風祭文庫・異形変身の館






「由美の祝福」


作・風祭玲

Vol.730





「先生、さよならぁ」

放課後、声をそろえて手を振る女子生徒に向かって、

「はい、さようなら」

長田優佳は笑みを見せながら手を上げる。

すると、

「先生、お幸せにぃ」

突然、女子生徒の一人が声を張り上げると、

それを合図にしたかのように、

「ご結婚おめでとうございまぁす」

「旦那さんとお幸せに」

「新婚旅行は何処に行くのですか?」

「子供は何人作るのですか?」

と明日行われる優佳の結婚式について次々と質問が投げかけられた。

「もぅ」

そんな彼女たちの言葉に優佳は顔を真っ赤にしていると、

「お幸せにだって、

 ながーたせんせいっ」

と彼女の耳元で優佳の友人であり、

同じ教職を務める酒江由美の声が甘い余韻を引きながら響き渡った。

「ひっ!

 ゆっ由美かぁ、

 脅かさないでよ」

その声に優佳は小さく飛び上がって文句を言うと、

「おほほほほほ!

 挙式を明日に控え、

 人生でもっとも幸せを噛み締めている気分って如何ですかぁ」

由美は悪戯っぽく笑い聞き返してきた。



「そんな…幸せだなんて…

 いまのあたしにはそんなことよりも、

 明日の段取りのことで頭がいっぱいよ」

由美の言葉に優佳は目を伏せがちにしながら言い返すと、

「なぁに言っているのっ

 誠二さんの奥さんになろうとする人が

 そんなんじゃダメでしょう?

 もっと堂々と幸せを噛みしめなさいよ」

過去のことはこだわらないかのように由美は言い、

優佳の背中を叩く、

「でっでも…」

そんな由美に優佳は遠慮がちにして言葉を挟もうとすると、

「誠二さんは優佳、貴方を選んだのよっ

 仕方がないわ、

 それとも、誠二さんでは夫として不足でも?」

と由美は聞き返す。

「えっ、

 それは…」

彼女の口から出たその言葉に由美は言葉に詰まると、

「素直になりなさいよ。

 さて、ところで優佳さん、

 今日あたしん家に寄ってかない?」

と由美が尋ねる。

「え?

 いいけど…

 一体なんで?」

「うふっ、

 お祝いをしてあげてあげようと思ってね」

驚く優佳に由美はそう答えると、

クプッ!

っと小さな音を口から響かせた。

「?」

優佳と誠二との結婚が決まった頃から

由美の口から響くようになったその音に優佳は首をひねると、

「やだ、

 何を見ているの?

 それとも何?

 男に捨てられた女の顔でもとくと見てやろうって魂胆?」

由美は優佳に肘鉄を食らわせながら笑うと、

「べっ別にそんなつもりじゃぁ…」

「じゃぁ、決まりね、

 独身最後の今夜は思いっきりハメを外そう!

 結婚したらやりたい事もやれなくなるからね」

困惑する優佳に由美はそう言うと、

「あっでも、

 これから職員会議でしょう?

 遅くなるわよ」

と優佳はこれから始まる職員会議について指摘した。



それから数時間後、

職員会議が終わり帰途についた優佳は

一足先に学校を出た由美の自宅へと向かって行った。

「あーらぁ、

 新妻の優佳さぁ〜ん、

 いらっしゃ〜い」

玄関先で嫌味とも取れる出迎えを由美はすると、

「待っていたわ、

 さ、上がって、あがって、」

とまるで親戚の叔母か叔父を出迎える子供のように

由美ははしゃぎながら優佳に上がるように薦めると、

そのままリビングまで案内をする。

ところが、

「あれ?

 由美?」

てっきり呑み会の支度がしてあると思っていた優佳は

なにも支度がされていないことに気づくと、

「(クプッ)

 うふっ、

 呑み会でもするかと思った?」

振り返らずに由美は話しかける。

「じゃぁ

 一体ここで何を?」

由美のその言葉に疑問を持ちながら優佳が尋ねると、

「(クプッ

  クプッ)

 うふふっ

 とっても楽しいことよぉ、

 優佳っ

 あたしからあなたにとっておきのプレゼントをあげるわ」

由美はそう告げるなり、

スルリ…

と着ている服を脱ぎ始めた。
  
「え、ちょっとちょっと、

 由香っ

 何を始めだすの?」

優佳は由美の突然の行為に驚くと、

「(クプッ)

 ん?

 今日やることにはこれが必要なのよ。

 さ、優佳さんも脱いで」

口の周りより栗花の香りに似た臭いを撒き散らしながら、

由美は優佳の服に手を掛ける。

「やっやめて!」

悲鳴を上げながら優佳は逃げようとするが、

だが、たちまち由美の手が優佳の体に絡まるようにして

抱きしめられてしまうと。

チュッ!

由美の唇が優佳の唇に重ねあわされてしまった。

「う……うぐっ

 うぐぐぐっ

 ごくっ

 ごくっ」

優佳の口の中から怒涛のように粘液が流れ込み、

優佳は抵抗できずにそれを次々飲み込んでいく。

すると、

ジワッ!

次第に身体が火照ってきたのか、

優佳の顔に大粒の汗が浮かび上がると、

「ぷはぁ!」

汗をふりまきながら口を離した。

そして、

「暑い!

 暑い

 暑いよぉ!」

優佳はそう訴えながら着ていた服を次々と脱ぎ始め、

ついに、

プルン!

全裸になった優佳は

由美にその白い肌を見せてしまったのであった。

「(クプッ)

 おいしそ〜う

 でも、オッパイはあたしの方が大きいわね」
 
優佳の裸体を見ながら

由美は優佳より大きな乳房を見せるけると、

舌なめづりしながらそう呟いた。

すると突然、

プクッ!

由美の顔が大きく膨れはじめると、

クワッ!

その口を大きく開く。

だが、

彼女の口から姿を見せたのは舌ではなく、

ニュッ!

ピンク色をした肉塊、

そうまるで男性の性器を思わせる丸い肉の塊が

ゆっくりと持ち上がってきたのであった。

だが、

「はぁはぁ

 はぁはぁ」

すっかり上気し判断力が鈍ってしまっている優桂は

由美の口から顔を出す肉隗を見ても驚くことはせずに、

ただ、じっと由美の変化を見ているだけだった。

やがて、由美の口から飛び出してきた亀頭は

メリメリメリ

グチュッ!

彼女の顔を巻き込みながらさらに隆起し、

そしてついに

グチャッ!

ムリッ!

顔を押しつぶして飛び出してしまうと、

縦に開く鈴口より先走りを垂らしはじめだした。

けど、優桂は由美の変化に怯える事もなく、

彼女に抱きついてしまうと激しく愛撫し、

そのまま押し倒してしまうと、

巨大な肉塊を自らの局部へと導いて行く。

グチュッ!

「あはっ」

己の女陰を大きく開いて優桂は由美を飲み込んでしまうと、

そのまま巨大な肉塊を自らの胎内へと導いて行った。

すると、

グボッ

グボッ

グボッ

そのときを待っていたかのように

由美は文字通り性器となってしまった自分の顔を激しく動かし始めだした。

「うごぉぉぉ!

 ひぃひぃひぃ」

由美に激しく突かれる優桂は、

それから逃げ出そうとするかのようにして、

濡れそぼっている由美の局部を盛んに愛撫する。

すると、

クプッ!

優佳の口から由美が鳴らしていたあの音が響き、

それと同時に優桂は自分も彼女の子宮に入って

その中に精液を放出したいと思い始めた。

その途端。

モコッ!

「うごっ」

モコモコモコ!!

「うぐぐぐ」

優桂は喉の奥からこみ上げる肉隗を感じると、

愛撫している口を大きく開き、

「ごほっ」

激しく嗚咽する。

すると、

ゴボゴボゴボ!

優佳の口から不気味な音が鳴り響いたのち、

ニュッ!

紅色の肉塊が優桂の口の中より露出すると、

ゆっくりと優桂の顔を巻き込みながら表へと飛び出し、

ベシャッ!

ムリッ!

ついに剥けきってしまうと、

その姿を誇らしげに掲たのであった。



カラーン!

カラーン!

翌朝、チャペルに鐘の音が響き渡り、

バージンロードをウェディングドレスに包まれた優桂が

手を引かれゆっくりと歩いてゆく、

だが、美しくメイクされたその表情はどこか魂が無く、

うつろな目は壇上で神父と共に自分を待つ夫・誠二ではなく、

ただ、天井を見ているだけだった。

「?

 どうしたんだい?」

壇上に上がってきた優桂に誠二は優しく声を掛けるが、

だが、

「………」

彼が掛けたその声には優桂は返事をせず、

ただ、

「クプッ

 プクッ」

っと何かを噴くような音を上げるだけだった。



式は滞りなく進み、

最後の誓いのキスをしようと誠二が優桂に近づき、

そして、唇を合わせようとしたとき、

ブッ!

優桂の口から白濁した粘液が噴出し、

栗花の臭いを撒き散らし始める。

「ゆっ優桂っ

 どうしたんだ?」

それを見た誠二は驚き声を上げると、

ムクムクムク!

見る見る優桂の顔がパンパンに膨れ、

「ぐぶぶぶぶ…」

口から粘液を流し白目を剥きながら、

誠二の手を握った。

そして、その次の瞬間。

メリッ!

ブリュッ!!!

ブシュッ!!!

ルージュが塗られた口が引き裂けるかのように大きく開くと、

その中より赤い色をしたツルンとした肉隗が飛び出し、

また同時に誠二に向かって白濁した粘液を思いっきり吹きかけた。

「臭ぇっ

 げっこれって!」

自分に噴きかかった粘液を誠二は驚き、

そして、慌てて優桂を見た途端、

「うっわぁぁぁぁ!!!」

彼の悲鳴がチャペルに響き渡った。

そう、

ビクン!!

誠二が目にしたのはウェディングドレスの首から上に

不気味な男性器を晒している花嫁・優佳の姿だった。

「きゃぁぁぁ!!!」

「なにこれぇぇ!!」

優佳のその姿を見た参列者の中から、

一斉に悲鳴が上がると、

「お化けだ」

「逃げろ!」

我先にとチャペルから逃げ出していく、

そして、誠二もまた逃げ出そうとしたとき、

ムンズ

純白の手袋に包まれた腕が彼の腕を掴んだ。

「ひぃぃ!

 離せ、

 離せ、化け物!!」

誠二は赤黒い亀頭を晒しながらも

自分の腕を掴む優佳を振り解こうとするが、

だが、腕をたぐり寄せながら優佳は誠二に抱きつくと、

そのまま、誠二の口に自分の顔・亀頭を押し当て始める。

「うげぇぇ

 やめろ、

 やめろ!」

誠二は必死になって退けようとするが、

「うぷっ!」

ついに開いた口に亀頭が押し込められてしまうと、

ピシッ!

メリメリメリ!

その顔が縦に引き裂けはじめ、

「うごわっ」

優佳…いや、亀頭を飲み込みはじめた。

そして、引き裂けた誠二の顔は見る間に体の中へとめり込んでしまうと、

その周囲が膨れ、

次第に女性器を思わせる姿へと変わっていく、

やがて、誠二の体内に肉壷が出来上がってしまうと、

ジュブジュブ

ジュブジュブ

お互いの愛を確かめるように、

二つの性器は挿入しいつまでも愛し合っていたのであった。



「うふふっ、

 二人ともいつまでも幸せににね。

 優桂、これがあたしからの祝福よ。

 クプププッ」



おわり