることが出来るぜ、
 
 まぁ、調子に乗ってあまり無理をしないことだな。

 人間をやめたくなければな…』

鬼の声が剣道場に響き渡った。

「あっ居ない…」

響き渡った鬼の声に光江は正面を見ると、

さっきまで光江の前に居た鬼は最初から居なかったかのように消えていた。



翌日、

「メーン!!」

バシッ!!

光江が放った竹刀が見事、獅子堂の頭上に炸裂する。

「ねぇっ」

「どうしたんだろう?」

「さっきから獅子堂先輩、やられっぱなしじゃない?」

武を相手に次々と決めていく光江に女子部員達からざわめきが沸き起こると、

「よしっ

 そこまでだ」

武はなおも掛かってこようとする光江を制止させて面を取り、

「やっと一皮剥けたな」

と笑みを浮かべながら光江を称えた。

「いえっ

 そんな…
 
 あたし…」

武に褒められたことに光江は驚き、恥ずかしさを感じながらも

「…あの鬼の言ったことは本当だったんだ…

 だって、獅子堂先輩の動き、みんなわかるんだもん」

と心の中で呟いていた。



その日を境に光江は見る見る腕前を上げ、

女子剣道部の主将として予選を勝ち抜き、

そしてついに憧れの武道館での本大会へと駒を進めた。

「うわぁぁ…

 夢のよう」

「本当…」

感慨深く武道館を見上げる部員達に、

「ここに来たからには目指すは優勝よ」

元気良く光江は声を上げると、

「はいっ」

その声に応えるかのように部員は返事をした。

そして始まった本大会、

鬼からもらった力で相手の先の行動が見える光江にとっては、

どんな強敵でも初心者を相手にしているような試合で勝ち進み、

文字通り孤軍奮闘をしていた。

そしてそのことが周囲に知れ渡っていくと、

自然と注目を浴びるようになっていった。

「面アリ、一本」

主審の手が挙がると、

「おぉ…」

周囲から一斉のどよめきが上がる。

「ふぅ」

大きく息を吐いて光江が面を取ると、

「すごいよ、

 次は決勝戦よ」

部員達が興奮した口調で寄ってくる。

しかし、

「そうね、

 でも、気を引き締めないとね」

興奮する部員に光江は淡々とした口調で答えながら会場を出ると、

すでに彼女の頭の中には優勝した自分の姿が写り、

さらに、その先のことが見えてきていた。

「…あれ?

 なんか、どんどんと先のことがわかってくる…
 
 どうしたんだろう…」

次々と脳裏に浮かんでくる未来の光景に、

光江は思わず首をひねると、

「すごいじゃないか

 ここまできたら優勝を目指せよ!!」

と言う声と共に武が光江に声を掛けてきた。

「しっ獅子堂先輩、

 見に来てくれたんですか」

思いもかけない武の登場に光江は嬉しそうに声を上げると、

「にしても、すごいなぁ…

 連戦連勝とはねぇ…」

光江の成績に武はただ驚いていた。

「そんな…」

そんな獅子堂の姿に光江は顔を赤らめ、

ふと、

「…獅子堂先輩とは…」

と彼のとの先のことを考えたとき、

モワッ

光江の脳裏には何故か先のことは浮かばずに

後ろから見た一頭のウシが映った。

「…ウシ?

 なにこれ?」

突然浮かんできたウシの姿に光江は困惑し、

そして頭を振る。

「どうした?」

「いえっ

 ちょっとウシが…」

「うっウシ?」

光江の口から出てきたその言葉に武が驚くと、

「いえなんでもありません。

 あっ決勝戦が始まりますので

 先輩、応援してくださいね」

時計を見た光江は武に応援してくれるように頼むと

再び会場へと戻っていく。



そして始まった決勝戦、

光江達の相手は全国でも名前を轟かせていた強豪だった。

そして、この場に光江たちが出てくること事態がありえなかっただけに

試合は俄然皆の注目を浴びていた。

「勝てるかなぁ」

「大丈夫よ」

雰囲気に飲み込みかけられている部員を光江はそう言って励ます。

しかし、

案の定、試合は相手のペースで進み、

瞬く間に光江の出番となってしまった。

「ふっ」

防具をつけ、おもむろに光江が立ち上がると、

「さて、どんな試合運びになるのかな?…」

そう思いながら光江は先鋒の行動を読み始める。

けど、

モワッ

光江の頭の中に浮かんできたのはあのウシの姿だった。

「まっまた?

 なんで、ウシなの?」

その光景に思わず光江が叫んでしまうと、

「は?」

周囲の者が一斉に光江を見る。

「あっ」

突き刺さるような視線に光江は思わず面に手を当てると、

「開始線につきなさい」

主審が光江に注意をした。

「しまった…

 獅子堂先輩が見に来てくれているのに」

光江は自分の失態が獅子堂に見られたことを恥じながら

オズオズと開始線へと向かって行く。

そして、幾度も幾度も相手の出方を読もうとしたが、

けど、光江の頭の中に浮かぶのはウシの姿ばかりで、

そのことが次第に光江を苛立たせてきていた。

「いい加減にして!!」

そんな苛立ちをぶつけるかのように再び光江が怒鳴ったとき、

モワッ

脳裏に浮かぶウシの映像がグルリと動き、

ハッキリと見えてなかったウシの頭部が見えてきた。

そしてそれを見たとき、光江は思わず絶句した。

「あっあたし?」

そう、光江の脳裏に浮かんだのはウシの体に自分の顔がついた奇妙な生き物だった。

「どうしたのかね?」

唖然としている光江に主審が不審がりながら尋ねるが、

しかし、光江はそれには応えずに突っ立っていた。

「どうしたんだろう?」

「さぁ」

そんな光江の様子に観客席からざわめきが巻き起こり始めた時、

ドクン!!

光江の心臓が大きく鼓動した。

カシャンッ

小手が填められている右手から竹刀が落ちる。

「え?」

それに気づいた光江が慌てて竹刀を取ろうと屈みこもうとすると、

メリメリメリ!!!

彼女の両腕が突然伸び始めると、

黒色の毛に覆われた獣の前足へと変化し始めた。

「やっ

 いやっ!!!」

見る見る長くなっていく両腕と、

肌に生えてくる黒毛に光江は悲鳴を上げるが、

彼女の変化はそれだけで収まることは無かった。

メリッ

腕と同じ変化は両足にも始まり、

グイグイと足が太くなると光江の体を下から持ち上げ、

そして、骨盤がメリメリと音を上げながら変形してしまうと、

「あっ」

光江は前かがみになりながら倒れてしまい、

ドンっ

長い前足へと変化した腕で体を支えてしまった。

「あっいやっ

 いやっ」

事実上四足となっってしまった光江は声を上げ体の変化に耐える。

光江の変化は両手両足にとどまらず。

ビキビキビキ!!

不気味な音をたてながら骨格が変化していくと、

ゴリッ!!

後足となってしまった両足の先を引き裂くようにして

黒い輝きを放つ蹄が突き出し、

また、小手を付けたままの前足もその小手を突き破って蹄が飛び出した。

「いやっ

 やめて」

カッカッカッ

蹄を鳴らしながら光江はその場をグルグルと回り始める。

ベリベリ!!

徐々に大きくなっていく体に剣道着がついていけなくなると、

ついに上着が引き裂け、

また上着の上に付けていた胴も紐が切れ下に落ちてしまうと、

黒毛に覆われている光江の上半身が露になってしまった。

しかし、その光江の胸には乳房は無く、

変わりに硬く引き締まったウシの上体を観客達に晒すと、

続いて、上着と同じように引き裂けて行く袴と垂が落ち、

ボロン!!

っと下腹部に大きく膨らんだ乳房と共に

ブンブンと左右に動く尻尾が飛び出してしまった。

「うっウシ?

 いやぁぁぁ

 みないでぇぇぇ」

顔は変化しないのか面を付けたままの光江は悲鳴を上げながら、

カカッ

カカッ

蹄の音を響かせながら会場の中を逃げ回り始めた。

「おっおいっ

 なんだ?」
 
「ばっ化け物!!」

たちまち会場内は大混乱に陥り、

そしてその中を体がウシになってしまった光江が逃げ回っていた。

「いやっ

 いやっ
 
 誰か助けて」

光江は悲鳴を上げ走っていると、

『けっけっけっ

 見せてもらったよ』

と言う声と共に光江に予知能力を授けたあの鬼が姿を見せた。

「あっ

 これってお前の仕業だったの?
 
 ねぇ
 
 戻してよ、
 
 早く戻してよ」

鬼の存在に気づいた光江は鬼に向かってそう迫ると、

『あはは

 あのとき言っただろう

 力を使いすぎて人間を辞めるなよって、
 
 お前は俺が与えた力を使い過ぎたんだよ、

 だからお前は人間ではなくなって妖怪になってしまった』

節くれだった指を刺しながら鬼は光江にそう告げる。

「妖怪?

 あたしが?」

鬼に妖怪と言われて光江はハタと立ち止まった。

『そう、お前は人面牛身の「件」って妖怪になってしまったのさ、

 この「件」ってヤツはなぁ、
 
 牛から生まれ、
 
 そして、一つの予言を人間に伝えると、
 
 スグに死んでしまう気の早い妖怪でな、
 
 そうそう、
 
 今のお前の頭の中にはこれから起こるいろんなことが見えているだろう、
 
 それを喋りたくないか?

 喋りたいだろう?
 
 でもなっ
 
 「件」となったお前がそれを人に話してしまったら最後、
 
 お前は死んでしまうんだよ。
 
 まぁ長生きをしたかったら、
 
 いま見えていることは一切喋らずに口を閉じておくんだな、
 
 いやっ面白いものを見せてもらってちょうどいい退屈しのぎになったよ、
 
 じゃぁな』

立ち止まった光江に鬼は一方的に喋るとそのまま姿を消してしまった。

「あっ待って!!」

姿を消してく鬼を光江は引きとめようとしたが、

彼女の声もむなしく鬼が消えてしまうと、

「そっそんな…

 あたし、妖怪になってしまっただなんて…」

光江は自分が「件」と言う妖怪になってしまったことにショックを受けていた。

すると、

「あっ赤城…」

と光江を呼ぶ声と共に武が彼女の前に姿を見せた。

「あっ

 獅子堂先輩…」

目の前に現れた武に光江は顔をそむけ、

「先輩…

 お願いだから見ないで!!!」

光江はそう叫ぶと、

再び走り出した。

そのとき

「おいっ!

 アレは「件」だ」

と老人の声が響き渡ると、

続いて、

「捕まえるんだ

 何かを予知するぞ」

と言う声が響き渡る。

その途端、

「え?予知だって?」

「出来るのか?」

「来週の株は?」

「模試の答え知っているのかな?」

ザワッ

たちまち周囲の空気が変わると、

皆一斉に光江を捕まえようと人々が向かってきた。

「いやぁぁぁ!!

 みんなあたしを殺したいの?
 
 あたしは何も知らないわ何も予知しないわ
 
 あぁ…
 
 ダメっ次々と見えるよぉ
 
 あぁ喋りたい
 
 でも、死ぬのはイヤ」

捕まえようと向かってくる人々をけり倒しながら、

光江は武道館を飛び出していった。



『けっけっけっ

 人間ってつくづく欲が深いヤツよなぁ…』

そんな人々の姿を見ながら鬼は一人笑い転げていた。



おわり