風祭文庫・モラン変身の館






「報い」


原作・カギヤッコ(加筆編集・風祭玲)

Vol.T-137





「正行さん…」

そう言うと奈緒子はシャワーを浴びたばかりの火照った裸身をさらす。

全体的に細身で胸も小ぶり。

俺の好みではないが、俺はそれを表に出す事なく、

「綺麗だよ、奈緒子」

と返す。奈緒子の顔が一層赤くなる。

この女と付き合い出してまだ一月にもなっていない。

見た目は悪くないが、

見た目も性格も地味で、

その上あの年でまだ男を知らないなどと言うふざけた位の女だが、

メシを作ってくれたり部屋の掃除・洗濯などかいがいしく働いてくれる。

せいぜいこいつの「恋愛ごっこ」に付き合いながら

“贄”にする機会をうかがっていたら…来た。

おれが今の仕事で不動の地位を得る足がかりとなるチャンスが。

こう言う場合、“贄”は男を知らない生娘が一番いいと言う。

ふふ俺の役に立ってもらうとするか。

そして今夜、言葉巧みに奈緒子を部屋に入れ、

勢いでベッドを共にさせるように流れを進めたわけだ。

チャラッ

皮の紐に吊るされた銀色に光る首飾りを奈緒子の首にかける。

「これは…?」

円形で中に模様が刻まれている首飾りを見つめる奈緒子は少し首をかしげながら尋ねる。

「ん?

 あぁ、それをつけて"する"と燃えるんだよ」

と俺は言い、

「...何気おかしな匂いがするけど…」

首飾りから漂う臭いに奈緒子は疑問を言うが、

「あぁ、前につけていた奴の臭いだろう、気にするな」

俺はそう言いながら首飾りをつけた奈緒子を抱き寄せると、

自分の手を彼女の局所へと潜り込ませる。

「あっ、ちょっと…」

俺のいきなりの行為に最初は恥らっていた奈緒子だったが、

しかし、陰核を刺激されスグにあえぎ声を上げ始めた。

「あっ、あん、ああっ…」

「ふふっ、

 そのしぐさ、可愛いよ、
 
 奈緒子」

男を知らないがゆえのうぶな仕草で声を上げ、

上気した肌を振るわせる奈緒子に俺はそっと耳打ちする。

クリクリ

俺は奈緒子の核をひたすら刺激する。

「あっ、

 正行さん、やめて…」

「もうちょっと...」

快感に身をよじる奈緒子の声を無視し、

俺は首飾りが仄かに輝きだした事を確認すると、

俺は奈緒子の淫核をキュッとつまみ上げる。

「あっ!」

甲高い声で奈緒子は鳴いた。

その途端、

グッ、

グッ、

ググ...

摘んでいた奈緒子の淫核が少しずつ膨れ始め、

長さも伸び始めだした。

「えっ、

 なっ、何...
 
 何かが...あぁ...」

それを感じてか奈緒子はあえぎ声を上げ、

俺に体を預ける。

「そーそ、いいぞぉ、

 その調子その調子」

奈緒子の陰核が成長していくのを確認しながら俺はそう呟くと、

シュッシュッ

扱ける大きさに成長した陰核をしごき始めだした。

その瞬間、
「ひゃうんっ」

奈緒子の体が大きく飛び跳ねる。

「どうした?」

「いっ、今...とても気持ちよかった…」

俺の質問に奈緒子はそう応える。

「そうか、じゃぁもっとしてあげよう」

俺はそう言いながら、

ギュッ

長さと太さを増し、

肉棒と化した奈緒子の陰核を握り締め、そして扱く。

「あっ、ダメっ、感じちゃう…

 ど、どうなってるの?」

これまでに感じた事が無い快感に奈緒子は訳を尋ねると、

「ふふっ、奈緒子...

 いま君はすばらしい体になっている所だよ」

俺はそう囁きながら奈緒子の体を抱え、

そして、鏡のように俺達を映し出すガラス戸に奈緒子の体を映し出させた。すると、

「え?

 なっ何?
 
 これ...」

自分の股間からにょっきりと生える肉棒に奈緒子の目が釘付けになると、

「知りたいかい?

 これはね、奈緒子のオチンチンだよ」

俺はそう説明をすると、カリを張り出しつるりとした亀頭をもつ肉棒を扱いてみせる。

「いやぁーっ!

 ど、どうして...わたしに…オ、オ…」

いきなり見せられた肉棒・ペニスの存在に奈緒子は顔を真っ赤にして悲鳴を上げる。

“オチンチン”と言い切れない所がまた弄びがいがある。

「奈緒子、お前は男に生まれ変わるんだ。

 そのペニスにふさわしい男にな」

呆然としている奈緒子に身かって俺はそう告げ、

激しくペニスを扱き始めた。

「や、やめ…うっ」

シュッシュッ

「あっ、

 うっ、
 
 うあっ、
 
 くはぁっ」

ポゥ...

首に掛かる首飾りを輝かせて奈緒子は一方的に弄ばれる恥辱と快楽の中にいた。

奈緒子のペニスはあの時よりもさらに太さ・長さを増し、

その下、さっきまで陰裂があった所には小さな陰嚢がぶらさがっている。

今までの“贄”の中では一番変化が早い。

さすがに処女は反応がいいらしい。

「どうだ?

 気持ちいいか?」

ペニスを扱きながら俺は尋ねると、

「うあぁ…いや、やめて…

 でも…いい…」

涙を流しながら奈緒子はそう訴える。

「ふふ、そうか、

 そんなに気持ちいいか」

ぶらんっ

陰嚢を弄びながら俺はそう返事をすると、

「はぐっ、

 あっいぃっ、
 
 ダメっ、
 
 でっ、出ちゃうっ!
 
 やっ、やめて!
 
 てっ、手を止めて!!」

射精が近づいてきたのか奈緒子は

動く俺の手に自分の手を重ねて止めようとした。

しかし、

「ふっ、いまさら何を言っているんだよっ。

さっき、あれだけ感じていたじゃないかっ」

俺はそう怒鳴ると、

シュッシュッ!!

さらに激しくペニスを扱く。

「あっ、熱い!

 なっ、何かが来る!
 
 わたしが...わたしが...変わっちゃう!!」

ニュプ、

ブチュッ!

股間より生えるペニスより夥しい先走りを流しながら

奈緒子は涙を流しながら訴える。

恐らく奈緒子自身も体の奥から来る何かを感じ取っているだろう。

しかし俺は泣き叫ぶ奈緒子に構う事なくペニスを扱き続ける。

「いやっ、やめてっ!

 お願いだから手を止めて!!」

なおも手淫を続ける俺に奈緒子は本気になって叫ぶと、

ぐいっ

空いている右腕で奈緒子の体を固定して激しく扱く。

「やめて!やめて!!」

目を剥き奈緒子は暴れようとするが、

力づくで動きを封じた。

すると、

「ああっ…

 いやぁぁ...
 
 いやぁ..
 
 .出るぅ、出ちゃう…」

ついに限界が近づいてきたのか、

奈緒子は体をこわばらせ、

そして、

キラッ

一瞬、首飾りを輝かせた後、

ふぐぅぅぅ

上げたうめき声と共に

ブチュッ、

シュッシュッシュッ!!

硬く勃起していたペニスの先端より、

白濁した精液を高く吹き上げた。

「あっあぁぁぁ...」

それに合わせるように奈緒子は目の前に吹き上がる粘液を見つめ、

呆然としたような声を上げている。

さすがにショックが大きかったみたいだが、

おれにして見ればどうと言う事はない。

ビクン!

「あっ!」

奈緒子の体が一瞬はねる。

「ふっ、始まったか」

彼女のその動きに俺はそう呟くと、

「うっくっ」

何かを堪えるような声を上げている奈緒子をドンッ!と突き飛ばした。

ドサッ!!

奈緒子は物音を立てながらベッド下へと転がり落ちる。

「うん…」

奈緒子はしばらくの間身動き一つしなかったが、

一瞬ピクッと体が振るえるとその手をペニスに伸ばし、

今度は自分で扱き始める。

シュッ、

シュッ、

シュッ…。

「あっ、そんな、

 いやっ、
 
 いやなのに…
 
 いい…止まらない…」

さっき以上に恥辱感と快感の入り混じった顔で

奈緒子は自分のペニスをしごく。

ムクッ、

ムクムクッ…。

「あんっ、

 うっ、
 
 うあっ…」

扱いている間に奈緒子のペニスはガキのサイズからどんどん大きく、

太くなってゆき、

その色も少しずつ黒く染まってゆく。

なまじ地味で純情そうな顔をしているだけに

股間から真っ黒なペニスを生やして扱く姿は異様な嗜虐感をもたらしている。

それにも構わず扱いている奈緒子は全身を赤く張り詰めさせながら、

「ふぐぅぅぅぅぅっ」

体を強張らせていた。

そして、

メキッ、

メキメキメキ!!

何かがきしむ音が響き始めると、

「うがぁぁぁぁ!」

奈緒子はペニスを扱きながら悲鳴を上げる。

すると、

グッググググ...

奈緒子の腕が伸び始め、

脚も伸び、

体からは筋肉が盛り上がり始めた。

「ぐわぁぁっ、

 ぐぉぉぉぉ」

まるで獣を思わせる声を上げながら奈緒子はのた打ち回り、

そして、ある姿へと変身していく。

それと同時に扱くペースもどんどん上がって行く。

俺はそんな奈緒子の姿を冷静な眼で見つめる。

奈緒子の変身はさらに進み、

色白で柔らかかった肌はペニスと同じ漆黒色に変わり、

また、手入れの行き届いていたセミロングの髪は短い縮れ毛へと変わっていく。

そして、地味系美少女のランクに入りそうな顔も、

唇が厚く、

眼窩が突き出、

そして鼻は低く横へ広がる形へと変化していった。

「うぉぉぉぉ...

 うぉぉぉぉ...」

頭を抱えながら何度も奈緒子は転がりまわり、

そして、その口から漏れる単語は次第に意味不明のものへと変わっていく。

「もぅ、日本語もしゃべれなくなったか」

そんな奈緒子の姿に俺はそう呟く。

そこへ、

『ふむ、今度の贄はかなり適応が早いの。

 もう既に身も心もボディ族に染まっておる。』

と声が響く。

「ああ、もうあいつは自分が誰かなんて覚えちゃいないさ。

 事が終われば立派なボディ族のモランになるぜ」

俺は声の主に答える。

完全にボディ族と化した奈緒子は

筋肉に包まれた真っ黒い体を振るわせながらさらにペニスを扱き続けている。

もはやそれ以外頭にはないかのように。

シュシュシュシュッシュ…。

「ウ、ウオッ、

 ウオッ、
 
 ウオッ…」

赤い首飾りはさらに光を放ち、

漆黒の肌と相まって不気味な位美しいアクセントを見せている。

そして、絶頂に達した時、

「%$&§@£☆※ー!」

ブシューッ!

奈緒子はワケのわからない言葉を叫びながら

ペニスから噴水の様に精液を吹き出すと、

ドスンと言う音を立てて床に倒れた。
パリンッ!

同時に首飾りが音を立てて砕け散る。

その途端、

シュゥゥゥ…。

奈緒子の体はバターが溶けるように消えて行く。

漆黒に彩られたたくましい筋肉も、

そそり立ったペニスも何もかもが溶けて行き、

残っていたのは何事もなかったかのように

ちっぽけな乳房と色浅い女の茂みを湛えた生白い裸身を横たえさせる奈緒子の姿だった。

「お、おい、

 これはどういう事だ?」

今までになかった事態に俺は慌てふためく。

それに対し声の主は、

『ほほぅ、こやつ、

 偶然とは言え呪い返しの呪詛を唱えおった』

と答える。

「呪い返し?」

話が飲み込めない俺は再度尋ねる。

『うむ。わしがお前にボディ族の呪術を授け

 女達をモランに変えさせているのはわかると思うが、
 
 呪術には同時にその呪術を打ち消す呪い返しの技も存在しておる』

「だから何なんだよ」

『わからぬのか?

 あの娘は偶然とは言えお前の放った呪術を打ち返したのだ。
 
 すなわち、本来あの娘が受けるはずの呪術が
 
 そのままお前に戻ってくると言う事だ』

「へ…うっ!」

ジンッ!

突然、俺の体、特にペニスの辺りが熱くなる。

「こ、これは…」

『ほほう、さっそく来おったな』

「なんだと…あんっ!」

声に言い返そうとした瞬間、

再び俺のペニスに衝撃が走る。

そして俺はいつの間にかペニスを扱き始める。

シュッ、シュッ、シュッ…。

「くっ、なんで俺がこんな…

 うっ、でも、気持ちいい…」

まるでプロにでも扱かれるかのように俺はペニスをたくみに扱いてゆく。

シュシュシュ…

ニュニュニュ…。

「うっ、なんだこりゃ…あんっ!」

突然感触が変わり、突き抜けるような快感が襲う。

その先を見た時、俺は目を疑った。

「な、なんだこりゃ!」

そう、いつの間にか俺のペニスは親指大まで縮んでいた。

しかも俺の指はさらにペニスを弄び、

小さくしてゆく。

「や、やめろ、やめて…あうっ!」

見る見るうちに指先の中でペニスは小さくなり、

さらに陰嚢も股間の中に押し込まれてゆく。

そして形を整えたそこは立派な女性器と化していた。

「そんな…こんな事が…」

俺は一部始終にただ呆然とするだけだったが、

声を上げて天井に怒鳴りつける。

「おい、何とかしろ、

 お前なら何とかできるだろ?」

しかし、声の答えは非情だった。

『悪いが、あの呪詛は強力すぎてわしの手には負えぬ』

「なんだと?

 無責任な事を言うな…あんっ!」

俺は涙を流しながら叫ぶ。

そんな中でも俺の指はさらに局所を攻め始める。

「あっ、やめ、やめろ…ああっ!」

懇願も虚しく、

俺の指のペースはさらに早くなり、

動きもただ扱くだけでなく、

つまんだりなでたりと色々な動きを見せ始める。

ミシミシミシ…。

全身が悲鳴を上げる。

手足が伸び、体が細くなる。

プルン。

胸板が膨らみ、

大きな乳房が生えてくる。

肌の色もどんどん黒くなり、髪も縮れながら伸びてゆく。

そして、

「あっ、ああっ、あうっ、ああ〜ん!」

俺は女の甲高い声で絶頂を迎えた。

『そう言えばお前のおかげで男は増えたが、

 逆に部族での女の割合が少なくなってな。
 
 お前が連れてきた男達も子種を増やしたくてたまらないそうだ。
 
 なあに、今まで己の願望を満たしてきたのだ。
 
 ここらでわしらの願望を満たしたとしても悔いはあるまいて』

他人事のように告げる声に対し俺は吼える。

しかし、唇が厚く、眼窩が突き出、

そして鼻は低く横へ広がるボディ族の女特有の顔立ちになった俺の口からは

ワケのわからない言葉しか出てこない。

『さあ、ゆくぞ。

 お前ならきっといい子種を増やせる…』

声がそう言った時、俺

の回りの空間が歪み始める。

「お、おい、やめろ、

 いやだ、あんな土人どもの世界に行くのは、
 
 おれは成功をつかみたいんだ、
 
 あんな所に行ってる暇なんてないんだ、
 
 やめろ、やめろーっ!」

絶叫も虚しく、俺は次の瞬間ボディ族の集落に転移していった…。



「う、ううん…」

目を覚ましたわたしはまだけだるさを残した体を静かに起こす。

「…正行さん…?」

まだ寝ぼけまなこな目で部屋を見渡すが、

正行さんの姿はない。

「うっ…」

部屋中に充満したいやな匂いが鼻をつく。

それでわたしの意識は覚醒した。

「そうだ…わたし…

 正行さんにベッドに誘われて、
 
 首飾りをかけてもらって、そのまま…」

まだ自分でもほとんど触れていなかった場所を正行さんにいじられた感触。

恥ずかしかったけど、ちょっと気持ちよかった。

そして、いつの間にか正行さんと同じものが生えていたそこを触る内に頭の中が熱くなり、

そして…。

自分が奈緒子ではなく別の存在になっていく恐怖と

気持ちよさの記憶が頭の中で繰り返される。

シュッ、

クチュッ、

プニッ…。

「あっ、あん、

 正行さん、
 
 もっと、あんっ…」

いつものわたしではまずやらない位の大胆さでわたしは自分のそこをさする。

一瞬の間わたしに生えていたもの、

そしてわたしの体を懐かしむかのように。

正行さんはどこに行ったのだろう。

それに、部屋を早く片付けないと…。

色々考えたい事はあったが、

今はもう少しこの余韻に浸ろう。

夢から覚めればまた元の少し内気な“わたし”に戻るだけだから…。

そしてわたしは再び正行さんと“あの時のわたし”に抱かれる夢を見ながら

わたし自身を抱きしめていた…。



おわり



この作品はカギヤッコさんより寄せられた変身譚を元に
私・風祭玲が加筆・再編集いたしました。