風祭文庫・異形変身の館






「剥ける女」
(第5話:祝福の日)



原作・MaSaMi(加筆編集・風祭玲)

Vol.T-207





二年ぶりに姉から便りが来た。

明日結婚するのだと言う。

音信不通だった姉からの久々の便り、

しかも、予想外の結婚のお知らせに

私は驚き急いで姉の元へと向かった。

電車とバスを乗り継ぎ、

更に山道を歩くこと数十分。

鬱蒼と木々が茂る山奥の西洋屋敷が結婚式の会場だった。

慣れない山道を何とか歩いて着いたものの、

姉に会いたい気持ちからかさほど疲れを感じなかった。

屋敷へ入ると、

外の静寂さとは打って変わって

大勢の招待客でごった返していた。

皆それぞれに綺麗に着飾り、

寿ぎの宴の到来を待ちわびていた。

ただ、招待客の中になぜか男性の姿は全く無かった。

女性だけの招待客…

この奇妙さに私は違和感を感じたが、

そんな気持ちは胸の奥にしまい込んで、

姉に会いに控え室を探した。

広い屋敷の中、

姉の姿を求めてウロウロしていた。

似たような部屋ばかりで一体姉は何処にいるのか

全く見当がつかないまま

さ迷い歩いていると

何処からか女の声が聞こえる。

「あ・あぁん……」

艶かしい喘ぎ声だ。

「やだ?

 なんで?」

思いがけないその声に私は思わず頬を赤く染めるが、

だが、次第に興味がわいてくると

その声のする方向へ誘われるかのように向かい、

やがて、一つの部屋の前に立った。

光り輝く真珠色をした

華麗な装飾が施されているドアの奥より響くその声に

ゴクリ…

…間違いない。

私は生唾を飲み込むと、

この部屋の中でその行為が行われていることを確信した。


けど、ドアが閉まっているこの状態では

部屋の中で繰り広げられているであろう

その行為の詳細を知ることはできない。

半ばもどかしさを感じながら私はドアに手を添えると、

スッ

音も無く扉が微かに開いた。

「え?」

鍵が開けられていたのだろうか、

それとも、キチンと閉まってなかったのだろうか、

かすかに開いたドアを見ながらあたしは困惑していると、

「あんっ」

部屋の中より一際かん高く女性の声が響いてきた。

ハッ

その声に導かれるように私は隙間から覗き込むと、

部屋の中には外の光を受け、

光り輝くウェディングドレスと

同じく眩しいくらいに輝くタキシードが飾られていた。

「姉さんの…ウェディングドレス?」

それを見た私は咄嗟にそう思うが、

だが、視線をさらに動かしたとき、

「あっ…」

私の目に衝撃の光景が飛び込んできた。

それは部屋のちょうど真ん中に置かれた

キングサイズのベッドの上で、

二人の女性が全裸の姿で絡み合っていたのであった。

「うそっ」

女性と女性が絡み合う…

その衝撃の光景を見た私は

カァッと体が熱くなり、

全身から汗が噴出してきた。

「そんな…

 女同士で…」

見てはいけないのであろう光景から目を離すことができずに、

私は立ちつくしていると、

突然、彼女たちは行為を止め

私が覗いていることを承知するかの様に此方を見た。

「ねっ姉さん…」

絡み合う女性の片方…

それは紛れも無い私の姉の姿だった。

そして、私は思わずそう呟いてしまうと、

姉は立ち上がり、

そして、ドアの向こうで立ち尽くしている私のところへと向かってきた。

スーッ

音も無くドアが開き、

私の目の前に一糸纏わない姉が静かに立った。

「姉さん…」

姉の美しい裸体を前にして、

私は何も出来ずにその場に座り込んでしまうと、

姉は無言のまま自分の顔を私に近づけてきた。

刹那、

「ん・んんっ…」

中が強引に私は姉に唇を奪われる。

私の口腔は姉の舌の為すがままにされ、

何時の間にか私は姉に抱きついていた。

私たちの唇が離れる。

すると、

姉の口からは白く濁った酸っぱい味のする粘った液体が、

私の口に垂れてくるが、

私は口を大きく開けて

その淫らな汁を受け止めていた。

また、姉の相手をしていた女性も私に近づくと、

背後から私の乳房を弄び始める。



私は姉と姉の相手と愛し合っていた。

姉たちに全身を弄ばれながらも、

私も彼女たちの身体を愛おしく刺激した。

突然姉が口を大きく開いた。

すると、中からピンク色の丸く膨らんだ物体が姿を見せる。

ニュルッ

メリメリメリ…

姉は自分の顔を皺くちゃに畳み込みながら、

肉槐を隆起させていった。

もう一人の女も同様に口を大きく開け、

彼女たちは私の目の前で人外の姿へと変貌していった。



グチャッ!

ムリッ!

姉たちは自分たちの顔を裏返りさせて、

丸く膨らんだ……男根の様な肉槐を露にする。

その頂に小さく開いた鈴口からは

透明な粘液が微かに零れてくる。

私は訳のわからないまま女陰を大きく開いて

男根を局部へと導く。

グチュッ!

「あぁん」

私は変身を遂げた淫らな女に犯されている。

その女ももう一人の…

これまた淫らな姿となった女に犯されていて、

私はその女の局部に自らの頭を埋めている。

濡れそぼったクレバスに舌を這わせながら私は思った。

「あぁ…

 気持ちいい……

 こんな…激しいの…

 …私も…私も…

 したい……」

淫らな感覚に襲われていると、

ゴリッ

自分の喉の奥から何かがこみ上げて来るのを感じる。

「あぁん…

 入れたい…

 姉さんの…姉さんに……

 入りたい…

 入って……出したい……」

モコッ!

「うごっ」

モコモコモコ

「うぐぐぐ……」

私は口の中の圧迫を感じると口を大きく開いた。

激しく嗚咽しながら露出していく肉槐。

忽ちのうちに私の顔は裏返り、

視界を失った。

ベシャッ!

ムリッ!!

これが"剥けた"ということなのだろう。

私は本能の赴くまま、

クレバスへ頭を突っ込むと

そのままピストン運動を開始した。



結婚式。

神父の立会いも無く、

列席者の前には

ウエディングドレスを着た姉とタキシードを着た女性

──一室で姉と絡み合っていた女性──

が向かい合っている。

私は最前列で蕩けた表情をしながら姉たちを見ていた。

その私の目の前で姉たちが誓いのディープキスをする。

淫らな音を立てながら彼女たちは抱き合い、

服を肌蹴ながら愛撫し合っている。

すると、会場の各所各所から淫らな声が聞こえてきた。

私の隣に座っていた高校生らしき女性も、

上気させて私と熱い接吻を交わし互いに乳房をもみ合う。

ふと姉たちの方へ目をやると

彼女たちは大きく口を開いて肉槐を露出し始めていた。

グニュッ!

ムリッ!!

ベチャッ!!

会場の彼方此方で顔が"剥けて"亀頭を露になっていた。

そして彼女たちは変身を終えると

本能のまま互いが互いに挿入し合い

往復し合い愛し合っていった。

私に接吻していた少女も半ば肉槐を露出していたが、

中途半端に半開きになっていて"包茎"になっている様だった。

私は彼女の両唇に手をかけると

そっと彼女を剥いてあげる。

彼女もお返しをするかの様に私の顔を剥いてくる。

ムリムリムリッ!!

ベチャッ!!

私たちは亀頭を完全に露出した。

そして、晴れの門出を祝福するかの如く

私たちは天高く生臭い匂いを放つ精液を飛ばしてあげる。



「お姉さん、

 幸せになってね……

 私も…
 
 しっ幸せに…」
 
ゴボッ

「幸せになります……」

ブシュッ!



おわり



この作品はMaSaMiさんより寄せられた変身譚を元に
私・風祭玲が加筆・再編集いたしました。