風祭文庫・モランの館






「ヌエルの勇者」


原作・バオバブ(加筆編集・風祭玲)

Vol.T-031





「いやっ、やめて!!」

そう泣き叫びながら

由里は漆黒色の屈強な体をもつ男達に両肩を押さえつけられて

ブッシュの中から出てきた。

「由里っ!!」

同じように男たちによって束縛されている僕が

反射的に彼女の名前を呼んだ直後、

彼女が裸にされていることを知った。

「だ、駄目っ!

 卓也っ。見ないでっ。

 こんな姿見ないでっ」

僕の声で由里は僕の存在を知ると、

羞恥心でいっぱいになったような真っ赤な顔で叫んでいた。

「くそっ。

 なんでこんなことに…」

俺は悲痛な由里の声に目を瞑りながら項垂れた。

まさか、由里が道端で拾った首飾りのせいでこんなことになるなんて…

そう…

僕たちは、いま日本ではなく、

遠くはなれたアフリカのヌエル族の村にいた。

しかも、そこは男性だけの村で、

女性である由里が村の土を無断で踏んでしまったために

長老を怒らせてしまったのが、こうなったことの原因だった。



「あ、あ…え?

 な、何をするの?」

由里の戸惑う声に僕は肩を押さえつけられながらも、

由里が気になってそちらを向いた。

それでも、由里の裸が恥かしくて直視はできなかった。

「由里っ。

 逃げられるんだったら逃げるんだっ」

俺はそう言ったけれど

由里は何かを見下ろしながら震えていた。

「な、なんだ?」

僕が由里の足元を見ると

そこには黒く毒々しい色をして粘性の液体が満ちた窪地があった。

いや、ある意味、沼といってもいいかもしれない。

そして、その周りに呪術師と思しき人影が数人いて、

沼に向かって祈祷していた。

「…ここが?…

 そんな…」

由里は何かと話しながら蒼ざめた顔をしていた。

「由里っ。

 何してるんだっ!」

僕は必死に叫んだが、呆然としている由里の耳には届かなかったようだ。

そうしている内にも呪術師たちの祈祷の声は大きくなり始め

ポコン

ポコン

と真っ黒な沼の中からあぶくが出てきた。

「なんだ…!?」

「い、いやっ…

 やめて」

世にも信じられないような異様な光景に僕と由里は凍りつく。

しかし、呪術師たちの声は更に盛り上がっていった。

「*****っ」

そこにブッシュからさっき僕たちを引き離した長老が姿を現した。

そして何かいうと、由里を押さえつけていた男達が

突然ギュッと由里の腕を掴み

そのまま沼へと力強く押し込んだ。

「キャッ!?」

ドプン

なんとも粘々しい音がすると共に

由里の白い肢体が真っ黒な粘液の中に消えていく。

「わぷっ!」

思わずその粘液を飲み込んで吐き出しているらしい由里の声が聞こえた。

「由里っ!」

僕は心配になりながらも

首まで真っ黒な液体に漬かってしまった由里に声を掛けた。

「いや〜ぁぁ!

 やめて、やめてよっ」

由里の声には半分泣き声が混ざっていた。

「由里っ!」

「卓也っ、気持ち悪いよぉ…

 助けてっ」

由里はすっかりいつもの元気さを失っていた。

普段のお転婆振りからは考えられないほど弱りきっているようだ。

「一体、何があったんだ?

 一体、何が起こるんだよ?」

俺はバタバタと悪あがきしながら由里に問い掛けた。

「あ、あたし…

 男になれっていわれた…

 ここの勇者の油を浴びて、心も体も勇者になれっていわれたの…」

「な、なんだよ、それ?…」

その意味がわからず思わず聞き返す僕に

「あたしだって分かんないよ。

 でも…あたし、女だから、聖域を汚したって…長老が…」

由里は泣きそうになりながらも僕に答える。

しかし、

「あ、あ、あ…

 な、何これっ!?」

突如由里は声を上げ始めると

ポコン

ポコン

と油壺のような沼が気泡を吹き上げ出した。

「*********〜」

それに伴って呪術師たちの声も高ぶる。

「い、いやっ…

 アソコが熱いっ…

 何これ…

 何か熱い何かが生えてきちゃうっ!?」

由里はすっかりパニックった声を上げながら気泡の中心にいた。

「由里っ、一体何が起きてるんだっ?」

俺は大声で叫ぶが

「駄目っ、やめてっ!

 こんなのいやっ!

 あ、あ、あんっ」

由里は油で真っ黒に、

べとべとになりながら両腕で何かを握っていた。

「ふ、うわわっ!

 あ…

 ああっ!!」

そして、

いきなり体を弓なりにすると

ビクンッ

と体を震わすと、

ベチャ!!

突然気絶したのか、そのまま顔から油の中へ突っ込んでしまった。

「由里っ!!」

僕は叫ぶ間もなく、

二人の呪術師が由里の肩を掴み首から上を引き上げると

今まで油が付いていなかった由里の顔も漆黒の油まみれになっていた。

「由里っ!!」

しかし、次の瞬間

ベチャプ

男たちの手によって再び由里が頭まで油の中に突っ込まれた。

「あっ」

僕が驚きのあまり声も出せないでいると

ゴプゴプ…

由里からあぶくと、何かを飲んでいるような音がした。

「やめろぉぉぉ」

僕がそう叫ぶと、

プチャプ

という音と共に再び由里の顔が油の上に出る。

「はぁはぁ…げほっげほっ」

そして、また

ブチャ

という音と共に由里は油の中へと戻っていった。



そんなことが何度行われただろうか?

僕が唖然として見ている間に

変な音が気泡の弾ける音に混ざり出した。

ギシ…

ミシミシ…

そして、

由里が油から顔を出すたびに

ちょっとずつ由里の体が大きくなっていくようにも見えた。

「由里っ!

 まさか…」

僕が異変に気が付いたとき

実は由里の体の変化はかなりスピードを上げていた。

ムキムキ…

腕や肩に筋肉が漲ると

それが腕を引き伸ばすかのように

由里に似合わない男の腕が発達していき、

胸の次第に乳房が筋肉に引き伸ばされ吸収されていくと、

逞しい胸板へと変わっていった。

「うっウソだろ…」

由里の変化に僕が絶句していると

「******〜!!」

呪術師が手を離し由里の耳元で何かわからない呪文を大声で吹き込んだ。

すると、

「あ、あ…

 ああっ!」

由里は気絶しているのか、

それとも目を瞑っているだけなのか分からなかったが男たちの手によって、

プチャリ

という音とともに沼から引き上げられると、

油まみれながら周りの男達と比べても見劣りしない立派な肉体を僕に見せた。

「…そんなバカな…」

僕はただ唖然として筋肉の漲った由里を見つめていた。

「あ、ああ〜…」

突然由里の体がビクッと震えると由里がこちらを真正面に向いた。

ビクン!!

「なっ!?」

由里の股間に剥けきったまるで子供の腕のようなぶっとい肉棒が

今にもはちきれんばかりになっていて

そして、その直後、

「い、あ…

 う、うあぁぁぁ〜っ」

由里の意味不明な悲鳴の後

ビュッ!!

その肉棒・ペニスから白濁した液体が吹き上がったのだった。




「ひ、ひどいよぉ…

 なんで、あたしがこんな目に?」

その日の夕方、

僕たちは村の隅の小屋に監禁されたまま日が暮れるのを待っていた。

「由里。

 落ち着けよ。そりゃあ…

 そうなったことは僕だってショックだし…

 由里だってショックだと思うけど…

 でも、変身できたってことはまたその逆だって可能なはずさ、

 女の村の呪術師なら多分元に戻せるんじゃないか?」

僕は由里から少し距離を置きながらそう話していた。

由里の体は男へと変身させられた沼から出てきたときのままで

油でギラギラしていた。

それだけでなく、鼻の上にも脂汗が光り、

由里の体質まで変わってしまったかのようだ。

しかも、由里の今の体臭なのか、油の匂いなのか…

きつい匂いがしていてちょっと近寄りがたかった。

「卓也。ほんとにそう思う?

 あたし、勇者になれっていわれたのよ?

 こんなことしたあいつらが大人しくあたしを元に戻すと思うの?」

由里は漆黒色に染まった顔を引き攣らせた。

「…ごめん」

「見てよ…このオチンチン。

 あたしにこんなものが生えてるんだよ。

 な、なんだって、こんなものがっ…

 しかも、あたし、あたしっ!」

由里は臨界に達してしまったらしく、

目から涙を溢れさせた。

顔だけ見れば、間違いなく由里だとわかるのに…

首から下はまるで別人のようだ。

さっきまで、あの儀式まで由里の体が女の子だったなんて

これを見ていると信じられなくなりそうだった。

「はぁはぁ…ひっく

 ううっ」

由里は僕よりも大きくなった体で嗚咽していた。

「由里…」

僕はただそんな由里を見つめているだけだった。



それからどれくらい泣いていただろうか?

由里をふと見ると

由里の首飾りの石がぽあっと淡く光っているように見えた。

「由里?」

「はぁはぁはぁ…」

よく見ると由里は嗚咽しているというより

何かに興奮しているようにも見えた。

「どうしたんだ?由里」

僕が聞くと

「え?あ、違う違うのっ!

 あたしは、別に…」

由里は慌てて股間を隠した。

「どうしたんだよ?」

「だから…

 その、ぇっと…

 オチンチンが急に熱くなってきちゃって…

 なんか…その」

由里の顔は真っ黒になっていたが、それでも赤くなっているようだった。

「ま、まさか、お前…」

さすがの僕も由里の隠しているオチンチンの大きさに気付いて引き下がった。

いくら元女の子・幼馴染といってもそれはきつかった。

だって、由里のペニスは棍棒のように硬く勃起していたのだから。

「や、やめてくれよ。

 お前だって、女の子だろ?」

「分かってる。

 分かってるよ。

 あたしだって、いやなの。恥かしいのっ!

 でも、体が…体が我慢できなぃ…の」

由里はまだ一度しか射精を体験していないせいか

男の性欲に戸惑っているようだった。

「こんなの、ホントだったらいいたくないっ。

 でも、我慢が…できないのっ。

 お願い、どうすればいいのか教えて…」

由里はまるで初めてのする女の子みたいに顔を背けた。

(そういえば…由里にはまだ告白すらしてなかったんだよな…)

僕はそのときになって

由里が女の子だったときに抱きたかったと思う自分に気付いた。

今まで気が付かなかったけれど

僕は…由里のことが好きなんだ…

ようやくそのことに気が付いていた。

「分かったよ。

 でも、由里。ちゃんと女の子に戻ってくれよ」

僕は目を瞑ってそういうと由里の手を握った。

「卓也…

 はぁはぁ…どうしたの?」

「だって、僕、由里のこと…

 好きみたいなんだ。

 こんなことになっちゃって…こんなときにいうなんて

 バカかもしれないけど。

 でも、好きなんだ。

 だから、約束してくれっ。

 由里、女の子に絶対に戻るんだぞ」

「…卓也」

そういうと由里のペニスはビクンと波打った。

「そう…

 そうだったんだ。

 うん、分かった。

 約束するから、

 だから元に戻ったらあたしと…

 …

 あたしと付き合って下さい。

 だって、あたしも好きだもの、卓也のこと」

由里はのそっと大きな体を動かして僕を見つめた。

なんか異常な感じもしたけれど、

なんかうれしかった。

「…そ、それより…

 悪いんだけど、卓也っ。

 これ、なんとかしてくれない?」

由里は仕草で女の子しながら、もじもじしつつ

隠していた手をどけて、巨大なペニスを僕に見せた。

「うっ!」

「ごめん。女の子に戻ったらちゃんとお返しするから…

 だから、今は…」

由里はそういうと

顔を上気させてそういった。

「はぁ…わかったよ。

 元に戻るまで、せいぜい由里も男のこと勉強しといてくれよ」

僕はそういうと大きな溜息を吐いた。



「それにしても…

 でかいな」

由里に呪術が掛けられたとき、

俺は離れていてよく見えなかったのだが

しかしいざ由里の逸物を目の前にしてその大きさに目を見張っていた。

「いや…

 変なこといわないでよ」

由里は戸惑いを隠せないのか、目を背けている。

じっくりと見てみても

由里のペニスは完全な形になっていて

張り出したカリ首も立派なものになっていた。

しかも、元は女の子の割れ目があったのだろう場所も

二つの皺皺な袋が大きく垂れ下がっていて

さっきまで女の子だったとはとても思えない。

生まれつき由里がヌエル族だったといわれても信じてしまいそうなくらいだ。

「ホントに男になってるみたいだな。

 …

 なぁ、これが生えてくるのって分かってたのか?」

僕が聞くと

「分かるわよ。

 クリが熱くなって、ビクンビクンて震えながらどんどんおっきくなっていたのよ。

 あたしの体なんだから…手にとるように分かってたわよ」

由里はちょっとむすっとしていた。

「…そうか。

 じゃあ、女の子でなくなっていくのも感じてたのか?」

「…うん。

 そりゃね。体中がむずむずして筋肉が張っていくのがなんとなく分かった。

 そして…

 最後に、あの」

「射精してしまったのもか?」

「うん…」

「気持ちよかった?」

「うん…って、何をいわせるのよっ!」

「だって、今からするのはそういうことなんだぜ?

 一応、由里の気持ち確かめておきたかったし…

 嫌なんだったらしない方がいいだろ?」

「それは…

 嫌じゃないけど」

由里は珍しく汐らしかった。

「ふ〜ん、まさかあの由里が精通体験するなんて…

 思いもしなかったな」

「あたしも…

 こんな体験しちゃうなんて思いもしなかった」

「ショックだったか?」

「ショックだよ。そりゃあ…

 長老に『それが勇者の証だ』

 『もうお前はヌエルの勇者だ』

 っていわれたときはショックで心が潰れそうだった。

 だって、それって山根 由里としての死刑宣告みたいなものじゃない…

 これが禁断の味を知ってしまった罰なんだって、

 あれを我慢できなかったばかりに…あたしはって思った」

「勇者の証か…」

僕は誰に言うでもなく呟いた。

「はぁはぁ…

 でも、もう我慢できないの…

 卓也のおかげで何かふっきれちゃったみたいで…

 あたし…

 勇者の証立てたい…」

由里として残っているものの一つ。

由里の瞳に普段見ることのない潤みを見て、僕はドキっとした。

「わ、分かったから。

 そんな目するなよ」

ゴクリ

僕は唾を飲み込むと由里の腰の横に座った。

こうしてみると

由里の肉体がいかに発達したかがよく分かる。

「すごい体つきだな。

 これがヌエルなのか…」

僕がそう思っていると

「早く…

 お願い…

 これでも恥かしいんだから」

由里は顔をなぜかウェーブがかってきた長髪で顔を隠しながらいった。

「はいはい…」

僕が由里のペニスを握ると

それを思っていた以上に熱くて、しかも硬く太かった。

(これが由里のペニスなのか…

 マジでこんなのを生えさせられるなんて…

 ヌエルの呪術って信じられない)

僕はそう思いながら一度そっと撫で上げてみた。

「ふ、ふあっ!」

なんといっていいのか、由里はそう声を上げると目を瞑った。

「気持ちいい?」

「うん。

 熱い何かがもう溢れ出しちゃいそう…

 オチンチンが爆発しそうになってるみたい…」

由里はすっかり今日生えたばかりの自分のペニスの快感に耽っているようだった。

シュッ

シュッ

僕は由里に気持ちよくさせているというのと

由里が男の体験をしているんだということの二つに興奮を覚えつつ

少しずつペニスを扱き始めた。

「あ、あん…

 あん…

 あん…」

まだ声も顔も由里のままでよかった。

もしこれが顔も声もヌエル族になっていたら、

僕はこの場を逃げ出していたかもしれない。

「どうだい?男の気持ちよさは?」

「すごい。今にも破裂しちゃいそう…

 オチンチンの根っこがなんか…なんか…

 はぁはぁはぁ…

 も、漏れちゃいそうなの…

 あれが…アレが」

由里はまだ一回しか射精していないので、

慣れない快感に酔っているようだった。

「こ、こんな気持ち初めて…

 これが…はぁはぁ

 卓也たちが感じてるものなんだ…

 あたし、勇者の証を…

 ああっ」

由里は息も絶え絶えに声を漏らす。

由里がペニスで興奮している様子に僕もなぜか興奮してしまっていた。

「あ、あっ!

 なんかきちゃう…

 きちゃうよっ!?

 ちょっ、ちょっと待って卓也っ。

 あたし、なんか…

 うっ!

 あ、ああっ!?」

無意識のうちに由里のペニスを扱く手にも力が入ってしまっていたせいだろうか?

我慢できなくなったらしく由里は突発的な男の衝動に折れると、

「いやぁっ!」

という声と共に

ビクビクッ

ジュシュッ

白濁した精液を股間に生えた出来たてのペニスから放ったのだった。

「はぁはぁはぁはぁ…」

「うわ…すげぇ」

由里の足の間の乾いた土に飛び散った粘液の量と匂いに僕は思わず身を引いていた。

それにしても、

こんなに一編に精液を出せるなんて、由里の体は…

ヌエルの男の体は凄いと思わざるを得なかった。

「はぁはぁはぁはぁ…

 激しいっ…

 これが勇者の証なんだ…

 これが…

 はぁはぁ」

由里は少し上半身を起こして下半身の惨状を目にしながら

満足そうに呟いていた。



次の日、再び外に連れ出された由里は

夕方まで帰ってこなかった。

そして、小屋の中で一人、昨夜の由里の惨劇の後を眺めながら時間を過ごしていた僕は、

舌に合わない食事を少しずつ口に含みながら待っていたのだった。

「ただいま…」

「由里っ?」

夕日が沈み、用意された薪に火をつけていたとき

由里の黒い肉体がのそっと小屋の中に入ってきた。

「由里、大丈夫か?

 何もされなかったか?」

僕が聞くと

「はぁはぁはぁ…

 ごめん。ちょっと耳鳴りがするの…

 休ませて」

というと

由里は顔を手で覆った。

ふと由里の体を眺めて

「由里っ、お前、その紐は…」

「あ、うん。

 今日もあの呪術師のとこに連れて行かれて…

 まずヌエルの格好になれっていわれて…

 それでこれ付けられて…

 …

 あ、あたし…頭が…」

僕はどんどん心配になってきて

「それでっ、何があったんだ?」

由里に先を促した。

「えっと…

 なんかまた呪文唱えられてたら…

 首飾りが光り出して…

 それで、首のところから熱さが頭の中に…」

由里はそこまでいうと

モゾモゾと股間に手をやっていた。

「?…

 って、おい。

 由里。お前、何やって…」

「はぁはぁはぁ…

 ごめん。でも…う、あ

 我慢できないのよ」

由里はすっかり欲情しているらしく

昨日のよりさらに大きくなったように見えるペニスに手を当てていた。

「由里…」

「あ、あん…

 いや、やめて…

 あたし、こんなことしたいわけじゃ…

 でも、でもっ、ああっ!」

由里は理性と必死に戦っているように見えたが

突然声を上げると人が変わったかのように

シュッシュッシュッ

と我慢汁が溢れ出し生々しくなった自らのペニスを扱いていた。

「うっ!

 うっ!

 うっ!」

その激しさは昨日の女の子らしい恥じらいを全く感じさせず

本物のヌエルがオナニーに耽っているようにしか見えなかった。

「由里っ!」

「ううっ!?

 くぅ〜っ!!」

ピチャピチャッ

間もなく、由里は男の絶頂に到達すると、

巨大なペニスから男の欲望の体液を吐き出していた。



「はぁはぁはぁ…

 あたし、危ない人だね…

 こんなことしてるなんて」

由里は体の表面で唯一色白い掌に絡まった白濁した精液を眺めながら

溜息を吐いていた。

「だったら、なぜ?

 こんなこと…」

「分かってる。分かってるよ…

 あたしだって。

 でも、どうしても我慢できなくって…

 だって、あたしの体が…

 あたしの体はヌエルの勇者だから…」

由里は戸惑いを隠しきれず俯いた。

「こんなことしてちゃいけないっとは思ってるの。

 呪術師のいうことに耳を貸しちゃいけないっとも。

 でも、自分の心の中に…

 ヌエルになりたいという欲望が勝手に湧き出してきて

 あたしの心を染めて行っちゃうの。

 そして、あたし、身を委ねたいって…

 ヌエルの心に身を委ねたいって思い始めちゃって…

 ワァッ!」

由里は大声で泣き始めると自分の中の違和感を僕に必死に訴えかけた。



「うぉっうぉぉっ!」

次の日もまた小屋に残って由里の帰りを待っていた僕だったが

帰ってきて早々雄たけびを上げ射精していたのは間違いなく由里だった。

「…お、おい…」

「はぁはぁはぁっ!

 うぉっ!」

由里は近寄ろうとする俺に威嚇するような声を上げると

由里の手から女ものの衣服が落ちた。

「…それ…」

間違いない。

由里が変身させられるまで…

儀式が始まるまで着ていた服だった。

ショーツもブラジャーも制服のスカートも破れずそのままになっているが…

由里がとう扱ったのか、しわしわになっていたし

白いブラウスが黒く垢が擦りつけられていた。

「はぁはぁはぁ…

 ああ〜っ…!!

 あたし、なんてことをしちゃったのよっ…」

突然由里は絶叫すると頭を抱え込みながら泣き伏した。

プルンプルン

と股間で揺れる由里のペニスは昨日と違ってヌメヌメとした光沢を放ち

股間の周辺にまで粘液らしきものが付着していた。

「由里…」

「こないでっ!

 あ、あたし…

 あたし、女とやっちゃった…

 勇者として女と交わっちゃった…

 長老…

 あたし、あたし、もう

 女の子に戻れないって…

 ほら、見てよ…これ」

由里はようやく顔を上げると

唾液か何かでびしょびしょになった顔を見せた。

「うわっ…」

キスかなんかでそうなったのだろうが…

尋常じゃない。

「あたし、媚薬もらされて…

 しかも術にまで掛けられて…

 しかも、あたし、女の子のアソコ舐めまわしてたのよ…

 あたしの、あたしの服を着た女の子と…

 セックスしちゃったのよぉぉ」

由里は相当ショックだったらしくて

涙を溢れさせていた。

でも、そのとき、僕は由里の異変を見逃さなかった。

「由里…

 由里の唇が膨らんでる…?

 それに…

 なんか顔付きが…」

「そんなっ!?

 ま、まさかっ…

 あ、え?

 じゃ、じゃあ呪術師がいってたことってホントだったんだ…」

由里の顔が血の気が引いた。

「あたし…

 あたしの心がヌエルになるほど、顔付きが変わっていくって…

 ヌエルになった暁には、完全にヌエルの顔になってるだろうっていわれたの」

由里は全身をプルプルと震えさせていた。

しかし、

シュッシュッ

「あっあぁ…」

いつの間にか由栄は勃起しているペニスを握るとオナニーを始めてしまった。

「おっおいっ、由里!!」

僕はスグに由里のその行為を止めさせようとしたが、

「こっ来ないで!!

 あぁ…しちゃいけないのに…

 うっ、手が勝手に!!」

極太のペニスを扱きながら泣きそうな顔をして由里は訴える。

「いやっ、

 やめて、ヌエルになっちゃう…

 お願いだから止めて!!」

まるで、由里の隣に居るもぅ一人別の由里に訴えるように声を上げるが、

シュッシュッ!!

次第に由里の手が早くなっていくと、

「やめて、いやぁぁぁぁぁぁ!!」

ブシュッ!!!

由里の悲鳴とともにペニスが白濁した精液を吹き上げてしまった。

「くはぁ…」

その余韻に浸るかのように由里はペニスを扱く手を休める事なく天井を仰ぎ見る。

ドロドロ…

まるで火口からあふれる溶岩のごとく精液はあふれ続け、

生臭い匂いを放ちながら由里の手からこぼれていく、

「…しちゃった…

 あたし、またしちゃった…」

僕に向かって由里はそう告げるが、

しかし、

ミシッ!!

由里のその顔は確実に変化していた。

そう、ヌエルの勇者の面影に…



「ああ…

 女とやりたい…」

それから数日間、

由里の攻防は続いたが、

しかし、由里の心は確実に侵され、

そしてついにはそんなことを呟くようになった。

「由里っ

 しっかりするんだ」

既に以前の面影を失いかけている由里に向かって僕はそう励ますが、

けど、その二日あと

監視のなくなった小屋から僕が外に出ると、

由里の姿を追い求めて村の外へと出て行った。

すると、

村の外でヌエルの女とやっている最中の由里を見てしまった。

「へへっ

 はぁはぁはぁ…

 ******っ」

聞きなれぬ言葉を由里は漏らすと女を激しく責める由里に、

女は豊満な乳房を揺らせながら悶えていた。

ヌポッヌポッ

由里の巨大なペニスが女の体内を往復する。

やがて、

「うぉぉぉぉぉぉ!!」

由里は雄たけびを上げると、

「くぅぅぅぅ」

女も由里の逞しい肉体に絡みつくようにして、

由里が放つ男の精を受け止めていた。

「由里…」

僕は自分の目の前で繰り広げられた衝撃の光景にただ呆然としていた。

すると満足したのかいやらしい笑みを浮かべ由里は女と別れると村へと帰っていく。

「そんな…由里が、女の人と…」

僕はその場にへたり込むと、

『ほぅ、すっかり立派な勇者になったな…』

いつの間にか僕の隣に長老が座ると、

股間から粘液を流しながらぐったりとしている女を見ていた。

そして、

『あの女はまちがいなく勇者の子を宿す…』

と僕に告げた。

「由里の子を?

 そんな…由里を元の姿に戻すことは出来ないんですか?」

僕は長老にそう訴えると、

『なんでだ?

 折角勇者になったのになんで元に戻す?』

長老は僕にそう告げる。

その途端、

「由里は僕の大切な女の子だ、

 勇者なんかじゃない!!」

と僕は怒鳴ってしまった。

『ほう、そうか…

 では一つだけ元に戻る方法を教えてあげよう』

と長老は僕に言うと、

由里を元の姿に戻してくれる方法を教えてくれた。

「…そんな…」

それを聞いた僕は唖然とするが、

しかし、

由里を元の姿に戻すのがそれしかないと判断すると、

そのまま由里の待つ村へと走っていった。



「由里っ

 君を元の姿に戻す方法が…」

僕はそう言いながら小屋に戻ったが

しかし、そこには由里の姿は無かった。

「…まさか…また別の女の人と…」

僕は言いようもない焦燥感に駆られる。

やがて、由里がフラフラしながら帰って来て僕の姿を見た途端、

自分の心を取り戻したのか、突然泣き始めてしまった。

「あたし…

 あたしじゃなくなってきてるみたい…なの。

 ね、どうしよ、どうしよ?

 頭の中、由里のこと分かんなくなってきてるし…

 数学とか英語だって、多分もうできないよ。

 あたしの頭の中で何に書き換えられていってるみたいなの…

 女から男へ

 由里からヌエルの勇者へと…

 今だって、一瞬卓也見て、『誰?』とか思ってたりしてたし…

 それなのに…

 自分が変わっていくことに興奮を感じてたりしちゃうのっ!

 射精するときもそう…

 ああっ、自分が変わるっ気持ちいい〜って

 このままじゃあたし、由里なのに、由里なのに…

 由里じゃなくなっちゃう…

 卓也との約束果たせなくなっちゃうよっ!」

そう言いながら由里は僕に近づいた。

そして、

「お願い…

 こんなあたしじゃイヤかもしれないけど…

 あたしを由里として愛して…

 あたしがヌエルだってことを忘れさせて…

 そうじゃなきゃ、あたし、ヌエルになっちゃう…」

由里は咽びながら、僕にそう懇願した。

「由里…大丈夫だよ…」

そう呟きながら僕は由里を見つめたのち、

スッ

っと抱き寄せた。

と同時に、

ムワッ

雄の体臭が僕を包み込む。

しかし、僕はそんなことはお構い無しに、

ビンッ

由里の股間で勢いよく勃起しているペニスにそっと手を添えた。

ビクッ

僕の手が触れると由里の体が反応すると、

「あっ…」

由里は小さく声を上げた。

「…長老の言っていた方法は…」

長老に言われたことを思い出しながら僕は

シュッ

シュッ

っと両手を使って由里のペニスを扱き始めた。

「あぁ…いっいぃ…」

由里は口をパクパクさせながら快感に酔いしれる。

ドロッ

既に幾人もの女性を犯したペニスから先走りが流れ始めると、

ゴクリ

僕は意を決すると由里のペニスを一気に銜え込んでしまった。

「あっ、なにを…」

僕の行為に由里は驚くと、

「(ぷはぁ)由里っ、

 お前の精液は俺がすべて飲み込んでやる。

 すべて出し尽くせばお前は元の女の子に戻るんだ」

と俺は叫んだ。

「うそ…」

僕の話を聞いた由里は目を丸くして驚く、

「長老が言っていた、

 由里の精をすべて僕が受け入れれば元に戻るって」

真剣にそう訴えると、

「…判ったわ……」

由里はそういってで立ち上がると、

勃起するペニスを僕のほうに向けて

「…なめて…」

と僕に告げた。

「あぁ…」

僕は由里に前にひざまづくと、

舌で由里のペニスのカリ首や裏筋を軽く刺激しながら、

その股間に顔をうずめた。

「うっうっうっ」

由里に顎を持たれながら僕は盛んに首を動かす。

すると、

「うぉぉぉぉぉ」

僕の攻めに感じてきたのが由里は声を上げると、

ビュ!!

っと生暖かい精液を僕の口の中に放った。

ゴクリ…

長老の言葉を信じて僕はツギツギと放つ由里の精液を飲み干したが、

しかし、幾ら飲み干しても由里のペニスは萎えることは無かった。

それどころか、

ミシッ

ミシミシッ

由里の体の筋肉はさらに発達し、

筋肉が隆起した肉体に、

猛獣も素手で殺めてしまうのでは…

と畏怖させるくらいになってしまった。

『ウゥ…タクヤ…』

そう呟きながら僕を見下ろす由里の顔はすっかりヌエルの勇者の表情となり、

その目も野獣の目を化していた。

「そんな…」

吐き気を押させつつも由里が元に戻ることなく、

それどころか、さらにヌエルと化してしまったことに驚いていた。

「そんな…どうして…」

僕が何度も呟いていると、

『はははは…

 もぅ後戻りできないな』

長老の声が小屋に響いた。

「どうして」

長老の出現に僕が食って掛かかろうとすると、

ガッ!!

由里の腕が伸びるなり僕を羽交い絞めにしてしまった。

「離せっ」

僕はもがきながらそう叫ぶと、

『長老ヲ、キズツケルモノ、

 ユルサナイ』

由里は僕に向かってそう告げる。

「由里…お前…」

僕はオナニーを繰り返しし続けていくうちに

由里の心がすっかりヌエルの勇者に侵されてしまったことを実感した。

「そんな…

 だって…」

そう呟きながら僕は長老をにらみつけると、

『さて、勇者よ、

 お前はこの者を愛しているのか?』

長老は由里にそう尋ねると、

コクリ…

由里は素直にうなづいた。

『そうか、では、お前がしなくてはいけないことは判っているな』

長老の言葉に由里は大きくうなづくと、

ヒョィ

由里は僕を担ぎ上げると、

そのまま、村から出て行ってしまった。

「由里っ、

 どこへ行くんだ」

僕は由里に幾度も尋ねたが、

しかし、由里は終始無言のまま歩き続けると、

やがて現れた別の村の手前で僕を下ろした。

「ここは…」

『オンナノムラ…

 タクヤ…ココデ、オンナニナッテ…

 タクヤガオンナニナレバ、

 ワッワタシノコヲヤドスコトガデキル』

「由里、本気でお前はそういっているのか?」

由里の言葉に僕は思わず聞き返すと、

『タクヤト

 ハハナレタクナイ…

 デモ、アタシハヌエルノユウシャ、

 タクヤガ

 イマノママデハ、

 オッオレ…アタシハ

 タクヤヲコロサナクテハナラナイ』

由里は僕にそう告げると悲しい顔をした。

「そうか…」

由里の言葉に僕は意を決すると女の村に踏み入れた。



それから数ヵ月後…

『クハァ』

僕は大きく膨れたお腹を抱えながら、

ヌポッヌポッ

いきり立つ由美のペニスを体内に銜え込んでいた。

プルンプルン

形の良い乳房が僕の胸で揺れる。

『タクヤ…ダイジョウブ?』

由里が僕のお腹の様子を心配そうに尋ねると、

『ダイジョウブヨ

 ダッテ

 ユウシャ・ユミノ

 コドモナンダカラ』

由美と負けないくらいの漆黒色の肌に汗を浮かばせながら、

そう答えると、

ゴリッ

さらに一段と深く、由里のペニスが入り込んできた。

『アァ…イィ

 モット、フカツクイテ』

僕は自分の乳房を揉みながらそう訴えた。



おわり



この作品はバオバブさんより寄せられた変身譚を元に
私・風祭玲が加筆・再編集いたしました。